03話 それぞれの出発
一方アルト達は【ガードナ】から【ライドバード】に跨り南西を目指し走っていた。
「まずはこのまま街道を西に、途中2泊の野宿となります。」
大きなリュックを背負ったライトが説明するとレフトが
「それは、何事もなかった場合だろう? 戦闘などが有ればその分進むのが遅れる。だいたい5日は見といた方が良い。」
「そうは言っても、急がなきゃならないんだ!」
アルトは少し声を荒げる。
「分かってるって、若が気にしているのは食糧問題だろ?」
「そこは、ナディア様と言うべきでは?」
「そんなこと言ったって、あれから4日経っているんだぞ? 奇跡でも起きな・・・悪い。」
アルトの視線を感じたレフトが謝る。
「・・・分かっている。俺だってそのくらいわかっているんだ・・・」
アルトの呟きは最後まで発せられることはなかった。なぜならば前方より【ゴブリン】の小隊が顔を出したのだから
「くっ! こんな時に!」
ライトは顔をしかめ文句を口にする。しかしアルトは自身の苛立ちをぶつけるかのごとく【ゴブリン】へと加速する
「うぉぉぉ!!!」
「ちっ! しゃあねえライト俺たちもいくぞ!」
「分かっている!」
アルトを追いかけるように2人も速度を上げた。
・・・・・・・・・・・・・・・
今【スペースホーム】の空間内では完成された【陸上艇】をクレス達が眺めていた。
前部ユニット(リビングなどがある部分)の下部分は青く、小さな羽が生え、後部ユニット(倉庫や居住ブロック)の下部は赤く、それでいて展開式の大きな翼が存在していた。また当初の予定とは異なり、前方甲板最善に1機【自動弓】、リビング左右に1機づつの【自動弓】、後方倉庫横の左右【浮遊ユニット】の上に1機づつの【自動弓】が装備され、全身を鉄の装甲で覆い白く塗られていた。
「クー、ただの【陸上艇】では味気ないから名前を付けてはどうだろう?」
「・・・名前ね・・・白い船・・・【ホワイトノア】でどうだろうか?」
「【ホワイトノア】良い名前だな。」
クレスとナディアがその声に振り返るとそこにはアドルトとマリナが居た。
「父上・・・それに母上も、どうしてここへ?」
するとマリナがナディアの下へと歩みより手紙を差し出す。
「母上これは?」
ナディアは手紙を受け取り小首を傾げるとアドルトが
「それは、【クルス】領主ネモ伯爵へ宛てた俺からの手紙だ。貴様らは食糧調達に出るのであろう?」
クレスはナディアの顔を見ると、ナディアは首を左右に振り
「私は言ってないよ。」
するとマリナが
「アムから聞きました。兵たちを護衛につけることも考えたけど・・・」
そう言ってマリナは【ホワイトノア】を見上げ
「これなら必要ないわね。」




