04話 フルーツポーション
クレスは【メディス草】と【アップル】をテーブルにそれぞれお皿に1つ並べ
「まずは【メディス草】を【分解】・・・薬効成分を【抽出】更にその中の苦み成分を【抽出】ゴミ箱へ。【アップル】の果汁のみを【抽出】。これを純水の代わりに【錬成】容器の中へ・・・さてこれで出来上がりだけど・・・試してみるしかないか。」
そう言ってクレスはポーションを口に含み飲み干す・・・
「・・・苦み無し・・・寧ろ美味しいかな。さて残りも同じようにやりますか・・・」
クレスは5つ目を【錬成】し終わると、不意に薬学知識の理解度が増したように感じた。
クレスは自身の手のひらを見つめ
「【解析】・・・おっ【薬学2】、それに【料理2】スキルレベルが上がっているな。これなら・・・」
そう言ってクレスは魔力回復にいいとされる【ベリー】を1つ手に取り食糧庫を後にする。
・・・・・・・・・・・・・・・
再び【薬品室】へ戻って来たクレスは【マジー草】を手に取り
「【分解】・・・薬効成分を【抽出】更にその中の苦み成分を【抽出】ゴミ箱へ。【ベリー】の果汁のみを【抽出】。これを純水の代わりに【錬成】容器の中へ。」
そしてそれを一気に飲み干した。
「【解析】・・・よしMPが回復している。これなら・・・【アイテムボックス】生成!」
するとクレスの身体からごっそりとMPが抜けるような感じがして、クレスの目の前に黒い四角が浮かび上がる。
「試しにこのからの容器を入れて・・・」
すると黒い四角へと陽気が吸い込まれ、半透明のプレートが表示される
「え~と【容器×1】ちゃんと入っているね・・・ん? 【1/10】? もしかして・・・」
クレスは更に【メディス草】を籠ごと入れる
「良し、そう言う事か。」
半透明のプレートに【容器×1】【籠(メディス草×43)×1】【2/10】と表示されていた。
「籠のみ取り出せるかな?・・・取り出せる・・・イメージ?・・・なら。」
クレスは黒い四角を消すよう意識を集中させる。すると黒い四角が消える。
「さて、うまく行ってくれよ・・・できた・・・」
クレスは心の中で【メディス草】2枚と念じると手元に何処からともなく2枚の【メディス草】が現れ、半透明のプレートに【メディス草×41】となっていた。
「っとホークにはつまらないか・・・」
ただ黙って肩に乗っていたホークに気が付きそう声を掛ける
「いえ、クレス様を知るのも楽しいですよ? お気になさらず続けてください。」
「・・・分かった。」
ホークの言葉にクレスは了承して【マジー草】をアイテムボックスへと入れた。