32話 講義
午後になると【機械弓】の作成をトルーパ小隊に任せ、その隣に隣接する調合室へと足を踏み入れていた。
「こちらが【メディス草】で、こちらが【マジー草】。それに・・・要望のあった【アップル】に【ベリー】です。本当にこんなんで、その【フルーツポーション】と言うのが出来るのですか?」
「【フルーツポーション】作成に必要なスキルは【料理】【薬学】【錬金術】この3つだね。まず【ポーション】を創る知識である【薬学】、【分解】【抽出】【合成】【錬成】と言った【錬金術】、そして出来上がりの味を左右する【料理】となる訳だけど、味が一定でなくても良ければ【料理】は必要ないね。」
「でも~味は重要だとアムは思うのですよ。」
「なるほど・・・【ポーション】のあの不味さは薬師が【料理】スキルをお持ちではないためですか。」
「ん~それだけじゃないんだけどね。【メディス草】を始め【薬草】はその成分に【苦み】が多く含まれているんだ。」
「【苦み】ですか・・・」
「まずは【メディス草】に対して【分解】を使い粉々にする。その粉から【抽出】で薬効成分を取り出す。この薬効成分にした段階で【苦み】はある程度抑えられているが、更に【苦み】成分のみを【抽出】すれば・・・」
「苦くない者が出来上がるわけですね。」
「これで【メディス草】に関しては作業が終わり。次に【アップル】の果汁のみを【抽出】する。そしてその2つを【合成】そして【錬成】これを容器に入れ栓をすれば完成っと。」
「なるほど、【純水】の代わりに【果汁】を使うわけですね。それも【錬金術】で【抽出】するのには理由があるのですか?」
「果肉があると悪くなりやすいんだけど。」
「なるほど保存の為ですか。勉強になります。」
クレスが作業しながら説明して、ムントが分からないとこを質問する形で1本目が作成された。
「同じように【マジー草】も行います。ですが、こちらは【ベリー】を使用します。理由も説明した方が良いですか?」
「いえ、そちらは理解できます。【アップル】には【疲労回復効果】が有り、【ベリー】には【魔力回復効果】がある食材として有名ですからね。」
アムはうんうんと首を上下繰り返し頷く。
「手伝いとしては材料だしと容器への封入のみですか・・・」
「それだけでも手伝ってもらえるだけで十分心強いよ。」
クレスはそう言い、作業を開始する。その作業はクレスの魔力切れまで続けられ10本の【アップルポーション】が出来上がった。




