19話 コア強化
クレスとナディアは共にリビングへと来ていた。ナディアの服はクレスが錬金術を使いボロボロの服からナディアの意見を聞きながら再現した物を着ている。また鎧などは【コアの秘術】を用い修復を行っている。
リビングにはホーク達がすでに待ち構えていた。
「おはようございます。クレス様、ナディア様。」
「おはよう。ホーク、デュエル、イージス。」
「おはようございます。」
「さぁ、お二方席についてください。」
ホークに諭されるまま2人は隣り合わせで椅子へと座る。
「その後様子ですと、お付き合いされるということでよろしいですかな?」
ホークの言葉に2人は頬を赤く染める。
「であれば、デュエル、イージスをそれぞれの専属の【ガーディアン】としたいかと思います。」
「そうだね。イージスが僕で、デュエルがディアとなるのかな?」
「いえ、その逆となります。」
「理由を聞いても?」
「理由といたしましては、きっとクレス様はナディア様が危険となったら庇われると思います。」
「そうだね。その場に居れば絶対庇うね。」
「であれば、庇われたクレス様ごと守る強さが必要となります。」
「ああ、それで僕にデュエルというわけだね?」
「はい、そうなります。」
「あの~クー? 私なら自分で身を守れるわよ?」
ナディアがホークとの話し合いに口を挟んでくる。
「いえ、そういうわけには参りません。今は説明できませんがクレス様はその素性が明らかとなれば命を狙ってくる者もおりますので。」
「そう・・・そう言う事なのね・・・」
「納得していただいたようなので、これからはそれを念頭に置きながら進めたいと思います。」
「分かった。それで今後だけど・・・」
クレスはナディアへ視線を送り
「【ドーパン】へ行くと言う事ですね?」
ナディアはクレスへ顔を向け、喜びとも苦悩ともいえる表情を見せる。
「そう、もともと【ドーパン】へ行く予定だったからね。それで意見が聞きたい。」
「分かりました。それではまずこちらをお受け取り下さい。」
ホークが【アイテムボックス】から出したのは【Eランクの魔石】15個と【Fランクの魔石】3個であった。
「取りあえずはホーク、デュエル、イージスのコアを強化しようか。そこに並んでもらえるかな?」
「ハッ!」
ホークがクレスの目の前のテーブルに止り、デュエル、イージスはクレスの後ろへと歩み止まるとクレスは手をかざし
「【創世のコア】起動! 【コア強化】選択、ホークへ【合成】【錬成】! デュエルへ【合成】【錬成】! 最後にイージスへ【合成】【錬成】!」
【Eランクの魔石】がそれぞれの体内へと消えていく。