12話 強くなるために
翌朝クレスがリビングへと入るとホークを始めデュエル、イージスが戻って来ていた。
テーブルを見ると24個の【Fランク魔石】が置かれていた。
「おはようございますクレス様。」
「おはようホーク、それにデュエル、イージス。」
クレスは返事を返し椅子に座る。デュエルとイージスはお辞儀をしてその場で直立している。
「たくさん取れたね。戦ってみてどうだった?」
「ハッ! 【魔術】に関しては遠距離からの攻撃が出来良いのですが、1発1発の威力が弱いと感じました。デュエルとイージスに関しては、近づかれた時に対処に困っていたように思います。」
「じゃあホークには【魔力操作】、デュエルとイージスには【拳術】で良いかな?」
「それでよろしいかと。後はクレス様に【索敵】【魔力感知】を覚えて頂いた方がよろしいかと思われます。私共が傍にいればよいのですが・・・」
「今回のように離れる場合は危険か。」
「はい。念のためにもその方がよろしいかと。」
クレスは早速【コアの秘術】を発動させスキルを付与していく。付与が終わると残りの魔石をアイテムボックスに入れ
「今日はどうするかだね。」
「ハッ! まずは私とイージスに【魔力共有】で【アイテムボックス】を使わせてくだされ、その後にクレス様とデュエル、私とイージスに分かれゴブリンを狩りましょう。昨日でかなりの数を狩りましたから今日は上位のゴブリンが来る可能性がございますが、小屋から離れすぎなければ大丈夫でありましょう。」
「そうだね。北西からゴブリンが来るみたいだから・・・南や南東方面を捜索するのもいいかもしれないね。」
「違う魔物をご所望で? しかしまずは私共のレベルを上げるのが良いかと。特にクレス様は【コアの秘術】による【ユニット作成】で創れるユニットの数がそのままご自身のレベルに比例しておりますから。」
「じゃあ僕らが北西、ホークたちが西でいいかな?」
「ハッ!それでよいかと。」
方針が決まった後はすぐに行動に移る。ホークとイージスに【アイテムボックス】を使わせ、朝食を取りつつ自然回復でMP回復を図る。
小屋を出るときにホークとイージスに【アップルポーション】を10個づつ渡し、ホークには更に【ベリーポーション】も10個渡しデュエルと共に川沿いを北西へ歩き出した。