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創世の魔王とコアの秘術  作者: あおい聖
旅立ち、出会い編
10/110

10話 ゴブリンの群れ

 翌日


 朝食を済ませたクレスはホーク、デュエルを伴い森へと足を踏み入れていた。



「今日は周辺探査、それにデュエルの戦闘、各自のレベルアップでいいかな?」



「それがよろしいかと、もう1体の【ガーディアン】を創ることが出来れば夜の狩も可能かと。」



「そうするとリュックくらいは作っておかないとまずいか・・・それとも【空間魔術】を覚えさせる?・・・いやそれだとMPが足りないか・・・」



「クレス様、スキル【魔力共有】を与えればよろしいかと思いますが。」



「【魔力共有】?・・・あ~スキルを持つもの同士の魔力を共有させると言うアレか・・・うん、良さそうだね。これで【空間魔術】に関しては問題ないか。」



 クレスとホークが話している間に木の上でカサカサと揺れる音がする。



「デュエル任せた。」



 クレスが揺れた気を見ずに命令を出すと、木の上からゴブリンが飛び降り襲い掛かって来る。


 しかしながらその刃がクレスに届くことはなかった。デュエルが放った目にも止まらぬ突き【疾風突き】により阻まれた。


 デュエルは、突き刺さるゴブリンを振り払い、石突の部分で突き付ける【強打】


 【強打】を浴び怯んだゴブリンへ再度【疾風突き】が襲いゴブリンの命を刈り取った。



「ご苦労様。【分解】」



 クレスは地に臥すゴブリンへ右手をかざし錬金術【分解】を使用して魔石のみを残し分解する。



 クレスが魔石を拾い上げると6体のゴブリンの群れが姿を現す。



「デュエル! 右の3体を任せた。」



 クレスは、そう言って左へ駆けだすと手をかざし



「降りそそげ!【ホーリーライト】!」



 クレスが振り上げた手を振り下ろすと青い光がゴブリンへ雨のように降りそそぐ



「ギャギャギャ!」



 身体中に突き刺さる光に悶えるゴブリンへホークが襲い掛かった。くちばしを使った【2段突き】ゴブリン1体を仕留める。


 その間にクレスは刀を鞘から抜き放ち一閃、くるりと回転するように背後から迫るもう1体を切りつける。流れるように2体のゴブリンの間を抜け振り向きざまにクレスは横薙ぎに一閃・・・2体のゴブリンが崩れ落ちた。


 クレスがゴブリンに使った流れるような【刀術】は、あたかも舞を踊っているようにも見えた。天昇流剣舞術【竜剣舞】母であるクレスティーネが得意とした剣舞であった。


 クレスが振り返りデュエルの戦いを見るとホークと協力して最後の1体にとどめを刺すところであった。


 これで終わりそう思ったときホークが叫ぶ



「クレス様! 敵の増援です! 数は6! 全てゴブリンです!」

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