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Logic Tale《剣豪神子は最強無双するより帰りたい》  作者: 時杜 境
第二章 魔城デストロイヤーズ
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30 第三種接近遭遇

「──………………っが、っ?」


 ビチャッと背後から鮮血の音がした。

 視線を向ければ、案の定、吐血した魔王がその場に崩れ落ちている。


 ボクの右手には真っ赤な鉱石。しかしドクドクと脈を打つ、()()()()()鉱石だ。

 魔物の心臓は鉱石で出来ている──これを一般に、「魔鉱」と呼ぶ。


「……な、ア? 馬鹿な、いつ──」


「たった今。あのさぁオーナー、空間連結できる錬金術師って聞いたらもっと警戒するべきでしょ? 身体の内部だって空間だ、下手な暗殺技術がなくたって内臓をいきなりぶっこ抜くなんて簡単なんだよ?」


「がほっ!! ゲホ、がはっ、再生……再生が遅い、ぐ、そもそも、どうやって我輩に干渉を──!?」


 うめく魔王を横に、ボクは奪取したこの「戦利品」を見て、中々いいね、と賞賛する。


「第一級の魔鉱って感じかな──これが魔王石? いや融合してるね。もしかして()()()の? あったま悪いというか天才ってゆーか……本当に良い度胸してるね」


 まあ貰っとくよ、とその場から消して工房にしまい込む。

 倒れ込んだ魔王は、ゼヒューゼヒューと死に向かう呼吸を続けている。


「ふーん。中々死なないね、流石は()()()。それとも魔王だから存在強度が違うのかな?」


「……ッ、『貴様、まさか、最初から……ッ』!」


 空間にルシファーの声が響く。意志を音声伝達する錬金術の基礎術式だ。使えたんだー、と思いながら、ボクはその声に応える。


「うん、知ってたよ。君の種族も経歴も能力も、二年前に調べておいた。それでも得られた情報はそう多くなかったけどね、いつか一度は『討伐』してみたいなーって目をつけてたんだ。でもあんまり早くに喧嘩を売ると、後々の長い人生、面倒な因縁がついて回るでしょ?」


 だから機会を待った。

 相応しいタイミング、運命がやってくるのを見越して、二年前の「資金繰り」の時は見逃した。

 そんなチャンスが来なければ、きっとボクはルシファーに関わることはなかっただろう。だけど天運はやってきた。()()()()()()。だから首を突っ込んだ。それだけのことだ。


「ボクは元々、貴方が目的でここに来たんだ──最初は下手したら追い出されるかなー、って思ってたけど、どうやらそっちはボクの異名、知らなかったみたいだね?」


「『異名……?』」


「“魔王殺し”」


 そこで青い瞳が大きく見開かれる。

 ドッキリにまんまとかかった憐れな被害者そのものだ──別にこれは茶番なんかじゃないけれど。


「『ま、ま、魔王殺し……!? あの連続魔王討伐案件の主犯だというのかッ!? 貴様が!? 唯一国の“英雄級”ではなかったのか……! 何故誰も我輩に教えなかったッ!?』」


「そりゃあ魔王だからでしょ。ボクみたいな超危険人物、言ったらあちこちの協力関係にもヒビが入るだろうし」


「『当たり前だぁぁ──! 初日で葬っとくべき相手ではないかァ!! ギルトロアァァァ──!! 神殺しィィ──!! 計ったなぁぁぁ──!!』」


「いやいや、ボクが個人で勝手にオーナーを殺しに来ただけであって、あの二人は君の殺害計画なんてぜんぜん企んでないよ。──全ては君の油断が招いた結末だ。ただの野良錬金術師が魔王城にやってくる目的なんて、魔王討伐以外の何にあるのさ。基本の基本、常識でしょ。ボクは一度だって、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 やることはシンプルだった。

 己の立場を明かさず、事件の本筋に関わり、一番いいところで持っていく。

 嘘は一度も使っていない──そのせいで、随分とグレンには負担をかけてしまったと思うけど。


「『──だ、が、そうだ、使い魔は! ストーリーテラーの使い魔はどうした、貴様……!?』」


「君の護衛? そんなの昨日のうちに片付けたけど」


「──『は……? い、いつ……』」


「攻略の途中。ホラ、君が身体借りてて、意識と精神が派手にぶっ飛ばされてたでしょ。あの時、Arcさんの爆撃の一射を乗っ取って、『対煙狼用』の術式を組みこんだんだ──今日は一度も気配も姿も見せてないし、結構効いたみたいだね」


 こっそり改造フレンドリーファイア。

 グレンは現場にいなかったし、煙狼の視覚的にもボクからの攻撃じゃなかったから、犯人の特定は難しい。ま、あの場で「できる人材」といえばボクしかいないワケだけど!


 ──今朝のエレベーターでグレンが言っていたことを思い出す。

 『お前と殺し合う気はないからな』。

 ボクが煙狼殺しの主犯だと勘付いていたにも関わらず、あんなことを言うなんて。

 彼のことだから、シンプルに「マジ相手したくねー」の意志表明だったと思うけどね。


「……『は、分かっているのか? 今の“神殺し”は我輩の味方だ! 貴様は最悪の相手を敵に回したぞ──!』」


「そうだね。ま、そこはしょうがないかな。誰だって目的を追ってたらダブることはあるでしょ。悲しい事故だねー」


「『……なんとも思わないのか? 長い付き合いだろう、我輩にだって分かるぞ。貴様のそれは本心か……?』」


「嘘か真かなんてボクに訊かないでよ。意味がない。ボクだってグレンと殺し合うのはやだよ、運命の強さは向こうが上だし。あー、友人の君を殺しちゃうから魔法使いも敵に回すことになるのかなー……いや、そっちはどうにでもなるか」


 姿は一度見ている。

 ならば対処すればいい。それだけだ。

 ボクには、それで事足りる。


     ◆ 魔王城 外界 ラーメン店


「典型的な錬金術師なんだよ、あいつの根っこは」


 諦めたようにアガサが言った。

 経験談だろうか? サクラにはうんざりしているようにも見えた。


「あそこまでの天賦の才を持ちながら、提督みたいなイカれた野望を持っていない。十年前の私に棺の修理を頼まれた時もそうだ、あいつは『棺を材料に別の兵器を生み出す』こともできたはずなのに、実直に『私』の要望を叶えやがった。職人気質のクセして肝心なところで凡庸。だけど()()()()()()()()()()()()()()()()。史上最高峰の演算能力を持って生まれた一般錬金術師だ」


「普通にいい奴だしな」


「人を見る目の基準がイカれてるお前の意見は参考にならねーよ。悪人だろうと善人だろうと対等に見るクセに」


「それで、なんでこのタイミングでイリスがルシファーを手にかける?」


「私たちに面倒事の全てをおっかぶせるためだよ! 典型的に倫理も常識もブッ飛んでんの、世界がどうなろうと知ったことじゃない。あいつはあいつの『最高の作品』を作るためなら、道中どんな被害が出ようと()()。つまり──ロクデナシだ。大多数の錬金術師と同じようにな」


 ふーん、とサクラは話半分に聞きつつ生返事する。

 総合的にイリスが普通のロクデナシということは分かったが、まだ納得できない部分があるからだ。


 あの白い少年は、原則、この世界に敵対するものではない。

 むしろ人類側。

 魔物たる魔王と敵対することは辞さないとしても、その結果、世界を敵に回すような真似をするとは思えなかった。


     ■ 魔王城 玉座の間


 玉座の前まで近づき、その中空で稼働していた融合術式に干渉する。

 ふんふん、まぁよくできてるけど、細部の組み上げが仕組まれたかのようにずさんだ。提督め、ルシファーとお城もろとも爆散させるつもりだったのかな?


「ハイハイ、融合中止、術式却下……あぶなかったね魔王様。危うく全財産を失うところだったよ? 心臓抜かれただけの方がマシだよ、なんだって提督なんか信用しちゃったのさ?」


「『……友人だからだ。目的も利害も一致していた。あれほど我輩の思想を理解し、協力者として相応しい者は奴以外にそうはいない』」


「そ。偏見で人を判断しないのは美点だけど、相手が悪すぎたね。えーと、『物体A』の生体データは……ここか。小康状態ってところかな、さっさと外世界にでも打ち出す方が賢明だねー」


 しかし妙だ。姉さんという依り代……いや、楔がない状態でここまで落ち着いているのは奇跡的がすぎる。

 ────待った。なんか存在核の辺りに何重にも真っ黒な術式が……こ、これって。


「……『黒の万象ブラック・アルス・マグナ』……? 姉さんめ、錬金術師としての全てをここにつぎ込んだってわけ……?」


 姉さんの身代わりになっていたのは、彼女がこれまで築き上げてきた叡智の全て。

 工房──ボクら錬金術師の研究ノート、人生の成果そのものともいえるそれ。


 人によっては何十年、何百、何千年とかけて組み上げる『工房』は、錬金術を発動させる時に用いる「演算装置」だ。術式を書き込めば書き込んだだけ、発動する時の速度や正確性を始めとした、術式の精度が向上していく。


 もはや術師の分身、複製、半身にもなりうるソレを、こうもあっさり手放すなんて。

 ……チッ、と舌打ちする。苦々しい。

 錬金術師としてあるまじき行為だ──やっぱりあの人は錬金術師以前に、軍務の責を優先するのか。


     ◆ 魔王城 外界 市街地


「サクラもサクラで、裏で多少は動いたんだろ? 慎重派のお前があのブラザーを完全放置とかありえないし」


「動きはした。だが失敗に繋がった」


「っていうと?」


 街をアガサと並んで歩きながら、サクラは初日──具体的には第十三部隊の二名を解放した後、イリスが列車で目覚める前までのことを思い出す。


「一日目のことだ。イリスが気絶している間、ルシファーに『白い悪魔を信じるな』と忠告したら、なにを思ったか、そのすぐ後に魔法使いの使い魔に身体を借りて近づいた。結果、その使い魔が退場した。たぶん主の元に叩き返されたんだろう」


 余計な忠告(ミス)だった、と内省する。

 ルシファーは忠告の真意を確かめるためにあの時同行したのだろう。しかしイリスの方まで、まさかどさくさ紛れで煙狼に攻勢を仕掛けるとは思ってもみなかった。


「……はーん。なるほどね、一杯食わされたってワケだ」


「そうだ。やっぱりイリスは頭が良──」


「そっちじゃない。あのなぁサクラ、いくら天才でもまだ十八のガキだぜ? 千年以上も生きてきて、何度も何度も敗北と辛酸をなめてきた奴と比べれば、一体どっちが賢いと思う?」


 ニヤリとアガサは笑った。それは、ここにはいない実弟の大失態を嘲笑う顔だった。

 サクラは、彼女のそういう顔が嫌いではなかった。


     ■ 魔王城 玉座の間


 ──魔王石は、その魔王軍にとっての「全て」である。

 魔物を生む根源。無尽蔵の金銀財宝を生み出すアンノウン。

 一説によると、ソレは元々人間が人為的に作り出した()()()()──一種の「疑似・賢者の石」だという。


 錬金術学において、真の賢者の石とは質量を持つ情報物体。古今東西、ありとあらゆる術式が刻まれた万能物質とされている。


 反して、魔王石の方は、いわく魔物の生態系をコントロールすることを目的にしたもの。それが回り回って、どうして魔物と財を生む機構になったのか? これをボクは、単に造り出した人間連中のユーモアからだろうと考えている。


 人間は無駄が好きだ。遊びが好きだ。そして魔王とか勇者とかいう概念が大好きだ。

 ──財宝を奪う先なら魔王だろ! なんてふざけたアイデアから生まれてたって全然おかしくない。

 人間ほど正常なまま思考が狂っている種族なんて、早々いないんだから。


「……ん? 起きて大丈夫なの、魔王様(オーナー)?」


 振り向いてみると、ルシファーが立ち上がっていた。

 警戒の必要はほとんどない。奪った魔王石は、魔王としての権限全ても総括している。彼がなにを考えようと、ここに援軍たる部下の魔物たちを呼び集めることすら不可能だ。


 その流血は止まっていた──いや、外装だけだ。内部は心臓がないからぐちゃぐちゃに違いない。

 そんな当人は、右手で顔を覆い、俯いていた。


「……げほっ、問題は……ない。はは、なんだこれは……むしろ調()()()()()()()()()。そうか、元より相反するモノ。()()()されたということか……」


「? いやまぁオーナー、死に際にそういう錯覚起こす気持ちは分からなくないけどさ。流石に心臓抜かれて調子上がるはイカれすぎ──、!?」


 刹那、本能で動いた。

 空間連結で一気に魔王から距離をとる。玉座の間の端、その入り口。扉は開かない。行き止まりを背にしたまま、ボクは目の前の「異常」を観測する。


 ルシファーは動いていなかった。

 血まみれであることも、致命傷が続いていることも変わっていない。──のに。



「────なんだ。オマエは」



 まるっきり、気配が別人だった。

 存在が違う。規格が違う。次元が違う。


 ──錬金術師としての直感が警告する。


 こいつはもう、魔王ではない。

 こいつはもう、吸血鬼ではない。

 こいつはもう、()()()()に居るべき者ではない。


「【……何、と言われてもな】」


 声の響きまで、これまでと異なっている。

 それは一つ上の次元、規格から発された言葉だった。


「『機巧仕掛けの星壊デッド・エクス・マキナ』──!」


 即断する。工房から最高の純エーテル砲を展開する。

 鋼鉄の円形射出機が、あらゆる物質に対する分解式を繰り出す。

 細胞を一片たりとも残さぬ光の砲撃。それは確実にルシファーのいる座標を打ち砕き、余波はその背後にあった玉座をも破壊する。


「……、な」


 だが一射目を直撃させた瞬間──ボクは、それが彼にはまったく意味がないことを理解した。


【こういう事だ。どうやら先に我輩の心臓を抜いたのは愚策だったらしいな、魔王殺し?】


 たった今、現状を理解したような顔で。

 完全に肉体の再生が終わり、無傷となったルシファーが、そこに立っていた。


     ◆ 魔王城 外界 市街地


「まだ一つ、腑に落ちないことがある」


 そう言ってサクラは足を止めた。

 振り返ったアガサに、最後の問いを投げる。


「なんのためにイリスはルシファーを標的にした? ルシファーという素材を使って、何を錬成しようとしている? ……何をなそうとしてるんだ?」


「さぁ? そりゃあ天才のみぞ知る、ってヤツだろ」


「……、」


 ここだ、と彼は思う。

 彼女でも見抜けないこの、真意の直前。

 ここを突き詰めない限り、イリスという少年の行動の意味を紐解くことはできないだろう。


「──あー! おったおった、Reader──!」


 青年らしき声がアガサを呼んだ。

 声のした方を見ると、第十三部隊の弓使いとされる洒落た青年が駆けよってくるところだった。が、その目がサクラを捉えた瞬間、緊張したように表情が強張る。


「っと、おぉっ、か、神殺し……いや、サクラさん? 様? まさかのご一緒?」


「ご一緒で悪いかよ。あとそんな固くならなくても、いきなりブッた斬ったりしないから、こいつ」


「あっはは……ちなみにお二人、実はどういうご関係で……?」


「「幼馴染」」


「これは見事な終末ジョーク~……マジ?」


 引きつるArcの顔を無視して、サクラはその手にあるものを見やった。


「なにを持ってるんだ?」


「あ、あぁそうコレ! 今朝、Readerの弟はんに頼まれてたブツです。けど弟はん、提督に捕まっちゃったんでしょ? コレどーすりゃいっかなーって、ひとまずReaderの判断を仰ぎに来た次第です」


「なんだよブツって……────ぅおお!?」


 無言でArcが布を広げると、紫色をした鉱石が出てくる。

 それを目にした途端、アガサが跳び上がった。


「おお、オマッ、メテオライトじゃねーかッ!? どんな手を使って手に入れた!?」


「普通に合法ですって。魔物の連中は素材の良し悪しなんか分かりまへんから、ちょーっと漁るとトンデモレアな素材が店頭に並んでるんです。ま、ここまでレアだと一介の錬金術師には手に入れたところで加工そのものが難しすぎですがー」


「メテオライト……神聖武装の素材に使われた、霊鉱の一つのアレか」


 人理兵装(レリック)と同等の威力・火力を持つとされる、「人造レリック」──神聖武装。

 それを初めて錬成してみせたのがあの提督ギルトロアであり、同時にそれが当時の情勢の終末戦争では、人類逆転の一手にも繋がったという話だ。


「──目標素材、発見しました。回収に移ります」


「!?」


 耳に聞こえたのは、無感情極まった機械音声。

 気配もなければ兆候もなく、サクラのすぐ後ろに、その白い機械人形は立っていた。


「えっ、ちょっとぉ!?」


 ぱっ、と。

 瞬きの間に、Arcの手からメテオライトが消え、封社やしろの両手の中に現れる。鮮やかすぎる強奪だった。


「うわぁやしろさん! 『魔王』やってた時だけの幻覚じゃなかったのか……あれ、これ勝ち確定か? なんか作戦考える必要ある?」


「Reader!? なんでいきなり思考放棄のフェーズに!?」


 背後の二人の会話に構わず、サクラは白人形を問い詰める。


「おい、それをどうするつもりだ。イリスは何を考えている?」


「対象:メテオライト回収確認。回答します。これより火楽祈朱の元へ転送し、異界存在特攻兵器の錬成を促します」


 やはり言っていることが微妙に掴めなかったが、ひとまずサクラは事を起こされる前にと問いを続ける。


「……それは、対『物体A』のことか?」


()()()


 おそらく事の全容を把握しているだろう機械人形は、無機質に、粛々と答えた。


「本作戦中に現れる異界存在は()()います。一つは侵蝕存在『仮称・物体A』。()()()は──」


     ■ 魔王城 玉座の間


 想定外の時は常套句に習うのがセオリーだ。

 果たしてそれに応えてくれるかは相手次第だが、仮にも「魔王」を名乗っていた彼ならばと、ボクはその質問を口にした。


「君は──何者なの?」


【普段の我輩なら魔王(オーナー)だ、と決めるところだがな……ああ、こうなってしまった以上、本来の名を名乗るのが正しいだろう】


「本来の名……?」


【“侵略者(インヴェーダー)”】


 崩れた玉座を背に。

 変質し顕現した何者かは、その正体を明かした。




【我は()()()()()()()。異界より顕れ──この世界を真に侵略せんとする者である】




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