第一章 記憶なき少年
それは、昨日の雨の日の出来事だった
第一章
ザッー ザッー 強く雨が降る。
気が付くと、そこは見知らぬ場所であった。
「あ、起きた。」隣から人の声がした。
その隣には、女の人がいた。
「え〜と・・・」
その女の人の話によると海に流され倒れていた所を、
ここへ運ばれたらしい。そういえば、ここは・・・。
「あの、ここは?」
コン コン ちょうど戸を叩く音がした。
「どちら様ですか?」女の人が戸に向かって言った
今はタイミングが悪いため、後にする事にした。
「わしじゃ・・・」戸から、少し声の低い声がする。
「村長・・・。何の用ですか?」不安そうに言う。
「お主が海で人を拾ったと聞いたのでな。様子を見にき
た。」その村長が入ってきた。
「お主か、流されてきた人は?」村長が聞く。
「はい。」自分は深く知らないが取りあいず返事をした
「お主にたずねたいことがあってな。名をなんと言う?」
村長は、当たり前のことを聞いた様な顔をした。
自分の名前を考えると頭がぼっ〜とする。
「わかりません。」と何も考えず口が動いたのだ。
「なにっ・・・」村長は大きな声で驚いた。
「え〜」女の人も驚いた。
自分も驚くが、わからない。そこを村長が、
「そうじゃ、そういえば。お主と同じ日に剣が流されて
来てな。今は海にあるんじゃが見に行ってみたらどうじ
ゃ?」
「あの、さっきから思っていたんですけど、ここはどこ
ですか?」
「ここは、ヂェルシティですけど。」
「あと、あなたのなまえは?。」
「私の名前は、ライディ・ガルドです。」
「ありがとうございます、ライディさん。誠に勝手なん
ですけど、付いて来てくれませんか。」
「良いですけど。ちょっと、家の前で待ってもらえます
か?」
「その間、村を回っているのはどうですかな?よろしけ
れば私が案内しますよ」と村長が言う。
「よろしくお願いします。」
「それなら、私は海で待っています。」
―数分後―
「ここを右に曲がると海です。」右へ曲がると目の前に薄
い青の綺麗な海があった。その海に一人、人がいた。
ライディさんだ。どうやら剣を探しているらしい。
「ライディさん。」と、そっと声をかけた。
「あぁ・・・」何か変だ。
目の前を見るとそこには倒れた人がいた。
それはひどく傷がたくさんあった。
死体だった
「・・・。行くぞ。」と村長があわてた様子で言う。
「どこにですか?」
「病院と・・・」村長の言葉は途中聞こえなくなった。
―病院―
「どうして?こうなったろうか?」村長が独りでに独り言
をしていた。
「何が、あったか話してもらおうか。」村長の後から男の
人の声がした。
「お主は?」村長が聞く。
「オレか?オレはな。この村の警察みたいな者ですよ。村
長。」男の人が偉そうに言った。
「警察の方が何の用ですか?」と不安そうに言う。
「ライディ・がルドに逮捕状が出たのでね〜。おい、そこ
の名のない少年、容疑者と一緒にいたと聞いた。容疑者が
どこにいるか知っているか?」その時、鳥肌がたった
「知らない。」
「知らないだ、・・・。くそっ。」警察はその場を立ち去っ
た。
「急いで、警察の者よりも早く見つけて貰えますかな?」
とまだ、不安そうに言う。
「わかりました。」
―海―
自分も、不安だった。
何をしすればいいかわからない。
「まず、どうしよう・・・。とにかく探そう。」
「んっ。剣がある。」村長の言っていた剣だ。
心を落ち着けて始めることにした。
「たしか、最後にあったのはここで。ここら辺で倒れて・
・・。今、後ろに・・・。気のせいか・・・」
―数分後―
「もうこんな時間だ・・・。まただ、後ろに何かある。気の
せいではない。次は殺気がする。急いで帰ろう。」
しかし、帰ろうとしたその時、後ろから・・・。
―???―
「・・・。夢・・・! 違う現実だ。」
「ここは、どこだ?」
目を開けるとそこには、死体が・・・。
「メガサメタカ・・・」上から声がした。
上には覆面を被った者がいた
声からして男だ。
コン コン ノックの音がした。
男は階段を登った。ここはどうやら地下一階らしい。
しめたチャンスだ。剣を使って、縄を切った。
コッツ コッツ 男が帰ってきた。
「ナニヲシテイル?」
「ていっやー!」声をあげて男に攻撃する。
男はかわし、オノを振った。
自分はすきを突き、上へ逃げた。
―村長宅―
「村長・・・。」
「!。ライディか?」
―???―
くっ ハッハ
「マテ・・・。」
「待てと言われて誰が待つか」
「ナラ クラエ 煙幕弾」
くそっ、目が・・・。登っても、登っても、出口が見
えない。
「ぐはっ・・・。」ここはどこなのだ? くらえ
「ガハッ・・・。」光が見える。そこへ行けば・・・。
「なにっ、次は、閃光弾。」
「ヤッハッハヒッカカッタナ。」
―村長宅―
「それでは、失礼します。村長、さようなら。」
「待て、ライディ・・・。」