1-2 テクトの夢
僕は立派な国家の剣士になりたい。
ある日、森に迷い込み、野生のウルフに襲われた。引っかかれ左腕からは、血が流れていた。僕は全力で逃げた。
しかし、どっちに走っていいのか分からなかった。それでもとにかく走った。木の根に足を引っ掛け転んでしまった。
追いつかれる!と思い目をつむって覚悟を決めた瞬間、うなじに何か触れた。それはなにか風のようなものに感じられた。
振り向き目を開くと、そこには息をしていない血まみれのウルフと白銀の鎧を着た国家の剣士が立っていた。
「大丈夫か?少年。」
「あっ…大丈夫です。ありがとうございます。」
「それより、その左腕の傷と血の量、大丈夫かい?」
そう言うと、国家の剣士は自分の着ていた服の袖を破り、少年の左腕を止血した。
少年は必死に逃げていて気がつかなかったが近くに川があり、そこで水分補給と腕を含め応急処置を済ませた。水を飲んで頭がスッキリしてさらに冷静さを取り戻した。国家の剣士と一緒に村に帰ることになった。冷静になったおかけで傷口は風が吹くと少し痛い。
1話1話がとても短いですが、しっかり連載を続けていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。