プロローグ
俺は国立レイラ学園1年の藤堂たける。
なんて、ベタに自己紹介から始まるこの平凡な物語の平凡な主人公だ。特に目立った事件もなく生きてきたこの人生。でも、ひとつだけ奇妙なことがちょうど一年前の俺が中学三年生の10月ごろに起こった。
「たけるおかえり」
「ただいま母さん」
「そういえば手紙が来てたわよ、テーブルの上に置いてある」
「はーい」
手紙を手に取ってみると真っ白な封筒に差出人の名前はなかった。おそるおそる封を開け中の手紙に目を通した。そこにはこう書いてあった。
国立レイラ学園
学園長レイラ・アストレリア
選考の結果、あなたの入学を許可する。
「はっ?」
わけがわからなかった。
入試を受けた覚えもない、進路希望調査にすら書いた覚えのない、そもそも、名前も初めて聞く学校からの合格通知だった。
付属していた学校案内の用紙を見てみると、
全寮制の学校であること、学校の所在地は公開されておらず国内のどこかにある学園都市島に存在するということ、学園都市島には学校と寮、ショッピングモールや娯楽施設などがありそこで何不自由なく暮らせるそうだ。長期休みには帰省も許可されているらしい。
俺は即決した。
勉強し受験するのも嫌だったし、中学生のバカな俺は楽ができるならと特に深く考えもせず、親を説得しレイラ学園に通うことにした。
親の説得もたやすいものだった。
国立の機関で安心だし、授業料などは免除されるからむしろ喜んでいた。
こうして、平凡な俺の人生が終わり激動の人生が始まる!!と思った人も多いでしょうが最初の言葉を思い出してください。
そう、これは平凡な物語。変わった学校に入って見たものの特になんのイベントもなく気がつけば高1の10月。もちろん一般的な学校行事はあるけれど特に変わったことはない。これからも俺は平凡な人生を送っていくのか、、、
新作です!!
夕雲も同時進行中!
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