学園に編入しましょう
試験です
宿で一夜を過ごしたネリル達は、シーランス魔法学園に向う準備をしていた
「ねぇ。ネリル?文字書ける?」
「馬鹿にしてんの?」
馬鹿にし過ぎだろ
「いや、人族と魔族の文字は違うから…」
「あー書けるよ…」
何故か、日本語だし…まぁ、テンプレだよね!
「じゃあ、この書類書いて?」
「ん?履歴書みたいなものか」
よし、学園に入る為の書類書くか
「氏名はゴルゴーン8世っと…!」
「本当の情報書かないとダメよ」
「はい、すみません」
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氏名 ネリル
種族 魔族
年齢 16
性別 男
job 奇術師
所属 冒険者ギルド
段階 Bランク
出身 不明
渡航歴 アートザイム連合国
紹介者 フェルナ=ハースラント
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「書いたよ?」
「どれどれ?……ネリル!貴方嘘ついてたのね!貴方、人族じゃなくて魔族じゃないの!?」
「いや、だって魔族は世界の敵みたいこと聞いたから…」
「あー、それね。アートザイム連合国が魔族の領土を奪う為のこじつけよ…あそこは勇者とか、転生者とかの異界人が魔族を敵とか言ってるだけなの…他の国では、そういうことはないわ!安心して!」
「なんだ…そうなんだ。ありがとう」
「てか、貴方、魔王国の出身じゃないの?」
なんだそれ
「なんだそれ?」
「はぁ…つまり貴方、はぐれ魔族ね」
「はぐれ魔族?」
「つまり、魔王国以外の出身ってこと」
「ああ、そういうことか」
「で?どんな魔族なの?」
...気持ち悪い魔族ですよ
「言わなきゃダメ?」
「仲間なんだから、教えてよ」
「…スライム」
「スライム?本当に⁈スライム魔族といえば魔王様と同じじゃない⁈貴方王家なの?」
スライム魔族が王家ってめんどくさそう…
「え?そうなんだ…!スライムって雑魚だから引かれると思ってた。魔王のスライムってどんなスライムなの?」
「スライムといえばプニプニに決まってるじゃない!」
「引かないで聞いてね?僕はスライムの中でもタールスライムって言ってドロドロで真っ黒の奴なんだよね…」
「ふーん、貴方の性格みたいね!真っ黒でドロドロって感じの性格だし」
「酷くね⁈いい過ぎ」
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それから数日が経ち、ついに編入試験の日がやってきた。
テストの内容
一時限目
筆記テスト
魔術知識や歴史、武器の使い方に、魔物の弱点
それから最近あった有名な出来事を1000文字以内で書く
二時限目
魔法実演
的当て
魔力量検査
魔法属性検査
三時限目
面接
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一時限目の筆記テストでは、
歴史や魔術知識は知らないので書かず
武器の使い方
双剣
片手剣
盾
メイス
弓
について書き
最近あった出来事は、
アートザイム連合国の勇者召喚について書いた。少し嘘を混ぜて
要約するとこんな感じである。
アートザイム連合国はブルエーム王国に現れた魔王を倒す為に勇者召喚を行なった。
しかし、魔王を倒すというのは魔族を殺す為の言い訳であり、勇者たちを洗脳して戦わせている。
召喚された4人の異界人のうち勇者は二人でもう二人は、巻き込まれた一般人だったらしい。
この二人は反逆罪で処刑されてしまっている。
…嘘盛りだくさんだか、勇者召喚についてあまり詳しく情報を持っている奴はいないから大丈夫だろう!
◇◇◇◇◇◇
二時限目
魔力量検査
これはテンプレ的に魔力量の検査器を爆発させようとした…しかし、超頑丈かつ自己修復機能がついていた為ヒビ一つ入らなかったのである。
しかし、本来のLv200越えの魔力量を装置に注ぎ込んだ為、成績は優秀であった。
魔法属性検査&的当て
これはできる属性魔法を実演し検査するのだがここで問題が発生した。
ネリルの魔法は○○属性〈仮〉なのだ。
それをすっかり忘れたネリルはファイヤーボール‼︎といいながら指をパチン!と鳴らし火をつけ圧縮した空気を飛ばしたのであった…
◇◇◇
面接
教師対編入生の1:1の面接である。
ーーートントン
「お入り下さい」
「はい!」
ガチャ…
「座りなさい」
「失礼します」
「えー、ネリル君…君に今から質問に答えて貰います。わからないときはわからないと言って下さいね?」
「はい」
「まず、この書類の質問からです。種族に魔族とありますがなんの魔族ですか?」
「タール系スライムであるマタースライムです」
「えーと。マタースライムっと……聞いたことねぇな (ボソッ)」
だろうな…新魔族だし、逆に聞いたことがあったら怖いわ!
「えーと、次はー、何故この学校に入ろうと思ったんですか?」
「なんか面白そうだからって言うのと、自分に属性魔法が使えなくなる呪いがかけられているので新しい魔法を覚えようと思いまして…」
「ああ、それで二時限目の時微妙な魔法を使っていたんですね」
「はい」
「えーと合格」
「はい?合格ですか?」
「うん、俺学長だから、決定権あるし。
明日から来て」
「あざーす」
「うん…急に失礼になるの予想よ…君…」
失礼極まりないネリルです




