退園
今日も開園から閉園時間までここで過ごしていた。この動物園に来るといつもそうだ。親分とコタンコロさんの所に行って必ず長話をするので、いつもは午前中に2種類くらいの動物しか見れない。今日もそうだったが。
動物園に来るのは楽しい。その動物動物で生き様や考え方が違うからだ。最初はどの動物も人間の事は嫌いだったと言う事が多い。コタンコロさんのように未だに人間嫌いが治らない動物も中には居たりする。しかし、親分のように今ではこの環境に適応し暮らしていたり、櫻子のように人間は嫌いだがここでの生活は楽しんでいたり、ユリアやケンのように人間の目は気にせず夫婦仲良く暮らしていたりと様々だ。
そして、動物達のかつて自然界に居た頃の生活ぶりや今でのここでの生活等の話を聞くと、私は何でこんなに小さい事で悩んでいるんだろう、馬鹿馬鹿しいと思えるようになった。
動物達は人間達が想像している以上に過酷な環境の中で生活している。生きるか死ぬか、人間社会でもそう言う立場の人はいるが、少なくとも今の私には当てはまらない。その環境も一部は人間が破壊してしまっているのだ、コタンコロさんの言うように。
私はこの能力を得て苦しんだ時期もあった。でも今は違う。動物達から学ぶ事も非常に多い。その動物が何を思って生き、何を人間に思うのか。
ここから、私達人間は何か得られるかもしれない。私はそう思っている。
いずれ、私はこの体験を小説に書こうと思っている。書いて読んでもらう事で、是非動物達の思いを知って欲しいからだ。その為に、暇があればまた動物園に来ようと思う。まあ、来ているのだが。
さて、今日の晩御飯は何にしようかな。
初めての小説執筆となりました今作。
書くのは想像以上に厳しい物ですね、実際本の長さ的に短編になっちゃいましたし。これからどんどん書いて磨いていきたいと思います。
さて、この作品は動物の心を読み会話が出来る人物の物語でした。中々小説でこういう作品見ないなあと思って書いてみました、稚拙ではありますが何とかかけました。
一応シリーズものなのでまたいつかこの系列の話は書こうと思います。応援よろしくお願い致します。