登場人物紹介(二章)
曹操
155年生まれ。字は孟徳。前漢の功臣、夏侯嬰の子孫。なんでもこなせる天才肌。父が宦官の曹騰の養子になったため、曹一族となる。背の低さと祖父が宦官であることにコンプレックスを抱く。夏侯惇とは幼馴染であり、従兄弟。「治世の能臣、乱世の奸雄」という悪口を笑いで返せるほどの度量の持ち主。何進に仕える。
夏侯惇
156年生まれ。字は元譲。後に「盲夏侯」で鳴らす彼も今は両眼。気性が荒く、武勇に優れる。超人的すぎる幼馴染の曹操に度々振り回される。考え方が浅はかで注意不足による失敗も多いが大まかな方針を決めたりすることは得意。
張角
冀州鉅鹿の農民。薬草売りで生計を立てる。熱心な道教の信者。ある日、南華老仙との出会いによって乱世の一人の「英雄」として歩み始めることとなる。「太平道」の教えを説いて回り、「大賢良師」を名乗る。太平道の信者はの七十万を超すようになる。叔父の死をきっかけに決起を決めた。
張宝
張角の上の弟。張角の良き理解者であり、三兄弟の知恵袋。
張梁
張角の下の弟。考え方が浅いが、力は兄たちよりもある。
張博
張角らの叔父。両親を亡くした張角たちを引き取る。太平道を危険視した役人によって濡れ衣を着せられ、無実の罪で刑死した。
南華老仙
張角に「太平要術」を託した仙人。張角に対して術の悪用をしないよう釘を刺して消えていった。
何進
141年生まれ。字は遂高。荊州南陽郡にて屠殺業をしていたが、美人な妹が霊帝の目に止まり、宮廷に足を踏み入れた。外戚として十常侍を中心とした宦官と対立を深めていくことになる。馬元義を捕らえ、張譲に優位に立ったが、大将軍に任じられて黄巾賊討伐へと乗り出す。
何思
145年生まれ。通称、何皇后。何進の妹で、大変な美人として有名。霊帝の目に止まり、貴妃となる。宋皇后の死をもって皇后へと昇進した。
郭勝
十常侍のひとり。何進と同郷で、何進から賄賂を受け取り、何思を貴妃の位まで押し上げた。
霊帝
後漢の十二代皇帝。暗愚で、優柔不断な性格。その性格ゆえ、十常侍の悪行を止めることができない。
宋皇后
霊帝の皇后。気弱で霊帝からの寵愛がない。同族の劉悝の罪への連座を疑われて三族皆殺しにあい、本人もショックで死亡。
劉悝
先帝・桓帝の実弟。渤海王だったが謀反の罪で移封される。後に王甫の手で渤海王に返り咲くが、恩賞のなかったことを恨みに思った王甫に讒言されて刑死する。
王甫
宦官。劉悝を渤海王に押し上げるが恩賞がなかったことを恨み、劉悝の罪をでっち上げて殺し、同族の宋皇后も葬った。
張譲
十常侍の筆頭。字は季発。馬元義と手を組み、黄巾賊への支援を図るが、何進にバレて、報復に何進を大将軍に任じる。
袁紹
四代に渡って三公を輩出した名門、汝南袁家の長男。字は本初。何進の幕下となり、親友・曹操とともに度々献策を行う。
馬元義
黄巾の乱への協力者を探して洛陽に潜り込んだ。そこで張譲を味方につけるも、何進に捕まって軟禁された。