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神を導きし救世主!  作者: 河童王子
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分散する戦力!?甦る悪魔!!


クローリーの持つアルカナ!


その能力は三蔵達を苦しめる程の物であった。


危機的状況の中、更に現れし者はカミシニのパラケルススであった。



俺は三蔵だ!


俺達はクロウリーの恐るべき能力!アルカナの力に圧倒され、危機的状況に陥っていたそこに新たに現れた男。


そいつはカミシニ博士であり、バサラ達の妖精の産みの親でもある


『パラケルスス』


もう一つの名前を?


『ホーエンハイム』と、言った。



クロウリー「君がこの遺跡に来るなんて聞いてなかったが、どういう気まぐれですかな?」



ホーエンハイム「ふっ・・・少々私用でね?」


するとホーエンハイムは掌に己の血を集めたのだ!


血は次第に形になっていく?それは?


ガチャ!


カミシニの血で構成した二丁拳銃へと!!



ホーエンハイムは俺達に銃口を向ける。



クッ!殺られる!



その瞬間、ホーエンハイムの銃口が火を吹いたのだ!


銃弾は・・・



三蔵「!!」


俺達の身体を縛っていたクロウリーのアルカナ達を打ち砕いたのだ??


なっ!


何が起きたと言うのだ?



コイツ・・・


俺達を助けたのか?


敵じゃないのか?



クロウリーはホーエンハイムの行動に、差ほど驚く事もなく話し出す。



クロウリー「相変わらず見事な拳銃捌きですね~!でっ?」


『どういう意味ですかな?』



ホーエンハイム「君にはすまないが、そこの男に用があってなぁ?」



ホーエンハイムの視線の先には、ラスプーチンが震えながらホーエンハイムを見ていたのだ。



ホーエンハイム「久しぶりだな!ラスプーチンよ!まさか生きていたとは思わなかったぞ?」



ラスプーチン「・・・おっ・・・お前は!?」



クロウリー「どうやら彼とは何やら因縁があるみたいですねぇ~?しかし彼は私の研究のスポンサーですし、手を出されるのは少々困ってしまうのですよね~。まぁ、どうしてもって言うのであれば、私がお相手しますがどうしますか?」



ホーエンハイム「・・・・・・」


クロウリーの余裕そうな顔付きに比べ、ホーエンハイムは、



ホーエンハイム「君なら解ってくれると思っているよ?君の境遇と同じさ!君が狂った原因とね?」」


クロウリー「!!」



その言葉にクロウリーは、


クロウリー「アハハ!私の情に期待して戦いを避けようと思っても無駄ですよ?」


クロウリーはホーエンハイムを暫し見た後、ゆっくりと背を向けたのである。



クロウリー「ふふふ・・・私は勝ち目が百パーセントの戦いは好きですが、危険を被る戦いは好きじゃないのですよねぇ~


仮にも君は自分の造ったホムンクルスに、カミシニの七賢者の地位を明け渡した程の実力者!隠居の身になったとはいえ、元ハイマスタークラスだった訳だし・・・私も負ける事はないにしろ、無事にはすまないでしょうからねぇ~!そこを彼等に狙われたら私もイチコロですし。先にそこの彼達を助けたのはそれを見越してなんでしょ?いやはや・・・私と同じく頭のキレる人はやりずらいですね?」



ホーエンハイム「・・・解ってくれると思っていたよ!私も無駄な争いは好きじゃないのでね?」




そんな二人のやり取りに怒りを現している者がいた。


バサラ「きっ・・・キサマ!ホーエンハイム!貴様も生きていたのかぁー!」



バサラはホーエンハイムに向かって飛び掛かり、手にした短刀を振り払う!!


が、ホーエンハイムは己の血で出した拳銃で軽々と受け止めたのだ。



ホーエンハイム「ほぉ?お前はセカンドの生き残りか?」



バサラ「貴様もあの(ラスプーチン)と同罪だ!俺達を造りだした張本人!ホーエンハイム!」



ホーエンハイムは頭に血が昇っているバサラを冷静に蹴り飛ばす。


バサラは飛ばされながらも体勢を立て直し、再びホーエンハイムに向かう!



「ふっふふふ…


ふはははははははは!」




そんな中、一人大笑いをあげる男がいた。



ラスプーチン!



ラスプーチン「どうやら・・・私も観念すべきのようだ・・・アハハ・・・だが、お前達も・・・お前達も・・・道連れにしてやるぞ!アハハハハハハ!」



その時、床が揺れ初めて部屋の中央に「何か」が出現したのだ!


それは・・・


巨大な水槽であった。



ホルマリンの匂いが充満し、その中には何か・・・何か人影が見える?



白い人影・・・


それは美しい


妖精の少年だった?




ラスプーチン「ふふふ・・・終わりだ!もう、終わりだ!これで、全てが滅びる!この私も!お前達も!もう誰も奴を止められはしない・・・滅びよ!世界!滅びよ!」



ラスプーチンは隠し持っていた二つ目のリモコンのボタンを押す。



同時に水槽の水が流れ出し、中の少年の指が動き出したのである。



それを見ていたホーエンハイムに異変が起きる。


顔を青ざめさせ


身体を震わしていたのだ?



あのハイマスタークラスの力を持つ(らしい)


ホーエンハイムが?


一体、何が起きているのか解らない?


するとホーエンハイムが叫んだのだった!



『奴を!あの化け物を早急に始末するのだぁ!さもなければラスプーチンの言う通り、この世界があの化け物に消されるぞー!』



ホーエンハイムは持っていたカミシニの拳銃を、その化け物に向けて連射させる!あの慌てぶりは尋常ではない!


三千院と大徳はホーエンハイムの慌てぶりに、お互いの顔を見合わせた後、頷くと、同じく化け物に向けて気功を放ったのだ!



が・・・



三千院達の攻撃が当たる手前で空間が歪み出し、ホーエンハイムと三千院達の攻撃が消えたのだ?



三千院「何だ!奴は!!」


大徳「空間に俺達の技が飲み込まれたみたいだったぞ?」


ホーエンハイム「奴は・・・あれは目覚めさせてはいけない化け物・・・まさか、ラスプーチンの奴・・・あの化け物を廃棄せずにいたのか!」



『あの・・・妖精を・・・』


『消滅のファーストを!』



ファーストとは妖精の実験により生み出された最初の子供のクローン。


それは試験的に三体造られたのだったが、その一体が暴走・・・ファーストはカミシニのハイマスターレベルのホーエンハイムですら、始末出来ぬほどの化け物だったのだ!


最終的にファーストの脳に埋め込んであった原爆レベルの小型爆弾を起動させ、一時的にその動きを止める事に成功・・・


その隙をつき、ホーエンハイムは暴走したファーストを封じる事が出来たのだ。



ホーエンハイム「残り二体も再び同じ繰り返しを犯さないがために、私と奴とで処分したはずだったが、奴め!処分せずに残していたのか?」



ラスプーチン「ふふふ!消すには惜しい力だったからなぁ!だが、この化け物はカミシニ博士達でも手を余し、仕方なくこの遺跡に放置していたのだったが・・・もう良い!このまま世界を消してやるぞ!アハハハハハハハ!」


ホーエンハイム「キサマ!」


ラスプーチン「ちなみにこのファーストには、脳内の小型爆弾は抜いてある!もう、誰も止められやしないぞ!ぎゃはははははは!」



気が狂ったかのように笑い出すラスプーチンの背後から、



『・・・この狂人が!何処までも腐った奴だ』



静かに・・・


背中から心臓目掛けて、短刀が突き刺された。



ラスプーチン「あ・・・あれ?・・・ああ・・・ぁぁ…」



ラスプーチンは胸から血を噴き出しながら崩れ倒れたのだった。



バサラ「今度こそラスプーチンの最期だ!仲間の仇は討たせて貰ったぞ」



バサラの復讐に一つの結末がついた。


だが、一息つく暇はなかったのだ。



何故なら目の前のファーストの目が、ゆっくりと開かれていったのだから!


その直後!


遺跡が揺れが始め、天井がファーストから放たれる膨大な気で崩れ落ちて来たのである。



クロウリー「ありゃ~こりゃ~想定外ですね~」



クロウリーはファーストの出現に、その場から消えようとする。



『ちょっと待てよ!』



俺は立ち去ろうとするクロウリーに向かって叫んだのだ!



クロウリー「・・・せっかく助かった命を無駄にする気かな~?」


三蔵「ふざけろ!テメェには聞きたい事があるんだよ!」


クロウリー「ん?それは何かな?」



三蔵「・・・晴明をどうした?晴明を何処にやったんだよ!」



クロウリー「ん?晴明?誰だねそれは?」



三蔵「俺達の前に来た僧侶達がいただろ?そこにいた髪の長い陰陽師の男だ!」


俺の説明にクロウリーは・・・


クロウリー「あっ・・・あ~彼ね!知ってるよ~!」



晴明・・・生きてるよな?



クロウリー「彼に会いたいのかな?」


三蔵「俺は晴明を助けに来たんだよ!」



クロウリー「う~ん!残念!惜しい!びみょ~!」



三蔵「なっ!どういう意味だ?」



クロウリー「彼はもう死んでるから・・・てか、生きてると言うのかなぁ~あれは?いや!彼は生きてる!君の心の中に・・・って言うのはダメですかな?やっぱし?」


三蔵「ふざけるな!晴明は何処だ?今直ぐに出しやがれ!」



頭にきている俺を楽しむかのように、クロウリーは言った。



クロウリー「彼なら、さっきから君の前にいるじゃないか?」



・・・えっ?



クロウリー「ほんの少し見た目は変わってはしまっているが、ほらっ!そこに!」



俺はクロウリーの視線を追った。


そこには・・・


クロウリー「いやぁ~なかなか良い素材だったんでねぇ~!素晴らしい実験体になったよ~彼は!」



そこには!!



三蔵「まさか!?」



先程俺達の邪魔をして、クロウリーの後に付き従うようにいる黒い身体の鬼神・

百鬼夜行がいたのだ。


三蔵「まさか・・・あいつが晴明だと?晴明だと言うのか?」



『晴明だと言うのかぁー!』



クロウリーは俺の叫びを無視して、飄々とその場を去るように地下遺跡の更に奥へと消えていく!



三蔵「待て!逃がすか!」


俺は一人去るクロウリーを追いかけたのだ!



三千院「待て!三蔵!早まるな!」


大徳「ダメだ!三蔵の奴、頭に血が昇って俺達の声が聞こえていないみたいだぞ!」


三千院の制止を聞かずに向かって行く俺に、



「俺が止めます!」



三千院「蛇塚!頼むぞ!」


蛇塚が俺を追いかけて遺跡の地下へ向かって行く!同時にその通路が崩れ落ち塞がってしまったのだった。



遺跡は更に揺れ暴走するファーストを目の前に、



ホーエンハイム「戦力が減ったのは痛いが、悪いが君達だけでも力を借りても良いかな?」



三千院「良かろう!目の前のこの化け物を、放っては置けないからな!」



大徳「三蔵は蛇塚に任せて、我々は目の前の化け物に集中せねばな!」



バサラ「だが、ホーエンハイムよ!この化け物を始末した後は、お前は俺が殺す!」



ホーエンハイム「セカンドの若者よ!この化け物を倒した後に私が生きていられたらな・・・」



バサラ「・・・お互い様だ!」




生きていられたら・・・




そして俺はクロウリーを追って行く!



晴明・・・



鬼神と化した晴明をどうしたら良い?



解らねぇ!



だが、俺は晴明を必ず



取り戻してやるからなー!


次回予告


三蔵「まさかあの百鬼夜行が晴明の変わり果てた姿だったなんて・・・


しかも、あのファーストまで??


だが、悪い・・・俺は晴明を!晴明を!


何?そんな身勝手な俺に正義の制裁だと??


ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!


俺は晴明のために鬼にも悪魔にもなるぜ!」

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