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神を導きし救世主!  作者: 河童王子
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トラウマ?修行?いろいろ乗り越えろ!


大徳の修行が始まった。


最初の修行は金の錫杖作りであったが、三蔵は試行錯誤しつつもその才能?にてクリアしたのだった。


修行はまだまだ続く!



俺は三蔵…


俺は今、大徳と修業をしている。



大徳「では、早速錫杖の使い方から説明しよう!」


三蔵「おぅ!」



俺は錫杖を構え、大徳の教える通りにやってみる。



大徳「錫杖は解る通り、エネルギーを凝縮したものだ!よって、用途に合わせて使い方がある!」


三蔵「用途にね~」


大徳「先ずは錫杖に重みを乗せる!錫杖に気を凝縮してみろ?」



俺は大徳の言う通りに錫杖に気を乗せる。



大徳「よし!では、次に俺を真似てみろ?」


すると大徳は錫杖を振り上げ、その先を床に向けて突いたのだ!すると轟音とともに床がめり込み潰れる。


俺も続いて…


床を突く!


面白いように床が陥没した。



三蔵「こりゃ~面白い!」


さて、もう一度!



俺は二度三度試してみる。床が音を立てて崩壊し、それを見ていた大徳が顔を青ざめていた?



大徳「…場所を変えよう」



気付くと、道場の床板が陥没の穴だらけになっていたのだ。仕方なく俺達は外に出て修業を続ける事にした。



大徳「…つまりだ…錫杖に乗せる気の質量により、その破壊力をいくらでも出せるのだ!」


三蔵「なるほど…確かに軽い気を籠めると羽のように軽くなるな?」


大徳「更に錫杖は己の気だから自在に操ればこんな事も出来る!」



大徳は錫杖を近くの大木に向けて振るうと錫杖は形を変えて縄のように伸びていき大木に絡まる。


三蔵「!!」


大木はメキメキと音を立てて、錫杖に締め付けられてぶっ倒れたのである。



三蔵「おぉおお!」



大徳「さらに!錫杖は己の気だから、戦闘で傷つき体力を奪われた時に…」



錫杖は光となり己の身体へと吸い込まれていく。



三蔵「体力が戻った!」


大徳「思ったより理解力があるな?その通りだ!」


三蔵「…思ったよりって?でもよ?これで錫杖を使いこなせたわけだよな?意外と楽に晴明のいる所へ行けそうだぜ!」



俺は錫杖を手にし、レベルアップした感じがした。



が、



大徳「何を満足している?錫杖は次の修行へのステップ。前段階だぞ?」


三蔵「へっ?終わりじゃないのか?更に何があるんだ?前段階って何だよ?」


大徳「ふっ…そう焦るな!」


三蔵「焦りもするさ!」


大徳「では、これからが修行の本髄!錫杖を自分自身に置き換えるのだ!」



三蔵「!!」




カッ!そうかぁ!


俺は理解した…



三蔵「錫杖が前段階とはこういう事か…」



つまり、錫杖でやった事を自分自身の身体でやるって事なんだ!


大徳は俺を見て頷いていた。俺と戦った時の大徳の破壊力も、これが理由なら納得出来るってもんだ!



三蔵「しかし…」



錫杖の応用だとすれば、先ずは体内で気のエネルギーを回す。普段の気の練り方と違う。錫杖と同じように重い気と軽い気を自在に出せるようにすれば、自分自身の破壊力だけでなく、身体を羽のように軽くして飛び上がったり、スピードが増す…て、事だ。



これに似た奥義を俺は以前見た事があった。


ヤオヨローズのリキッドがやっていたのはこれだったのか!


子供の癖に異常にパワーがずば抜けていた。リキッドは誰から教わったわけでなく、生まれながらの感性で身に付けたのだろうが、


この奥義にはデメリットがあるのだ!こんな事は神の転生者であるリキッドだから出来る事!


人間が同じ事をしようもんなら肉体がついていかないのである。膨大なエネルギーに、人間の身体が吹っ飛んじまう両刃の剣!


簡単に言えばケーの単車にレース用のエンジン積み込むようなもんだぜ?



ん?だが、大徳は人間で同じ事をしているのだよな?大徳が化け物染みているのは別として、他の連中も出来るのはどういう理由だ?


ん?ハッ!そうかぁ!!



そこで錫杖のように身体をコーティングする必要があるのか!



俺は早速試す。



俺は眼を綴じて集中し錫杖の要領で己の身体に気をコーティングしていく…


体内で膨張していく気を練り回して、溢れ出す気と体内に押し止める気を同時にコントロールする。


イメージするんだ…



皮膚に…肉に、骨に…至る所に…細胞レベルまで…



溢れ出す力と、それを支える力!この力の調和が…



新たな領域へ



俺に神に近付く力を与えるのだ!



次第に俺の身体が光り輝いていく…


俺の修行を見ていた大徳は驚きを隠せないでいた。



大徳(何て才能…何て天才…いや、神才!…見て、理解して、直ぐに出来るなんてもんじゃないのだぞ!)



三蔵「ぐはぁ!」


だが、俺は力尽き膝をついた。



三蔵「ダメだ…力が尽きた…!」



すると大徳が叫んだのだ!


大徳「諦めるなぁー!続けろー!」


三蔵「大徳?」


大徳は言った。



大徳「限界を超えろ!お前なら出来るはずだ!晴明が待っているのだろ?」


三蔵「…晴明!!」


俺は再び立ち上がり気を練り始めた。そんな俺の姿を見て大徳が俺の前で気を練り始める。


大徳(少々荒いが、今の感覚を忘れないように…ん?そうかぁ!なら!)



大徳「三蔵!お前の眼を見開いて俺を見よ!そして俺にお前の力を証明させてみよ!」


三蔵「へん!証明してやるさ!俺は…俺は!!」



その直後、大徳は再び目にする事になる。



大徳「やはり…」



俺の瞳が金色に輝くのを!



それから間もなく、俺はこの『奥義・魂滑体気』を会得した。



修行を終えた俺と大徳は再び五重塔の階段を上っていた。



大徳「三蔵よ?気を練るさいにお前の中の不動明王の力を借りるのだ!この技を『神魂闘気』と呼ぶ!」



三蔵「えっ?」



…俺は不動明王の力を使う時、俺自身の力と不動明王の力は別物だからと完全に使い分けていた。



て、どうやって?



大徳「先ずは明王の気と己の気の融合からだな?こればかりは修行で得るよりも、己の神との信頼感が必要になって来る」


三蔵「先は長そうだな…」


大徳「いや?…お前は恐るべきスピードで上達しているのだ!」


三蔵「ん?そりゃあ…天才だからな!アハハ!」


ゴチン!


俺の頭にゲンコツが…


大徳「調子乗るな!」



三蔵「うぃーす!」




そして…


俺は再び座主の前に現れたのだ。そこには三千院に金髪野郎と銀髪の男が待機していた。



蛇塚「信じらんねぇ…まさか大徳さんの修業を三日で習得かよ…」


バサラ「ふっ…お前は三年かかったからな?」


蛇塚「俺は、ああいうのは苦手なんですよ!」



そして三千院が高い場所から俺を見下ろして言った。


三千院「修業の方はうまくいったのか?」



三蔵「あたぼうよ!早速、手合わせしようぜ?そんで直ぐに晴明の所に連れて行ってもらうぜ!」



千院「いや!必要ない!」


三蔵「はっ?」


三千院「大徳がお前をここに連れて来た地点で、お前にはその資格があるという事だ!三蔵!お前を晴明殿のいる地へ連れて行ってやろう!」



三蔵「はっ?…えっ?…ああ…」



なんか拍子抜けした。


てっきり三千院と最戦するのかと思っていたからな…




で…本題だが…





三蔵「早速!晴明のいる遺跡の場所に連れて行って貰おうじゃないか!」


三千院「その事だが、明日まで待って貰おう!まさかお前がこんなに早く習得出来ると思っていなかったのでなぁ…まだ、準備が出来ていないのだ!」


三蔵「はっ?どういう意味だ?今直ぐにでも俺は行くぜ!準備が出来てないなら、俺一人先に行ってるから場所を教えろ!」



三千院「行けるか?良いだろう…場所を教えてやろう!我達が向かう先は…」






『中国だ!』








へっ?へっ?へっ?


えっと…


まさかと思うが?




日本の中国でなく?あの?中国?って、外国かよー!



数時間過ぎ、


俺は暴れていた。



準備は出来た…


今からでも向かえる。


が、俺は…俺は!




『乗り物がダメなんだよぉ~!』




三蔵「泳ぐ!泳ぐ!俺は中国まで泳いで行く!今から泳げば明日には…!俺は出来る奴だ!出来ると思えば必ず出来る!泳いで中国まで行ってやるぅ~!」


三千院「何を馬鹿な事を言ってる!お前が急かすからヘリを用意していると言うのに!」



三蔵「嫌だぁ~!」



蛇塚「放っておきましょうよ?」


大徳「そう言うな…う~ん?しかし三蔵のあの嫌がり方は尋常じゃないな…」



バサラ「晴明氏も同じ反応だったが…」



大徳「ん?あっ…まさか!!」



すると大徳は暴れる俺を抑えつけ、真っ直ぐと俺の目を見て言った。



大徳「まさか…小角殿の車に乗ったんじゃあるまいな?」



三蔵「…えっ?」



その直後、俺は白目を向いて倒れたのだった。



目覚めた時、全てが判明したのだ。



そうか…


昔…


幼少の俺と晴明は旅の途中で、小角が買って来た車に乗ったのだ。


そこで俺達は…


トラウマを刷り込まれたのだった。



それは…あの日、



幼少三蔵「小角!車の免許持っていたのか?」


幼少晴明「私は感動です!小角様の運転する車に乗れるなんて!」


小角「任しとけ!任しておくのじゃ!こう見えても免許を所持する事…何百年じゃよ!」



ここで、気付くべきだったな…



所持って何だよ!


何百年って何だよ!!



しかし、あの頃の俺達は初めての車にはしゃいで、その事に気付く頭はなかったのだ。




…乗った俺達に待っていたのは?




800㌔って何だよー!


普通の車の出せるスピードじゃねぇーよ!



しかも中古のケー だぞ!


色んな部品が吹っ飛んでいるのが解る。



あっ…ドアが飛んで行ったのが見えた!?



風が痛い…


ミラーって…


最初からヒビ入ってるもんか?



今思えば小角の奴は車に錫杖の応用で、自分自身の気を籠めて走らせたに違いない!!



どんだけ走ったか解らなかった。


泣き叫ぶ俺と晴明…


最後は車が耐え切れずにぶっ壊れたのだった。



アアア!



炎上する車の中から気絶する俺と晴明を背負い、


小角が一言…



『車は危険じゃのう…』




危険じゃのう?じゃねぇーーー!!





それか?


それだ…!


それしかねぇよ!!



小角…初めて俺は…


あんたを憎みます。





そして、問題解決しないまま出発の日がやって来たのだった。


次回予告


さて!物語の舞台は中国へ!


謎の遺跡には何が待ち受けているのか?


晴明の安否は?


新たな仲間と共に三蔵の新たな戦いが繰り広げられる!



次話!すべからく読もう!!

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