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神を導きし救世主!  作者: 河童王子
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波乱の展開?あいつが死ぬはずない!!


封印の洞窟から抜け出した三蔵は、座主と邂逅した。


そこで三蔵は座主が女である事を知るのであった。


三蔵と座主!その出会いは新たな物語への序章であった。


俺は三蔵だ…


俺は座主と名乗る女の部屋から飛び出した後、再び俺の目の前に四人の男達が立ちはだかったのだ。



三蔵「てめぇ達!」


蛇塚「何故、お前がここにいるんだよ?どうやって結解の牢屋から抜け出しやがった!?」


三蔵「誰が教えるかよ!」


俺に突っ掛かる金髪の野郎は中指を立てて挑発する。


蛇塚「殺すぞ!」


三蔵「やれるもんならやってみやがれぇ!」


その瞬間、俺の背後から気配を感じたのだ。


三蔵「!?」



油断した!


俺は背後から首根っこを掴まれて吊るされたのだ。その男は体格の良いゴッツイ男であった。



三蔵「はっ…離せ!こら!」



さらに蛇塚が頭をこずかれたのだ…?


蛇塚「いってぇ~!えっ?俺もっすか?」



三千院「お前達!いい加減にしないか!」


蛇塚「だってぇ!三千院さん!」


三千院「確かに三蔵は問題児だ!しかし我々には勤めがあるだろ?」


蛇塚「チッ!」


三蔵「勤めだと?ふざけるなぁ!俺は俺の好きなように生きる!誰にも縛られない!誰にも俺は止められない!」



俺は吊るされたまま真言を唱える。



こいつ達は面倒だ…


一気に片付けてやるぜぇ!



三蔵「ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!」


俺の身体から不動明王の業火が噴き出す!堪らずに俺を掴む手を放す大柄の男。俺は着地するなり振り返ると、



三蔵「てめぇら!ムカつくんだよぉー!」



三千院「三蔵!俺達は神の魂を宿わせた仲間だ!同志なのだ!」


三蔵「同志だぁ~?笑わせるな!俺に仲間などいらん!」


大徳「仲間がいらんとは寂しい奴だ!」


三千院「…だが、少しお灸が必要だな!」



三蔵「さっきから聞いていれば俺を見下して話すのはやめやがれぇ!」



俺は業火を四人の男達に向けて放ったのである。

しかし四人の男達は念を発気させ炎を打ち消し難無く俺の攻撃を凌いだのだ。



三蔵「くそぉ!こいつらぁー!」



更に俺の右手から炎の剣が出現する。


それは神の力をも打ち消す『降魔の剣』である。


俺の剣から炎が迸りながら渦を巻き上げる、



三千院「凄まじい力だ…」


大徳「それだけに惜しいな?」


三千院「皆!この聞き分けのない者を捕縛するぞ!」


四人「おぉおお!」



『明王陣・神魔捕縛陣!』


奴達の身体から光の柱が放出されていく?すると光の縄が飛んで来て俺の身体に絡み付いて来たのである。


三蔵「何だ?こりゃあ~!ほどけねぇ~!」



さらに光の縄は俺の出した炎を消し去り、俺の身体を巻き上げ吊したのだ。



三蔵「くそぉ!くそぉ!くそぉ~!」



奴達の縄が俺の身体を締め付けて、どんなにもがいても身動き出来なく、次第に力を奪われ身体中に電撃のような痺れが走り、再び気を失ったのだった。



くそぉ…


負けてばかりだぁ…



倒れた俺を見下ろす四人の男達。




俺は気絶させられてどれくらい経っただろうか?


俺は…



三蔵「俺は…負けてねぇーぞ!」



俺は目覚めるなり飛び起きたのだ!俺の目の前には俺を捕らえた四人の男達と、再び顔を隠した座主が揃っていたのだ。



三蔵「くっ!」


俺は身体は縛られて自由が効かないし力も入らない。


三蔵「てめぇ達!俺を怒らせる前にこの縄を解きやがれぇ!」


蛇塚「捕まっておいて、よく吠えるな?」


三蔵「お前達…」


三千院「聞け!三蔵。私の名前は三千院!そこの体格の良い男は大徳…金髪の男は蛇塚、銀髪の男はバサラだ!俺達はお前と同じく明王の魂を身に宿す同士だ!」


三蔵「………!」


大徳「お前と同じだよ!なぁ?不動明王・三蔵!」


三蔵「うるせー!俺は不動明王なんかじゃねー!」


三千院「まぁ…良い…」



そこに女の声が割って入る。


座主「三千院!挨拶は終わりましたか?」


三千院「座主様!声を出されたら正体が!」


座主「構いません!それに、もう三蔵は私の正体を知っております…」



座主は顔を覆っていた被り物を取り、その素顔をあらわにする。



三千院「それは、どういう?」


三蔵「へへへ…」


蛇塚「てめぇ…座主様に何かしたんじゃないだろうな?」


三蔵「まぁ~俺とそこの姉ちゃんとの秘密だよな?座主ちゃんよ!」



座主「…………」



三蔵(チッ!澄ました顔しやがって!なんか、ムカつくぜ!)



座主「改めて挨拶をさせて戴きます。私はこの総本山の主…座主の地位を与えられし長!『卑弥呼』と言います」


三蔵「卑弥呼?えっと…卑弥呼って…確か…邪馬台国の巫女とかいう…お前も転生者か何かか?」



卑弥呼「残念ですが私は転生者ではありません。私の名は先代より長く『卑弥呼』の名を受け継いでいます」


三千院「卑弥呼様…あんまり自分の事を話すのは…」


卑弥呼「構いません!三蔵は私達の掛け替えのない仲間なのですからね!」


三蔵「仲間だと?ふざけるなぁ!俺はまだお前達の仲間になるなんて言ってねぇぜ!」


卑弥呼「三蔵…お前はある星の下に産まれた…天に!神仏により!その運命を世界を救う救世主として運命付けられた人間なのです!神を導く救世主として!」


三蔵「あん?何度も言うけど俺には関係ねぇ!世界がどうなろうと!世の中変わろうと、俺には関係ねぇと言ってるんだよ!」


卑弥呼「三蔵…貴方は幼少の頃より並外れた力を得て、確かに他の人間達とは違う運命にありました。特別な存在であるの事は気付いているはず!しかし、それはこの場にいる全ての僧が同じなのです。産まれながら神通力を得て産まれた子供達は親元から離され、この山に連れて来られて妖魔退治を運命付けられます」


三蔵「………」



卑弥呼「ただ、貴方はその中でも『特別』な存在なのです」



三蔵「だから何だって言うんだよ!俺にどうしろって言うんだよ!」



卑弥呼「三蔵!貴方にはいずれ…底知れない神々の戦いを左右する運命が待っています。それが今日なのか数年先かは解りません!だから、貴方にはそれまでに力を付けて欲しいのです!救世主としての力を!」



三蔵「はっ?何を言ってるんだ?神々の戦いだ?馬鹿かあんた!マジで言ってるのか?」



卑弥呼「貴方も見たはずです!ネクロノミコン(聖書)の予言の記憶を!」



確かに…


ここに連れて来られた時に、この卑弥呼って女から変なビジョンを見せられた。


三蔵「だからって!そんな神かなんかの戦いに俺が関係するなんて、ありえんだろ?それに言うけどよ~俺はもう強いぜ!」



蛇塚「そのザマでよく言うな?」


三蔵「さっきは不覚をとっただけだ!見てろ!」



俺は霊気を高める…


神力が高まり、力付くで縛られている縄を引き契ろうとしたのだ!



蛇塚「馬鹿か!俺達四人で張った捕縛陣だ!貴様一人の力で、どうこうなるか!」


大徳「いや?良く見るのだ!」


蛇塚「えっ?あっ…あ!」


俺の身体から凄まじい勢いで霊気が高まる。


三蔵「ウオオオオ!ウォリャアアアア!」


俺は極限にまで高めた霊気で、俺を拘束していた捕縛縄をぶち切ったのだ。



三蔵「ハハハ!どうだ!」


くらっ…



三蔵「あれ?あれれ?」



頭がクラクラする?


ヤバい…


縄を破るために力を使い果たしてしまった。



俺は膝を付き息を切らす。


蛇塚「あの野郎!マジにやりやがった!」


大徳「末恐ろしいな…」


三千院「まったくだ…それだけに期待も持てる!」


バサラ「あぁ…この男なら…」



俺は奴等を見上げながら、


三蔵「さっきから何をコソコソと話してやがるんだよ?何が何だか解らないが俺は俺の好きなように生きる!てめぇら達の思い通りにはならねぇよ!」



俺は立ち上がり、それだけ言って手を振りながら、



『じゃあな!オサラバだ!』



何事もなかったかのように、この場から立ち去ろうとしたのである。ちゃっかりと…



三千院「行かせて宜しいのですか?」



卑弥呼「………」



その時、隣の部屋より座主を呼ぶ声が聞こえて来たのである。



僧侶「座主様!緊急にご報告があります!」



三千院「何用だ?今は大事な話をしておる!」



僧侶「それが…例の遺跡の封印の件で緊急の報告があります!」



すると卑弥呼は再び顔を隠し、男を部屋に呼び込んだのである。


中に入って来た男は、全身傷付いた男を背負いながら入って来た。


俺はその男達とすれ違いながら、部屋を出て行く。



俺には関係ないし、ここは変な事件に巻き込まれる前に退散しましょうかね~



俺が早々に部屋を出ようとした時、男達の声が聞こえて来たのだ。



三千院「その身体いかにした?早速用件を述べよ!」


傷付いた男は座主の前に平伏した後、用件を述べ始めたのである。


男「座主様!例の遺跡の件でございます!」


三千院「それで?」


男「遺跡に出向いた戦闘僧侶…私残して全て…戦死!」


大徳「なっ?」


蛇塚「何があった!?」


三千院「確か、その任務には阿部晴明氏が出向いていたはずだが?」



ちょ?ちょっと待てよ??


阿部晴明…晴明がどうしたって?



俺は聞こえて来た晴明の名に立ち止まったのである。


そして、傷付いた男の口から衝撃的な言葉を耳にしたのだった。



男「晴明氏もまた…私を…私を逃がすために…私の目の前で…」





『戦死…戦死なされました…』







な…なんだとぉ…?


今…何て…?


何て…言ったんだ…?




あの…強い晴明が…戦死だと?ありえねぇー!!



俺は再び部屋の中へと駆け出し戻ると、その傷付いた男の胸倉を掴み上げたのである。



三蔵「どういう事なんだ?てめぇ!何をデマ言ってやがる!ふざけんじゃねぇぞ!!」



周りの連中が俺を抑えつけようと向かって来る。



俺は暴れながら叫ぶ。



三蔵「俺をそこに連れて行け!今すぐにだぁー!」


次回予告


三蔵「何があった?遺跡?晴明がどうしたって?


まったくもって意味がわかんねーぞ!!


とにかく俺をそこに連れて行きやがれー!!


邪魔する奴は、


ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!


なんぴたりとも俺を止める事は出来ないぜ!!」

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