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神を導きし救世主!  作者: 河童王子
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クシナダの過去!それが悪夢の始まり!?


カミシニのブラッドとしてヤオヨローズの敵だったクシナダ!


彼女の過去が今、明かされる。



己の血に抗えぬシニカミの娘、ブラッドは…


自らの命を絶とうとした。



その時!!



彼女を止めるかの如く照らす光が現れたのです!



そして光の中から声が聞こえて来たのでした。



『君は死んではいけない』


ブラッド「誰!?」



驚く私の前に、光の中から何者かの声が聞こえて来たのです?



『このまま死んでしまったら君は罪を償えないよ?君は罪を償わなければいけない…罪を償う気はある?』


私は突然の出来事に戸惑いながらも光の主に答える。


ブラッド「償いたい…だけど、私には無理!何度と抗った…だけど、私はこの忌まわしい血の呪縛を抗う事はできないの!私には自らを殺して償うしか、他に手段がないのよ!」



すると光の中から影が?



光の主『方法はある!ただし、君は死ぬ事よりも苦しく辛い戦いを続ける事になる。それでも良ければ僕が力を貸してあげる!』



ブラッド「!!」



死ぬ事よりも苦しく辛い戦い?


私は…


もう…二度と…


二度と!!



『仲間を…殺し…たくないのぉー!』



私は誓いの言葉を叫んだのでした!



光の主『解った…後は君の行動次第だよ?』



その瞬間、私の身体を焼き焦がすような光熱が襲ったのです!


身を焼き尽くす光熱の中で私は誓う!



同族の誇りは…私にも…ある…



私は激痛で視界が薄れていく中、光の主の言葉が聞こえる。そして私を残し光の主は消えていった。



光の主『そうだよ!…死は決して、償いにはならないのだから…君は、この先の戦いに必要だ!罪を乗り越え、私達とともに戦おう!』



『僕は待っている。ブラッド…いや、クシナダよ…』



光の声が消えたと同時に私は意識を失ったのでした。


目が覚めた私は一人地下の部屋に横たわっていました。



ブラッド「私は…一体?」


あれは夢?



その時、私は気付いたのです!?


自分が、忌まわしい血の呪縛から解き放たれている事に!!



私は…


この日を境に…


変わってみせる!







その後も、カミシニの神狩りは行われていた。


が、しかし…


神族達は重傷を負うも、死者は一人も出なかった。


それはスサノオ達の力が上がった事もある。



その時も、スサノオが私との戦いによって瀕死の状態まで追い込まれていました。



ブラッド『さぁ?もうおしまい?スサノオ!なら、お逝きなさい!』



私の操る鞭がスサノオに迫った時、



スサノオ『死んでたまるかぁーー!!』



その時です!スサノオの身体から流れる血が噴き出し、その中から剣が出現したのです!



スサノオ「こ…これは?」


それは極限にまで追い込まれたスサノオの闘争本能が、忌まわしきカミシニの血に反応し新たな力を呼び起こしたのです!



それは後にアマテラスや月読にも同じような現象が現れたのです!



それが彼等の三種の神器の誕生でした。



力を付けていくスサノオ達は生き残った同族を集め、ヤオヨローズと呼ばれる集団を作っていたのです。



カミシニの間でも、その力量は危機感を感じる程でした。ヤオヨローズの存在は目先の邪魔者に感じられたのです。



その頃からです。



カミシニとの戦いの後、ヤオヨローズに不思議なメッセージが残されるようなったのは…



里の仲間の居場所や、隠れ家…


カミシニの動向など…


明らかに内部の者しか解らない情報まで?



スサノオ『うおりゃあ!』


リキッド「イケェ~!スサノオ兄貴!」



スサノオの草薙の剣から凄まじい剣風が放たれる!


『うぐああああああ!』



ハァ…ハァ…



カミシニとして神を狩るためにスサノオ達と戦う私。私は傷付いた身体を引きずりながら、隠れ家へとたどり着く。





そう…私はカミシニの情報や里の仲間の居場所をヤオヨローズに情報を流しつつ、スサノオ達の前に現れては幾度と戦いを繰り広げていたのです。


と、言っても…


カミシニ達に疑われないように、手加減しながら…



そして彼等の中にもある血の力を覚醒を導いていたのです。


しかし、強くなっていくスサノオ達に手加減しながら戦うと言う事は…


まさに、死と隣り合わせでした。





私は傷付いた身体を引きずりながら、壁に寄り掛かり座り込む。


傷を負っても普段なら、錬魂の雫を摂取する事で身体の自然治癒を早める事が出来る。



しかし私は…



スサノオとの戦いで傷付いた身体を、暗い部屋で膝を抱えながら傷みに耐えていました。



もう…血に…



頼らない…



私は…もう負けたくない!


私は私でいたいから…




幸いに、この隠れ家には私しかいなかったため、仲間のカミシニにはばれなかった。



私は仲間(ヤオヨローズ)には本当の事を伝えられず…


怨まれ、疎まれ…


殺されそうになりながらも、一人だけの戦いをしていたのでした。







私はそのまま…


暗闇の中で一人…



意識を失っていく。






私は夢を見ていました…



今からどれくらい昔だろう?



八百万の里の悲劇が起きる前の話。




ブラッド…いえ…


私はその時、人間達の住む里の巫女としてこの世に生を受けたのでした。


その里は八百万の里と同じく、神の転生者が多く住まう里でもあったのです。



その里の巫女だった私は…


『クシナダ姫』と呼ばれていました。



私のいた里は大きくはなかったっけれど、里の皆幸せに生活していました。



そう…


あの人が現れるまでは…



あの日、彼は傷付いた身体を引きずりながら私達の里に現れたのです。



西洋の身なりをした異国の彼を、里の者は何も言わずに手厚く招き入れ看病したのでした。


何故、傷を負っていたのか?


それは誰にも解らない。


彼も何も話さなかったから…いえ?彼は頭を打った後遺症で記憶に欠損があったのです。



彼は目覚めると、


看病してくれた礼と言って、畑仕事を手伝ったりといろいろと尽くしてくれました。


里の者達もそんな誠実な彼を受け入れました。このまま里に住む事を願うくらいに…


それに彼は誰にも優しく、とても紳士的だったのです。


そんな彼に…


私は…



恋をしてしまったのでした。


『アライヴ様…』



私とあの方が恋に落ちるのは、それ程長くはかかりませんでした。



私の思いに気付いた彼は恥ずかしながらも、私の気持ちを受け入れてくれたのです。



私達は恋に落ちました。



幸せだった…



私が彼と添い遂げた…



その次の朝…



奴達が里に現れるまでは…




見た事のない黒服の西洋人の者達?


彼達はアライヴ様を迎えに来たのでした。



そしてアライヴ様は私に言ったのです。



アライヴ『短い時間でしたが、人間みたいな生活を送れて楽しかったですよ!まぁ、茶番でしたけどね…』



…えっ?



するとアライヴ様は現れた黒服の男達に命令をしたのです。




里を好きにして良いと…




その瞬間…


黒服の男達は私の里を襲いはじめたのです。



あああ…



里の皆が、私の前で無惨に殺されていく姿が…


悲鳴が…泣き叫ぶ声が…


私の頭から離れない。




しかし、私はその惨劇を目の当たりにして…


私は自分自身を呪わしいと思っていました。



何故なら、


私は…


愛した男に騙された事…


裏切られた事が私の心を全て埋めていたのだから…


私は里を去ろうとするアライヴ様に駆け寄りました。



クシナダ「どうして?どうして!アライヴ様!どうして…こんな事を…ああああ!」



私は泣き叫びました。



黒服の男の一人が…


「この娘も殺りますか?」

と、アライヴ様に耳打ちしていました。


アライヴ様は…



アライヴ「ふふ…私には珍しく、長く居座り過ぎたようですね?ほんの少しですが情がわいたみたいですよ…」



その時です!


突然私の身体に異変が起きたのは!?



身体が熱い…


血が熱く…


沸騰するみたいに…



そして、私が白目を向いてその場に顔から倒れたのでした。




黒服男「やはり、無理みたいですね?」


アライウ゛「いえ?…よく見ておきなさい!新たな仲間の誕生です!」






そこには…




私はクシナダではなく、カミシニの『ブラッド』として立ち上がっていたのでした。


後から知ったのだけど、私はアライヴ様と交わった時に、彼の血を受け入れていたのです。



そして立ち上がった私は…


記憶も混濁し、頭の中が白く…何もかもどうでも良くなっていたのです。



何だろう?



里の皆の転がる死体を見ても、何も感じない…


血の臭いが香ばしくも感じていました。



ああ…


私が私でなくなっていく…


身体中を快楽が走る。



その時、私は…



『あの方(アライヴ様)と一緒にいたい…』



それが、私の過ちの始まり!それが、私の罪の始まり!それが、私の悪夢の始まりだったのです。




スサノオとの戦いで傷付いた私は意識を失い、過去の夢を見ていた。



目覚めた私は…


決意を胸にする。



もう一度叶うなら…


やり直したい…


都合が良いと思われるでしょう…


それでも罪を償いたい…


例えこの身がどうなってでも!



仲間のために…


そして…






あの人を私の手で…






それから間もなく私の前にあの光の主が再び現れ、忠告して来たのです!




『逃げろ!クシナダ!お前の裏切りがカミシニ達にばれた!』




私は、カミシニ達の館から逃げ出したのです。



追っ手は…


カミシニの転生と輪廻!



光の主は更に私に伝えたのです。



『ヤオヨローズの仲間が、お前を迎えてくれる。彼達のもとに向かうのだ!』



と…



彼達が私を迎え入れてくれる?



そして私は…



新宿にて、クシナダとして彼等に出会ったのでした。



そして今、


スサノオが私の手首を掴み上げて睨んでいる…



恨まれても仕方ない…


私は、貴方達にそれだけの事をしたのだから…


貴方達の手で殺されるなら本望だと…





その時…


私の頭に過ぎる…




『死は、償いではないのだから…』




そうだ…まだ!


私の死に場所はここじゃない!



私はスサノオに真剣な眼差しで訴えたのでした。


決して命乞いじゃない…


私の決意を!




クシナダ「お願い!私を貴方達と一緒に戦わせて!」


スサノオ「!!」





私の戦いはまだこれからなのだから…



次回予告?


三蔵「なあ?スサノオ?クシナダって歳幾つなんだ?見た目は17歳くらいに見えるのだけどよ?」


スサノオ「そもそも神の転生者は人間とは歳の年月が違うからな?身体的には人間での17歳くらいだろ?」


三蔵「でっ?実際は何歳なん・・・ん?」


スサノオが頭にタンコブを残して気絶してる?


三蔵「どうした??スサノオ!!」


「はっ!?」


背後からの殺気??


見ると、口許を引き攣らせた・・・


三蔵「く・・・クシナダ?」



クシナダ「三蔵さん?それ以上の詮索は貴方の寿命を縮ませるわよ?」


三蔵「きゃあああああああああああ!!」






クシナダ「女性の歳は秘密の花園ですわ!ほほほ」

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