守れ未来を!戦いし力を持った戦士達!
西暦2000年の世界終幕の戦いがついに始まってしまった。
世界を守りしは、選りすぐりの能力者であった。
俺は鷹仁…
俺は今、世界の未来を守るための戦いを繰り広げていた。突如現れた次元の穴から溢れ出す魔物達…
応戦する特殊な能力を持つ人間達…
鷹仁「本当の戦いはこれからだ!」
その頃、世界各地十二ヶ所の地の戦いも壮絶な戦いを繰り広げていた。
俺達は遠く離れた地区にいる仲間達の戦況を修羅姫の力でテレパシーか?知る事が出来るのだ。
ここは、聖獣一族が護る地区…
玄武「流石にこれだけの数を相手にするのは骨が折れる…」
白虎「弱音を吐くんじゃねぇよ!」
玄武「しかし、朱雀がまだ転生していなかったのは痛い…」
青龍「確かに…だが、退く訳にはいかぬ!」
聖獣一族達は一騎当千の戦士達。一族達は己の手の甲に現れた紋章に気を籠めていく。すると様々な獣の聖獣達が出現し特殊な武器へと変わっていった。
戦士達は武器を手に強力な力を発揮させる!
攻め寄る魔物に怯む事なく戦う戦士達…
白虎「一番槍は俺だぁ!」
白虎の刀から雷が降り落ち、魔物達を貫き消し去っていく。
一方、別地区…
こちらに集まりし者達は特別なスーツを着ていた。
「このスーツ…私達の力を倍増させてくれますね?」
「あんまりスーツの力を借りたくはないのだが仕方あるまい…」
魔物達がスーツを着た者達に向かって襲い掛かった瞬間、スーツの者達は魔物達の目の前から消えたのである?
『テレポート(瞬間移動)』
スーツの者達は右手を魔物に向け、念を籠めると…
「さぁ!砕けろ!」
目の前の魔物達が木っ端みじんに粉砕した。
『ネンリキ(念動力)』
この者達は特別な訓練をした選りすぐりのエスパー集団なのだ。
更に別地区…
魔女の末裔の魔力を持つ人間達が戦っていた。
「さぁ!操られし傀儡よ?魔物を蹴散らしなさい!」
魔女達は襲って来た魔物を逆に洗脳し、魔物を操り同士討させていた。
更に別地区…
『昆虫装甲!』
男の手が蟷螂の鎌の形へと変わり魔物達を切り裂いていく。周りでも、蝶のような羽を持ち空を舞う者や、カブトムシのような怪力で薙ぎ倒す者…
「我等、虫人!昆虫力を武器に魔を滅ぼさん!」
至る場所で、世の中に知られていない能力者達が戦っていた。
そもそも、この者達はその力ゆえに世の中から化け物として迫害されし者達…
だが、小角の声に…
地球の終末を防ぐために…
その重い腰をあげ、戦いに参加してくれたのである。
やれやれ…
小角って奴は凄い奴だ…
小角が合図をすると用意していた対魔物用の罠(TRAP)が発動し、魔物達を捕らえ消し去っていく。
戦う場所が解っていればそれなりの用意もしてあるってもんだ…
この一帯全包囲には、既に数え切れぬほどの罠が張り巡らされており、我々の戦いを有利に進めているのである。
だが、溢れ出て来る魔物達の数は半端ではない…
このままでは、いずれ俺達の方の体力が尽きてしまうだろう。何か勝つための策は?突破口はないのか?
その時、日本にいる修羅姫は…
修羅姫「なるほどのぅ…」
(あの水晶から、強力な磁場を感じる…
水晶が魔物達をこの世界に誘い、魔物達に力と肉体を与える触媒になっているんだな?)
修羅姫「なら、あの水晶を叩けば魔物達は消える!」
修羅姫の思考は直ぐに術札を胸に貼付けた俺達へと伝わった。
小角「うむ。その策に乗るとしようかのう!」
鷹仁「ならば、俺が!」
俺はライフルを水晶に向けて、力を解放させる。
『魔眼・鷹の目!』
俺の瞳が紅く輝きライフル銃へと注がれた!
鷹仁「くらえ!」
俺の放った銃弾が数キロ離れた水晶へと向かっていく。が、そこまでだった。
銃弾は群がる魔物達に遮られ、その威力は消えていったのである。
鷹仁「ダメか…やはり至近距離から攻撃しなければならないようだな?」
小角「やむを得ないのう~」
それを聞いていたのは他の地区の戦士達。
ペテロ「あの水晶を叩きます!」
ペテロを中心に十二人のエクソシストが集まる。
12使徒は、ペテロ、ヨハネ、アンデレ、大ヤコブ、ピリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、小ヤコブ、タダイ、シモン、マティアの十二人の転生者達であった。
彼等は『最高の十二使徒』と呼ばれるエクソシストで、かつてイエスキリストに仕えていたと言う。
その後方にはエクソシストの力を持つ能力者が列を作り、魔物達を打ち払っていた。
ペテロ「よし!」
ペテロは背負っていた十字架のような大剣を握ると、静かに降り下ろす。
その大剣は聖水が尽きる事なく滴り、一切の汚れ(魔物)を浄化する浄化の剣。
それは他のエクソシスト達も皆握られていた。
ペテロ「我が主の導きのままに…」
ペテロを含む十二使徒は魔物達の群れの中に怖れる事なく、列を作り突き進んで行く!その強さは他の能力者達をも上回っていた。
それは他の地区にいる能力者達に刺激を与えた…
我々人間の軍は遥かに数の上回る魔物達に対して引けを取っていなかった。
全く凄い連中だ…
人間の力も馬鹿には出来ぬな…
だが、状況を見ていた白虎は、少し焦りを感じていたのである。
白虎「チッ!奴らばかりに良い所を持っていかれたら、俺達の立場がねぇぜ!」
『白虎雷撃の雨!』
白虎の剣から雷が魔物達に降り落ちる。
玄武「助太刀する!」
青龍「白虎!焦るなよ?大丈夫だ!お前は強い!お前が水晶を砕くのだ!」
白虎「おぅさ!」
仲間の言葉に冷静になった白虎は、己の力を更に解放させたのである!
白虎の身体に雷が纏わり付き雷の虎の姿へと変わる。
(このまま、水晶にまで突き進む!)
雷の矢の如く突き進む白虎は、向かい来る魔物を寄せ付けずに水晶へ突っ込んだのだ!
その頃、俺はある違和感に気付いた。
ん?
俺は倒して行った魔物を見た時、その魔物達がまるで怯えているように見えたのである。
(俺達に怯えているのか?魔物が?)
俺は他の倒れている魔物達を見る。
魔物達は傷付きながら、少しでも遠くへ行こうとする様子を見て俺は…
(違う!!)
同時に聖獣一族の戦っていた地区の水晶の辺りから強烈な光が放たれた?
いや、それだけではない!
全ての地区の水晶から眩い光が同時に放たれ、今度は強烈な輝きを見せたのだ。
水晶に突進したはずの白虎が光の壁に弾き返されて、地面に激突する所を仲間の青龍と玄武に受け止められていた。
どうなっているんだ?
その直後、俺達は気付く事になる。
俺達の戦うべき、本当の敵の姿を…
それは、この数だけの魔物達なんかじゃなかった…
魔物達は、俺達が戦うべき敵から逃げて来ただけなんだと気付く。
じゃあ、本当の敵とは一体?
水晶の光は更に神々しい光を放ち、辺り一帯の俺達が戦っていた魔物達を消し去っていく?
この光は一体?
その後、俺達は硬直したように身動き出来なくなったのだ。
「う…嘘だろ?」
「あれが、俺達の戦うべき敵なのか?」
至る場所で同じ言葉が発せられた。俺達が目にしたのは…
神々しい光に包まれ、美しい翼を広げた…
『天使』の姿だったのだ!
次回予告
三蔵「ふわ~いろんな能力者がいるもんだな?」
卑弥呼「まだ知られてはいない能力者はいるとは思いますよ?それに神の転生者も世界には沢山いらっしゃいます」
三蔵「マジか?じゃあよ?この戦いに参戦していないのだ?」
卑弥呼「それは・・・」
三蔵「ん?」
三千院「母上が喧嘩腰に・・・」
三蔵「みなまで言うな・・・なんか理解した。つまり小角は謝りながら助っ人を探し回ったのか・・・」




