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神を導きし救世主!  作者: 河童王子
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西暦2000年悪夢の始まり!?消えぬ胸騒ぎ?



時は西暦2000年、零時刻を指そうとしていた・・・


俺は鷹仁…


俺は今、世界の終わりと直面していた…


いや、これから起きるであろう…世界の命運を賭ける戦いの真っ只中にいる。



何も知らぬ世の中の連中は、西暦の終わりに浮かれていると言うのに…


こいつ達に今から始まろうとしている俺達の戦いを説明しようとしても信じまい。


テレビや噂話で、世界の終わり?みたいな事が囁かれてはいたが、やはり現実味のない与田話と笑われるのが関の山だろう…



正直、俺もまだ半信半疑なのだからな…



本当に起きるのか?


俺の周りには武装した総勢三万以上の修行僧達が、戦いの準備をしていた。


それが各地の指定された12ヵ所の地に待機しているのである。



こんな大掛かりな事しておいて何も起きないと言うのも問題だがな…


まぁ、それはそれで笑い話か?



待つ事、数時間…


何も起きる気配すらない…


やはり何も起きないのか?


俺は安堵しようとしていたその時だった…


修行僧の一人が空を見上げたまま、目を見開き固まっていたのだ?



その時、時は西暦2000年、秒針は丁度零時刻を指した。



どうした?


俺もその修行僧と同じ方向を見上げたその時だった…



(な…何だ…あれは!?)



それは波紋のように、他の連中も気付き始めていった。



空が…割れている!?




それは空に亀裂が入った状態で、その奥から漆黒の闇が見えていた。


それは空間に出来た穴?



その直後、その穴から七階建ての建物並の巨大な水晶が出現し、地表に落下し突き刺さったのだ!


それは、世界各地の指定された場所で同時に起きていた。


世界の終わりが…


始まろうとしているのか?



そして状況を把握した小角が空に向かって叫んだのだ!



『修羅姫様!準備は宜しいかぁー!?』




すると、空から…


いや、実際はテレパシーなのだが、俺達に聞こえるように修羅姫の声が聞こえて来たのだ。



≪安心せぃ!小角!準備はとうに出来ておるわ!≫




その頃、修羅姫は日本の隠れ祭壇にて一万人以上の結解霊術師に囲まれていた。

結解霊術師達は特殊な呪文を唱えながら、その『力』を修羅姫に集めていた。



これから、何をおっぱじめようとしているのだ?


これは、本当に世界の異変が始まった時のために小角の合図で修羅姫が準備していたのだ。



修羅姫『さぁ…世界よ!私にひざまずけぇー!』



その直後、修羅姫の身体から膨大な光が上空に向けて放たれたのだ。


その光は広がりつつ、世界を地球を包んでいく。



その光に包まれたモノは次第に動きを止めた?


人も…動物も…


泳いでいた魚や、飛んでいた鳥すらも…


この地球の上で生きとし生ける全ての生物の動きが、いや?『時』が止まったのだ!



『地球の魔眼・空間結解』


それは修羅姫の魔眼の力により、地球事丸々封印するというとんでもない荒技だった。


これは何も知らぬ人間達に無駄な争いを起こさせないがため、無駄な邪魔をさせぬがため…騒ぎを起こさせないがためだった。


この封印の中では、全てのモノが時を止めるのだ!!


まるで、瞬間冷凍されたが如く。唯一動けるとしたら、術を発動させた修羅姫本人と、強力な神力を持つ神の転生者達。


そして、戦う前に特別な札を胸に貼り付けた我々戦士達だけだった。



このまま時が止まった状態で、我々は今より起きる怪異を被害なく処理しようと言うのである。



小角「…………」



この作戦は小角が考えた策なのだが、小角は何か違和感を感じているようであった。


小角「…鷹仁殿、何か感じませんか?あまりにも簡単に事が進み過ぎて、儂には腑に落ちないのじゃ…」



鷹仁「別に?例え世界の終わりに何が起きようと、これだけの大掛かりな策にかかれば何事もたやすく感じてしまうもんだよ?」



小角「ならば良いのじゃが…」



時が止まった空間で、修行僧達は突如落下して来た怪しい水晶に近付く。


その時である!


水晶が突然強烈な光を発光させ、その一帯の空間が歪み始めたのだ??


光がおさまり視界が戻った直後、水晶に近付いていた男達は無惨な姿で転がっていた。



小角「何事じゃ!?何が起きたと言うのじゃ!」


鷹仁「小角!あれを!」



それは、空に浮かぶ空間の穴から翼をはやした魔物達が湧き出すかのように這い出すように出現し、俺達に向かって襲い掛かって来たのだ。


その数は、既に数え切れるレベルではない…


既に一帯は翼のある魔物達が空を埋め尽くしていた。


それは世界各地からの戦場でも同じ報告が来ていた…



小角「身震いするのぉ…」


鷹仁「余裕ですか?」


小角「いや、今にも逃げ出したいくらいじゃよ?」


鷹仁「同感です…」


小角「じゃが、儂達は逃げるために来たのではない!戦うために集まったのじゃ!」



小角の言葉に、戦意を喪失していた者達が心を奮い上がらせ立ち上がる。



そして…



小角「集いし戦士達よ!世界の未来は儂達が勝ち取るぞー!」


「うおおおおおおお!」



戦意を失いかけていた仲間達に再び闘志を与えた。



やれやれ…


どうやら俺も、やらないといけないだろうな…



立場上…



俺は髪を掻きながら立ち上がり、用意していた武器を手にする。


それは、二丁ライフル銃


俺の後方には、俺と同じ現代式の武器を構える部隊が編成されていた。



そして、俺の合図で空中に飛び回る化け物に向けて引き金を引いたのである。


銃弾は光に包まれながら空中の化け物達を貫いていく!次々と落下してくる化け物達…


俺の放った銃弾は空中で飛散し、更に多くの化け物達を貫いた。


本当に凄い威力だ…


俺達が使う銃は対化け物用の特別製である。


裏の闇組織から特別に手に入れたのであるが、そこのラスプーチンと言う男はいけ好かない奴だった。


何故なら、この武器全てが俺達に対して使われるために作られた武器だったのだからな…


この銃弾は霊能者達にも有効で、撃たれれば体内の霊力が根こそぎ奪われ死にいたるのだ!


本当に恐ろしい武器だ…


えっ?ラスプーチンがよく問題なく簡単に武器を渡してくれたって?


当然、ラスプーチンに対し修羅姫が説得?略奪して来たのだよ。


だが、今はこの最悪の武器が俺達を守り、戦いを有利へと持っていこうとは皮肉なものである。



俺達が手に入れた武器はそれだけではなかった。


近距離戦を得意とする者達には刀や見合った武器を持たせた。


まぁ、慣れ親しんだ武器に頼る者もいるが、クローリーの所から手に入れた武器は持つ者の力を極限にまで引き上げるのだ。


本来ならそんなチートな武器は持ち主に危険なリスクを負わせるのだが、今はそんな事を言ってはいられなかった。



鷹仁「さて、これからが本当の戦いの始まりだ!」



その頃、修羅姫のいる日本では…



スサノオ「俺達の出番はまだか?こちとら戦いたくて疼いてるんだぜ?」


修羅姫「…………」


スサノオ「ん?どうしたよ?」


修羅姫「安心しろよ?スサノオ!お前達のような神の転生者は切り札なんだからよ?その時を待つが良い!ちゃんと見せ場はあるよ?」


スサノオ「オッケー!」



スサノオの周りにはヤオヨローズの仲間に、アマテラスと月読が待機していた。


だが、神の転生者は彼等だけでなかった。別の強力な神の力を持つ転生者が三人酒を飲んでいたのだ。



スサノオ「奴達…これから戦争だってのに大丈夫なのか?」



すると酒を飲んでいた男が、スサノオに向かって豪快に笑ったのである。



『お前達もこの地の最高神なのだろうが、我等を見くびるなよ?小僧!』



その者は立ち上がると、二メートル近くあるスサノオが見上げる巨体であった。


『俺達も最高神なんだぜ?しかも最強のな!』


スサノオ「!!」



その三人の神の転生者は小角が苦労して呼びかけた者達であった。



天神アヌ…


水神エア…


風神エンリル…



メソポタミア三大主神の転生者達なのだ。



スサノオ「てめぇ…先にてめぇを殴ってやろうか?」


エンリル「ふん!小僧?貴様も暴風神らしいが、俺に戦いのなんたるかを学びたいのか?」


スサノオ「ほざけ!」



そんな険悪なムードを壊したのは修羅姫であった。



修羅姫「お前達!煩いぞ?気が散るわ!遊びたいなら外でやれ!」



黙り込むスサノヲとメソポタミアの神…


神を相手に叱咤する修羅姫とは本当に恐ろしい女だ。



だが、修羅姫の表情は険しかった?



修羅姫「それに…


『胸騒ぎが消えぬのだ…』


次回予告


三蔵「いよいよだな?一体、何が起ころうとしている・・・したんだ?」


三千院「本来なら、あの日・・・世界わ終わっていたのかもしれん」


三蔵「!!」


三千院「先代達は偉大だ!」


空海「あの場にいなかったのが悔やまれる」


卑弥呼「そんな事はありませんわ?貴方がいたから今の私がいるのですから?」


空海「そう言っていただけるのが、唯一の救いです」

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