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ベリーベリーベリー  作者: ルケア


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次の移民について考える

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 秋の38日。そろそろ麦の刈り取りの時期だ。これを収穫したら、次は冬の80日頃から畑を耕さないといけない。来年は、移民たちの方も、畑を作れるだけの開拓が出来ているはずだ。収穫量もそれに合わせて多くなるはずである。まあ、基本はライ麦を育てることになるんだけどな。やはり、ライ麦の方が収穫量が多い。それは大きな差がある。小麦でもいいんだが、食べる事だけを考えるのであれば、やはりライ麦になってしまう。小麦を食べたいかもしれないが、我慢だ。まだその時期じゃない。いずれはという思いはあるが、それでもライ麦の方が栄養価も高いからな。捨てるには惜しいんだよ。栄養の事も考えれば、ライ麦で十分とも思うんだよな。


 というか、酵母を使ってパンを焼いているので、ライ麦パン、黒パンでも十分に柔らかいんだけどな。黒パンが硬いのは、酵母を使っていないからだ。酵母があれば、そこまで食べにくいものではない。白パンの方がそれでも柔らかいが、そこまでしてふわふわのパンを食べないといけないのかと言われると、微妙な所があるんだよな。ライ麦でも十分に美味しくできているんだ。


 そもそもが、ライ麦を酵母無しで焼くと、釘を打てるんじゃないかというだけの硬さになるだけで、それは白パンでもそこまで変わらない。酵母を使っているかどうかの差が大きいのだ。今の黒パンでも十分なんだよ。だから、わざわざ白パンにする必要は無いんじゃないかとは思うんだよ。ライ麦の方が栄養があるし、食べやすくもあるなら、そこまで白パンに固執する必要は無いんじゃないか。そう思う訳で。


「コンラート兄さんはどう思いますか? やっぱり白パンの方がいいですか? 確かに白パンの方が柔らかくなって、雑味も減りますけど、今の黒パンでも十分じゃないですかね?」


「それは正直、もうどっちでも良いかなって思ってきているんだよね。白パンの方が美味しいって思っていたのは事実だけど、天然酵母を使って、黒パンを柔らかくできるのであれば、別に白パンじゃなくてもいいんじゃないかな。結局、白パンも天然酵母を使って柔らかくするんだし、それなら別に白パンじゃなくてもいいんじゃないか、そう思うよね。スープに浸して食べないといけない黒パンじゃないんだし。しかもジャムもあるしね。白パンでないといけない理由がもう無いというか」


「そうですわね。確かに白パンの方が美味しいのでしょう。それは思います。憧れもあります。ですが、現状の食事でも問題ないとは思いますわね。小麦を大量に作れるのであればともかく、土地は有限なのですから、少しでも収穫量の多いライ麦を育てた方が良いとは思いますわ。移民を受け入れた事でもありますし、少しでも食料を無駄にしない方がいいかとは思います」


「それはそうだよね。移民を受け入れたんだ。絶対に小麦を使わないといけないって事じゃない限りは、ライ麦でいいんじゃないかな。収穫量はどうしても欲しいしね。それに、小麦で稼ぐ必要がなくなったのが大きいかな。税としてアタライ村に小麦を納めないといけないから、小麦も作るけど、出来る限りライ麦を作った方がいいんじゃないかな。商品は小麦だけではなくなったんだしね。お金は小麦以外から得られればいいんじゃないかな」


「俺もそう思うんですよね。食う為ならライ麦を生産した方がいいんじゃないかって。それに、次の夏頃には、西側にも橋がかかる予定なんですよ。そっちにも移民が欲しくないですか? 出来る限り大きくしていきたいなら、橋が出来たタイミングで、移民を受けいれた方がいいと思うんです。前回と同じくらいの数を受け入れてもいいと思うんですよね。そうすれば、村も大きくなりますし、コンラート兄さんが次期準男爵にも選ばれると思うんですけど、どう考えますか?」


「うーん。新しい移民を来年には、ね。確かに橋がかかれば、移民を受け入れてもいいと思うよ。問題は食料だけどね。どれだけライ麦を育てるのかって事になるかな。次の春には、ライ麦を沢山育てないといけないね。そうしないと、食料問題が出てきたら問題だから。でも、前回に募集して、更に追加で募集したら、思ったよりも移民が来てしまうんじゃないかな。前回様子見した人たちも来る可能性があるしね。となると、今度は村が大きくなりすぎるんじゃないかって思うんだけど、どう思う? 僕らだけで管理するのは難しくないかい?」


「現状のアマシエ村は850人程度の村になってしまっていますからね……。人口の管理をするのは、確かに難しくなってくるとは思います。ですが、管理できないとは思わない方がいいでしょうね。ヨナターク子爵家の町である、アラゴンは2万人とも言われている人口を管理しています。子爵家の1つの町ですらそれなのですから、村程度の人口の管理も出来ないようでは、この先がなくなりますわよ? コンラートがそれでいいのであればいいですが」


「そうなんだよね……。お隣は2万人くらい居るんだよね。そうなってくると、僕らもそのくらいの人口は抱えられないといけないって事にもなってくるんじゃないかなって思うのはそうなんだよ。そのくらい管理できて当然って言われたら、頑張るしかないんだよね」


「急激に大きくなりますけど、管理は出来ると思いますよ? 今までの仕事をやっていけばいいだけの話ですし。少しばかり規模が大きくなるだけですよ。それに、村長にも仕事を手伝ってもらえばいいんです。何もコンラート兄さんが全部やる必要は無いと思いますよ? 村長の家族にもいい感じに手伝ってもらえば、それで解決する話だとは思います。元々は次期準男爵を争った人なんですから、それだけの能力があるはずですし」


「そうなるよね。村長にも頼っていかないといけないかな。人口が増えると、どうしても仕事が増えてしまうしね。使える人材は使った方がいいのかもしれない。それも次期準男爵の素養なのかもしれないし。自分で全部やるのが準男爵の仕事って訳ではないとは思うし」


 そもそも全部を貴族である準男爵がやらないといけないのかと言われたら、そうではないと思う訳で。こうやって兄弟が居るんだから、兄弟に仕事を振ってもいいと思うし、使えるのであれば、村長に仕事を振ってもいいと思う。人を使える様にならないといけないんだろうとは思う訳だ。個人で何でもやらないといけないって訳ではないだろう。それは貴族の素養とは少しばかり違う気がする。


 何でもかんでも頼るのはよろしくないとは思うが、簡単な仕事なら押し付けても良いとは思うんだよな。雑務なんかは、村長を使うというよりも、文官を育てた方が良いとは思う。文官候補は沢山は居ない。教育をしないといけないからな。村の住民が、何の教育も無く文官に成れるとは思わない。得意な事であったとしても、まずは仕事に慣れない事には話にもならないとは思う。


 この際だから、文官を育てるか? そろそろそう言う事を考えてもいい気がするんだけど。となると、色んな仕事をやらせている訳だけど、それが苦手な人を集めないといけなくなってくるんだろうな。得意な事をやって貰う方が良いとは思うし。今の仕事が苦手な人を探す方が良いだろう。それなら引き抜かれても文句はでにくい。必要な人材を引き抜かれては、堪ったものじゃないとは思うかもしれないが、こちらも規模を大きくしていくのであれば、文官を育ててもいいんじゃないか。そう思えるような環境になって来たって事だろう。

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