村民会議
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さて、何か面白い事は無いか。明日は村民会議が始まるとして、今日は完全にフリー。何か無いかと探しているんだけど、特に面白い事はない。まあ、それも当然ではあるんだけど。娯楽なんてある訳がない。
「……まあ、散歩してもな。というか、この臭いはどうにかならないものなのか。生まれた時からこれだから、慣れてしまっているけど、これは無いよな。臭いのは勘弁してほしい」
臭い。とにかく臭い。慣れてはいるが、この臭いのはどうにかならないものなのか。何が臭いって糞尿の臭いだ。トイレという存在はある。が、それを処理する場所がない。肥溜めなんてものは無いんだ。しかも、その辺に捨ててしまうからな。臭いがやばいなんてものじゃない。
何とかしたいのはそうなんだけど、解決策が思い付かない。肥溜めを作るという事も考えたのだが、使い方を間違えると、とんでもないことになってしまうのがなあ。それに、落ちたら悲惨な事になる。出来れば安全に処理したい。
とはいっても、わざわざ森に捨てに行くのも面倒だろう。村の中で捨てるのであればともかく、森に捨てに行くのは面倒だ。何か所か糞尿処理場を作った方がいいんだろうけどな。その場合は、燃やすって選択肢になるんだ。それはそれで問題がある。
糞尿は燃えにくいんだ。簡単には燃えてくれない。だからある程度の燃料と一緒に燃やす必要がある。燃料は余っているが、また刺激臭が発生するのと、風が吹くと火事になる可能性もあるんだよな。燃やすのが簡単なんだが……。
それと、産業を育てないといけない。外貨を稼ぐには、なるべく産業を興す必要がある。森があるんだから、何かしらの植物があるとは思うんだ。それを使ってどんどんと外貨を稼がなければならない。ただ、そんな都合の良いものは特に無く。というか、森の探索をしていないんだから、森から何が採れるのかも解らないんだよ。
「現状は、問題提起だけするか。とりあえず、この臭い問題からだな。何とかする必要がある。急ぎって訳ではないが、出来るだけ早くだな」
そんな訳で、夜。集まって会議をするんだけど、特段やることも無かったのか、カタリーナとコンラートからは何も無かった。なので、臭いの問題を何とかしようという問題提起だけしておいた。
「臭いか。気にならないって言えば嘘になるけど、そこまでなのかな?」
「解りませんけど、この臭いがなくなるのであれば、いい事だとは思いますわよ?」
「なんだかんだと誤魔化しても、臭いものは臭いですし。何とかなりませんか?」
「うーん。でも、集めるのも問題だよね? 集めると臭いが酷くなりそうだし」
「処理できるのであれば集めるべきでしょうが、処理できないのであれば、集めない方が良いのでしょうね」
「かといって森に捨てに行くのも面倒でしょ? 結構遠いし」
「そうだね。まあ、何とか考えてみるよ」
考えて貰う事を約束してもらった。まあ、何とかなればいいんだが。何ともならなかった場合は、……最悪川に流すという手段が採れる。出来るだけそんな事はしたくないんだが。これを上流側で真似をされると、飲み水が汚染されるって事になりかねないからな。
基本的には、内政は真似をされることが予想される。向こうから偵察が来ることも考えられるんだ。だから、こっちと同じような事が起きる可能性も十分にあり得る。川が汚染されていい事は何もない。出来ればその方法は避けた方が無難だと思う。
そんな訳で、お開きにして春の24日。午後から村民を集めての全体会議だ。俺たちの顔合わせって意味合いもあるんだけどな。村民に顔を覚えて貰わないといけない。特にコンラートだな。俺やカタリーナは覚えてもらわなくても問題ないが、コンラートはここで采配を振るってもらわなければならない。覚えて貰って損はない。
「よく集まってくれた。これからこの村を治めていくコンラートだ。こっちはカタリーナ、アーミンとなる。この村の発展に尽くしていくことを約束しよう」
まずはその様な挨拶から始まった。まあ、色々と説明する事があるからな。面倒な事だが、伝えておかないといけない事でもある。その辺を伝えておけば、協力してくれるかもしれない。
「そこで、この村をよくするための方策を考えた。まずは専業制の導入だ。畑を作るものは畑を、樵は樵を、鍛冶師は鍛冶師を。その様に分けることにした」
ざわざわという声が聞こえてくる。まあ、それはそうだろうな。今までに無かった発想だ。困惑するのも解る。今までは皆が畑を世話してから、何かしらの仕事をしていた。それが畑だけをする者が現れ、樵は樵に集中するという事になるんだから。
「そして、体格が恵まれている者や、弓が得意なものは、森の中に入って狩りをしてもらう。魔物も多くいるが、その中で戦ってもらう事になる。それらが出来る人材は、ここに居ると思っている。畑仕事が苦手なものも、優先的にそう言う事もしてもらう」
まあ、冒険者の真似事だな。出来ることは多い方が良い。専業制を敷くと、絶対に暇になる人が出てくる。まあ、こちらである程度は選別するんだが、それでも効率は上がるだろう。色々と必要な物があるかもしれない。それは鍛冶師や樵から作って貰えばいいんだよ。
「以上だ。これから仕事の選別に入る。出来れば種族ごとに並んでくれ。まずは人間から仕事を振り分けていく。種族ごとに得意不得意があるだろう。それはこちらも解らない部分がある。自分たちが何が得意なのかを教えて欲しい」
そもそも知らない種族も多く居るんだ。あそこには昆虫系の種族が、向こうにはリザードマンの様な種族がいる。彼らが何を得意としているのかは解らない。そういう種族も出来るだけ得意な事をやらせてあげたいとは思う。……まあ、今は無理だと言う事なら、畑の管理をしてもらう事になるんだが。畑の人員は、人口の3割も居れば良いとは思うんだけどな。
勿論だが、畑を耕す時期は、皆で行う。冬の80日くらいから皆で畑を耕して、春の1日から5日で種蒔き。夏の11日から20日までに収穫と、もう一度畑を耕して、21日から25日までには種蒔きを終わらせる。……植物が異様に育つグロドツギの森だから出来る事だ。普通は季節に1回しか麦を育てることは出来ないんだよ。
そんな訳で、人間には畑を、オーガやリザードマンには近接戦闘を、エルフやハーフリングには弓と採取を、ドワーフには樵と鍛冶を。そんな感じで振り分けていった。勿論だが、不満はあるだろう。今までとは違う事をやれと言っているんだから。だが、今までと同じでは、発展は見込めない。
これからどんどんと発展をしていくには、必要な事なんだ。それを解って欲しい。得意な事をやる方が、無理もなく無難に過ごすことが出来るとは思う。まあ、初めは苦しいかもしれない。けど、慣れてくれば、かなりいい結果になると思うんだよ。
「皆、自分たちが何をすべきなのか解ったか? それでは、行動開始だ。オーガ、リザードマン、エルフ、ハーフリング、ドワーフは残ってくれ。これからの方針を話しておきたい」
皆が帰っていく。明日から何をすれば良いのか、考えてくれるだろう。基本的な事は話した。後の工夫はしてもらわないといけない。ただ、工夫で済まない人たちに関しては、こちらに残って貰った感じだな。まだ話さないといけない事がある。
「さて、ここに集まって貰った人たちは、危険な事を任せる予定だ。それで打ち合わせをしておきたい。色々と思う所はあるだろうが、まずは従ってくれ」