水車小屋の改造が終わった
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秋の10日。漸くと水車小屋の改造が終わった。水車の力を利用したミキサーを作って貰った訳だ。これで鹸化がどんどんと進む。大きな入れ物に入れて、一気に鹸化させることが出来る。とりあえずは試運転をしてもらわないといけないよな。
「そう言う事で、水に灰を入れた状態で、1日以上放置したものを、こっちに用意して、これに入れます。それにオリーブオイルをこっちの水の量に対してこれだけ入れます。これでとりあえずは大丈夫なんだけど、高級品は更にこれを、大体この位入れます。それをここにセットして、レバーをこっちに倒せば!」
ギュイーン
「とまあ、こんな風にかき混ぜてくれるので、ドロドロになるまで待ちます」
そんな感じで、石鹸作りをしてもらう。いやー、これでかなりの労力を抑えられるんだよ。今までは鹸化させるのに、手でかき混ぜていたからな。それがミキサーが出来ることによって、大分短縮できる。文明の利器は使うものだ。……魔道具でも良かったのかもしれない。けど、魔石が勿体ないからな。水力で出来るのであれば、水力でやればいい。出来るんだからやってしまえばいいのだ。
「流石に早いな。もう固まってきた。こんな感じで色が段々と付いてきます。白っぽくなります。これはまだ。もうちょっと粘り気が出てくるまで練ります」
素晴らしいな。これだけするのに4時間くらいの労力がかかるんだけど、一瞬だな。マジで早い。ミキサー万歳。これはいいぞ。石鹸を作るのに、こんなに簡単になるなんてなあ。感慨深い。
「……この位になれば大丈夫。レバーを戻して、これで石鹸になります。後は型に流し込んでいくだけで、明日になれば固まっているはず。出来れば2日間置いておく方がいいですね。そうしたら作業は完了です。簡単でしょう?」
「分量さえ間違えなければ大丈夫そうね。簡単で助かるわ」
「でも、こっちは面倒だったわよね。これも少ししか採れないし」
「こっちがなくなったらどうしたら良いのかしら?」
「香油がなくなったら、普通の石鹸を作るだけですね。ですが、普通の石鹸と、高い石鹸は分けておいてくださいね? 箱も違いますから。高級品は高く売れるんです。ですが、量は売れません。なので、普通の石鹸を沢山作ってください。石鹸は村の皆にも使ってもらいますからね。手が汚れたり、顔が汚れたりしたら、石鹸で洗ってください。なくなったら、高級品じゃない方を持っていってくださいね? 間違っても高級品は持っていかないようにしてください」
「高いのはやーね。普通のでもお貴族様が使うものなんでしょう?」
「そうよね。私たちには普通のでいいわ」
「でも、見た目は同じなのよね。香りが違うけど、この部屋の中に居ると、同じものと勘違いしそうになるわね」
「……まあ、間違えたら仕方がないので使ってください。でも、出来るだけ間違えない様にお願いします。これで解りましたか?」
「ええ、大丈夫よ。おばちゃんに任せなさいな」
「木箱がなくなったらどうすれば良いのかしら?」
「木箱がなくなったらお仕事終了ですね。その時は畑仕事を手伝ってあげてください」
「解ったわ。任せてね」
よし。これで石鹸作りと香油作りは外部に委託で来たな。これで腕が痛い思いをするのは最後だ。カタリーナにもこっちから貰う様にしてもらおう。まあ、カタリーナは香り付きを使いそうではあるが。まあ、無限に作れるんだから問題ないけどな。これが作れないとなると、一気に商売として支障が出るところだったからな。出来て良かった。ミキサーは成功だな。
ついでに、これで紙の材料になるあの液体にはなるのかって事も検証したかったんだけど、しかたがない。それは今度だ。紙漉きの小屋もこの辺に建てて貰う事になるんだし、石鹸だけではないって事を証明しないといけないよな。ミキサーなんだから、石鹸以外も作れないと。勿体ないじゃないか。木箱がなくなったら生産終了になるんだし、別の用途にも使えないとな。
まあ、怪我だけは気を付けて貰いたいとは思うが。一応危険物ではあるからな。遊び感覚で触ったら、ミンチになるんだよ。危険なので止めて貰いたいけどな。まあ、流石に大丈夫だとは思うが。子供が触ったらって思うと怖いんだよなあ。
そんな訳で、ミキサーの試運転は完了した。出来栄えは最高でした。これで石鹸作りが軌道に乗ったな。石鹸が売れれば売れるほど、儲けが出るんだから、笑いが止まらないよな。これでまだ色々と作れるんだから、もっと頑張って貰わないといけないだろう。ミキサー君には期待している。
そして、ついでに船着き場の様子も見てきたんだけど、もうほとんど出来ていた。後は、安全対策にあの辺を加工すれば終わりなんじゃないかな。手すりも欲しいけど、それだと降りる時に困るしな。まあ、あんな感じになるんだなってのが解って良かったけど。もうすぐ船便が出る様になるのか。出る様になったら、俺の仕事が本番を迎≪むか≫えるんだ。交易の管理が俺の仕事になったからな。
「何というか、もう秋なんだな。春に始まった統治だけど、色々と変わったなあ。この短期間で変わるなんて誰が予想したって言うんだ。変わり過ぎだろう。思った以上に人の力ってやるもんだな」
もう半年経とうとしているんだもんな。始まったのは春の20日くらいだろう? こんなに立派な船着き場が出来るだなんてな。そもそも船便を考えたのだって、陸が無理で、空が無理なら、河川しか無くないか? って思ったからだし。本当に河川で移動する事になるなんて思ってなかった。まあ、取れる手段としては、それしか無かったとも言えるんだけど。
どう考えても他の村がお荷物なんだよな。他の村の負担が無ければ、陸路で良かったんだけど。位置的に一番奥ってのもな。一番手前なら良かったんだが。どうしても他の村を経由しないと来れない場所だし、船便は仕方がなかったとは思う。
今後は船便で渋滞が起きたりするんだろうか。……流石にそれは無いか。そこまでなるかって言われると、そうはならない。専売にしてあるからな。頻度としてはどの位になるんだろうか。10日に1度になるのか、15日に1度になるのか。5日に1度とか言われても、それは流石に無理だからな。こちらの手が追いつかない。限度というものがあるからな。
しかし、初めて来た時とは全然違うようになったよな。……これでとりあえずは、内政として上手くいっていると言える状況になって来たんじゃないだろうか。ここからが問題なんだけどな。勝負はここから。ここからどうやって父さんに認めさせるのかって所なんだよ。認めてくれるとは思わないんだよなあ。なんでか知らないけど。
こう、フラグって奴? いい感じにいっているのはここだけじゃないって感じで? いやいや、そうじゃないんだよ。長男に継がせるって決めてあるからって事で、この村の発展を蔑ろにしてくるって展開だよ。有りがちじゃないか? 何故かそういう感じがするんだよ。この発展を見て、何も思わなければ、もう駄目だ。父親としても、領主としても。
独立するしか無いんだろうか。こんな場所でか? 本気なのかと疑いたくもなるだろう。けど、本気で考えるのであれば、独立した方がいいよな。そんな贔屓目で見た結果に納得がいかないから。順当にコンラートに準男爵を譲ってくれればいいんだがな。そんな事は無いと思うんだよ。不思議な事に。絶対に碌でもない結果になる。そういう気がする。まあ、何年か後の話ではあるな。その時になったら解ることだ。




