移民がもう来るのか?
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夏の76日。貿易の管理のために、ある程度の書式を作っていたんだが、まずは単価が解らないとどうにもならないって事で、一先ずは商品の羅列を作ることにして、それから後に書式を作っていこうと言う事になった。まあ、書式は1度作れば、暫くは使えるからな。
残念ながら、在庫管理や交易会計なんかは前世でもやった事が無いので、手さぐりにはなる。いい感じに出来れば良いとは思うが、それでもだな。完璧を求めてしまいがちである。こういうのは、最適な書式になるまで、繰り返し修正していかないといけないから、結構長くなるとは思うんだよな。
それで、とりあえずは何とかしたので、日課になっている村の見回りをしているんだよ。村はそう大きくないし、1日もあれば、俺の足でも十分に見て回れる。まあ、問題らしき問題は特に起きていないとは思うぞ。普通にしていると思う。
「で? なんで見回りでここに来てるんだ?」
「ここが最後の見回りポイントなだけですよ。進捗はどうですか?」
「まあまあだな。何とか歯車も作れたし、後はここだけだ。その後は小屋の最終調整をした後に、板材を張り付けていくからな。秋に入れば直ぐって所か」
「それは良いですね。それでなんですけど、これって取り外して掃除は簡単ですか?」
「それは簡単にしてある。……なんだ? 別のものでも取り付けるのか?」
「いえ、このままでいいんですけど、木材を粉砕してもらおうかと思いまして」
「……木材を粉砕して何をするんだ?」
「紙を作ろうかと思ってましてね。木材からでも作れるんですよ」
「ほーん。紙なあ。まあ、いいけどよ。この回転力なら、木材も粉砕できるだろうからな。で? 紙ってどうやって作るんだよ?」
とりあえず、紙作りについての説明をした。まあ、面倒ではあるけど、作れない事は無いからな。色々と作って貰わないといけないものもあるが、何とかなるとは思う。基本的には水槽と、あの木枠で何とかする奴な。名前が出てこないけど、まあ、あれだ。それを準備してもらう事になるんだよ。
「ほう。また何かしら作らないといけないのか。……んで? 何時頃作ればいいんだ?」
「そうですね……東側の堤防が終わったら、ですかね。疎水と同時くらいに作って貰えると助かるんですけど?」
「まあ、疎水ならそこまで人手がかからないからな。建築に人を回すのは出来るな。だがよ? 魚の養殖もやるって言ってなかったか? それはどうするんだよ?」
「あー、それもありましたね。……それは疎水の前ですね。疎水と繋ぐ形にはなるとは思いますけど、疎水の工事の前に完成させてください。まあ、土でいいので。ただの池ですし」
「まあ、そうなんだがな。一応は仕上げがあるだろう? それをどうするのかって話だ。それなら疎水が始まる前までに何とかしておくか」
「お願いします。色々とやらないといけないものもありますね」
「当たり前だろ? というか、仕事を持ってきているのはお前だろ? 忘れてどうするんだよ」
「いや、一杯やり過ぎて、どれがどれやら解らなくなってきているんですよね」
「はあぁー。まあ、いいけどよ。でもあれだからな? 今はいいが、今後は木材が貴重になっていくんだからな? そこの所は考えておいてくれよ?」
「それなんですけど、移民が早く到着するかもしれないそうなんですよ。出来るだけ早くにって言ってしまったらしいので」
「……てえと、そろそろになるのか」
「あれ? そこまで早いですか?」
「ああ、俺の予想が正しければ、後10日以内には移民が来るぞ」
「え? そんなに早いですか?」
「ああ、あれは夏の50日くらいだっただろ? だったら早ければもう来ているからな」
は? そこまで早いのか? そんなにスラムがあるのかね? ……て事は、町に行っても仕事がない? そう言う事になるよな。特に魔族なら……。これはあれだな。一刻も早く、村を拡大しないといけないのかもしれないな。ヨナターク子爵家はまだいいかもしれない。けど、隣に魔族を排斥している貴族が居たら? そこからヨナターク子爵家の領地内に難民として入って来ていたら? 結構な数が集まるかもしれない。そうなると、結構やばいな。
思った以上の難民が集まる危険性があるって事になる。100人で探してもらったら200人にはなるって言われたよな。となれば、300人、400人の規模になる可能性もあるって事か? それだと、食料に関しては問題ないだろうが、住む場所の問題が出てくることになるかもしれない。
森の中で生活してもらうんだけど、その安全圏をもっと広げないといけないかもしれないのか。それだと、結構な数の狩人が必要になってくる。そうなると、ちょっと不味いか? 思ったよりも事態は大きくなっている可能性がある。
「規模は100人って話をしていたんですが、200人で収まると思いますか?」
「解らねえな。150年前なら200人で済んだんだろうが、今だとどの位になるんだろうな。魔族の扱いがどうなっているのかで変わってくるからな。少なくとも200人は来る。そのくらいは覚悟しておけ。300もあり得るかもしれないが」
「300人来ると、村1個分は開拓しないといけないですからね。結構な労働になると思うんですよ。樵の数を増やしますけど、それで追いつくかどうかですね。そもそも樵としてやっていけるのかどうかも怪しいですし」
「まあ、来たらこっちで管理してやる。経験者を何人も配置して、適切に木を伐ることに専念してもらうか。それなら木材は足りるだろうからな。問題は斧が何処まであるのかだが」
「一応鍛冶師に言って、斧とスコップは作って貰っています。多分足りるとは思いますけど、それとは別に、木剣や弓矢を新たに作って貰わないといけないとは思いますね。オーガやリザードマンが居れば、棍棒になるんでしょうけど」
「まあ、予備はあるから、別に構わないが、本当にどれだけ来るのかで話はがらりと変わってくるからな。数は多く用意しておくから、想定外の数にならない事を祈っておけよ」
「解りました。……とは言っても、出来る事って無いんですけどね」
「まあ、募集を掛けちまったしなあ。なる様にしかならんだろう」
「ですよね。何とかしてもらうしか無いとは思います」
「まあ、新しく村を1つ作ると思えば何ともないな。そのくらいは何とかしてやる。だからそっちも何とかしろよ? 金は足りるんだろうな?」
「お金は心配ないですね。それよりも村が出来るまでに何年かかるのかですよね……」
「早ければ5年で村が出来るだろうよ。皆が樵になり、建築をする事になるんだからな。後は畑の管理だが、それはそっちがやることだしな。共同管理って事をしっかりと教え込まないと駄目だとは思うぞ」
「そうですね。その辺も考えておきます」
もう移民が来るのか? 早過ぎやしないか? そんなに人口が余っているんだろうか。何とも言えないな。こっちは人口が足りないって言っているのに。人口が余っているならどんどんと使えばいいのに。何をしているんだろうか。人が余るなんて贅沢にも程がある。まずはこっちに来たら、住民台帳を作らないといけない。……今の住民の台帳も作り直すか。
そうだな。いったん整理しよう。明日から住民台帳を作り直す。そして、人口を正しく把握する。それの作業が必要だな。人口は村長が管理しているから、それをまずは見せて貰わないといけない。さあ、やることが増えてきたぞ。やれることが増えてきた。ここからが本番だ。やれることが増えて来てからが本番なんだよ。ここからどうやって統治していくのか。それを考えないと。




