蒸留器の完成まで
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夏の36日。段々と暑くなってきた気がする。気温が上がってきた気がする。まあ、森の中だからってのもあるし、河川の近くだからな。涼しいのはそうなんだけど。でも、過去の経験から、これ以上は気温が上がらないのは解っている。異常気象にならなければ、なんだけどな。
それで狩りを東の森に変えた影響なんだけど、結構出ている。まずは魔物だな。魔物の数が一気に増えたらしい。ゴブリンやコボルトなんかも結構見かけるらしいんだよ。だから魔石が美味しい。魔石も余ってきているし、何かしら考えないといけないよな。
そして、動物の数もこっちの方が多いと言う事が解っている。狩りの効率が2倍とまではいかないまでも、上がっているからな。まあ、北側は狭いし、仕方がない面はあるとは思うけど。狩りすぎ注意って感じだったもんな。
だから燻製小屋も結構忙しそうにしている。追加で人を入れたけど、それでも忙しいらしい。まあ、腸詰を作るのは面倒だからな。肉をミンチにするところから始めないといけないし。
だけど、その成果もあって、肉類は豊富になっている。有難い事なんだよ。肉が豊富なのはいい事だ。簡単に増やせる訳でもないからな。なんだかんだと今がピークだと思う。また暫くすると、狩り過ぎて獲物が居なくなってくるだろうからな。そうなってくると多少は暇が出来てくるとは思う。
そして、俺としては現在花を育てて貰っている。村長の屋敷の庭で、花を育てているんだ。出来るだけ香りのいい花を育てたいなとは思っているんだけど、これだってのがあったから、その花を育てている。まあ、薔薇みたいな花なんだけどね。
香りと言えばって花だし、ベリーってバラ科だしね。……全部が全部そうだったのかはちょっと自信が無いけど、多くはバラ科だったような気がする。だから薔薇があってもおかしくないんじゃないかな。多分だけど。育てるのは難しいと聞いた事があるけど、ここだと簡単だからな。グロドツギの森は、植物には最高の環境なんだよ。
後は蒸留して、香油を取り出せばいいだけである。香油を取り出すには、蒸留器が必要になってくるんだけど、それは鍛冶屋さんにお願いしているからな。その内出来上がるとは思うけど、とりあえず確認に行ってみたいな。何処まで出来ているのかは置いておくとして、何時頃出来上がるのかは興味があるし。早く出来上がってくれる方が、色々といい事があると思うしな。
「そんな訳で、蒸留器が出来るのは何時くらいになりそうかなって確認に来たんですけど、どうなんですか?」
「おう、蒸留器な。あれなら先に水車小屋の方を何とかしなきゃならないから、少しばかり時間がかかるぞ。銅も全部ってくらいに使うんだろう? それだと、どうしても夏の60日よりは後になっちまう。そのくらいは時間がかかる」
「いやいや、十分に早いですよ。そのくらいで出来るなら有難いですね。ついでにちゃんと冷やす部分も作っておいてくださいよ? 冷やさないと蒸留できませんからね」
「そんなもんは解っている。心配するんじゃねえよ。いい感じに作っておいてやるからよ」
「はい。楽しみにしてます。でも、水車小屋の方も手を付けているんですよね? 忙しいのはいい事ですけど、水車小屋の方は大丈夫ですか?」
「心配ない、と言いたい所ではあるんだがな。あそこまで大きいものを作るのは久しぶりだからな。多少は問題があるかもしれん。まあ、その辺は調整しながらだな。1回で完璧なもんを作れって訳でもないんだろう? 時間はあるんだ。ある程度の完成度にはするつもりだ」
「ああ、やっぱり心配な所があるんですね」
「そりゃあな。作り慣れているものならいざ知らず。初めて作るもんには、ある程度の保険を掛けておかないとな。金属部分の補強もしなきゃいけないだろうし、簡単にはいかねえよ。心配はするが、仕上げてやるからな」
「はい。期待してます」
「おう。それでなんだが、蒸留器の方だ。そっちはまあ、言った通りの時間には出来ると思うが、燃料はどうするんだ? 結構な量が必要になってくるとは思うんだが、普通に木材でやる気なのか?」
「普通にそのつもりでしたけど……。何かあるんですか?」
「いや、魔道具に任せるって方法もあるからな。流石に木炭は鍛冶で使わせてもらうから使えねえけど、魔道具なら何とか作れるからな。今だと魔石も多いから、魔道具でいいんじゃないかとも思ったんだがな」
「魔道具ですか……。そうですね。その選択肢も有りだとは思うんですが、燃料がない訳ではないので、普通に木材を燃やしてやろうかなと。魔石は替えが利かない物に使いたいんですよね。……まだ何に使うのかは決まっていないんですけど」
「そうか。まあ、いいけどな。魔石が余って来ているからな。何かしらに使えるのであれば、使った方がいいんじゃないか、そう思っただけだ」
「使った方が良いのは確かなんですよね。でも、まだ使うものが無いというか。何に使おうかなって段階なんですよね。……本当は船の燃料に使うつもりだったんですが、なんか燃料費は向こうが持ってくれることになりましたし」
そうなんだよなあ。魔石が余っている。そういう状態なんだよ。勿論だが、無駄遣いはするつもりはないし。ただ、魔石は船の燃料にするつもりだったから、一杯確保しておかないといけないって思っていたんだよな。船の燃料は向こう持ちになったんだけど。本当に船の所有権を買っただけなんだよな。良いのか悪いのかは判断がつかないんだけど。
だから、蒸留器に魔道具で加熱するってのは有りだとは思うんだよな。有りだと思うんだけど、そんな事で魔石を使っても良いのかって問題はある訳で。木材で替えが利くんだから、木材を使えば良いと思うんだよ。木材が貴重品なら考えないといけなかったんだろうが、ここは木材だけなら沢山あるからな。森の中にある村なんだし。
まあ、それでも建材は少し少なくなっているらしいので、木材も無駄遣いは出来ないんだけど。それでも沢山あるんだから、問題にはならない。切り倒せば半年で木材として使えるんだからな。まあ、本当は1年間くらいは置いておきたいんだけど。
魔石の使い道も考えないといけないよな。……売ることも考えたんだけど、持っておいた方がいいよなって事で持っている。レイミール商会に売ることも考えた。けど、勿体なかったんだよな。普通に使った方が良いとは思う。今後も入手できるんだから、何かしら考えないといけないとは思う。
「まあ、魔石の使い道は考えるよ。何かしら必要になるかもしれないし。必ず使わないといけないものでもないしね。いい感じに使っていけば良いとは思うんだけど……」
「まあ、余っているからって無駄に使って良い訳ではないからな。使い道はしっかりと考えておいてくれよ?」
「その辺は、任せてください。何か良いものがあれば、それを作って貰う事になると思うので」
魔石に関しては本当にな。今は何が良いのかが解らない状態だから。これが欲しいって時に、魔石が無いって状況にならなければ良いとは思う。まあ、そんな事にはならないとは思うけどな。魔石は普通には使えない訳なんだし。
何かしらの魔道具に使う事になるんだろうけど、何に使おうかな。色々と出来るのは確かなんだよ。でも、色々と出来るかと言って、魔石が無限にある訳ではない。ちゃんと数があるんだから、無駄遣いは出来ないよな。簡単にこれだって使い方が出来ないんだから、慎重にならないといけない。




