西側にも橋を作る
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夏の29日。商人が去って行って次の日。物資を村人たちに配っていた。まあ、メインは塩なんだけど。でも、塩以外もあるからな。と言う事で、銅と鉄も持って帰って貰った。台車があるからそれを使って持っていってもらったぞ。その位しないと持てないから。インゴットは1つ1つは持てるけど、複数個も持てない。だから台車は必須なんだ。
問題はゴムがないって事なんだよね。ゴムの木って何処にあるんだろう。グロドツギの森の中に生えているんだろうか。でも、樹液が沢山出てくる木って言っても、知らないと思うからな。そんな木があったら、報告に上がってきていると思うし。
ゴムがあれば、色んな事が出来る様な気がしないでも無い。何が出来るのかは今一つ解ってないけど。ゴムがあれば、何が出来るんだろうか。タイヤは作れるよな。ゴムタイヤは作れる。まあ、空気は入れられないと思うから、全部ゴムで作ることになるんだろうけど。
「ようちっこいの。どうした? まだ橋は出来てねえぞ?」
「いやまあ、そうなんですけど、とりあえず進捗を見に来たんですよ。でも、もう渡れるんですね? そこまでの工事が終わってたんですか?」
「あのなあ。渡らないと橋が掛けられないだろう? 普通は渡るのに一番時間がかかるんだよ。その他はおまけみたいなもんだ。渡ってしまえば後は何の問題も無いんだよ」
「そう、なんですかね? でも、よく渡れましたね。基礎なんてどうやって打ち込んだんですか?」
「あん? そうさな、まあ、仮設の足場を作ってだな。それでなんやかんややったら出来るんだよ」
「あの……。なんやかんやでは解らないんですが……」
「あー、言葉にし難いからな。こう、木材があるだろ? それの反対側に大きな重しを乗せてだな。そっからその足場を使って何とか向こうまで行くんだよ。そこで基礎を打ち込む。そんなんで解るか?」
「危なくないですか?」
「危ないぞ? だから安全に気を付けて作業をしているんだろう?」
「いや、危ない事はしないでくださいよ?」
「建築現場が危なくない訳がないだろうよ。まあ、なんやかんやとやったんだよ。その分、ちょっと頑丈になるだけだ。そこは問題ねえだろ?」
「まあ、頑丈になるならいいんですが……」
良いのかな? どうやって作っているのかは知らないけど、結構危険なんじゃないのか? 危険じゃない土木現場があるのかって言いたいことも解る。解るけど、安全第一でやって欲しい訳で。死んでほしい訳ではないからな。ちゃんと生き残って欲しいんだよ。
でもまあ、橋が殆ど出来ている状況は凄いな。渡るだけなら渡れると思う。ここから安全を考えて、色々と装飾していくんだろうけど、もう渡ってもいいんじゃないのか?
「狩りで向こうに行く事って可能ですか? ここまで出来ているなら、渡っても問題ないですよね?」
「あー、まあそうだな。後は安全用に壁を作るのと、ちょっと荷重を逃がすのに、工夫をしなきゃいけないんだが、狩りがしたいから向こう側に行くってんなら構わねえぞ」
「本当ですか? 現状、狩りの方が結構行き詰まっているらしいので、明日からはこっち側に送り込みますね」
「なんだ? 狩りの方は順調じゃねえのか?」
「いや、順調すぎて困っているんですよ。今のままだと動物の個体数が少なくなりすぎるんです」
ちょっと、狩り過ぎかなって思うんだよね。何と狩りの途中でアタライ村まで行ってしまったらしいのだ。それはちょっと問題がある。そこまで動物や魔物と遭遇しないって事だからな。個体数が減っているんだろうと思う。そうなってくると、狩りの効率が落ちてくる。
この辺で広い場所を確保しないといけなかったんだけど、橋が出来るまでは渡れないと思っていたらかな。橋が出来てなくても、既に渡れる状態なら、渡ってしまった方が狩りとしては十分な成果をあげることが出来る。なので、とっとと渡って貰おう。
「肉が食えなくなるのは困るからな。動物も無限に居る訳じゃないんだろう? まあ、広い森を開放した方がいいわな。こっち側は未開地だから、自然と個体数も多いだろうし」
「だと思いますけどね。所でなんですけど、堤防の工事が終わったら、予定はありますか?」
「堤防の工事が終わったらか? 予定はねえな。なんだ? 仕事か?」
「そうですね。このまま西側にも渡れる橋を作ってしまおうかと思いまして」
「……そこまで広げてどうするんだ? 畑にするにしても、樵が足りねえぞ?」
「将来的には畑にするんですけど、それはまた今度でいいので。まずは狩りの状況をですね。安定させたいなって思っているんですよ。片方だけなら、また狩り尽くしてしまう可能性があるじゃないですか。それを防ぐためにも、反対側も開放しておいた方がいいんじゃないかなって思ったんですよね。まあ、後はその内開拓するので、その為の準備ですね」
「……は? これ以上村を作るのか?」
「最悪の状態になったら、ですけどね。……このままだと最悪の状況になる気がするんですよね」
「最悪の状況ってどういう状況だ?」
「コンラート兄さんが次期準男爵にならずに、長男であるオスカーが準男爵になるんじゃないかって思うんですよ。悪い予感なんて当たらない方がいいんですけどね」
「そうなると、どうなるんだ?」
「解らないんですよ。今以上になることは無いですね。昔よりも悪い事になる可能性もあります」
今の状況を考えると、コンラートを次期準男爵にするのが確定だと思っている訳なんだけど、もしも父さんが血迷ったら、オスカーを準男爵にする可能性は十分にある。その時、村が1つよりは2つ3つとあった方がいい。まあ、順当にコンラートが準男爵になったとしても、村が増える分には問題がない。開拓はした方がいいんだよ。色々と考えるとな。
まあ、最悪の保険って感じだよ。オスカーが準男爵になった場合、急いで第2村、第3村と作っていった方が良いとは思う。その為の下準備だな。大きな村を作って抑止にする。そのくらいはしても良いと思うんだよ。まあ、移民が必要になるんだろうけど。
けど、移民にしても、多分だが魔族が余っているような気がするんだよね。レイミール商会のダンレムさんの話では、魔族を適切な場所に配置した方が良いって意見では合致したと思うんだけど、そうじゃない貴族も居る訳で。そういう所から移民を募れないかなと思っているんだよ。
最低でも1000人は超えたい。向こうの村3つを足して1000人くらいだからな。そのくらいは超えておきたいって考えもあるんだ。まあ、まだまだ先の話ではあるんだけど。でも、出来る時にやっておいた方がいい事もあるからな。早めに作っておく方が良いと判断した。
「まあ、いいけどな。けど、堤防工事は少し遅れるぞ? 特に西側の堤防は遅れる。材料がそろそろな。切り倒してから使うにしても、半年はかかる。そのくらいの期間は必要になってくるんだよ。解るか?」
「乾燥とかそう言う事ですよね? まあ、なんとなくは解りますけど」
「今までは建築する事なんてまず無かったからな。木材が余っていたんだが、今は建築ばかりしているだろう? 木材が少々不足してきている。この辺で一気に木材を集めておきたい。だから、堤防は遅れる。東側に関しては、早急に作らないといけないから作るが、西側はちょっと遅れる。そう思っておいてくれ」
まあ、仕方がないよな。木材も無限に出てくる訳なんだけど、切ったまま使うって事は出来ないからな。多少は乾燥させないといけないし、加工もしなければならない。遅れるのは仕方が無いか。




