商売は疲れる
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塩を買い、鉄を買い、銅を買い。まあ、沢山買った。また今度皆に取りに来て貰わないといけない。塩も多少は余分に買った。燻製肉に必要だからな。必要最低限では、どうしても足りなくなってしまう。塩は多い方がいいんだよ。あって困るものでもないんだし。
そうして、また豪勢な食事を堪能してもらい、昼頃に出発していった。冒険者からは、複数の薬草を教えて貰い、採取も可能になったという報告だけは受け取っている。報酬は向こうで支払われることになる。そういう契約だからな。
暫くは現金は入ってこない。船の代金に充てられるからな。暫くは村人にも現金は渡らないんだけど、こればかりは仕方がない。現金を持ったところでって事もあるし、まあ、まだ大丈夫だろうとは思う。まだ何とかなるとは思うぞ。酒さえくれば、って所だろうか。
「ふわああああ……。疲れた。僕もう、暫く交渉はいいや」
「お疲れさまでした、コンラート兄さん」
「お疲れ様。最初はどうなるかと思っていたけど、最後の方は良かったわよ。しっかりと交渉で来たじゃない」
「まあねえ。……でも、解らない事もあったけどね。本当にこれで良かったのかって疑問はあるし。それに、なんだか向こうが勝手に解釈してくれたこともあるからね。正直、説明をしないといけないってなったら困ることもあったよ」
「そうね。……色々と謎な部分はあったわね。でも、石鹸が売れさえすれば、何も問題ないわ。もしかしたら催促が来るかもしれないわね。アーミンは大変ね?」
「それまでには量産化を進めているので大丈夫だとは思います。……多分ですけど。船着き場が出来ない内に来られても困るんですが」
「それはそうだけど、多分大丈夫じゃないかな。無理に販路を拡大するよりも、まずは石鹸を試してみることに費やすだろうからね。まずはそこからじゃないかな。それで、予想以上の反響があれば、満を持して、改良版の石鹸を出せばいいんでしょ?」
「まあ、半分くらいにはするつもりですけどね。半分は普通の石鹸も作ります。まあ、必要になるとは思いますよ? ある程度の貴族と、最高級でないといけない貴族が居ると思いますし。売れることは確定しているようなものなので、量産するんですけど、匂い付きは量産できるかどうかもあるので、ある程度でやります」
「そうなのかい? 全部高級品にすると思っていたんだけど?」
「冬場は作れないでしょうし、仕方がないとは思いますよ? それに花も育てて貰わないといけないですし。ここの庭で育てるつもりですけど、それだけだと限界があるので、どうしても高級な石鹸に関しては少なくなると思います。それくらいには石鹸が出来る予定ですし」
「石鹸はどれだけ作ってもいいわ。歓迎します」
「カタリーナ姉さんは使うだけだからいいけどね。でも、村の人たちにも使ってもらわないとね。なるべく病気なんかも避けたいし」
「そういえばそんな事も言っていたね。石鹸を使うと、病気になりにくくなるのかい?」
「そうなんですよ。なので、子供の時とかに習慣づけておけば、病気にかかりにくくなるんです。なので、平民用の石鹸も沢山作りますよ。こっちは現物支給で良いとは思いますけど。まあ、とにかく、水車小屋の改造が終わらないと出来ない訳なんですけどね」
水車小屋の改造が終わってからじゃないと、量産は難しい。鹸化させるためには、どれだけ混ぜないといけないと思っているのか。人力でやるようなものでは無いんだよ。水力で回せるなら、そっちの方がいい。楽が出来るのであれば、そっちの方がいいんだよ。
それよりも、忘れていたことがあるとすれば……。
「そういえば、なんですけど、乾燥ベリーやベリーの油漬けは、忘れていましたね。反省点です」
「ああ、そういえばそうだった。あれも保存食だったよね?」
「まあ、そんなにたくさんは作っていませんけどね。……保存食と言いつつ、大体は食べてしまったので。試作段階で終わってしまいましたわね」
「仕方がないかな。今度の船便で確認しようか。これもあるんですけど、買い取れますかって」
「そうしてくれますか? 正直、忘れてました」
「僕もだよ。というか、よくぞ思いだしたよね?」
「そういえば、って感じです。そんな事もやったなって思いました」
「いいじゃない。基本的には上手くいったんだから。今日はゆっくりしましょう。流石に疲れたわよ」
「賛成。僕も早く休みたいね。でも、船の代金はどうなるのかな。石鹸の値段次第になるとは思うんだけど」
「早くても5年くらいはかかるんじゃないですか? 石鹸って言っても、そこまで法外な値段はしませんよね?」
「解らないわよ? 貴族ってそういうものだから。お金を出すときは出すのよ」
「でも、船って白金板30枚って話だったよ? 石鹸だよ? そこまでの金額になるのかな?」
因みに、通貨は鉄貨⇒鉄板⇒銅貨⇒銅板⇒銀貨⇒銀板⇒金貨⇒金板⇒白金貨⇒白金板の順番である。簡単に言うと、300億グルカ。日本円に直すと、どの位になるんだろうか。塩1瓶が銅板2枚だって話なんだけど。塩は日本だとそこまでの値段になってないしな。物価が解らない。
「出す貴族は、石鹸1つに白金板1枚くらいは軽く出すわよ。価値が高いなら特にね。だから、1年もしない内に返せるんじゃないかしら?」
「うーん。そこまで出すかな? コンラート兄さんはどう思う?」
「貴族女性は解らないからね……。でも、カタリーナ姉さんが出すって言うんだから、出すんじゃないかな。……問題は母さんが持っていたっていう方がちょっと」
「ああ、だよね。何処で幾らで手に入れたんだって事になりそう」
「出すものは出したのではないかしら? 小麦を売っている時は、それなりに儲かっていたのでしょうから」
「ああ、昔の話ならあり得るのか。……じゃあ、何代前かの石鹸なのか」
「それならあり得そうだよね。今じゃあ買えないんだろうけど」
「ここでなら作れるのだけれど。本当に色んな事があるものよね」
まあ、ね。色々と知っているからな。まあ、それでもただの石鹸なんだけどな。普通に使っていて欲しいだけの石鹸なんだけどな。そんなものに、価値を見出さないでほしい所ではある。まあ、高く売れるってならいいんだけど。
でも、本当にただの石鹸なんだけどな。……何処かの商会の専売だって言っていたもんな。何処かで作っているんだろうけど、バレないのかね? 普通にバレる様な事だと思うんだけど。……金で買った方が安いって判断なんだろうか。それはそれでどうなんだ?
石鹸で船が買えるのか。それは商人が石鹸を幾らで売るのか次第だな。そこまで高いものではないとは思うんだけど……。良くても金貨でって思っていたんだよな。1000倍の値段で売れるそうなんだけど。そこまで作れないものなのかと言いたくはある。
でも、オリーブが売れないって言われたんだから、材料も解っていないんだろうな。油から作れるって解っていたら、オリーブの価格がやばい事になるもんな。そっちの方も考えたんだけど、オリーブの価格は安定しているみたいだし。
まあ、秘密は秘密って事でいいんじゃないかな。解らなければいいんだよ。価値が保たれるからな。こっちが売る時に高く売れれば良いなって程度だったんだけどな。まさかそんな金額になるとは思わないだろう? あわよくば金貨になれば良いなとは思っていたけど、そこまでの価値になられると、ちょっと作りにくくなってくるんだけど。高く売れるから、作るけどさ。流石にそこまでの価値を付けられると、逆に困ってくるんだよ。




