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各村の担当は誰だ?

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 貧乏は嫌だ。だから何とかしないといけない。そう思っていたんだけど、基本的には文明の利器は使えない。電気が無いからな。その代わり、魔石という動力がある訳なんだけど、魔石は貴重品なんだ。軽々しく使っても良いものではない。


 魔石は魔物を狩って手に入れることが出来るものだ。これがあれば、発電でも出来るのではないか、そう思ったんだが、魔道具を作るにもある程度才能が必要らしい。各村で作れはするだろうが、電気の扱いは難しい。発電量が多くても少なくても駄目なんだ。それを管理するだけの能力がない。


 だから、電気は諦めるしかない訳だ。それなら魔石を使って何とかしなければならない訳なんだが、そんな簡単に魔道具が作れれば苦労はしない。魔道具はほぼ専属の職人が必要になってくる。まあ、村では鍛冶工房と同じにしている訳なんだけど、専門職である。俺が今から勉強して、何とかなるレベルを超えているのだ。そもそも、魔道具を作れる人材をここに呼んで教えてもらう事も難しい。


 彼らは彼らの仕事があるからな。その合間を使って教えてくれと言っても、教えられるようなものなのかどうかも解らない。俺が魔道具を作ってどうのこうのとやるのは無しだ。選択肢としてはまだ採らない。それをするのは最後の最後だ。貴族としての立場を使ってどうにかした方がまだマシだ。


 そう思っていたんだが、食事の時に父さんから話があると言われていた。何かしら、家族に発表しなければならないことがあるらしい。珍しいなとは思ったが、今日は何かの日だった? 長男のオスカーの誕生日だったが、それは朝に祝ったばかりだ。追加で祝う事なんて無いだろうし。


「さて、食事も終わったな。残って貰ったのには訳がある。今日はオスカーが誕生日の日だ。そして、オスカーも18歳になった。故にこれから皆には試練を受けて貰う」


 試練とな? なんだそれは。何も聞いていないどころか、俺はまだ6歳なんだが? そんな俺に試練って、何を考えているんだろうか。


「まあ、歳が歳なハインツ以下には厳しい試練だとは思うが、これも我が家の伝統だ。よって、試練を言い渡す。この領地には4つの村があるな? それぞれの情報は頭に入っているとは思う。その領地を如何にして発展させるのかの試練だ。それが終われば、その村を導いてきた者を次代のビューヘルム準男爵として指名する。良いか? 年齢順に部屋に呼ぶ。どの村に行きたいのか、考えてこい」


 ほーん。なるほどな。普通に長男に家督を相続して終わりなんだと思っていた。なるほど。兄弟の誰でも良いのか。しかも、男でも女でも良い様な口ぶりだな。それで子供を沢山設けたのか。出来るだけ良い領主になるための確率を上げるために。


 悪い手ではないな。暇だから子供を作っていたんじゃないかという疑惑があったんだが、そうやって競わせるのであれば賛成だな。……正直、4つの村しかないので、確定で誰かと一緒に行くことになるんだろうが、兄弟でも仲がマシな兄弟と、そうではない兄弟が居るからな。出来れば御免願いたい相手も居るんだよ。


 まず長男のオスカー。これは無い。典型的な馬鹿だ。一緒に居たいとは思わない。自分が一番でないと気が済まないタイプだ。俺とは合わない。そもそも話も余りしたことがない。だからオスカーとは一緒にやろうとは思わない。


 次男のクルト。まあ、良いとは思う。が、領主かと言われれば微妙な所だ。手腕はまだ解らないが、どちらかと言えば武のタイプなんだよな。領民兵を纏め上げるのは巧いとは思う。そういう気質があるからな。領主としては未知数だが。


 長女のウルリケ。余り仲はよろしくない。こちらも少々高飛車な所があり、自分が中心でなければならないと思っているタイプだ。オスカーよりはマシなんだけど、それでも一緒に内政が出来るとは思わないな。


 次女のカタリーナは。こっちは問題ない。というのも、兄弟のまとめ役が彼女だからだ。組むとすれば1番目か2番目だろうな。手腕の方は解らないが、年長組の中ではまともなので、候補に入れておきたい所。


 三男のコンラート。これも問題ない。カタリーナとも仲が良く、年下組の面倒を見てくれている。まあ、色々と教えてくれるのが彼だ。質問が一番しやすい。組むならカタリーナかコンラートかを選ぶことになるだろうとは思う。


 四男のパウル。……余り良い印象はない。どちらかと言うと、ついていくタイプであり、皆を引っ張てどうこうするタイプではない。まあ、ここからは皆大体同じなんだけどな。


 三女のカミラ。こっちもついていくタイプだ。そもそもまだ10歳なので、内政がどうのこうのと言う事も解っていないはずだしな。


 五男のハインツと四女のエレナ。歳は1桁。そもそも内政とは何かを説くところから始まるとは思う。何かを考えているとか、そういうのは無いとは思うが、期待するだけ無駄だろう。もしかしたらハインツはクルトについていくかもしれない。強さ的な所に憧れていそうだからな。


 後は、そうだな。各村の情報も出しておこうか。


 今の領都となっているのがアタライ村だ。人口は352人だとこの間習った。人間だけで構成されており、人間が一番多いのがこの村だ。


 2つ目がドルト村。人口は312人。ここも人間だけで構成されている。人口は一番少ない。ただ、兵士の排出が一番多いのがドルト村らしい。


 3つ目がフォーク村。人口は321人。ここも人間だけだな。目立った所は無いとは思う。まあ、人間だけを重要視したいのであれば、ここも選択肢にはなるんだろうが。


 4つ目がアマシエ村。人口は528人。ここは人間が2割、魔族が8割という感じになっている。魔族ってのは、エルフやドワーフ、オーガ、ゴブリンなんかが一括りにされている。正直、割とどうでもいい。人間との違いは寿命やその他多々あるが、冷遇されているのはちょっとな。使える人材なら、普通に使えば良いとは思う。


 そんな感じだな。そうだな、組むならカタリーナかコンラート。選ぶならアマシエ村って感じだろうか。人口が一番多いし、色々と活用できるとは思うんだ。まあ、色々とあるとは思うが、人口が多い方が何かと便利だし、そもそも魔族の方が得意な分野もあるはずである。そういう所を伸ばしていけば、アマシエ村は化けると思う。貧困を脱出するならここなんじゃないかな。


「アーミン様、お父上がお呼びです」


「解った。今から行く」


 さあ、呼ばれたぞ。まずは何を聞く? 色々と聞きたいことがある。……正直、人も場所も迷う。目的の場所に固まっていてくれると良いが、そんな都合よくいく訳がないからな。人で選ぶか、村で選ぶか。どちらでもいい訳ではない。


「来たか。さあ、質問はいくつしても構わん。どうする?」


「皆が何処を選んだか、教えて貰っても良いですか?」


「ああ、いいぞ。アタライ村を選んだのは、オスカー、カミラ、エレナだ。ドルト村を選んだのは、クルトとハインツ。フォーク村を選んだのは、ウルリケとパウル。アマシエ村を選んだのは、カタリーナとコンラートだ」


 ……1択になったな。まさかカタリーナとコンラートがアマシエ村を選んでいるとは。これは俺にとっては都合がいい。選ぶところが1つしかなくなったからな。


「では、アマシエ村でお願いします」


「良いだろう。では、5日後に出て行く準備をしろ。先に迎え入れる準備はこちらでしておく」


「解りました」


 さて、5日後に移動だそうだ。何というか、色々と動くな。とりあえず、貧乏から脱出しないといけない。それは最低限の話だ。

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