5/5
夏と春のあいだに
夏と春のあいだに
あなたの人生があるから
わたしは
ことばを抱いて眠れるのです
夏と春のあいだに
途切れとぎれに暮しゆくから
あなたを抱いて眠れる
まちには
息継ぎをするひとが
いますね
眠りの森に
息をあえいで
夏と春のあいだに
光明を見るのです
まちは眠っている
まるで死んだように
孤独はわかちがたく
すぐに、夏
森は眠っている
ひとの息遣いもなく
孤独はわかちがたく……
すぐに、草木のにおいが
夢のなかに満ちみちてゆく
夏と春のあいだに
ことばを抱く
かれは泣いている