日本文学を学ぶって、何やるの?〜役に立たなそう? 夢に浸ってそう? いやいや、めちゃくちゃ現実的です!〜
こんにちは、または初めまして!
私しがない、国文卒業者です。
国語文学ーーいわゆる日本文学と言われるものは、専ら古典作品や純文学作品を主として取り上げる学問である。
でもね、日文人気ないの。
だって、みんな経済とかとるじゃん?
これは会社がいけないよねー。目先の利益しか考えない人を生んでるよね。たしかに何を学んだかとかを会社での面接で、経済は語りやすいと思う。
でも経済学んで、それが実際仕事に活きる人は結構少ないと思うよ?(全くないとは当然言わないし、受ける会社によるけど)
私からしたら、学ぶ以上は。
例えどんな学部出たとしてもーー。
役に立つと同時に役に立たないね!
いやー! 待ってー!
その振り上げた拳をしまって⁉︎
違うの、馬鹿にしたわけではなくね⁉︎
学んだ事をどう活かせるかが、社会においては大事だから。
どんな事でもそれができれば。
必ず何かの役に立つし。
それができないなら、学ぶ意味はないのよ。
だからそれさえ考えられれば、究極的にはどこに行っても問題なんかないのだ。
でもみんな、それが分かってなくて。
分かりやすい結果だけを求める。
そして文学は『道楽だ』と切り捨てる。
だから日本文学を取り扱うとこも、だんだん減ってきてるんだ。これは由々しき事態ですよ奥さん!(誰に向かって言ってんの?)
でも日本文学は学ぶととても面白いし。
考え方はとても役に立つんですよ?
今回はそんな、みんなが知らない『日本文学を学ぶ』ということについてお話しします。
【日本文学部は何を学ぶのか?】
まぁみんなが想像するのは、『小説のすごさを学ぶ』とか、『書き方を学ぶ』ってことなのかな?
実を言うと、これは三分の一くらいしか正解じゃない。
何故ってそれは、もう当然の下地でしかないから。もともとすごいって言われてる作家の作品しか、取り上げないし研究しないんだよね。
そして日本文学部は、別に小説だけをやるわけではないのよ?
日本語を学ぶ事も、日本文学部の中に入りますしね? 古い古文を読めるように、崩字とか昔の字を読めるように訓練したりとかもあるよ!
あと日本文学部で、小説の『書き方』は学べません!
書き方は教えられる人がいません!
だって教授って、『研究者』なんだもん。
使われている技法は教えてくれるけど、どちらかと言えば『読む事』に特化してるんだよね。分析の仕方は教えてくれます。
でもレポートの書き方は、あまり教えてくれません。
ほぼ丸投げです。例は見せてくれるけどね! 研究者って、知ってる前提みたいな話し方多いからねぇ。『先生』じゃないんだよねそこは。
だから高校までみたいな感じをイメージすると、教授はギャップがあるかもね。ま、そこは学部限らずだけどもさ。
そしてみなさんのイメージする『文学部』は、『日本文学科』のことなので。そっちを解説しましょう。
【日本文学科は何をしているのか?】
では想像と違う人もいたかと思いますが。
日本文学科が何をやるかと言うと。
『文学の分析』です。
もしくは、『考え方の解析』。
そう言い換えても良いでしょう。
時代背景や筆者の境遇を加味しつつ、何故この文になったのか。または、何が意図されたのかを読みます。
そう、作品に重きを置くんじゃないんです。
その『時代の感覚』や、『筆者』。
これらに重きを置いて、読み解く学問です。
だから歴史学とか民俗学に通じるところもあるし。ある意味、心理学にも通じるかもしれないね。ね、全然想像と違ったんじゃないかな?
ただ文学読み耽って「良い作品を読んだなー」とか、言ってるわけじゃないんですよ。ちゃんとね、学問なの。分析系なのよ。
だからめっちゃ調べ物するし、発表とかもさせられるんですよ?
ま、みんなが想像する「この作者はこういう考えが素晴らしい!」みたいな、酔ってる考えもないとは言わないけどね。
やーだって、教授の出す課題とかって、ほぼ趣味だからね……。めっちゃ好み反映されてますし、好きじゃないと論文書けないし。
まあでも、文学ってその時代を反映した資料なんですよ。
持て囃されてないと、残んないからね。だから単純に酔狂に語るだけじゃなくて、もっと細かく考えていくのが日本文学科の学問です。
だから推理系とか、むしろ客観的見方が好きな人に向いてる学問なの。
証拠を集めてそれで推理を立てるーーそういう学問なので、めっちゃ面白いですよ。ま、本当の答えは藪の中なので、そこは違うけどね。
さぁここまで聞いて。
役に立たなそうだと、まだ言えるかな⁉︎
経済はそれ自体を使わない仕事もある。でもね、文脈を読むのは、空気を読むのと一緒なんだよ。推理しかり、ね。
たしかに文学そのものが、直接仕事に活きるわけではないかもしれない。
だけどそこで学んだものは、教養として役に立つし。分析力や考察力、それを主張する力に変えるのも日本文学を学べばできます。
それに文学を読むことは。
想像力を培う事にもなる。
心を豊かに育ててくれる。
もちろん、正しい日本語も学べるしね?
日本人なら、みんな当然使うでしょう?
だから私は言いたい。
日本文学は、感覚的なものだけではない。
きちんと、確立された学問である。
そして日本文学ほど役に立つものもないと。
日本人やめない限り、いやたとえやめたって。役に立つものがそこにはあります!