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ざっと眺めてみたが、NPCと共同の依頼は少なかった。厳密にはあることはあるのだが、登録したての俺たちでは実力的に受けることができないものが多数だった。


「これまずはレベルと信頼度上げした方が良いな。じゃないとそもそも依頼を選べない。」


「そうだね・・・、パーティーを組むどころか共闘の機会すらなくなっちゃうね。手が出せそうなところから受けて行って、もっと難易度の高い依頼を受けられるようにしないと。」


「急がば回れと言うか、そう簡単に近道はさせてくれないか。じゃあまずは討伐系から受けてみるか?この世界でどれだけ動けるのか確かめておきたいし。」


「連携確認するにしても結局はどこかで戦わなきゃだしね。」


「で、エルは相変わらずタンクか?」


「もちろんタンクだよ。避けも考えたけど、タフネスに振ることにしたよ。そっちの方が誰とでも合わせやすいからね。アルはアタッカーでしょ?」


「その通り、エルがタンク選んでると信じてな。と言っても今までずっと同じことしてきたわけだし大丈夫だとは思ってたけど。」


先にも言ったが俺のキャラビルドはエルに合わせるようになっている。エルがタンクで俺がアタッカー。避けと言うのは回避タンカーと言って相手のターゲットを自身に集めてその上で攻撃を回避するものだ。今回は避けではなく順当に防御力を上げたタンクにしたようだ。事前情報がない以上安牌を切っておくほうが良いと踏んだのだろう。


「ここで突然アタッカーに転向したら、ただでさえ完全初見なのに連携まで捨てることになるからね。それならまぁ今まで通りの方がプラスでしょ。」


「そうだな。ちなみにジョブはどうなった?最初【戦士】を選択してステ振り終わったら【軽戦士】に変化してたんだが。」


「僕は【重戦士】だね。これ初期装備も変わってるみたいだよ。」


「マジか。そういや何も確認してねぇな・・・。」


ステータスを開く。


PN :アルフィル

JOB:軽戦士


LV:1

HP:150

MP:30

STR(筋力) :30

INT(知力) :10

DEX(器用さ):10

VIT(生命力) :20

AGI(敏捷) :30


 心技:なし

 心術:なし

スキル:反応1


右手:鉄の剣

左手:なし

 頭:なし

 胴:革の胸当

右腕:革の小手

左腕:革の小手

 腰:なし

右足:革の脛当

左足:革の脛当


ん?何故かスキルがある。


「なぁエル、スキルって持ってる?」


「いや、僕は持ってないよ。まさかあるの?」


「そのまさかだ。けど特に何かがあったわけでもないんだよなぁ。」


【反応1】をタッチしてみると詳細が表示された。


【反応1】:速度と身体操作のバランスが取れている状態。意識を集中させることにより、時間の流れをほんの少しだけ遅く感じることが出来るようになる。なお、身体の速度も同様に遅くなる。


「【反応1】ってスキルだ。多分体感時間を遅くするスキル。・・・これ何に使えばいいんだ。」


「体感時間ってことは、動作自体も遅くなるの?それならまぁ、使い道に困るというか、刹那の動きが勝負を分ける!みたいに超限定的と言うか・・・。ま、あって悪いものじゃないし、1って付くくらいだから2以降もあるんでしょ。」


「直感だけど、1なのはステータスの合計が低いからじゃないかな。例えばAGIが100になったら2になるみたいな。とは言え現状使い道は限られてるし、ステータスを伸ばすのだってまだまだ先の事だから頭の片隅に覚えておくくらいで良いか。」


とりあえずステータスをエルと共有する。


「完全に軽量アタッカーだね。胸と腰の防具が僕とは違うから、速度を殺さないような感じなんじゃないかな。」


そう言いエルのステータスを教えてもらう。


PN :エルツァック

JOB:重戦士


LV:1

HP:150

MP:30

STR(筋力) :30

INT(知力) :10

DEX(器用さ):10

VIT(生命力) :40

AGI(敏捷) :10


 心技:なし

 心術:なし

スキル:なし


右手:鉄の剣

左手:鉄の盾

 頭:なし

 胴:革の鎧

右腕:革の小手

左腕:革の小手

 腰:革の腰当

右足:革の脛当

左足:革の脛当



確かに防御主体の装備に変わっている。


「なぁこれって回避タンクにしようとしたらどうすれば良いんだろうな?俺のビルドだって見方を変えれば回避タンクに見えなくもないよな。」


「確かにそうだね。ある程度初期装備の傾向は決まってるけど、それ以降は実際に覚えるスキルとか技とかで差別化しろってことなのかな?もしタンクならそれっぽい技を覚えていけばいいだろうし。」


「・・・そもそもスキルとかってどうやって覚えればいいんだろう。レベルアップで勝手に覚えたりするのか、それとも誰かに伝授してもらうのか。」


「結局はそれも実際にレベルを上げてみないことにはわからないね。やっぱり討伐系の依頼を受けてみて、地力を上げるところから始めようか。」


ページをスワイプして依頼を確認していく。固有名詞がわからないが、右上に難易度が表示されているのでそこを確認しながら討伐依頼を探す。


「んー、それじゃこれとかどうだ?小型掠種の討伐依頼。難易度も2だし、下から数えた方が早い難易度で強敵が出てくることも無いだろう。」


「そうだね、やってみようか。もし失敗しても罰則とかないみたいだし、掠種とやらを一度拝みに行きますかー。」


「準備って言っても、特に無いしこのまま受注して行くか。」


俺がリーダーだったので受注をタッチする。推奨レベルはレベル1が二人以上とのことなので問題ないだろう。


『受注が完了しました。組合のカウンターで詳細をご確認ください。』


「お、僕の方にも出たよ。行ってみようか。」


「だな。」


俺たちは再度カウンターへと向かった。

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