宇宙の命
宇宙の命
作 渋谷 孝保
人は、何のために生まれてくるのだろう、命とは、いったい何だろう
その答えは、いったいどこにあるのだろう、この大空を眺めふと思う
この大空の先には、いくつの星があり、いくつの命があるのだろう、
そして命が生まれそしてやがて死んでいくのだろうか、いつの日かそれ
を悩んでいた、たった一つの命を思うばかりに、、、、
自分の名前は、尾崎 健司 仕事は、日本国家総務省国際戦略局に属している
そして自分の妻は、愛子 自分たち夫婦は、今、病院にいた、その理由は、
やっと二人にできた子供がいるからだった、しかし産まれた子供は、脳死状態の
ままであった、生まれてから三か月がたち生命維持の状態のままであった、
妻は、生まれた男の子 幸太郎の手を握り頭をなで愛し想いを伝えたがっても
いた、
しかし子供は、泣きもせず笑いもせずただ呼吸をしているだけでもあった、
「幸太郎、ママよ、幸太郎のお顔は、パパによく似ているわね」
「そうかな?しかし何もしてやれない、それが辛いな、」と思わず言ってしまった
のだった、
「そんなこと言わないで、この子は、生きているの、幸太郎は、必死に生きている
のよ」
その愛子の言葉に何も言えなかった、我々夫婦には、今何の選択肢もないと、
ただこうしていているしかないと、それが最も自分にとっても辛いことでもあった
そして病室を一人出て病院のロビーに一人座り、妻の面会が終わるのを待つこと
にしたのだった、しかしそこに携帯電話が連絡を知らせる、総務省からだった、
「はい、尾崎です、もしもし、本日は、休暇中なのですが?」
「緊急だ、すぐ来てくれ、大事件が起きた、君を必要としている、すぐ来てくれ」
「分かりました、それでどんな大事件なのですか?」
「今は、言えない、来てから詳しく話す、まあ事件と言うより今世紀最大の発見
だということと思ってくれたまえ、そういうことだ」
そして自分は、妻に伝え、行くことにしたのだった、
「愛子、急用ができた、総務省に行かなきゃならない、いいかな」
「これから担当の先生とお話もあるのよ、そんな急なことなの?」
「先生の話は、君一人で頼む、幸太郎も健康面では、何もないみたいだし、
とりあえずさ」
「分かったわ、なら気を付けて、」
人は、必ず死んでいく、だからその前に生きなければならない
生きるためには、生きる理由が必要だ、それを知りたく自分は、
命に関係する仕事を選んだ、そして扱うのが死んでしまった
遺体、その人たちの死んだ原因と理由を調べるのが仕事になった
そしてもう一人の主人公、医大の助教授の新井 俊彦、人体解剖学の専門で
どんな謎の遺体でもどんな死亡かを的確に示せる人物だった、そして今警察から
依頼された死体を臨床していたのだった、
「えーと?石川警部補でしたね、この人ね、胃炎で死んでいる、胃液が出すぎて
それで」
「なるほど、それでこちらの調べも分からなかったんだ」
「これ胃を開けないと分かりませんよ、毒殺と思ったけどそうじゃありません、
急性胃炎によるショック死と言うことですよ、それでは、終わりということで」
「先生またありがとうございました、これで余計な捜査しなくてすみますよ」
と新井は、その場を去り、自分の部屋へ戻ったのだった、
「よっこいしょっと、もう今日は、ないよな、臨床の依頼もさ」
「はい、先生、お疲れ様です、いつものアイスコーヒーです」
「ありがとう紗子くん、そうだ、こないだのレポートなかなかだったよ、あれなら
研究会で発表してもいいんじゃない、君は、上原教授にも気に入られているみた
いだしさ」
そこにその上原教授が現れる、同じく総務省の人物を連れてだった、
「あ、教授、どうも、すいません、こんな格好で、今さっき遺体の解剖臨床して
いたもので」
「いいんだ、新井くん、それより国家から君に依頼が来た、
とても特殊なことでな」
「何です?その特殊なこととは?いったい何を自分にしろと言うのですか?」
そして、新井も総務省緊急会議に出ることになった、そこには、尾崎もいたの
だった、
「全員これでお集りでよろしいですね、では、会議を始めます、とても奇跡的
なことが起きました宇宙船が現れたのです、最初は、インターネットによる
発信からでした、いわいるUFOの発見と投稿者が現れたのです、動画映像に
よる撮影です、大きさ約10m、そして東京の立川に着陸をしました、立川駅
近く昭和記念公園に、そして警察に連絡がありただ今は、警察が内部の捜査を
しています、着陸の第一発見者の少年作雄くんは、すでに内部に入り中にいた
宇宙人の映像をやはり同じくネットに公開しています、ネットでは、今すでに
ネット炎上ということになります、そこでお集りの皆さんでこれが一体なにな
のかを調べてほしいのです、尾崎くん、君がこのことの総責任者をしてほしい、
まず現場に行きそして内容を調べそしてマスコミ各社に発表をしてほしいのだ、
各省庁からも人材が集まってもいる、民間からの協力要請もすでに来ている、
そこでまず尾崎くんすぐに行動をしてほしいのだが?」
「待ってください、これは、いたずらですよ、宇宙人が来ただなんて、
あり得ないですよ」
「そうだったらそうだと公表すればいい、しかしそうじゃないみたいだ、
とにかく頼む」
訳も分からず自衛隊駐屯基地に行く、すでに宇宙船は、運ばれ、用意は、
出来ていたのだったそして尾崎と新井は、大きさ10mの宇宙船内部に入る
ことになったのだった、そして宇宙人がいたのだった、ベッドの様なところで
横になり顔には、何か装着されていたのだ
尾崎と新井が近づき、そっと様子を見ていたのだった、
「新井先生?率直な感想をお願いしたいのですが?」
「今の地球上には、いなかった生命体でありそうですね、もしこれがイタズラ
だとしたら人の上にこういった装着をしたのかもしれませんが?」
「あのここまで運ぶまでこの宇宙人は、一切と起きないのですね?」
「はい、自衛隊の岡野三佐です、自分が運送の仕切りをしました、常にこの
宇宙人らしき者から目を離さず監視してましたが一切そのようなことは、
ありませんでした」
「うーん?新井先生?まずどうしましょうか?」
「これは、同じような生命維持ですね、例えば脳死している患者とかの、
脳が死んでいるのかもしれませんね、体温的にも冷凍された様子も
ありませんし、とにかくレントゲンとかCT映像とかからの解析と
しますか、どうも酸素みたいだし、この宇宙人も酸素を吸ってここ
まで来たと思われます、これ残りわずかですね、酸素も用意を頼みます」
「分かりました、では、ここから運搬でよろしいのですね」
「よく出来た素材での呼吸器だ、心臓も同じ様に人と同じ位置にあるみたい
ですね、それに手首から脈拍もあります、皮は、人とは、ちょっと違いま
すが、魚とか鮫みたいな感じがしますね、今の見解から申しますと人は、
地上動物から進化しましたがこの人は、一回海の生き物になりここから
進化した知識生命体かもしれませんね、そんな感じがしますね」
「新井先生、それが地球外から来た徹底的な証拠ということでしょうか?」
「いやそれだけでは、無理でしょう、生命の進化論とかは、自分とは、
また別分野の専門ですからでもこれだけは、はっきり言えます、この人は、
人に近い生き物です、そして生きている」
「分かりました、では、早速と臨床をお願いします」
そして宇宙人の検査を始めた、レントゲンやCTなどで体内の映像を撮り
そこから見解をすることとなったのだった、そして新井が第一回目の検査報告
をした、
「手の長さや指の長さそれと足は、人に近いです、内臓機能も心臓そして肺
そして肝臓などほぼ人間ですね、それら内臓の位置は、多少の違いがあり
そうですが、」
そして尾崎が応えた
「そうですか、あと気になるところは、ありますか?」
「今のところは、ちょっと手足の指関節の間がやはり水はけの様な皮膚が
ありますね、泳ぐなら人類より得意かもしれませんね、まあそれより
やはり脳です、機能していないですね」
「そうですか、この時点で脳死ということになりますか」
「脳検査は、専門医を呼んでもう一回やってみましょう、自分の大学の同期
に脳外科がいますので手配してみます、しかし?何で脳死の宇宙人が
やって来たのでしょうね?」
「それが分かりませんね?そこに何か意味があるのでしょうね?」
「どう考えてもあの宇宙船では、この宇宙人が生き残るとは、まず考えに
くいです、脳死だって栄養や呼吸が必要です、それを保てる機能は
あそこには、ありませんでしたし?」
「そうですよね、ならもっとこの宇宙人は、他に近くにいてこの宇宙人だけ
こうしたのですかね?例えばこれが彼らにしたら宗教的な死者の葬り方
とかなんですかね?」
「自分には、もっと意味がある様な気がします、なぜ脳死だったのか、
そこに意味がある様な気がします、これは、かなりの各専門家を集めて
議論が必要なことでしょうね」
「上と相談してみます、とりあえず新井先生は、ここをしばらく専属と
していいですか?」
「自分は、構いません、勤めている大学がいいというならやりましょう」
「では、自分は、これを謎の宇宙からの使者の可能性が高いということで
現内閣にまず報告をしますそしてそれからどういった組織体制でするか
を検討します、新井先生を含めますので」
「分かりました、これも何かの自分へのご縁なんでしょうね」
「自分もそう思ってます、脳死とは、こちらもとても気になってしょうが
ないのですよ」
そして尾崎は、日本国内閣にまず報告をそして内閣官房長の記者会見
となり尾崎自身も広報をすることになった、まずは、官房長官からの発表
となった、
「日本国民および世界各国の人たちには、ご報告があります、まず信じら
れないかもしれませんが地球外の惑星から使者が来た可能性が高いこと
を発表します、しかしまだそこがどこから来たかは、不明です、しかし
宇宙人らしき使者は、こちらで確保は、しています、では、ここからは、
今回の一軒の総責任者である総務省の尾崎さんからの発表としますので」
「総務省の尾崎です、各報道関係の皆さまこれから長い付き合いとなります
よろしくお願いをいたします、では、まず現時点で分かっている範囲を
お伝えします、宇宙人が乗って来た乗り物は、約10mの大きさです、
乗っていたのは、たった一人だけでした、そして立ち上がることも
話すことも出来ない状態です、こちらで現時点での調べでは、脳死では、
ないかとの診断結果です、呼吸を出来る様に装置も装着されてました、
現時点では、こちらで呼吸器も装着を付け替えました、まだこれから
検査などしない分からないことだらけでもあります、今のところご報告を
出来る範囲は、これぐらいだということだとしてください、では、
ご質問などどうぞ」
そして各メディアが一斉に挙手をした、そして尾崎が一人を指名した、
「毎報新聞の花村です、このことは、もうすでにネットで配信なども
されていますが、それら検索をしてるのと同じと観てよろしいので
しょうか?」
「はい、立川の昭和記念公園で第一発見者の市川作雄くんによる撮影と
UFOの撮影などは、同一です、こちらも映像なども発表する予定です」
「朝月ジャーナルの川崎です、その宇宙人やUFOのメディアへの公開は、
ご検討ですか?」
「はい、検討します、しかし宇宙人の場合は、病状および障害があるので
しばらくは、しないかもしれません、医学的な見解が出来てからと
考えてます」
「読東京ニュースの渡辺です、尾崎さんにお聞きします、今後この総責任者と
してどういった姿勢で臨むのかをまず伺いたいです」
「とにかくできることは、なんでもするつもりです、宇宙人の生存をまず目的
ともしたいですそしてどこから来たのかこの謎の解明もするつもりでもいま
す、何らかのメッセージなどもどこかにあるかもしれません、しかしそれら
物は、現時点では、発見は、されていません、しかしそれら発見があり次第
ご報告は、お約束いたしますので」
「日本放送連盟の豊田です、これは、人類にとって大いなる出会いになるの
でしようか?」
「そのとおりだと思えます、我々人類は、大いなる宇宙から偉大なる出会いを
したのでしょう今回の大いなる謎すべてを解き明かしたいと考えています、そ
の答えは、必ずあるはすですこれは、我々日本人だけで解決するつもりもあり
ません、世界中の協力も必要としています、今回のことで我々人類がなぜ生ま
れたのか人は、何のために生きているのか、そういったことも分かるかもしれ
ません、とても夢のある仕事に付けたと私自身考えてもいます」
そして記者会見は、終わり尾崎は、宇宙人のいる場所へ戻った、
「新井先生?その後何か発見は、ありましたか?」
「ありましたよ、尾崎さん、性器が二つありました、つまり男女共用をして
いるのですよ」
「本当ですか?つまりオスメスが一体となっていると」
「地球上の動物の場合は、だいたいが性別は、分かれています、オスメスの
数の違いは、生物でそれぞれバランスは、違いますが、例えばエビなどは、
メスばかりでそれで一匹が性転換をし生殖活動をします、しかし彼は、違う、
この地球の生命とは、違う進化なんでしょうね」
「興味深いですね、それで新井先生は、現時点でどこに興味がありますか?」
「個人的な見解でいいですか?やはり脳、人類よりかは、12分の11ぐらい
の大きさですこし小さいです、そして骨の数、これは、人類より少なく形成
されています」
「そうですか、そしてもし立てるとしたら歩行は、可能ですかね?」
「可能なはずです、手足は、人類の平均的な大人な大きさに比べたら大きいと
判断できます彼は、身長172cm、しかし手足のサイズは、人の2mぐらい
の身長のです」
「なるほど、それは、やはり水泳などには、適していると?」
「やはり哺乳類に属していると考えられます、現に子宮もありましたので、
そこで妊娠するのでしょう、これは、例えばイルカやクジラみたいのからの
進化かもと推測できますね」
「彼らは、イルカやクジラだった、尾びれや背びれみたいのもありますか?」
「その形跡の細かな骨の跡は、あります、とにかく興味深いです、まあ今の
ところ外部的な検査でやってみましょう、解剖は、必要ないと考えます、
まだ生きてますからね」
「そうですね、脳死ですが、まずは、生存を優先としたいです、内閣総理大臣
も同じ考えでした」
「今、血液などを採取して調べてます、この地球上の食物で生存を保てるのか
検査もしています、今のところ食物アレルギーなどなさそうなので脳死者と
同じ流動食の投与をしたいと考えてますあと糞がでましたのでそれら消化も
調べてますので」
「それでは、先生にお願いします、何かあればご報告くださいね」
「分かりました、尾崎さん、自分の大学の部下を二人派遣したいのですが、
綿貫紗子と岡栄作をお願いできますか?彼ら元々が獣医学が専門で」
「分かりました、必要な人材は、いくらでも揃えますので、先生個人のご注文
などもいいですよ」
「そう?コーヒーは、こだわりがあり、自分でブレンドしてましてね、
一杯どうですか?」
「コーヒーにこだわりですか、豆も自分でやるのですか?」
「まあね、尾崎さん、また長いお付き合いになるので、どうか一つよろしくで」
「こちらこそ、僕は、知りたいです、彼が一体?何者なのかを?」
新井が入れたコーヒーを口にし尾崎は、しみじみ思った、一体この宇宙人は、
何者なんだろうと?そして我が子の幸太郎と同じ運命の脳死であることも他人事
とは、とても思えなかっただった、そして切なかった、悲しかった、何て出会い
を自分は、したのだろうとも深く心で思ったのだった、
そして三日後内閣政府は、宇宙人特別研究チームを発足した、リーダーは、
尾崎健司そして医学的研究リーダーは、新井俊彦と決定した、早速と研究開始
となった、
「紗子くん、やはり頭にも毛根は、ないね、そしてやはり頭の突起が耳だね」
「こちら体毛もほとんどないですね、栄作くん毛髪鑑定は、やはり難しいね」
「うーん、そうですか、それで遺伝子配合とか分析できるんだけど」
「まあまあ慌てるな、栄作よ、しかし爪は、ある、少し切って採取しよう、
これは、普通の爪切りじゃ無理だ、大きめのハサミがあったな、それで
やってみよう」
「栄作やります、どんな動物の爪でも切る用意は、していましたから」
といろいろと見解をしながらの研究が始められていた、そして研究室が
ガラス窓から覗ける部屋に内閣官房長官と尾崎が話をしていた、
「尾崎さん、何か困ったこととか今のところないんだね」
「はい、官房長、今のところ順調です、新井先生中心でいいと思います」
「彼は、元々が脳外科を目指していたらしい、でも彼の今の上司でもある
上原教授の目に留まり臨床研究をしないかとスカウトしたらしいんだ」
「上原教授といえば医学会でも一目置かれているそうですからね」
「教授も頭の方は、自分より出来がいいと認めていたよ、新井先生は、
もうとっくに他の大学なら教授になれるほどの人だ、しかしそれを
すべて断り上原教授の今も右腕として働いているそうだ、新井先生は、
将来は、日本医学学会の会長にも推薦したいほどのいい人柄でもある
そうだ」
「自分も新井先生の人柄には、関心しています、」
「尾崎さん、これから外国からの研究も来るかもしれない、しかし現時点
では、日本国内でやることにこだわりたい、現にアメリカとロシアからは、
引き受けたいともう要請も来たよ」
「そうでしたか、しかし日本としては、引き渡したくないと」
「日本という国を彼ら宇宙人が選んだのかもしれないしな、まあこれは、
総理直々のお考えだと認識してくれ、まあ細かなことは、すべて君に
託していいね?」
「はい、お任せください、今日も二時からメディアとの会見も予定して
います」
「なら自分は、国会に戻るから、頼んだよ、総理大臣も近々ここへ来たい
とのご希望でもあるそれに皇室の方々もご関心があるみたいだ、その
ことも今後あると考えてくれ」
「はい、自分は、将来的には、民間開放も考えてます、誰でもここから
観られる様にもしたいと、それは、内閣側は、ダメでしょうか?」
「総理も同じ気持ちだよ、それも近い将来しよう、そのためには、やはり
特別な施設の建設をしなければならない、それとあの方が脳死では、あ
るが生きていることだろうからさ」
そして後日、尾崎は、休日にまた息子の幸太郎の面会に妻愛子と訪れた
のだった、
「よいしょっと、幸太郎だっこするからね、あなたもだっこする?」
「いいよ、愛子?自分は、何か変な感覚でもあるんだよ、今は、さ?」
「脳死の宇宙人のこと?やはり幸太郎と同じだから?」
「ああそうだ、複雑なのさ、僕らの子供も脳死で彼もそうでさ」
「うん、あなたごめんね、幸太郎がこうなったのも私のせいだからさ」
「そんなこと考えるなよ、確かに君は、不妊症だった、でもこうして
やっと子供は、できたそして幸太郎は、こうして生まれた、それが真実だ」
「あなた、今日は、大丈夫ね、先生も旦那さんと一緒じゃないと話せないこと
もあるらしいの」
「大丈夫だ、今日は、担当医の話は、聞くよ、愛子?君は、大丈夫かい?」
「大丈夫だとは、言えないかも、結構さ心は、ギリギリかもしれないの、
あまりぐっすりこのごろ眠れないの、どうしても幸太郎のこと考えて
しまうの」
「なら心療内科でも行くといいよ、精神的に追い込まれては、さ」
「あなた、こんなに幸太郎て暖かいの、すごい温もりなのよ」
「愛子、この命は、大切な命だ、そのことだけは、確かだ、その上で
担当医の話も聞こうじゃないかもしかしてつらい選択もあるかもしれない
しな」
そして担当医の話もやはりつらい現実を話したのだった、
「尾崎さん、息子さんは、良くは、なりません、現在の日本の法律では、
脳死は、人の死ともなっています、その上での話としたいのですが」
そう言われ尾崎は、担当医の目を見て話したのだった、
「分かっています、これから夫婦で話し合おうと考えてました」
しかし愛子は、言い返す、自分の意見をはっきり言ったのだった、
「私は、嫌です、それは、世の中には、心臓移植や臓器移植が必要な人が
いるのは、分かりますでもそれを幸太郎に押し付けるのは、違うんじゃ
ないですか、先生」
「愛子、落ち着け、君の意見は、分かった、君は、その気持ちなんだな?」
「あなた、動かなくてもいいの、何の話も出来なくても、ただ生きてて
欲しいの」
「分かった愛子、分かったよ、先生、それが今の我々夫婦の考えです」
「分かりました、では、存続ということで、しかしそれも辛い選択とも
思えます、どちらにしても結局は、いい答えがないのが今の脳死者へ
の医学の限界なんです、はっきり言ってこちらとしても何もしてやれ
ません、すみません、脳死は、治療は、出来ません」
(現在の日本の法律では、幼児などは、脳死による臓器移植提供の
対象外となっています、しかしストーリー上この法律があると
しています、ご了承ください)
そして、こちら宇宙人研究所では、
「新井先生、やはり脳の外傷とかは、ありませんね?」
「そうだね、紗子くん、手術の跡もないし、頭蓋骨が骨折した形跡もない、
栄作?見解?」
「はい、先生、やはり先天性の脳死となりますね」
「念のためもう一回レントゲン撮影は、しよう、でも同じだろうけどな」
「先生?何で脳死の人を宇宙船に乗せたんですかね?」
「分かんないよ?自分だってさ?この人に聞きたいぐらいだよ」
「先生僕は、こう思うんですよ、この人だから選ばれたんじゃないかって?」
「どういう見解だ?栄作?君の想像性は?どう働いたんだ?」
「脳死を治して欲しいからですよ、その惑星を探したいんじゃないですか?」
「遥かかなたの星からやってくる科学力があるというのに?我々人類よりこの
人の惑星は、科学は進んでいると考えられる、それでも脳死は、治せない、
その考えには、疑問がある」
「私もそう考える、栄作くん、もっと違う理由があるのよ」
「そうなのかな?なら何で健康な人とかじゃなかったのかな?」
「そうだよな、知的生命体がここにいると断定しているならそうするのが鉄則
と考えてもいい、ますますこの人が不思議だ、栄作、君が哲学者とかの会議
に出てな」
「新井先生の出席をあちら待っているんですよ、先生さ逃げないでよ」
「あの人たちの意見を聞くと、ますます分からなくなるからだよ、確かにみんな
頭は、いい有識者たちだけど、みんな見解が違いすぎる、それと深く考えすぎ
だと思うんだよ、」
「私もそう思います、宇宙人の侵略が考えられるとかそんなこと言う人も
いましたし」
「侵略ならとっくに人類は、全員と殺されているよ、ここまで生きている
生命体を運べるのだからだから違うんだよ、この人が来た理由が、その
答えがもう一つ分からないんだよ?」
宇宙人地球到着の会議は、同時に毎日と行われていた、しかし新井は、
その出席は、断っていたどちらかというと平和主義者とタカ派的な思想家
ばかりだったからだ、友好的なことで来たとかいや侵略が目的だとかそんな
考えは、新井には、どうでもよかったからだ、新井自身が知りたいのは、
なぜ脳死の彼が選ばれたかだ、絶対にその理由があるからだと思えたから
だった、自分自身も医者としての誇りもあったからだ、それは、遥かかなた
の星からやって来たからだ、それをなぜ彼に託したのか本当に分からないから
だ、会議に出ても何の意見もないのも新井の本音でもあるからだった、
そして、後日の夕方となり研究所を新井は、仕事終わりをしようとして
いた、そこに尾崎が現れ話しかけて来たのだった、
「新井先生、お疲れ様でした、本日の臨床で何か進展は、ありましたか?」
「今日は、自分は、特にわ?今は、生物学の先生方が採取した血液や皮膚の
破片などの検証には入りその結果を待ってまして、まあ彼は、健康面では、
一応問題なしで」
「そうですか、先生?時間ありますか?今夜どうです?一杯やりに行きま
せんか、先生とは、一度じっくり腰据えて今後のことなど話し合いたい
と思ったので」
「そうですね、いいですよ、行きましょう、自分もここらの飲み屋の評判
も聞いたもので」
「いい店でも早速探しましたか、どんなお店がいいですか?スナックとか
クラブとかお好きですか」
「いや普通の居酒屋とか焼き鳥屋がいい、お堅いところは、どうも苦手で、
そういうところ誘うのは、自分を引き抜きたい他の大学とか医薬会社
だったりしたので、懲り懲りで」
「なるほど、自分も苦手でして、まあ総務省てところは、あまり既得権益
などは、ない省庁ですがそれでもいろいろあり、あまりいい関係と行った
経験は、ないもので」
「なら行きましょうよ、自分も尾崎さんに興味もあったし、あなた理工系
なのに官僚になったそうですね、元々が科学者を目指してたと聞いたの
ですが?」
「一応大学は、理工系でした、科学者も夢でした、でも自分は、この国に
何かしたいとも思いそれで総務省に入職したのです、まあそういう話
からじっくりしませんか?」
「まずは、ビールからてパターンですか?それから水割り?それとも
日本酒ですか?自分は、ね日本酒なんですよ、冷で二三杯のんで
最後に熱燗、それで最後は、ホットウイスキーで」
「へー、そうですか、自分もまずビールですね、それから水割りがだいたい
多いんですが、それなら今日は、新井先生の飲み方で行きましょうよ、
自分もそうしますから」
「これ最高よ、なら早速と行きましょうよ」
そして尾崎と新井、二人きりでの飲み会となり、
「まずは、ビールから乾杯で、先生、今日もお疲れ様で」
「お疲れ様、尾崎さん、乾杯で、しかししたしぶりだな、こうしてお酒を
飲むのも」
「お忙しくて、ご自宅にもあまり帰ってないとも聞きましたが?」
「いや最近は、寝泊まりは、やめてます、ちょっと夜勤担当が決まら
なかったので、なるべくなら優秀な若手医師がいいと思ったので、
いろいろ古い関係を当たりやっと来てくれたので」
「すみません、そういう仕事は、自分がやるべきでした、先生に任せてしまい」
「いいんですよ、しかし分かりません、何で脳死の人が地球に来たのか」
「そうですね、有識者会議でもそれぞれ意見が分かれすぎ大議論になってしまい
まして」
「それで尾崎さん大変になった、その愚痴言う相手も欲しかった」
「そのとおりでして、ちょっとこの会議もしばらくは、中止しようかと思いま
して、今の時点でそんなに必要か?が疑問でして、先生も出席を拒否して
いるそうですし」
「各方面の思想家さんたちのご意見は、分かりますよ、でもこちらの参考には、
ならず」
「自分もそう思います、ちょっと集まっている人たちを換えようとも検討して
まして」
「尾崎さん、まず子供たちに見せない?自分は、それが一番いいと思えて?」
「子供たちにですか?それは、医学者として必要とお考えですか?」
「自分にも三人の子供がいましてね、家に帰れば宇宙人を見せろと言うのですよ」
「なるほど、それら国民の意見として必要事項ということですね」
「見解は、そちらに任せます、でも最初の公開は、子供が絶対にいい、もう大人
の意見なんて懲り懲りです、でも子供の意見なら純粋と思えまして」
「我々大人では、思いつかないことを発言するかもしれませんか?」
「いやそうじゃなく、考えるに、彼、あの宇宙人は、かなり若いころ、年齢的
にも一桁代の年齢で乗せられた、そんな気がするんです、そうだと子供たち
にまず話したいんです」
「先生は、彼がどうやって渡航して来たまで発想していましたか?」
いろいろ話し合う尾崎と新井、そしてちょっと酔いが来たころ、尾崎は、
話たのだった、自分の子供が脳死で三か月前に産まれたことを、
「そうだったの、尾崎さん、それは、お辛いことですね」
「もうどうしていいか分からず、今の日本の法律では、脳死は、人の死と
なっています、だから自分としては、臓器移植を待っている苦しんでいる
方々への提供も選択すべきと考えました、しかし妻は、はっきり拒否しま
した、担当医の前で、だからもうその話も出来ず」
「なるほどね、自分もね、なかなか子供が出来なかった夫婦だったの、
結構ね今の奥さんとは、早く結婚したの、まだ自分が大学院のころに、
そして奥さんが38歳まで子供が出来なかった、その前に20代で
二人流産しててね、しかもどちらとも妊娠七か月ぐらいで、そうなると
日本の法律だと出産となって名前つけて役場に提出しなきゃならなかった」
「そうでしたか、でも三人もその後できたのですか」
「諦めかけてたらね、出来て生まれた、人生とは、また不思議で」
「先生?自分は、どうすべきでしょうか?分かりません」
尾崎は、ここで目から涙が出てしまった、いろいろ堪えてきたことがここで
一斉に出てしまった、一人涙を出す尾崎、対面に座っていた新井が尾崎の横に
来て尾崎の肩を抱いて話しかけたのだった、
「尾崎さん、分かるよ、泣くがいいよ、今日は、泣いて酔っぱらないな、
とことん飲もうよ、自分さ付き合うからさ、つらいよな、あんたの子供まで
脳死とは、知らなかったよ」
「ありがとう先生、すみません、みっともないですね、男の涙なんて」
「涙に男も女もない、目は、人類は、みんな同じにできている、恥じること
なんてないからさ、酒は、こうして喉に通り涙は、涙腺から出てくる、
自分は、いくつもの遺体解剖もして来た中には、脳死した赤ん坊のご提供も
ありました、その時は、悩んだな、本当にこの赤ん坊にメス入れていいの
かって?手が震えた、でも自分が最も尊敬している上原教授にこう言われ
ましたよ、涙が出るほどの仕事も研究も勉強もしろって、本気になれて、
それが人生だって、尾崎さんあなた今、本気で人生と向き合っているんだよ
いいんだよ、泣いてさ」
新井の言葉に甘えるかのように泣く尾崎、そしてまた酒を飲み涙が止まらない
でいた、人生とはまた不思議だとここまで十分なキャリアもありいい結婚相手
ともめぐり合い順風なはずだった、しかし子供が出来ず悩んでもいた、そして
やっとできた念願の生まれた子供が脳死状態とは、想定外の出来事だった、
そして尾崎は、新井に話しかけたのだった、
「先生、自分は、結構な自信家でした、子供のころから周りに比べたら出来が
いいと自信がありました、これでいい人生になるはずだと思い込んでました
うぬぼれてたらこれでした」
その言葉に新井は、言い返したのだった、
「尾崎さん、どうしても乗り越えられない帰路なら何も選ばなくっていいんだよ
それだってあるんだ、自分も医師の端くれだから臓器提供は、もっと広がって
欲しいとも思うけどさ、何せ人の命の話は、難しい、誰も説明しきれない矛盾
だってあるんだからさ、そんなにさ悩んじゃいけないよ、尾崎さん、今度さ
休暇一緒になったら自分の家に奥さんとおいでよ、遊びに来てよ、家族にも
あなた紹介したい、茅ケ崎に住んででね、海が近いところでさ、
そうしてよ、もっとあなたとは、交流したいし、ぜひそうしてよ」
そして後日、尾崎夫婦は、新井の自宅訪問を車ですることになった、
「この家だ、よしついたよ、愛子、まだすねているのか?いいと言ったろうよ」
「やはり幸太郎に会いたくなった、ねえ?今からでも引き返さない?」
「担当の先生も言ったろう、君は、毎日の様に会いに来ると、そればかりして
たらダメですって言われたんだろう、一つここは、息抜きもしないか、
せっかくのご好意だしさ」
「分かりました、どうせ私は、育児ノイローゼですよ」
「また始まった、悪かったよ、こないだそんなこと言ったのは、謝るからさ」
そんな話をしながら車を停め新井の自宅に入った、インターホンを押すと庭
の方から玄関に新井が現れた、アロハシャツと短パン姿だった、
「ようこそ尾崎さん、それと愛子さんもようこそ、こっちにまずどうぞ、入って、
入って」
と庭の方へと案内をした新井だった、庭には、新井の部下の紗子と栄作もいた、
そこでバーベキューの用意をしていたのだった、
「せっかくだからバーべーキューしようと思いましてね、
紗子くん準備いいかな?」
「はい、準備できてます、」
「よしよし、栄作を火を入れて、子供の世話は、もういいから」
「はい、分かりました、遊びは、また後でね、午後は、海に行こうね」
「じゃあ、家族を紹介します、これまず奥さんの、由美、はいごあいさつで」
「初めまして、新井の妻の由美です、ようこそ尾崎さん」
「おじゃまします、尾崎と申します、ご招待に感謝します、こちら妻の愛子です」
「それじゃ子供紹介するね、一番上の正美、次は、大輔、それで舞子、よろしくで」
それぞれ家族の紹介も終わり早速とバーベキューが始められたのだった、
尾崎夫婦にしたらしたしぶりの遊びでもあった、幸太郎が生まれてからこんなこと
は、一切なかったのだった、最初は、乗る気じゃなかった愛子も新井の子供たちに
囲まれ笑顔をみせてもいたのだった、それを見た尾崎は、少し安心をしたのだった
これで愛子も少しは、息抜きをしてくれるだろうと、
「え?サーフィンですか?まるで経験がなく、スキューバーは、やったことは、
ありますが」
「やろうよ、教えるからさ、道具なら貸してくれる業者は、ここは、たくさん
あるから心配しないでせっかくの海辺だし、とことん楽しんでてってよ」
とランチが終わりサーフィンに誘われ、そして浜辺へ出たのだった、
「じゃ、尾崎さんに教えてくるから、お前いいの?由美は、さ?」
「今日は、いいわ、ここで愛子さんといるからさ」
「よし、お前たちも行くぞ、用意いいな、大輔」
そして愛子と由美は、砂浜に引いたシートに上に二人座りしばらくは、
無口にしていてただ海を眺めていた、そして海を見ながらまず由美が話をした、
「坊や脳死だそうですね、聞きました、お辛いですね」
「はい、そして私は、もう子供が出来ない体だとも診断されました」
「愛子さん、何も慌てて考えることないわよ、私もね、25歳と27歳のとき
に流産を経験したのそしてしばらく子供が出来なかった、そして38歳になっ
てた、そのとき慌てたわ、悩んでた、でも不思議と三人できた、三人とも今は
元気に見えるけど大輔は、未熟児で生まれてね」
「そうでしたか、それは、大変でしたね」
「そして正美は、ヘルニアで手術もした、いろいろあったわ、私たちもさ」
「私、しばらく他人とは、しゃべりませんでした、家にいて夫が帰って来ても
あまり話もせずいました、もうとにかく幸太郎のことばかり頭にあって」
「分かるわよ、私も女だし私たち家族も会わせてくれない?幸太郎くんに?」
「なぜです?動かない何もしない子供ですよ」
「紹介してくれないのかな?家族を?難しいことなの?私の興味本位なのかも
しれないけど実は、私ね、母を脳死で亡くしているの、私が子供のころ死ん
でね」
「そうでしたか、あの確か上原教授の次女さんでしたよね」
「はい、まあその後に父は、再婚しましたが、今も思い出します、ずっと何年も
ベッドの上で 呼吸だけしてて、私の母の記憶は、こればかりで、今も忘れら
れない」
「そうでしたか、幸太郎と同じだったのですか」
「そして何も言わず死んでいった、死んだとき誰も家族は、泣かなかった、父は、
どっちかと言うとほっとした感じだった、重い荷物を降りた態度をしてたわ、
辛いわよ、脳死の家族を見守るてね、死んだときのことより長い闘病生活ばか
り思いだすわ、だから考えた方がいいそれは、家族しか選べないことだからね」
「ご意見は、伺います、それで新井先生は、お誘いしたんだ」
「余計なお世話かもしれないけど、でも考える時間は、ある、でも脳死の場合
だっていろいろ病気にもかかることもあるの、私の母ね、盲腸になって脳死
状態で手術をしたのよ」
「そうでしたか、そんなこともあるって考えるべきですか」
そして、海辺では、尾崎も楽しんでいたのだった、
「尾崎さん、ボードに立てたね、初めてにしては、上出来ですよ」
「いや、これ面白いですね、いやこれ夢中になるの分かりますよ」
「自分もね、茅ケ崎に住んでから始めたんですよ、三人の子供のためにどこに
住んだらいいかといろいろ考えて、通勤時間とかいろいろ含めそしたら
茅ケ崎にいい物件があったのでね」
「へー、そうでしたか、でもかなりやってる感じでしたよ」
「こんなこと全然興味なかった、茅ケ崎に住んでしばらくして休日に家にいたら
奥さんに掃除の邪魔と追い出されて行くところなくてそれで浜辺散歩してたら
サーフィンをしているご老人がいてね、それで興味があったから話しかけたの、
そしたらやらないかと誘われて」
「それで始めたのですか、なるほどね」
「やってみたらもう夢中で、それまで何の趣味もない人間だったからさ、やはり
ここに来てよかった、不思議だよ、人生て、何に出会うか分からないからさ」
「本当ですね、自分もこれ趣味にしてみようかな、いいな、サーフィンて?」
しばらくまた海で楽しんでいたが、ここで連絡が入る、
「先生、尾崎さん、研究所から緊急連絡です、宇宙人に異変があったそうです」
「落ち着け、分かった、すぐ行こう、尾崎さん、自分は、行くからさ」
「なら自分も行きますよ、でも何があったか言わなかったの?紗子さんさ?」
「急に高熱が出たそうです、それだけが今の情報で?」
「何かウイルスでも感染してなきゃいいがな、よしとにかく行こう」
尾崎と新井たちは、宇宙人研究所に急遽到着したのだった、
「待たせたな、紗子くん、体温何度?それ教えて」
「体調計測モニターでは、体温42度、脈拍も高いですね」
「栄作?血液検査とかの結果は?どうなの?」
「インフルエンザなどの感染は、なさそうです、風邪では、なさそうですね?」
「よし、レントゲン室に運べ、内臓検査としよう」
「先生?何か病気かもしれないのですか?」
「ちょっと思いついた症状で、これ人間の盲腸の症状に似てまして」
「盲腸ですか?この宇宙人にも盲腸があるんですか?」
「研究検査では、ありました、だから尾崎さん、首相官邸へ連絡してください、
勝手には、手術とかは、ダメでしたよね、官邸の指示が必要でしたよね」
「そうでした、なら官邸に手術の指示をもらいますので」
大急ぎで首相官邸へと連絡する尾崎、しかし肝心の首相がいなかった、あちら
も休暇で東京外でゴルフに出かけていた、副首相も地元挨拶で戻らない、判断が
難しい状況になって来た、
「尾崎さん?まだなの?こちら用意できたけど」
「すみません、何とか総理には、伝えたとのことなので」
「先生?政治が絡むといろいろ大変ですね?」
「まあそう言うな紗子くん、栄作、とにかく今は、氷で体を冷やしとけ」
「分かりました、先生、呼吸は、ちょっと落ち着きましたね」
「しっかり監視してくれよ、これは、急性盲腸だ、こちらの与えた流動食が
合わなかったのかな尾崎さん、やはり一時間後には、指示なくても手術は、
決行するから」
「その前に許可は、もらいますから、もう少しだと思いますので」
そして30分後、移動中の総理大臣が緊急指示を出した、宇宙人の盲腸の
手術が開始された、
「よし、メス、こんなの五分で終わらすぞ、待っててよ、宇宙人さん、
すぐに楽になるからね」
新井の手術が始められた、解剖学の権威者なら簡単な手術でもあったのだった、
「よし縫い終わった、これで一応は、宇宙人の体内物質の摘出が出来たな」
「はい、先生、貴重なサンプルです、盲腸は、人より大きいですね」
「約二倍は、あるな、栄作、各関係に知らせてと、サンプルが採れたと」
「はい、分かりました、まずどんな検査がいいですかね?」
「細胞摘出だ、まだ採りたてだ、生きている細胞を探せということだ」
「はい、分かりました、上手くいけば、培養も可能ですね」
「そういうことだ、これは、こちらがくれた大チャンスだぞ」
そして尾崎は、真夜中に研究所に常に滞在しているメディアへ会見を開いたの
だった、
「たった今、宇宙人の緊急手術をしました、盲腸と判断し決行をしました、
手術は、無事に成功をしました、体温も下がりつつあるとのことなので」
「あの?宇宙人にも盲腸があったのですか?」
「そういうことになりますね、今回のことでの医学的発表は、後日、新井先生を
中心として会見を行いたいと考えてます、盲腸になった原因は、不明ですが」
「やはり宇宙人には、地球の食料とか合わない可能性があるのでしょうか?」
「それも不明です、一応は、血液検査などをしてアレルギーなどないか調べては、
いましたが盲腸になるとは、こちらも想定外のことでしたので」
「尾崎さん、諸外国のアメリカなどは、自国の方がより的確な保護ができるとの
発言をしましたが今回のことで引き渡しなどは、検討は、ありませんか?」
「それは、まったく考えていません、これは、日本国がまず責任をもってやるべ
きことだと判断もしています、今のところ各国の協力が必要な段階では、ない
と判断をしています」
「かなりの諸外国の圧力があるとの報道もありました?本当に大丈夫なんですか」
「大丈夫です、現に新井先生は、すぐに盲腸だと的確な判断をしました、信頼が
出来る名医もいます、危機は、脱してます、では、以上で会見を終わります」
そして、後日、首相官邸に呼ばれた尾崎は、
「何でしょう?お話とは?官房長官?」
「これら写真を見てくれ、世界中の諜報局からの情報提供だ、まずは、ロシアで
のUFOの目撃情報だそしてエジプト、そしてメキシコ、それとカナダ、そし
てオーストラリアとニュージーランドだ、それに日本の南極観測隊からも同型
のUFOの目撃情報なんだ」
「これは、見るに巨大ですね、こちらの宇宙人を探しているのでしょうかね?」
「そうかもしれない、各国は、いつでも戦闘機などをスクランブル体制でいて
くれているそれで君に相談なんだが、このことは、現時点でどう公表すべきか
考えを聞きたい」
「そうですね、この情報ならすぐネット関係で広がることは、間違いないと思え
ます、しかし現時点で関連性があるかは、別です、そこは、冷静になるべきで
しょう」
「そうだよな、しかし我が国としては、下手な発言は、すべきじゃないと思える」
「こうしたらどうでしょう?我が国で世界中に目撃情報の提供を呼びかけましょう
それならすぐインターネットでページが作れます、この解決方法があると思い
ます」
「しかしやればイタズラが必ず来る、むしろそればかりだと思うんだが」
「政府が今回のことでネット関係を使わず公開の方法を選択していることは、
意味があるとは、思えます、しかしもうネット公開をしないのは、これで
限界だと考えられます、もう国民も不信となります、もう言いたいことは、
言わしたらどうでしょう」
「受け止めるしかないか、ならその方向で内閣には、説明するが」
「それとお願いがあります、この時点で一回だけ国民公開をしたいと考えてい
ます、まずは子供中心にです、それをやりたいのですが」
「それは、何か意味があるのか?絶対に必要なことなのか?」
「子供の視点は、バカに出来ません、そのことを無視して対応が遅れた国がこの
日本だからです女性の意見を聞かず女性の社会進出も遅れた現実があります、
福祉だってこの国は、まだまだですよ、だから一番低い視点が必要では、ない
かと思うのですか」
「なるほどな、かつての日本男児は、女児の意見は、バカにしていたかもしれない
それらしっぺ返しが少子化だったり大勢の老人だったり正社員になれない若者か
もしれない宇宙からやって来た使者は、そういうことも教えてくれたのかな?」
そして、また後日となり新井は、家族を連れて尾崎の息子の面会に来たのだった
「ほら大輔、正美、舞子、まずしっかり消毒してな、すみません、無理なお願いを
して」
「いや、いいです、これも何かのご縁ですので、どうぞお入りください」
そして幸太郎のいる病室へと全員で入ったのだった、新井の妻の由美が子供たちに
話しかけた、
「よく見なさい、生まれてもこういう子供もいるの、分かるね」
まず感想を正美が言い、
「かわいそう、パパ、もうどんなお医者さんでも治せないの?」
「治せない、日本の法律では、死んだこととされるんだ」
そして大輔が話す、
「パパ?どうしてこうなっちゃうの?生まれる前に何とかならないの?」
「今の医学では、どうすることもできない、舞子、見えたな?分かるな」
まだ五歳でもある舞子は、ちょっと違う意見を言い出したのだった、
「パパ、ママ、かわいい赤ちゃんだね、舞子とってもかわいいと思うのよ」
その言葉に尾崎の妻の愛子は、素直に感動したのだった、
「そう、かわいい?そうよね、舞子ちゃんには、分かるのね」
その姿に尾崎は、確信をめいたのだった、この視点こそ今こそ必要なんだと、
「新井先生、これです、自分があの宇宙人に必要なこと、これだと思うのですよ」
「なるほど、舞子が幸太郎くんのことを素直にかわいいと直感したことですか?」
「決してバカにしては、ならないのですよ、これは、どう考えても否定できません
よ、赤ちゃんは、かわいい、こういう素晴らしい発見は、見失っては、いけない
のですよ」
「なら自分は、医者として幸太郎くんを再診しましょう、ちょっと目にライトを
当てますがうん?やはり瞳孔が動かない、脳死ですね、残念ながら、これは、
ダメですか?」
「先生、あくまで医師でいてください、新井先生には、それをお願いいたします、
それでいいのです、しかしもう一つ見えなかった視点があったのかもしれませ
ん、ここ地球では、どんな子供もまずかわいいと判断され人として育てられる、
あの宇宙人もまずそれだったのかもと」
「かわいいからこそ、使者として選ばれたと言うのですか?」
「これが自然な見解だと思うのです、だから彼、宇宙人は、やって来た、かわいい
赤ん坊だったのですよ、彼は、赤ちゃんから20年近くの宇宙の渡航でやって
来たのかもしれません」
そして一週間が経ち世界がどよめくことが起こったのだった、巨大UFOが現れ
たのだった、そこは、まずアメリカニューヨークのマンハッタン上空でゆっくり
低空飛行をしていたのだった、このことは、世界中に生放送された、一時間ほど
マンハッタンにいてそこから移動を始めだす、UFOは、アメリカ大陸を横断を
するかのように低空飛行のまま移動をすることになるのだった、
そして日本政府もことのことで尾崎が会見を開いたのだった、
「現時点でこちらとの関連は、不明です、もしかして日本列島まで来るかもしれ
ませんが、しかし断定には、至っていません、今のところ見守るしかないと
考えています」
ここで記者が挙手をし質問攻めに合う、
「アメリカ政府の発表では、間違いなく関連があるから探しているのでは、ないか
とのことです、アメリカにしても日本にしてもすでに知ってて隠していたので
は、ないですか?」
「隠していることは、ありません、すでにあのUFOの目撃情報などは、すべて
公開しています南極大陸にいる日本の観測隊も目撃し撮影もしました、」
「あれだけ巨大です、直径にして200mは、あるとの確認です、そうなると大勢
の宇宙人が乗っている可能性があります、すでに通信をしているんじゃないで
すか?」
「その様な報告は、ありません、しかしアメリカおよび日本からも通信での交信
などを試しては、います、アメリカからの報告では、それらに一切と応じてい
ないそうです」
「これから何が起こるのですか?彼らは、攻撃は、しないでしょうか?」
「それは、十分に配慮しています、すでに同盟国であるアメリカは、太平洋沖に
艦隊を配備しています、日本政府も自衛隊が臨時体制でいます、あらゆる想定を
していますので」
「尾崎さん、UFOが進んでいる方向から推定すると日本列島へと向かっているの
は、確実です、やはりその宇宙人を探しているのでは、ないのですか?」
「まだそれは、分かりません、確かに方向的には、このまま直進なら方角的には、
日本です、それなら今は、待つしかありません、別にそれを願っている訳では、
ございませんが」
「受け入れ用意は、出来ているのですか?日本に着陸したらどうするんですか?」
「あるがままを受け入れます、今のところ攻撃する様子は、ありません、しかし
油断は、しては、いませんが、まあそのことをないことは、願っては、います」
そして、こちら宇宙人がいる場所では、
「先生?やはりこの宇宙人を探しているんですよ、」
「そうかもな、自衛隊の岡野三佐?攻撃してくると思う?」
「可能性は、低いですね、攻撃するつもりならば映画のインディペンスデイ
のように主要国家の各都市の上空に一斉に出て来るはずです、もっと
大艦隊でやって来るでしょうから」
「なるほどね、これずっと地球上空にいたんだ」
「新井先生、軍事の専門としてはっきり言えます、どう見ても攻撃用には、出来て
ないと思います、これぐらいの円盤なら自衛隊の能力でも十分叩けます、彼ら
きっと攻撃しないかどうかを予測してしばらく様子を見ていたのですよ、
そして一番攻撃をさせない方法を導いたのですよ、それがアメリカニューヨーク
上空、アメリカは、世界一の軍事力がある国です、そこに対して攻撃をしないと
のメッセージなんですよ、これがいきなり日本だったらこの考え方は、通用しな
くなるからなんですよ、これは、結構な想定をしているのでしょうね」
「綿貫から三佐に質問です?やはり宇宙人は、乗っているのですかね?」
「どうでしょうね?しかしこれだけは、言えますね、彼、あの宇宙人は、これに
乗って来たのは、確実です、このUFOからあの10mの着陸船でまず来たの
でしょう」
「栄作も質問したい?ならなんで最初からこの大型で来なかったのですか?」
「理由は、案外簡単かもしれません、受け入れるかどうかだったのでしょう、
そして受け入れを確認した、彼らは、生きているということをメッセージと
したかった、そのための計画だったのですよ、とても純粋な理由です、
新井先生、これですべての謎が解けるかもしれません」
「なら待とう、これは、必ず日本に来るんだ、きっとあちらの計画も日本と似た
島国だったり政治背景だったり文化も似ているのかもしれない、そんな感じ
がする」
「先生の直感は、自衛隊の人間としても同意したいです、きっとあちらの惑星も
同じ様な国で軍事大国に勝てないところがありこの計画をしたんだと思います
きっとあちらの世界中では、批判されバカにされたかもしれません、何せ
脳死者を乗せたのですよ、こんな考えは、そう発想できることじゃありません
自分は、これ日本文化ぽく感じてもいたんですよ」
「どこか日本文化ぽい?人の命の考え方とか?岡野三佐?」
「先生は、ご存知かと思いますが世界中には、この言葉がなかったのですよ、
もったいない、これ今は、国際語になった、多言語では、これは、訳せる
言葉がなかったのです、だからだと思います、命の大切さとか本当は、
もったいないが一番に似合うんじゃないでしょうか」
「命を大切にしないともったいないか、自衛官は、そう発想するのですか?」
「自分は、いつでもこの日本や日本国民のためならこの命を使う覚悟は、ありま
す、しかし無駄死には、したくないです、命には、もったいないがあるはずで
すから」
「もったいないにも夢があるか、物を大切にして食事でもご飯粒一つ残さない
日本文化が命の大切さえ伝えていた、でも今の日本は、どうだろう?社会は、
人をいい様に雇いいらなくなれば平気で解雇する、正社員になれず一生
アルバイトの人さえ珍しくない、むしろ当たり前の様に派遣社員が社会で働い
ている、この国は、何でもお金になってしまった、お金さえあれば生きていけ
るともなってしまった、そんな国が試されている、いったいそれで何が出来る
のかを?」
そして、三日たちUFOは、アメリカ大陸を横断し太平洋へと出た、アメリカは、
艦隊で監視をし後を追いかけていた、方向的には、日本へと向かっていたのだった
尾崎は、妻と息子の幸太郎がいる病院にいた、
「幸太郎、しばらく会いに来れないみたいだ、愛子もそのつもりでいてくれ」
「分かったわ、やはり帰れないほど忙しくなりそうなの」
「幸太郎があの宇宙人に会わせてくれたのかもしれない、この子は、天使なのかも
しれない」
「天使なら嫌だわ、私たちの元から飛び立ってしまうわよ」
「愛子、幸太郎の今後のことやはり考えないか?」
「やはり臓器提供をしろというの?そう考えているの?あなた?」
「幸太郎を雑草の様に引っこ抜いていいてことじゃない、幸太郎だって名のある花
の様に生き生きと育てられる権利は、あるからだ、それがこの日本て国であるべ
きだからだ、しかし考えたらそうじゃないんだよ」
「何が言いたいのよ?どうしたのよ?あなた」
「この国が脳死を人の死と法にしたやり方に以前から疑問があった、総務省に
いながら幸太郎が生まれる前からそう感じていた、これは、日本人が持って
いる最も悪い風習や考え方が起こしたことだ、それをこれら脳死を法にした
国家や国会議員やこれらに関係した官僚などが利用したのさ、日本人は、
こう考えるのさ、例えば外国やらでテロや事故がニュースになりそして
日本人の犠牲者は、いませんでしたと報道されるとなぜかほっとするのさ、
この考え方を利用して脳死は、人の死とあいまいな考えで立案された、
国会でのやり方は、こうだった、党利党派を超え国会議員一人一人で
三つの法案に投票していいとした、誰の考えかどこの政党の立案かもこれでは、
不明だまさに無責任なんだ、国会議員も総理大臣も内閣の大臣も全員で悪い風習
の日本人をしたんだ、これじゃ幸太郎は、外国で殺された日本人じゃないことと
これでは、同じだ、そんな国に生まれただなんてさせたくないんだよ」
「あなたの言いたいことは、分かったわ、無責任なことは、ダメなのね」
「この国には、美しい花ならいくらでもある、美しい花を見て素晴らしい歌を作る
ことも出来ている、その美しさを守りたいならより責任があったはずだ、
もっとこの国は、美しくそして誰もが豊かになり素晴らしい文化の元で生きる
権利がある、しかしこれでは、幸太郎は、ただの犠牲者だ、みっともない日本人
の部分で命が裁かれるかもしれない、しかしこれは、違う、簡単なことじゃない
もっと責任がある、もっと脳死を法律にするなら考えるべきだった、日本人とは
いったい何者なのか、それが欠けていた、それを幸太郎が教えてくれた、そして
もう一人だ、遥かかなたからやって来たあの脳死の宇宙人だ、彼は、責任を
背負い地球までやって来た、理由があるからさ、この宇宙には、地球以外にも
生命がいることを伝えてくれたこの人たちは、本当に美しいことを知っているの
かもしれない、そして見失ってしまった悪い自分たちの風習や文化論をよりよく
考えたのさ、彼の命の重みと最大限の活かし方を導いたんだ、人が一歩未来へと
進むためには、その前に何かに対して大いなる反省も必要なんだ、この国もそう
だった、戦争もし反省もしたはずだった、しかしそれでも欠けていた、その答え
が僕らの子の幸太郎の今の現状だ、答えがない、臓器提供しても何の美しさが
あるだろう、何の花を見て気づけばいいのさ?分からないよ、昔の人は、教えて
は、くれるのか無いんだよ、日本人には、そんな文化わ、風習わ、だから反省も
しなければならないのさ僕ら夫婦もこの幸太郎のためにどんな世界にすべきか
どんな日本という国にすべきか今こそ問われているのさ、だから考えよう、
そうじゃないか?愛子」
「幸太郎のためにもしっかり責任ある考えをすべきかもね、私も今さ考えたわ、」
「そうさ、もっと日本人には、誇りが必要なんだ、それがきっと日本の未来を導く
んだそして世界に伝えるんだ、それがあの宇宙人が来た理由なんだ、彼らは、
誇りを持ち我々地球人に伝えに来たんだ、生きているて、かけがいのない命は、
こうして存在していると堂々と教えてくれた、その同じ意味が幸太郎や他の
脳死で生まれてしまった子供たちにも含まれている、みんな美しい花と同じ
さ、季節が来れば咲く花なんだ、そして季節が終われば花も散る、そして
あの宇宙人は、花が枯れる前にやって来てくれた、命の本当の力を見せて
くれたのさ」
そしてUFOは、ハワイ諸島まで到着していた、やはり日本に向かっていると
思われ、日本政府としても対応協議を始めた、果たして日本に着陸するのかその
想定に追われていた、今は、アメリカ政府が監視をしているがどの時点で日本と
監視を変わるか両国政府間での話し合いも始まっていた、
その内容を尾崎は、内閣官房長官から聞いていたのだった、
「尾崎さん、太平洋での着水の場合は、アメリカ政府側が対応するの合意と
なった、しかし日本領土内なら日本政府での対応との約束となったよ」
「分かりました、そのための指揮系統も自分がやるのですね」
「頼んだよ、自衛隊の岡野三佐と対策を練ってくれ、使える日本国家の組織
なら何を使ってもいい、今のところ世界中での旅客機の飛行などの停止も
していない、日本も今のところ混乱を避けるためそれら欠航の要請などは
する方針は、ない、もしUFOが危険だと認識したならば、君からそれら
要請は、出すようにしてくれ、判断は、すべて君に任せる」
「分かりました、今のところハワイの空路に影響もなさそうですしね」
「まあアメリカもテロ経験があるから非常態勢は、出していたがすべて解除
とも現時点では、している、まあそれより現時点での君の見解を聞きたい
やはり同じように宇宙人は、乗っていると思うかい?」
「分かりません、しかし日本に着陸すると考えています」
「その可能性は、高いと考えているんだね、それで次は、どうなる?」
「そこは、分かりません、しかしあらゆる想定は、しています、」
「なら政府として一応は、万が一のための対策は、用意は、する、総理にも
そう話しとく、いざというときは、自衛隊で完全に破壊させるよ、それら
判断は、我々政府がする、その約束でいいね」
「構いません、我々は、ただ到着を待ちますので」
「頼むよ、尾崎さん、これは、世界中が経験したことない大偉業が待って
いるかもしれない、そのことを一番に期待したいがそればかり頭にない
様にもしなければならない、忘れないでくれたまえ」
「承知しました、総理大臣にもよろしくお伝えください」
そして宇宙人研究チームは、対策協議を始めたのだった、
「岡野三佐、日本領域に入り次第に何とか誘導は、出来ませんかね」
「我々も考えています、今のところ海上自衛隊のイージス艦でUFOの
監視は、始めてます、これは、海上保安庁も協力をしてもらってます
あちらの艦艇もレーダーで監視をしてもらっていますので」
「今は、ハワイ諸島を抜けコース的には、日本列島の関東に直進している
と考えられます、やはり着陸は、空港になりますかね?」
「すると成田か羽田、空港閉鎖もこれは、あり得ますね」
「今のところ混乱を避けるため政府も羽田と成田も平常のまましてます
もし目的が東京ならどこなら着陸できますかね」
「東京湾に着水する能力があるなら海がいいでしょうが、今までの飛行の
経路から予測するにやはり地上に降りると考えるべきでしょうね、
マンハッタンに一時間ほど上空でホバーリングをしていましたから
上空から垂直着陸も可能の能力は、あると判断できますね」
「先に着陸させる場所を用意したいんです、そこで考えたのです、
どこがいいかと、そこで東京湾埋め立て地のまだ開発前の空き地が
いいかと考えたのです、ここならまだ隣接埋め立て地の通行路なども
ありません、ここへは、無理ですか」
「尾崎さんは、またずいぶん大胆なことを考えましたね、なるほど
分かりました、その想定でこちらは、行くのですね」
「先に自衛隊と警察で連携してここへ配置しててください、もしこれが
失敗した場合は、次は、東京小金井公園、そして次は、調布飛行場
この三つのプランとします、誘導の予測をこれで頼みたいのです」
「分かりました、航空隊にその方針を伝えますので」
「日本領域に到着予測は、夜明け前の日本時間の午前二時ごろです、
そのころには、小笠原諸島付近に接近となるはずです、なのでこの
時点で誘導としてください、用意をしてください」
「分かりました、なら小笠原諸島に午前二時にまず戦闘機を行かせます
そして伊豆諸島に接近したらヘリコプターで誘導をしてみます」
「では、それで自衛隊は、動いてください、行動開始で」
「了解です、ただちに決行します」
そして今夜は、みな眠れない夜ともなった、UFOの日本上陸を待つ
尾崎は、責任者として上陸誘導ための指令センターで監視映像を見ていた
そこに新井がコーヒーの差し入れを持ってきたのだった、
「明日の朝にも来ますか?尾崎さん、差し入れですが」
「すみません新井先生、先生たちは、朝までいいですよ、休んでいて」
「いや付き合いますよ、きっと日本中もいや世界中もこれら映像を
生中継で見てますからね、さっき自宅にも電話をしたんですよ、
そしたら子供たちも朝まで見ていると言い出しましてね」
「そこまで騒ぎですからね、みんな見たいでしょうね、今度は、元気な
宇宙人かもしれないとそれは、期待したいでしょうしね」
「尾崎さんは、期待しているのですか?次は、元気な宇宙人だと?」
「いやその可能性は、薄いでしょう、誰も乗っては、いない気持ちです
それならもう現れていますよ」
「そうでしょうね、脳死を地球に提供するのが精一杯な計画だったので
しょうね、自分も今は、そう考えてます」
「新井先生?今の時代でもし同じことを地球でやるとしたら医学的に
この計画には、賛成できますか?」
「できませんね、まず人道的に問題点もありますし」
「ならどんな条件が整えば賛成できますか」
「今の医学の能力では、判断できません、宇宙飛行士一人宇宙へと
出すのにも医学的条件があります、虫歯一本あってもダメですし」
「そうですよね、そこが分からないのですよ、たった一人脳死者を
旅たたてさせたのです、そこがもう一つ答えが分からない」
「でも医者としてこうならば賛成するかもしれない、受け入れ先が
あると確実ならば、これは、必ずメッセージになりますし」
「やはりメッセージと思えますか、自分は、それ以外の意味や意思
そして知的生命体としての心があるのでは、ないかと思い?」
「考える力のある生き物の心ですか、その概念があると?」
「自分は、知的生命体の条件は、こう考えます、まず論理的に言葉が
ある説明できる哲学があるそして集団で生きる力を形成できるこれ
が条件であるはずなのにその説明とこれでは、なっていない」
「そのメッセージは、ここまで一つも伝えていない、それが謎と?」
「まずそれらメッセージが来るはずです、英知があるのならばまず
数学的発想でたとえば素数を使い電波で伝えるとかです」
「それ映画でありましたね、ジョディフォスターが出ていた」
「しかしそうでは、ありませんでした、そして今もその方法は
使わずただ脳死の宇宙人と200mのUFOですからね」
「それをどう受け止めるべきか考えたのです、たった一人の脳死者と
巨大円盤、この順番で来た、大きな大陸の着陸は、避け島国日本を
選んだ、そこで一つ答えが導けた様な気がしましてね」
「それは、ある意味の確信を持っていることですか」
「どんなに力が満ちている生命体でも弱者がいるとのメッセージです
馬子にも衣裳との考えだと気づいたのですよ」
「なるほど、一番下の家来でもしっかりの身なりをさせるですか」
「彼らは、宇宙進出を侵略的発想でもなく冒険的な野望では、なく
まずは、福祉的な発想転換をしたんだと思えたのですよ、この方が
成功率は、高いと考えたのです、」
「その考えいた経った経緯は、どう説明できます」
「まず国家というところは、国内インフラそして防衛などをまず主要と
して形成されます、そうなるとお金持ちがいい巨大軍事力がいいと
なってしまいます、経済力があって戦争にも強い国がいいと発想を
します、しかしこれには、限界があります、経済が悪くなったら
戦争をすればそれら資金が国内にも流通しますから不況を脱する
こともできるのですよ、戦争は、かなりの大金が必要ですからね、
近代戦争でイラク戦争には、300兆円の資金が使われましたし
しかしそれで世界経済をよくするには、もう今の世界も限界です、
そうなると次の発想が必要です、そこで可能性があるのが福祉なん
ですよ、女性でも働ける様に保育施設を整備する、老人介護なども
広げそれが戦争に代わる国内の次なる経済になる可能性は、ある」
「なるほど、彼らは、その考えがあるということですか」
「彼らは、我々が考えない福祉の考案を考えたのかもしれません
確かに福祉国家は、ある意味の理想郷ですがこれらもうすでに
行っている国にも欠点があります、税負担が大変ですし」
「そうらしいですね、スウェーデンでは、年収で日本円200万ほど
でも半分税金で取られるそうですし、男女平等も現実は、厳しいと」
「先生?彼、脳死の宇宙人は、男女共用の性別でしたよね、彼らには、
男女という概念が元々ない生命体の惑星です、我々地球人類とは、
根本から違う、そこでどんな文明が築けたかは、不明ですが」
「しかしたどり着いたのがよくできた福祉という発想となりますね、
そうなると自分ならこう考えます、男女という概念がないなら結婚
という概念も違うかもしれません、今のところ彼らがどう生殖活動
をしてたかは、不明ですがしかしそれでも家族像は、ありますよ」
「それです、家族です、人類は、この家族像を血族主義にしています、
皆それです、これが常識です、だから結婚したら血族的な子孫を
より求めがたります、自分もその一人です、どうしても今の妻と
子供が欲しかった欲求は、高かったです、それが男女の絆となり
ます、しかし彼らは、そこが違うのでは、ないでしょうか?」
「うん?結婚観まで違う文明社会?生れた生命なら子供は、産める
能力は、誰もが持っている、それが彼らにしたら自然なことだと
なるはず、でもそれでも人類と同じで必ず寿命があり子供が産める
期間も限られるはず、そうなるとまず女の方が先に枯れるでしょう
ね、これは、医学者として断言できます」
「そうなると男は、死ぬまで残りますよね、そこは、また謎ですね」
「尾崎さん、謎解きは、まだ始まったばかりじゃないですか、
人類だってまだ謎ばかりです、医者でも治せない患者は、沢山と
います、最近では、日本でも在留している外国人が治療を求めて
日本の病院に来ます、そこでまず言葉が通じず困る医学現場さえ
あるほどです、そんな愚痴を言う医者仲間もいるほどですよ、
みんなため息をつきます、意外とそれが答えなんですよ」
「はあ、と付くため息が答えですか?それが生きている証拠と」
「それでいいからです、我々医者は、別に神では、ありませんし
そんなときこそ感じるんですよ、医者だって一人の人間だって」
そして早朝となりUFOが東京湾上空へと現れた、千葉県館山では、
目視が出来た、そこからテレビ中継などもされていよいよ日本着陸と
大騒ぎになっていた、
そして尾崎と新井もUFOを直接見ようとヘリに乗ることなる、
「岡野三佐、綿貫も乗りました、こちらOKで」
「分かりました、出発します、尾崎さんあちら減速したそうでして」
「そうですか、すでに誘導信号は、発信してますね」
「減速に応じたということは、そうなると考えられます、」
「分かりました、では、出発してください」
「了解しました、発進します、」
ヘリコプターは、飛び立ち東京湾へと向かったのだった、
日本上陸は、目の前だった、
そしてUFOに接近したのだった、
「円盤の周りを円形に飛行してみてください」
「分かりました、しかし巨大ですね」
「栄作、しっかり撮影しろよ、いよいよ観たぞ」
「はい、新井先生、見ちゃったよ、俺UFOさ」
「私もとうとう見ちゃった、本当に宇宙からやって来たんだ」
「自分も感動したよ、本当に円盤で、すげえや」
その巨大さに驚く皆は、本当に体が震えだすほどでもあった、
東京へと直進するUFOは、その存在感を見せつけたのだった、
「新井先生?今?素直にどう思います?」
「それは、感動ですよ、こんなことが起こるなんて奇跡ですよ」
「それですよ、彼らは、どうすれば知的な生命が感動するかを
考えた、これは、かなりの演出ですよ」
「そうですね、そして不思議と恐怖感もありませんよ」
「最初に姿をはっきり見せたアメリカにしたら恐怖もあったと思います
しかしアメリカは、それを受け止める能力があった、しかし日本には
脅威なら受け止める姿勢は、無かったです、それこそ慌てたでしょう
すぐに米軍に協力要請をして攻撃となったかもしれません」
「すべてお見通しをしていたんですね」
「知的生命がどんな国家を創りそしてどんな世界情勢を築けるか彼らは
自らの歴史で分かっていた、だから最初は、一番の大国を探していた
のですよ、ロシアでも目撃されたのですから」
「なるほど、そして大国と関係ある国も探していたのですよ」
「そうです、軍事大国とある程度の同盟関係があちらにしても必要
だったのですよ、そして一番に受け入れてくれる国家を探した、
それが日本だったのですよ」
「それだけ条件も難しいのですね、他惑星との接触も?」
「考えたらそうですよ、アメリカは、同時多発テロの経験があっても
冷静に対応した、いや冷静に対応する方法をあちらがしたのですよ、
いきなり大都市に現れたそしてその国家を横断した、かなり計算を
したやり方です、来てみなければどんな惑星か分からないというの
に、下手すれば恐竜かもしれないというのに」
「もともとが地球を支配していたのは、恐竜ですからね、それを考え
たら、かなりリスクの計画ですよね」
「でも彼らは、信じた、ここに必ず知的生命体がいる惑星があると
どうやってそれを導いたのかまだ分かりませんが、方法があった
のでしょう、現時点では、人類の科学じゃ分析不能ですが」
そしてUFOは、自衛隊の飛行部隊の誘導に従うように東京に接近
をしたのだった、そして日本側で用意した着陸の場、埋め立て地の
空き地に直径200mの円形を囲うように白線が引かれていたのだ
その周りには、いくつもライトも点灯を繰り返していた、そして
それに従うようにUFOは、着陸態勢に入ったのだった、そして
尾崎が提案したように降りてくるUFOは、ゆっくりと着陸した、
そして尾崎たちも同じように近くに着陸をしたのだった、そして
自衛隊の岡野が配置していた自衛隊の部隊に指令を出したのだ、
「陸上部隊は、円形に囲め、最高レベル体制を維持しろ」
緊張感に包まれる現場は、自衛隊員および警察官による合同作戦と
なっていった、そして尾崎は、岡野に話しかけたのだった、
「しばらくそのままでお願いします」
「了解です、しかしどの部隊からも動きは、ないとの連絡です」
「分かりました、しかし無事に着陸してくれました」
「まずは、こちらの誘導作戦は、成功しました、尾崎さんに考えは
正しかったです、やりましたね、尾崎さん」
「ここまでは、なぜか自信がありました、必ずこうなると自分なり
の予測は、出来ましたが、ここからが一切想定がないので」
「分かっています、不測の事態には、備えていますので」
「このUFOのどこが扉なんだ?それをまず知りたい」
ここまでは、尾崎の予測通りとなったのだがここからがまったく
未知であった、この乗り物のどこが入り口かもまだ分からない、
着陸して30分が経つ、何の動きもないままでもあった、
「岡野三佐、突撃してみたら?こちらから開けてみては?」
「それも検討中ですよ、栄作くん、中から開かないのかな?」
「岡野三佐、綿貫は、円盤を一周して観てみましたけど
観た感じみんな同じで出入口が分かりませんでした」
「ご苦労様で紗子さんも、どうしますか?尾崎さん?」
「もうちょっと待ちましょう、まだ30分です、世紀の一瞬は
時間がかかるのかもしれません」
そんな話をしてたら尾崎たちの真正面のUFOの入り口が開いた
ゆっくりと下へとハッチが開きだしたのだった、
「先生、開いた、とうとう宇宙人が出てきますよ」
「紗子くん自分もドキとしたよ、驚いたよ」
「岡野三佐、自衛隊員を動かさないでください」
「分かりました、しかし突入部隊ならいつでも大丈夫ですので」
「やはり出てこないのか?生きて話せる知的生命体は、いないのか
それをまず我々に見せてくれたということなのか?」
また30分たち何の動きもない、誰一人UFOからは、現れない
待ち疲れた尾崎たち、そして尾崎は、指令を出したのだった、
「第一陣突撃部隊を行かせてください、願いします」
「了解しました、いいんですね、もう入っても」
「慎重にお願いします、自分は、官邸へ連絡しますので」
自衛隊の突撃部隊がUFOの入口へと接近する、入口の周りには
狙撃が配置された、突入部隊の隊長が一人の隊員に入れと指示する
そしてまた一人また一人と入って行く、そしてしばし経ち報告が
入る、誰もいないと、異星人は、確認できないと、
「尾崎さん、どうも無人みたいです、突入部隊の報告によると
内部は、通路が一本しかなく円盤の中央だけにフロウァが存在
しているみたいです、あとは、機械類に囲まれていると」
「分かりました、そろそろ自分も入ってみたいのですが」
「ならご用意をします、もう少しで安全は、確認できそうですので」
そして一時間が経ち日本時間午前8時、尾崎と新井たちもUFOの
中に入ることとなったのだった、狭い通路を通りそしてフロウァへと
入ったのだった、そこには、一つのベッドがあったのだった、
「ここですよ、あの脳死の宇宙人がいた場所が」
「なるほど、そして円盤内部のほどんどが彼に対する呼吸と栄養の
貯蔵タンクなんですね、」
「これだけの大きさが必要なんですよ、まだ詳しく内部を捜索しない
しっかりとした解明には、至りませんがね」
「しばらく自分もここの調査をさせてください」
「新井先生は、医学的観点からお願いしますね、岡野三佐?特に
記録類は、見つからないのですか?」
「普通乗り物は、モニターなどあるはずですが、ここには、一切
ないです、しかしコンピューターと思われる装置があり」
「あったのですね、それは、間違いないと」
「はい、第四捜索隊が発見しました、あと気になることがあり」
「何ですか?気になるとは?」
「内部のことでは、ないのですが、円盤の外部側の調査チームから
報告で、円盤上部に連結装置があったそうで」
「連結装置?それは、間違いなさそうなんですね?」
「はい、200mの円盤上部に12ヵ所確認出来ました、かなり
円形だそうで、測量中に発見したそうです、まるで時計の様に
正確に12分割を角度的にもしていると」
「それは、気になりますね、するとこれも分裂の可能性も」
「しかしこの機体には、しっかりとしたエンジンがありました
まさに宇宙ロケットとみられます、この一機のUFOで来た
と考えてもいいと思われますが」
そして一週間たちUFO調査の概要が少しずつ解明をされた
内部は、ほとんど貯蔵専用の構造であった、酸素および食料の
ためと判明した、医師である新井は、ある程度の推測を言う、
「科学的な専門家などと合同調査の結果ですが、酸素タンク
および食料貯蔵庫は、約20年分ぐらいでは、ないかとの
予測です、中身も調べましたが食料は、冷凍された流動食
でしたね、それをここ中央に居た宇宙人に自動的に与えて
いたのでしょうね、ここまでは、予測できましたが」
「そうですか、約20年ですか、それが精一杯だと」
「推進エンジンなどの調査のエンジンニアなどの報告によ
と光速を越えられる可能性は、ありそうだということで
すると3000光年先ほどの太陽系との見解でしたので」
「それは、岡野三佐からも聞きました、光速を越えられるの
なら相対性理論上、中に乗っていた生命も過ぎる時間間隔が
変わります、それでも20年分となるのですよ」
「これでなぜ脳死者が選ばれたかが分かりましたよ、20年の
渡航に耐えられないのですよ、医学的に考えても毎日一人で
同じ物しか食べられない、それだけでかなりのストレスです
よ、しかし脳死者は、それは、関係ないですからね」
「なるほど、それで一つ謎が解けましたね」
「きっと地球人類でも同じ計画をするならこれぐらいの規模の
食料酸素の貯蔵システムが必要です、いくら高性能で光速を
超えられることが出来てもいざ命を乗せようとするいろいろ
困り事があるのです、やはり人は、一人では、生きられない
現代社会だっていろいろ革命があって現代が成立しています
一つは、農業革命、農業がなければ人一人生きるためには、
40万ヘクタールの土地が必要だとなります、しかし農業なら
同じ土地の領域で5000人が食べていけるのですよ、それ
だけ違います、そとれ医療などの発達どもありますし」
「それでまったくストレスを感じることのない脳死者を乗員と
選んだわけですね、そして彼宇宙人の年齢を判明したと」
「約20歳と推測できます、やはり脳死の赤ん坊で乗せたと
考えられます、あの宇宙人には、加齢による内臓や皮膚など
の退化は、ありませんでした、」
「新井先生、今も人類でこのUFOが製造可能となるのなら
同じ計画は、出来ますか」
「このベッドの周りには、いろいろな保護装置もありました、
手足の爪を切る自動装置も、もしこれが地球人類となるなら
同じく毛髪を刈る装置が必要かもしれませんね」
「彼らは、体毛がないそうですからね、人類の場合ならそれが
必要となりますか」
「尾崎さん?日本は、同じことしようというのですか?」
「いや、まさかそこまで今のところ計画何てありませんよ、
しかしこの機体は、やがて分解されこの科学力を手に入れる
でしょう、宇宙計画は、かなりの進歩をするでしょうから」
「自分としたら医学的な何かを期待していたのですよ、それら
特効薬があるのか、あったのは、同じ様な抗生物質でしたし
癌などの対策は、まるでなさそうでしたし」
「それら病気にかかる可能性を遺伝子レベルで調べて彼を選んだ
とは、考えられませんかね?」
「彼の遺伝子調査も確かにやりました、確かに癌リスクは、
少なく、まあそれらことも人類は、まだまだなので」
そして、尾崎と新井は、自衛隊の岡野の誘導でUFOの上部へ
と案内された、UFOの周りには、建設現場の様に囲いをされて
その中を歩きたどり着いたのだ、
「どうぞお気を付けて、まずは、こちらです例の連結でして」
「これですか、これが12ヵ所にあると」
「はい、これが何かは、専門家でも分からないそうで」
「岡野三佐、出発するときに必要とかじゃないの」
「新井先生の考え方をする専門家もました、これは、宇宙空間で
建造されてその名残では、ないかとの意見でしたね」
「でも違う様な気がします、まあこれは、これで次を案内で」
「はい、少し歩きます、あそこが例の中央フロウァの真上です
あそこから最初に来た宇宙船があったと考えられます」
「調度サイズが合いましたか」
「はい、これは、間違いないでしょう」
「ここからやって来たか、10mのは、もうないのですね」
「内部にも外部にも見当たりません、一隻なのでしょう」
いろいろ専門家などの見解なども意見として出され始めて
いったいこのUFOがなぜ来たのか一応の見解がされていた、
このUFOは、光速のスピードを超えられる能力は、あると
しかし他の惑星へ行くためには、20年以上は、どうしても
かかる、それは、集まった研究家たちで見解統一したのだ、
そして尾崎たちがUFOの上の調査をしていたら突然と
知らせが来たのだった、
「そうか、分かった、ならまた体制を備えてください」
「どうしたのですか?岡野三佐?何かあったのですか?」
「尾崎さんそれに新井先生、たった今この東京の真上から
もう一隻UFOが現れたそうです、調度この真上でして」
「もう一隻来たのですか?間違いないのですね?」
「あれだ、見えますよ、あれですね、岡野三佐?」
「とりあえず非常体制とします、全員地上に降りて」
「栄作くん、あれよ、また来たのよ」
「またかよ、やはりもっと大勢力で来てんじゃないの?」
上空にもう一隻現れたUFO、再びの来襲は、予想外だった、
尾崎、新井たちも慌てて組み立て鉄製の通路と階段を通る、
そしてUFO捜索チームは、緊急のもう一隻のUFOの着陸の
誘導をしようとするのだった、ここ東京湾埋め立て地空き地には
もう一隻着陸可能なスペースがある、そこへの誘導を試みたのだ
自衛隊の岡野を中心として指示されたのだった、
「早く円形に白線を引け、そして発煙筒を焚け、次のやり方は、
それで行く、円形に発煙筒を置け」
岡野の指示通り緊急用の発煙筒を出す自衛隊員たち、そして
急いで引かれた白線の上に一人一人置いて行く、光と煙を出し
上空のUFOへと向けたのだった、
そして15分が経ちUFOは、上空100mしばらく留まる
そしてゆっくりと地上へと降りて来たのだった、
「よし降りて来た、陸上自衛隊特別部隊は、着陸を確認次第に
UFOを囲め、尾崎さん、体制は、出来ました」
「お願いします、しかし分からない、もう一隻何で来たんだ、
同型のUFOは、ゆっくりと尾崎たちの目の前に現れた
そしてこちらの誘導に従う様に着陸態勢に入る、なぜまた
現れたのかは、分からない、全員で混乱に落ちていた、
そしてもう一隻のUFOは、着陸をした、発煙筒の煙と光に
巻かれ、そして自衛隊が周りを囲んだのだった、
「体制そのままで、しばし待て、全員動くな」
岡野の声だけがなり響く、そしてしばしまた動きは、なかった
そして10分してもう一隻のなはらの扉が開いたのだった、
「まだ動くな、突撃チーム行け、配置に付け」
扉の入口当たりを固めた突撃隊は、岡野の指示を待つしかし
20分経っても何も起きない、また同じ様子だった、
「よし内部突入へ、行け、第一陣突撃しろ」
UFOに突入する自衛隊、そしてまた同じく無人と判断された
「尾崎さんまた同じく誰も乗っていないとの知らせでして」
「分かりました、また無人か?いったいどういうことだ?」
そしてもう一隻のUFOの調査も開始した、安全が確認された
ので尾崎と新井たちも入ることにしたのだった、
「どうぞ、やはり同じように中央にフロウァがありました、でも
あちらとは、違いしっかりとモニター機器などがありまして」
「こちらは、メッセージ付きか?この惑星から来たのか」
「尾崎さんこちらにも同じようにベッドがありますね」
「本当ですね、新井先生、しかし誰もいない、なぜだ?」
次のは、モニターがあった、銀河系のチャートを示す映像が
流れていた、このUFOがどこから来たか教えたのだった、
そして一週間が経ちUFO捜索チームでの見解が出た、
それを内閣官房長官へ尾崎が報告したのだった、
「つまり尾崎さん、二機のUFOは、連結していたと」
「はい、つまり最初に着陸した大型の出力だけで来たと考え
られます、もう一隻には、大量に冷凍水素が入ってます」
「ほう?すぐにでも銀河系へ旅立てるというのか?」
「はい、そう見解しています、そして内部のモニターなどの
解析は、惑星の特定も出来ました、太陽系から三千光年先
です、そしてこれは、まだ特定とは、言いきれない調査隊
からの報告ですかあるカウントダウンをしているみたいで
それが二隻目のUFOの再出発と見解してまして」
「つまりもう一隻は、Uターンのためだと言うのかい?」
「こちらからも同じようにしてくれかもしれません、そう
考えてます、同じく20年生きられる脳死を乗せろと」
「なんとかそれを止められることは、出来ないのか?それは
簡単な話じゃない、総理もそれは、反対するぞ」
「残り時間は、二週間ほどです、内閣に判断を委ねます」
「分かった、つまり君は、それをしようとの考え何だね」
「どうすべきかは、悩んでいます、だから政府に相談をしたの
です、個人的見解では、決断が出来ないことですから」
「分かった、君の覚悟は、総理に話そう、なら用意をするが
いい、脳死者の提供を呼びかけることには、反対しない
しかし世界中は、猛反発は、するよ」
「承知です、ただこの運命は、待っては、くれないのです
選択肢は、二つ、脳死を乗せるか、それか健常者です、
しかし健常者の方が条件が難しいです、なるべく若く
そして20年の孤独を耐えられなければなりません」
「それもあちらの惑星も同じだったということなんだね
あちらの科学力もここまでが限界だったんだね」
二隻のUFOを検証した結果がこうだった、彼ら宇宙人は、
地球から3000光年離れた惑星からやって来た、そして
光の速度を超えられて100年近くの宇宙飛行になると
そして相対性理論の理屈で宇宙船の時間間隔が変わりそれに
より内部は、20年のほどの時間間隔となるのだった、
そして約20年での到着がやっとだと、そして乗せられる
のがたった一人、それが答えだったのだった、
そして宇宙人調査チームで話し合いが行われた、
「自衛隊からの見解です、反対です、脳死者を乗せるのなら
我々自衛隊の人材にすべきとの考えですので」
「いやそれは、無理です、健常者で若い優秀な自衛隊員でも
そう孤独には、耐えられないでしょうし」
「医者の立場からも自衛隊の意見は、反対します、それなら
あちらも元気な人をよこしたはず、その証拠に他の生命体
の冷凍保存もなかった、その宇宙輸送も難しいのですよ」
「ならどうするのです?脳死を乗せるのは、こちらの有識者たち
も必ず反対しますよ、それならもう一隻の機能を破壊して停止
をさせましょう、何もあちらの惑星の思惑に従う必要も義理も
ないでしょう、そうじゃありませんか?尾崎さん」
「そうかもしれませんね、そしてこの科学力を人類が手に入れる
そうして一からこの能力で宇宙進出計画をすればいい」
「そうですよ、尾崎さん自衛隊で自己制御装置を破壊しますよ」
「それに何の意味がありますかね、手に入るのは、科学力だけ
です、これでは、今までの人類の歴史の繰り返しなだけです
再びこの能力で人類は、宇宙空間でも戦争をしてしまいます
それが見えてしまう、我々日本人は、今までの歴史を再検証
し次なる未来を導かねばなりません、その一歩目が必要です」
「それが脳死をこちらも乗せるが応えだというのですか?」
「いったい誰のために未来が必要か今こそ考えるのですよ、
お金を持っている人間だけの未来じゃなく権力を持っている
人間だけじゃなく、次の未来は、本当に誰もがチャレンジを
出来るのですよ、戦うのでは、なくただなれ合うだけでも
ない、このメッセージは、きっとそう何ですよ」
「何か医者の立場で尾崎さんの言いたいことが分かりますよ
医学の世界も日本もビジネス化の方向でもあるのですよ、
その一つがジェネリック医薬品です、特許が排除されたと
いう名目で安く大量生産が可能とかで医者の治療許可で
それら患者に与えます、しかし大量生産は、生産段階で
最小の単価となります、これは、危険性もあるのですよ、
医薬は、ある程度保証が可能でなければなりませんよ、
今の医学の方向も歴史を繰り返すかもしれませんよ」
「いったいお二人は、何が言いたいのですか?それがいったい
どんな正論と論理的な見解となるのですか?」
「説明できないものは、人は、ただ不思議と観る、だったら
それでいいじゃないですか、世界から観たら日本という国は
本当に不思議だったでしょう、今も犯罪は、先進国の中でも
愕然に低い水準です、産業革命の時代でも遅れに遅れた国家
でした、今でも宇宙開発能力ならアメリカやロシアにも勝て
ません、しかし経済力は、世界第三位にもなっています、
アメリカや中国より人口が少なくその上で女性の社会進出も
世界一ダメです、しかしそれでもこれだけの能力があります
そして我々日本人は、世界に対して見失っていたことがあり
ます、日本は、世界から遅れていると常に言う論者がいまし
たが世界の常識は、こうだとか世界は、女性が社会に台頭し
ているとかあまりにも気にしすぎた、我々には、きちんと
親がいたというのに、親は、この国での生き方ならみんな
教えてくれたというのに、それで世界の笑いものですか?」
「自分も同意見、我々日本人には、全員に親は、必ず存在する
医者の立場は、こう考えます、男は、外で働いて女は、家を
守るのがしっかりとした日本人でした、それで我々日本人は
安心が出来た、これが本当の基本的な日本人なんですよ」
「そんなの時代錯誤と言われる考えです、自衛隊は、すでに
多くの優秀な女性の人材もいます、通用しませんよ」
「今の時代の日本人は、敵にする考え方かもしれませんが
しかし現代人の考え方もやがて時代と共に消えていくで
しょう、今は、その考えが定義になり頑なに頑固者となり
大勢の日本人が言うでしょうね、しかし以前の日本人の
考え方も全員が必要とされた小さな子供たちには、親が
必要だった、父がいて母がいた、それだけで十分な誇り
でしたよ、そしていつの間にか世の中は、社会での出世が
すべての人のことだともされた、それが社会的地位を決め
ると、これがまず間違っている、そのために父なり母に
なることを拒否していい訳じゃない、その方が人生に対
してより大切なんです、人類は、子が出来てやっと親に
なれるのです、これが本当の宝物なんですよ」
「それを教えてくれたのがあの脳死の宇宙人なんですよ
岡野三佐、まさに非武装の平和な存在なんですよ、
それが尾崎さんが言いたいことなんですよ」
「言葉もしゃべらず何の論理も言えない存在こそ真の平和
な証ですか、武装理論も何一つ持てないからですか」
「だからこそ多く学べるのです、我々が出すべき答えが
これであるべきだからです、何もみんな平等でなくって
いいんですよ、多少の差は、ある程度は、しかたない、
あってよかった差でさえ現代人は、見失ったのですよ
だからいけない経済格差が返ってこの国にまで起きた
のですよ、一人一人を大切な個性とは、認めずただの
契約者ですよ、誰にでもしっかり親がいるというのに
安い賃金で雇っていいですよ、そして能力ばかり求める
のですよ、そしてそれで出来上がるのが質の悪い政治家
や官僚でもあります、その答えが今の日本人ですよ」
そして、日本国内及び世界中は、一斉にこの騒動を報道を
したのだった、二隻目は、同じ様に地球側にも脳死者を乗せ
送り届けろと、このことで議論番組などされ各種と意見が
述べられ異論反論もかなりされていたのだった、そして
対応に困る日本政府、今回のことでまだ会見も一回も開いて
は、おらず責任者の尾崎も政府から記者会見は、開くなと
命令もされていた、今後どうするか誰もが悩んでいた、
しかし尾崎は、決めていた、行動すべきと、その一言を
付きまとう記者にコメントとして述べたのだった、
そして、尾崎は、したしぶりの休暇を取り妻愛子と共に
息子の幸太郎に面会に行った、そして尾崎は、愛子に頼む
ことにしたのだった、幸太郎をUFOに乗せることを、
「愛子、無理を承知で頼みたい、君もいろいろ報道などで
今回の一軒のことは、耳にしている、そこで頼みたい、
幸太郎も候補者にする、君から取り上げる結果だが」
「あなたのことだからそんなこときっと言うと思っていた
すでに国家は、脳死の子供を数人候補にしていると、
どこかのワイドショーがやっていたわ、本当だったのね」
「すでに三名の申し入れがあったのは、事実だ、こちらが
公募をする前に来た親御さんたちがいた、そして明日に
も希望者が増えそうでもある、問い合わせも殺到しても
いる、しかしいろんな条件から考えても幸太郎が一番
なんだよ、それにとても責任もある、そして何よりも
批判もある、正しい選択では、ないかもしれない」
「それでもあなたは、やるのね、たとえ幸太郎じゃなくて
も脳死の子供を乗せるというのね」
「君を説得する言葉は、もうない、これは、親としても
していいことでは、ないとは、思う、報道でしている
世論調査では、異論が多いのも事実だ、しかし自分は
こう思っている、これが今までの人生の流れで一つの
運命の分かれ道で誰かが運命の導きを与えてくれるの
ならば従うのもしかたないということかもしれないと」
「それが宇宙から来たメッセージだというのね?あなた
幸太郎もそのメッセージになるというのね」
「絶対に成功するとは、言い切れない、あちらの惑星に
しても地球にたどり着く確率も相当に低かったはず
ほぼ奇跡に近いことだ、はたして幸太郎があの惑星に
たどり着くかは、分からない、でも自分は、選んだ、
我が子だと、この運命は、この仕事を引き受けた
以上は、やり遂げなければならない、その責任を取り
たい、これらことで批判を受けるのは、自分一人でいい
やり遂げ総務省に退職願を出す覚悟もある」
「あなたの人生も懸けるの、相当な覚悟をしたの」
「親としてこの子を捨てる結果かもしれない、馬鹿みたい
にロマンを求めてやろうとしているのかもしれない、
しかしいつかこのことがもし成功したら日本人として
誇られ称えられる、やはり日本人にしかできなかった
となって欲しい、今は、それだけが希望なんだが」
「私は、いいわとは、了解しないからね、決して私は
賛成をしないわ、まだいくつもの疑問と不安しかない
わ、でも一つだけあなたの意見に心から許してあげる
希望があるならいいわ、私には、今の私自身に女として
何の希望もない、もう子供は、産めない、その運命だった
たった一人できた子供は、脳死でこれが精一杯だったわ、
そしてあなたも仕事で追い込まれている、そうなんで
しょう、すべての責任は、あなたとなってしまった」
「許してくれ、愛子、しかしどんなことがあろうとこれから
我々夫婦は、希望を持とうじゃないか、そうやって生きて
行くんだ、また二人で夫婦を再出発をしよう、子供なんて
もういいから、何でもいい君と生きていけるなら」
愛子の手を握り尾崎は、心からの言葉を精一杯述べたのだ、
辛く長い人生の悩みともなるだろう、この夫婦は、一生
悩み続けるだろう、これが本当のこととは、誰も論じては
くれないと、しかし二人は、決断をしたのだった、
そして、行動開始となる、二隻目のUFOを徹底的に調査を
することになった、残りは、あと10日、
「尾崎さん、自衛隊としては、まだ反対です、内閣総理大臣も
はっきりとしたゴーサインは、出していませんよ」
「出す様に工作活動は、してもらっています、だから出発の
ための活動とします、ご理解ください」
「なら自分も上を説得します、それでいいんですね」
「お願いします、新井先生、今日にも幸太郎は、こちらに
来ます、二名の看護師も来ますので」
「こちらも脳外科医を一人派遣を要請しましたので」
「よし、幸太郎の受け入れ態勢が出来た、それで先生?」
「はい、先ほどの依頼の長期保存の食料のことですね」
「明日にも栄養学の専門家も来ます、それで三日以内に
何を食料保存庫に入れるか決めてください、こちらの
貯蔵タンクは、すべて空だと判明したので」
「責任を取ってやります、おい?紗子くん、栄作よ、それで
プログラムのエンジニアは、何て言ってたの?」
「貯蔵庫使う順番のプログラムがあったそうです」
「そこに液体ミルクを冷凍保存できそうですよ」
「よしそのタンクから検査しよう、入れる前に徹底的に
消毒するからな、医療班には、そこまで責任あるぞ」
尾崎が中心になり進められるUFO再出発計画は、まだ国家
も容認してないのだが始められた、そのことは、報道などで
全世界に知られ賛否両論となり他国政府も日本政府に対して
冷静な判断を求めていた、アメリカなどは、UFOの一隻を
引き渡しを要求している、混乱する日本国家、内閣総理人は
何とかごまかし記者に対応をする、はっきりとしない政府に
国民からは、不満の声も上がり始めていた、
そこですべての説明を尾崎自身がしなければならなくなった
そのため再び内閣官房長官と話し合いとなった、
「尾崎さん、総理も判断を正直迷ってもいる、脳死の君の子を
乗せて三千光年の信じられない宇宙の旅だ、本当に成功を
するのかい?確率的には、どれほどのこと何だい?」
「成功率や科学的予測は、今の我々には、出せない科学力です
しかし我々は、責任のある側は、妥当な判断だと考えます」
「はたしてそれでいったい何の意味があるのかな、我々が
地球に来た宇宙人を受け取ったとしてもどれだけのこと
が手に入ったかそれをまず考えるべきだと総理の判断だ」
「明確な理由と意味を説明しろと言うのは、最もだと思います
我々は、もしかして意味不明の無言電話を受け取ってしまった
かもしれません、それに応えようとするのは、おかしいこと
です、しかしやるべきだと判断しています」
「まず日本国民にどう説明する、そして世界に対してもだ、
このままじゃ日本人は、理解されないよ」
「それは、日本人という存在を未だ世界に説明できないから
だと思います、日本人は、どこか世界に対して自信がない
のですよ、かつては、侍と農民の国でした、商人などは、
それより身分が低いとされていました、国家の中では、
一番にお金を持っていたというに、現代では、それが逆転し
そこで歴史が変わってしまいました、そして日本という国内
の世論も右往左往してしまいます、現代の日本には、しっか
りとした理想理念がないのです、アメリカやフランスの様に
特に自由の思想でもありません、そして最も信頼をしている
のが国際的という判断基準です、この国は、何でも国際基準
に照らし合わせて考えてしまうのです、それは、やはり彼ら
国際に遅れしまったと自らそのレッテルを張ってしまって
いるままだからです、その証拠に世界遺産に認定されると
大絶賛します、本当に自信があるなら自らそれら歴史的遺産
を堂々と発信すればいいのです、日本は、ここが素晴らしい
と説明すればいいんです、そして今の日本に説明が出来ない
謎の物体が現れてしまった、そして説明が難しい信念がない
日本人がそこにいたのですよ、国民の半分がどの外国語やら
も話せない、中学高校大学と英語を学んだというのに話せる
人は、ほとんどいない、これは、日本人の弱点でもありその
理由は、日本語という国際的にも珍しい文法でもあります
から英語の独特のイントネーションが耳に入りにいくことも
ありそれで国際的なことは、苦手だと思い込んでいるのです
あまりに国際的というのは、日本人とってプレッシャーなん
ですよ、だから怖い、勝手に判断すること恐れています」
「君は、何だい?その判断は、日本人らしいと言うのかい」
「未だアメリカなしでは、月面飛行も無理だと思っている
日本人が邪魔しています、宇宙飛行の技術は、元々が
第二次世界大戦中のドイツの物でした、本当なら日本が
ドイツの次に手に入れてもおかしくないはずです、その
ころは、ドイツとは、同盟国でもありました、アメリカや
ソ連よりも月に先に行けた国家でもあったはずです、
たまたま我々日本人は、負けてしまっただけなんですよ、
たった一回の国際的な敗戦です、それは、多くの犠牲も
払いましたよ、そしてあの戦争の結末は、核戦争でした
次なる国際戦争は、核戦争と世界中の人は、考えます
しかし我々日本人は、核兵器や毒ガス兵器を手に入れた
訳では、ありません、もらったのは、花の様な存在です
アメリカと戦争する前に日本から友好の証として今も
ワシントンに咲くソメンヨシノがあるじゃないですか
敵国の象徴だというのに彼らアメリカ人は、その美しさ
を切れなかった、これと同じと思うのですよ」
「これは、科学がどうのこうのと言う前に美しいこと
だと受け止めるべきだと言うことかい?」
「美徳精神は、必ずあるはずです、それは、現代の人類では
脳死の子供を知らない惑星の宇宙船に乗せることに疑いを
かけることでしょう、もっと他の方法でのコンタクトを
考えるべきかもしれません、これがソメンヨシノの様な
美しい花なら楽だったでしょう、日本人ならお返しに
桜を送り返せとなることでしょう」
「なるほどな、我々日本人は、謎の脳死の宇宙人のことや
UFOのことをどう理解すべきかが問われたんだね」
「これは、いつの日かソメンヨシノを送れる日が来ます
その一歩目かもしれません、彼ら謎の宇宙人たちは、
この選択をしたのです、それは、最もかけがえのない
存在は、何か、その答えが命だったのですよ」
「命の美しさを彼らは、説明してくれたのかい?」
「その理解だと思います、一番大切な存在を贈り届けて
くれたのです、それは、半分は、死という存在でも
あります、彼らも脳死は、人の死だと判断してます、
しかし半分は、悩んでいます、我々より科学は、進んで
いるというのに未だ脳死の判断は、疑問なんでしょう」
「その気持ちに気付けたのは、君自身の今でもあるのかい
脳死の子供を抱えてしまったご家族たちなのかい?」
「はい、それは、臓器提供を待っている方々も大勢でしょう
そして悩みました、答えも出し切れません」
「尾崎さん、僕もね、あの脳死の法案可決の時は、いろいろ
と難んだよ、政党でも統一見解も一切となかったんだよ、
我々国会議員も議論を散々してきた、まあ我々の言い訳
だけどさ、それでも苦しかったのかい」
「苦しいということは、必ずあることを悟りました、そして
気づきました、そんな時こそ美しい物を探したいと、」
「そして忘れないことかい、一つ一つの大切な命のことも
それが最も日本人だと言うことなんだね」
「戦争に負けても女性蔑視の国でも沢山美しいことがある
のが日本です、今だって何やってんだって言いたい人は
道に歩いてます、歩きながらスマホをいじっている人も
いますよ、でもそんなことに負けない精神があればいい
いやあるんです、日本人には、その精神論ならば」
「それは、武士道でもありそして天皇陛下を始めとする
歴史的な皇族継承、そしてしっかり働いてくれる農業の
方々、それがあったか、日本人に」
そして、こちらでは、新井と彼の部下たちと議論となる
「先生、女の立場から言わせてもらうと尾崎さんの考えは
理解しにくいこともありまして」
「自分の子供を乗せてしまうことかい?まあ休憩もかねて
話し合うか?自分も正直言えば反対をしたいがな」
「先生も思うなら尾崎さんのこと止めたらどうです」
「それも考えたよ、栄作よ、それに綿貫紗子、医者としてもな
成功率やそういう判断ならすべきだとなるがな」
「でも先生は、やらせると言うのですか」
「尾崎さんは、成功率とか確実性とかそういうのは、もういい
のさ、そんなことは、脳死の幸太郎くんを抱えた瞬間に感じ
たことさ、頭の中散々と駆け巡ったこと何だろうね、、、
臓器移植は、命のリレーとかね、そう奥さんのことも説得を
しようとも思ってたはずさ、」
「じゃあ先生?これも命のリレーてことですか?」
「自分は、この言葉が嫌いさ、これは、きれいごとに差し替え
説明しようとしているあんまり意味のない説得方法でもある
日本人には、これでは、無理だった」
「それは、結局、結果的に臓器提供が増えなかったから?」
「いや数の問題じゃない、日本人は、ものすごい血族主義
だからさ、これが血族や親戚関係ならすんなり提供とも
なるのも日本人かもしれない」
「なるほど、見ず知らずの人には、そうとは、行かないと」
「論よりこれこそ証拠さ、臓器提供のことは、もっと日本人が
何者かより知らなければきっと広がらないことだろうね、
そしてこれも同じこと、この宇宙にいったいどこに地球以外に
存在しているのか証明できないことを尾崎さんは、悟ったのさ
方法もこれがある意味限界なんだ、どんな精神力を持ってても
長期の宇宙飛行は、やはり無理なんだ、そして命があると必ず
あると証明するには、この方法しか彼らには、なかった」
「どうしてです、冷凍技術も相当なものですし、それならば
他の生き物とか乗せるとか方法は、あるはずてすよ」
「そうですよ、あとは、冷凍の遺伝子とか、方法は、いっぱい
ありますよ、もっと分かりやすいメッセージでいいはず?」
「そんなの科学的とか医学的とかだろう、それは、専門家に
したらその方がありがたいメッセージだ、分かりやすいし
そういう人たちのためならいい、でも彼らは、違うのさ」
「何が違うのです?英知があるならもっと堂々といろいろ
文明を伝えればいいじゃないですか」
「そんなのは、一番に悪党がやって来る、美しい花よりも
戦争だとなるのは、人の歴史を見れば、分かることさ、
そんなのも追っ払ったのさ、何も言えない脳死の宇宙人
でわさ、これは、引き受けた時は、驚いたよ、なんだか?
訳が分からなかった、しかし今となるとよく分かるんだよ
何を考えての地球への提供だとな」
「何です?その答えは、先生?」
「来たのは、たった一つの命さ、そんなに慌ててどうする
それが答えさ、たった一つの命が宇宙を彷徨いここまで
やって来た、まだ一歩目なんだよ、彼らにしてもさ」
「まだ一歩目、それを尾崎さんもやりたいと?」
「そうさ、尾崎さんは、そんなに深く考えず素直に日本人と
考えて導き出したんだ、あの宇宙人は、尾崎さんにしたら
親戚なんだ、そうしたんだよ、尾崎さんわさ」
「そう考えた、もう大切な親戚だって」
「そうだ、その考え方がもしかしてこの日本で臓器提供が
より広がるヒントかもしれないよ」
「つまり提供者と授与者を親戚にすればいいと?」
「そうさ、日本の医学にもかつては、素晴らしい文化がある
いや今もそれは、ある、置き薬さ、富山の置き薬さ」
「ああ、あれは、絶対に世界では、無理とされる商売」
「これがなぜ成功したか知っているかい、それは、日本人の
人の好さもあるが彼ら富山の薬売りは、結婚も助けてたん
だよ、どの家庭の家族構成も彼らにしたら商売の情報源
だった、それに合わせて置き薬なども提供していた、
そして使った分だけ料金をもらっていた、そして彼らは
年頃の子供たち家庭たちを知っていた、そこで情報を提供
をしたのさ、たとえば隣町に年頃のお嫁さんやお婿さんに
いい人がいるとね、それも信頼となったのさ」
「なるほど、今で言う婚活サイトみいたのしてたんだ」
「そうなんだよ、自分は、それを思い出したんだよ、そして
あの宇宙人に照らし合わせた、まあ宇宙からやって来た
置き薬は、失礼だが、精神は、似ている様な気がした、
似た様なた精神があるんだろうな」
「日本人と似た文化?だからやって来たと」
「そんな気がするのさ、親戚を増やしてくれる方法何て
そうは、無いぞ、今も結婚ぐらいしかない、今も昔も
日本人は、同じだ、それは、良質もありしかし欠点も
ある、これからの時代は、どんどん外国人がやって
来る時代だ、血族関係だけ求めていたら人間関係も
狭くなるだろう、その証拠が臓器提供の低さでもある
変な話だが日本じゃ悪党となるヤクザの方々は、契り
として兄弟関係となる、それが彼らの結束関係でもある
裏社会の人たちだって出来てたりしてな」
「それ皮肉な話ですね、僕ら堅気の方がいろいろと日本人
の固定観念にただすがってますか?」
「そうかもな、いいよな、宇宙人と親戚になるなんてさ
尾崎さん一歩進んでないかな」
「先生の論理よくわかった、私は、日本の女性のとして
一歩進んで考えたいですよ」
「僕もですよ、そして日本人が何者なのかももっと知り
たいです、それが大いなる一歩目なら」
「だから協力しよう、最も日本人として素直な尾崎さんに
対して、あの人は、知っている、宇宙人がこれを求めて
来たことを、日本人から世界に伝えるのさ、これからの
時代は、こうして日本人は、世界に親戚も増やし続ける
と、これが現代が抱えている日本国家の問題点も解決を
するヒントかもしれない、日米同盟なんて問題じゃない
規模の発展をするかもしれない、少子化や女性社会進出
とかも含まれるかもしれない、我々には、国際社会に
頼ならくっても自ら大いなる第一歩を踏める文化論なら
世界に負けないぐらいあるてことさ」
そして尾崎がUFO内部に入り調査報告を受けた
「長期の宇宙飛行に備え使う水などの汚水処理などは
よく出来てます、脳死の人を乗せても排水分なども
吸い込み宇宙船から汚物だけ出す仕組みにもあり」
「なるほど、それは、成長段階にも会わせられると」
「はい、民間の医療機器メーカーや介護機器メーカーの
専門家もこの技術が欲しいと驚いていたほどで」
「それで乗務の固定など、大丈夫ですか」
「はい、こちらベッドへの固定となりますが、これら
安全ベルトも自動制御が可能です、それで宇宙移動は
無重力ですから体内の血液など流れを安定させるため
たまにベッドを360度回転させある程度の重力安定
をさせる理屈となってます」
「そこまで考えてあるか、そういう仕組みか」
「そして人体呼吸は、このルーム全体にも酸素を供給します
そして呼吸排出の二酸化炭素を船外に出します」
「それで約20年は、保てるのですね」
「酸素および水と食料は、26年と278日分との予定です
そこまでは、解析出来ました」
「では、一隻目の貯蓄にもまだ予備は、ありましたか?」
「着陸一隻目のには、2年と6週間分が残っていたとの報告
です、すると計算上あちらは、予定よりも遅く来たのでは
無いかとの報告です、いろいろと宇宙飛行の記録なども
解読できました、どうも三年前に火星に到着していた
そうです、着陸は、しなかったみたいですが」
「三年前にもう太陽系に、いたのですか」
「そこまでは、分かりました、まあ火星も太陽系の中では
地球みたいになれた可能性のあった惑星でもありますから
しかし惑星の大きさが小さく大気に水を零度から百度に
とどめて置ける重力がないですからね」
「でもUFOは、まず火星を調査したのですね」
「はい、その記録データーは、今まで人類が解析出来なかった
火星の姿もありました、多少まだ水がありそうですね」
「そこまで分かったのですか、新発見まであるとわ」
「どうもこれら計画には、まず太陽の様な恒星の発見より
土星や木星の様な惑星探査をしていたのでは、ないかとの
推測をした専門家がいます、これら惑星の衛星など方が
生命体のいる可能性が高いと考えたみたいで」
「なるほど、それら場所にも立ち寄った可能性もあると」
「すると残されたすべてのエネルギーの残量からも考えられ
ます、そしてこちらの二隻目は、もしそれら惑星の発見が
無かった場合は、二隻目の出力で引き返す計画なのかもと
考えています、それらプランもどうもありそうで」
「そのために二隻がドッキングしていたのですね」
「こういったデーターも出て来たのですよ太陽系に金星の様な
惑星内温度400度を超す惑星があった段階で引き返す
プログラムみたいでしてね」
「その答えは、それら太陽系には、生命の発見に至らない
とのことになるということですね」
「そしてこちら二隻目の着陸段階で再出発のプログラムが
ようやく解読できました、そのメッセージの意味などを
科学者で議論した結果ですが、やはり考え方がすでに
あるのかという問いかけでは、ないかと」
「やはりそういう見解になりましたか」
「我々今回の騒動の見解に携わった科学者たちは、やはり
尾崎さんの考えに賛同します、やはり他の動物や植物を
乗せてもしっかりとした返答には、ならないと思います
錆びない金属などの文字や絵の記載だけでもダメですよ
これは、決して誰かのイタズラでは、ないと証明するに
は、この方法は、確実性がやはりあります、科学的に
観てもとてもインパクトもあります、しかし人権などの
点では、やはり大問題でもあるでしょうね」
「それは、分かっています、反対もあることも」
「今の人類の科学力でこれらすべての計画を説明するのは
難易です、世界中を説得することも無理だと思います、
我々科学者もあなたを助けられませんので」
「もう十分助けられてます、これら計画の全責任は、自分だけ
です、ここまでありがとうございます」
「我々科学検証委員は、成功率は、ゼロに近いと見解します
はたして元の惑星へ行けるかは、言い切れません、しかし
これだけは、言えます、やる価値だけは、あると」
そして尾崎は、まず宇宙人に子供たちを会わせる計画を実行
することにした、日本中から集められた子供たちから意見を
聞くことにしたのだった、
「君が第一発見者の市川くんだね、再会は、どうだった」
「本当に宇宙人で驚いた、また会えてうれしいです」
「そう、では、みんなに質問がしたい、みんなも新聞やテレビ
でいろいろ聞いたと思う、地球人は、どうしたらいいと思う
一人一人を意見を聞かせてくれないかな」
「尾崎さん、私は、地球人も生きているて教えるべきだと
思います、誰か行くべきだと思います」
「そう、そうだよね、でも観てくれた様にこの宇宙人さんは
脳死という状態です、それで選ばれたとこちらも考えても
います、方法は、同じ方法だとなればどうかな?」
「尾崎さん、僕は、元気な人がいいと思います、きっと
がんばればできるはずですよ」
「そうだね、優秀な宇宙飛行士を乗せるのが一番正当性が
あります、君の意見は、正しい、でも我々人類もそして
この宇宙人の惑星の科学力も現実があります、だから
返答も早く求められてます、あと五日後です」
「尾崎さん、もっとみんなで話し合ってからやればいいん
じゃないですか、どうしてそうしないのです」
「私もそう思います、おかしいです、そんなの意地悪です
あの宇宙人は、そんなに意地悪何ですか?」
「見ようによっては、とても意地悪です、すぐ来てすぐ
答えなさいでは、考える時間や勉強することも出来ない
ですよね、他にも意見は、ありますか」
「はい、人類でもっと大きな宇宙船を造って行けばいいと
思います、世界が協力すれば造れますよ」
「そうだね、もうアメリカの大統領もそんな計画を日本政府に
申し入れた事実は、あります、しかし宇宙開発の専門家の
予測では、早くても10年は、かかるそうです、そして
とても大きなお金が必要です、それにより君たち子供たちの
学校で使われるお金まで削られるかもしれません、困った
人たちの生活費まで負担になります、それが事実です、
それは、夢があるかもしれませんが、人類がして来た宇宙開発
の歴史は、まさに戦争に代わる戦いでした、第二次世界大戦が
終わり次なる戦争は、冷戦というどちらかがお金の力で倒れる
までやった経済戦争でした、今も日本の近くの国でやっている
核開発や長距離弾道ミサイルもこれも同じことでもあるのです
そしてソビエトは、アメリカに負けロシアという国になり、
国家の方針も変えました、社会主義をやめ資本主義になり
現代の世界があります、アメリカが月面に行くために使った
予算は、当時のお金で90兆円ともなるほどでした、これは
当時の日本の国家予算をはるかに超えています、今回のことを
日本人は、こういった戦争や膨大な予算を避けるべきだと我々
は、考えたいです、その気持ちがあるのか、この宇宙人は、
我々人類に問いかけています、平和とは、何か、生きるとは
何か、そしてこの宇宙とは、いったい何か、そのことを強く
言いたいのです、この地球人類は、いろいろと歴史は、繰り
返しています、多くの戦争の犠牲者や食べられなく飢え死に
人々も沢山いました、今も助けられない人たちも世界中に
います、この日本にもいます、国家が目が行き届かなず
大した支援も出来ぬままです、だからこそ考えなければ
なりません、今この地球の現実は、何かを知らなければ
いけません、そのためには、我々日本人が何者かを知る
ことから始めることです、日本人は、誰もが血族主義者
です、みんなもお父さんとお母さんの間にできた血族の
家族です、それを最も大切にするのが日本人なのですよ
しかしこの考え方だけでこれからの時代を乗り切れるかは
別です、一人一人の人間関係は、もっと複雑にもなります
でもこの血族主義の考えを忘れず誰もが人類皆兄弟となれ
ばどこか世界の人たちとも心と心が結ばれるはずです、
そのことをこの宇宙人は、教えてくれたのです」
「尾崎さん、宇宙人は、地球人と家族になれるの?」
「家族になるためには、いろんな道のりを乗り越えてこそ
なれます、ただ好きだ、ただ愛しているだけでは、無理
です、毎日の生活を整えそんな日々を繰り返してやっと
手に入れられます、これは、一人では、無理なことです、
この宇宙人にもきっと家族がいるでしょう、そのことを
みんなも想像してみてください、そして何でこの人だけが
地球にやって来たのか、それは、生命には、家族という
存在が必ずあるからです、その家族を経験して誰もが
大人になります、みんなもやがて大人になり家族の元から
巣立つ日が来るでしょう、この宇宙人も同じなんですよ
家族から巣立ち地球までやって来た、この人は、確かに
脳死です、考える力も英知を養う力も心という概念さえ
無いかもしれません、だからこそ考える力がある人たち
や英知がある人や真の人の心を持つ者が与えなければ
なりません、今この人類の精一杯の誠意を示すのです、
これから君たちは、いろいろ経験しいろんな体験をし
いろいろ難しいことに出会うかもしれません、こんな
人たちは、世界中に大勢います、脳死を抱えている家族
もいます、本当は、みんな幸せになる権利があります、
しかし誰もが幸せになれない事実があるのもこの世界で
もあるのです、こういうことを矛盾と言います、誰もが
説明できない矛盾だらけなのも人類という存在なんです
今こうして起きた現実は、不思議なことだらけです、
科学的や医学的にある程度の説明は、出来ます、でも
君たちにも一つだけ説明できないことを教えます、
人は、なぜ生まれて来たのか、これは、誰もが分かり
ません、一応の説明は、可能ですが、しかし未だこれ
も人類の謎です、でもこうしてみんな生きています、
それが真実です、その答えが地球以外にもありました
方法があったのです、命があるということを真剣に
教えてくれたのです、これは、実験では、ありません
命を使った無謀な冒険でもなく地球侵略を考えている
独裁者でもありません、この宇宙では、命の伝え方は
心ある一歩目です、そして心ある生命体を望んでいる
のです、たった一つ大切な命を勇気を出して与えるの
です、もしこれが失敗に終わっても技術的なことや
科学的な検証による失敗であって勇気ある心が失敗に
終わることでは、ありません、みんなもどんなことが
あっても失敗してもどんな心でもいいから自分自身に
も心が一つあることを忘れないでください、そして
たった一つの心が失敗したと思ったらその真実に対し
て慌てず冷静になってください、真実ならやがて
訪れるだけです、その真実がこうして訪れたから
自分たちもやります、そのことだけは、君たちにも
お伝えします、反対の人もいるでしょう、納得しない
人もいるでしょう、でもそれも大切な一つの心です、
きっと今回の騒動の一連の答えは、みんなが大人に
なったころ出ることでしょう、そのときは、君たち
にお願いします、この宇宙での命と命の出会いは、
果てしなき未来です、まだまだこれから何です」
宇宙人との見学を終えた子供たちは、各メディアから
インタビューを受けた、そして尾崎の考えを伝えていた
納得しないとの意見も多数出ていた、しかし理解を示す
子供たちもいた、そこからまた世界は、いろいろ意見を
述べだした、国連も脳死者を乗せることには、人権上
問題があると発言した、日本は、世界から孤立する状況
にもなる、しかし尾崎の意見に対して理解を示す専門家
も意見を出した、方法が限られているなら他を考える
必要などないと、しかし世界は、大議論となってしまう、
そして尾崎の側近たちが尾崎の気持ちを聞くのだった、
「綿貫紗子は、日本の女性として聞きます、尾崎さん
本当にいいんですか?息子さんで」
「紗子さん、本当にいいんだなんて一つも思ってません
他に候補者も確かにいますしね」
「なら岡栄作として発言します、候補者に15歳の男の子
がいます、25年ぐらいなら生存可能です、一番手なら
彼ですよ、そうしませんか?」
「若きドクターのご意見は、的確ですよ、確かにその方が
いいかもしれない、でもこれは、自分で決めたこと」
「じゃあ新井からも聞きます、本当にいいんですね」
「これも何かのご縁です、他人の子供は、犠牲にできない
世界世論は、大反対です、もっと考えるべきとですよ」
「でもあなたは、もっと考えず行動すべきと?」
「これよりいい方法や考えは、必ずあるでしょう、人類で
計画すれば10年であの惑星へ健常者を乗せて旅立ちを
できるでしょう、しかしこれこそ無駄ですよ」
「自衛隊を代表して岡野が聞きますが、それこそが人類の
新たる発展じゃないでしょうか?より切磋琢磨して」
「そうなるんならいいですよ、しかし理想観念を掲げても
そう成功とは、限りません、この日本だって、明治維新の
時に板垣退助が日本の理想の未来を継承しました、しかし
それもかなり斜めにずれてます、そんなものでして」
「尾崎さんが考えが改めるなら自衛隊は、いつでも機能停止
させます、その考えは、無いのですか」
「その行為は、より世界を混乱へと押し付けることでしょう
あのUFO一つで相当な利権です、次なる時代は、一揆に
宇宙空間での世界輸出が可能になるほどの技術ですよ
この技術を日本や世界がどう利用するかは、不明ですが
もしこれで独裁勢力が生まれ戦争となればこれがとんでも
なかった真実だとされるだけでしょう」
「だからこそ今できる責任を取りたいと」
「自分には、今回のことで世界がどう変わるかは、判断は
難しいです、人類にとっては、歴史的な岐路かもしれま
せんが、そんなことより今ここ日本にやって来たという
真実を大切にしたいのです、馬鹿かもしれませんがね、
かぐや姫じゃあるまいしと言うでしょうけど」
「尾崎さんは、月に返すかぐや姫と思ったんじゃないの」
「いやいや新井先生、そこまで日本伝統とは、結び付けては
いませんよ、はっきりしない答え、これが日本人です、」
「それでいいんですか?私は、納得しないしそれを世界に
言われる日本人じゃ悲しくないですか」
「紗子さん、今の日本だってそんなことは、いっぱいある
世界主要国は、禁煙活動が盛んだし日本は、それも遅れ
そして世界が嫌う捕鯨もしている、イルカだって食べる
それだけで一本の告発映画が作られる、もうね、そういう
一々気にしてたら日本人何てやってられないですよ、
だったらあるがまま、いつまでも世界に言われるのが
日本人でもいい、その結論にたどり着いたのです」
「栄作からもう一回聞きます、それが日本人ですか?」
「世界を知ったからって今更慌ててもしょうがないんだよ
災害も多い国だし、それだって受け止めるしかないよ
雨が降れば受け止めるしかない、まあいろいろ言えば
限がないのが日本人なのさ、」
「フフフフ、なるど、フフフフ」
「おかしいですか?新井先生?自分は、変りものですか」
「戦国時代に豊臣秀吉に傾奇者御免と認められた前田慶次
がいますよ、まさに戦国の世の日本です、世界から観た
らちょっと変わりものとみられるのもいいでしょうよ」
そして、いよいよ出発の日となり、
「愛子、幸太郎とは、ここでお別れとなるが」
「分かっったわ、幸太郎、ごめんね、こんな親で許して
いいわ、あなた、私は、もうさ」
「分かった、運んでください、新井先生」
「ちょっとお待ちください、今日は、自分の家族も呼んだ
ので、由美、記念撮影を」
「分かったわ、尾崎さん夫妻、最後の記念に」
「ありがとうございます、ならご好意にあまえよう」
「後悔の一枚になりそう、気分じゃないわ」
そう抵抗した愛子に新井の妻の由美が言う
「ならやめるなら今よ、愛子さん、今ここではっきりしな
中途半端な覚悟なら引き返しなさい」
「悩ますこと言わないでよ、由美さん」
「しっかりして、自分の子供を宇宙へ行かせるのよ、
その誇りがないと、ダメなのよ」
「その誇りは、幸太郎の命と引き換え何ですか」
「そうじゃないのね?あなたは、無理なのね」
「この子は、何も引き換えられない、私の子です
それだけが私の真実です」
「愛子さん、女は、そうは、産んだ子を手放せない
そういうものよ、嫌ならやめなさい」
「そうしたいわ、でも私は、この人と選んでしまったの
笑えないほど悔しいんだけど」
「あなたじゃなく夫婦で選択したのね、それでいいのね」
「由美さんありがとう、私は、私を見失っていないことが
よくわかった、この子は、いつまでも私の子、それが
唯一の真実、手放しません、誰かに渡すんじゃありま
せん、いつの日かそう遠くない日が訪れるなら」
「きっと訪れるわ、そのために日本の男たちは、きっと
がんばってくれるわ、それを信じて」
「はい、希望は、いつもこの人と共に、あなたさ」
「分かった、希望は、やがて幸太郎の命が証明してくれる
だろう、もう夢じゃない、宇宙の旅は、真実となる」
そして幸太郎を挟み尾崎夫婦の記念写真が撮影されたのだった
そして新井の子供たちがいろいろ持ち込んでいた、
「私もうスマホがあるからこの任天堂のDSあげる」
「僕は、サッカーボールと野球のボール」
「舞子は、これ、折り紙、きれいだからあげるの」
それを観た尾崎は、お礼をしたのだった
「みんなありがとう、宇宙船に乗せる地球からの品物は
いろいろ検討しました、そうだ折り紙がありましたね」
そして、幸太郎をUFOに載せることになり、
「栄作は、ガンダムのプラモで、宇宙人さんよろしく」
「お前も持ち込みか、よしシステムと繋ぐぞ」
「はい、幸太郎くんをベッドへ寝かします」
UFOの生命維持に繋ぐ新井たち、順調に進んでいた
「よし、こちらの呼吸を外すぞ、システム稼働で」
「はい、稼働させます、」
「呼吸安定、先生、大丈夫です」
「よし、しばらく見守るぞ、尾崎さん、何とかなりました」
「なら総理に説明してきますので」
まだこの計画は、国会は、認知してなかった、それにより
最終報告のため尾崎は、官邸を訪れたのだった、
「総理は、君とは、今は、会わないと」
「そうですか、官房長官」
「そこで現時点で総理の非公式の見解を君に伝えることに
する、今の段階で脳死者をUFOにシステムの点検のため
なら了解すると伝えてくれとのことだ」
「分かりました、その了解でいいです」
「総理は、理解を示した、出発三時間前に単独演説の形で
総理がメディアに公言すると約束したよ」
「ありがとうございます、」
「今回の一連のことで特別国会は、開催などしなかったが
各政党議員とは、水面下で話し合いをしていた、それで
ある程度の統一見解をした、君の決断を支持するよ」
「政府の働きに感謝します」
「しかし国連では、説明が難しかった、そのことで君が
国連に呼ばれるかもしれない、いいかな」
「はい、覚悟ならしていますので」
「マスコミ対策も君に委ねる、忙しくなるよ」
「はい、なんとかがんばりますので」
「うん、総理も心配していた、奥さんは、大丈夫かい」
「落ち着いています、ご心配なく」
「我々国会も宇宙へ偉大な一歩だと信じている、いるんだね
この果てしない宇宙には、命がさ」
そして、尾崎は、そのまま記者会見に臨んだのだった、
「お集りの皆さま、発表があります、二隻目に着陸したUFO
の再出発をさせます、元々あちらのプランを実行します
同じように一名だけ人類を搭乗をさせました、また同じ様に
こちらも脳死者です、まだ赤ん坊です、そしてその子は、
自分の子供です、これが真実です」
カメラなどのフラッシュの中に立つ尾崎、記者たちは、
質問をやはりして来たのだった、
「尾崎さん、この計画は、政府を無視しあなたの単独での
ことだとの報道もありました、どうなのでしょうか」
「再出発まで二週間という期間での判断が必要でしたので
自分の責任で行動しました」
「そして政府を無理やり納得させたのですね」
「そう思われても結構です、総理大臣には、難しい判断を
要請しました、それも自らの責任と考えてます」
「日本は、世界各国を無視して単独行動を取っていると
国際社会からは、批判をしていますが」
「今回のことは、国際問題かもしれませんが、しかし
今まで責任を背負ったのは、日本です、だからこそ
決断をしました、この方法しかないと」
「ある科学の専門家は、成功率は、ほとんど無いとの
見解です、本当にそれで責任が取れるのですか」
「行動により責任を取らせてもらいます、このことが
本当に成功となるまで200年は、かかることです
だからこそ今ここで日本人が試されたと考えます、
我々日本人は、命というものをどう考えているのか
その答えが必要でした、それは、今の日本人全員に
聞いても統一見解は、無いでしょう、いろいろと
意見は、分かれます、そして国際社会に相談をすれば
人権の問題が最も言われるでしょう、そして日本人は
これによりもっと混乱すると思われます、だったら
日本人らしく筋道と考えました、本来この国家にある
信頼、悪い人は、そんなにいないと安心して暮らして
いる国民性、それにより親族と思い込み簡単に詐欺に
引っ掛かってしまいますがしかしこれは、ご縁のある
人は、大切にしたいと思う温かい心があるからです、
宇宙からの使者は、日本を選んでくれたのです、
だったらまず大切な新たな親戚として受け入れたい
のです、彼は、侵略者では、ありません、無理やり
考え方を押し付ける独裁者では、ないんですよ、
たった一つだけの命だけでやって来たなんとも
不思議な存在です、今も我々は、どうして脳死者
なのか完全で明確な見解は、出し切れないままです
しかし現実的で科学的根拠による一つの命による
宇宙飛行は、こうして成功したのです、そのことを
我々日本人は、認めましょうよ、出来た、やれたと、
成功例は、こうして我々の前に現れてくれたのです、
だからあちらに成功したと伝えないとなりません、
自分は、そう考え政府に相談しました」
「尾崎さんの考えに納得しない日本国民もいます、
その再出発のカウントダウンは、もしかしてそれ
を止められてそして考えのある知的生命体を求め
ていると思えばどう答えますか」
「そこまで計算しないで愚か者と言う人は、います、
日本人は、ずっと世界を知らない愚か者でした、
明治まで鎖国してましたからね、しかしその歴史
こそ日本のいいところです、何もここで計算高く
なって何の意味があるでしょう、今回のことは、
そんなに意味のあることでは、ありませんよ、
人類が英知で築いたことでは、ないからです
目的は、命と命の出会い、食物連鎖の食うか
食われるかの関係とも違います、もっと広い
宇宙の命の話です、これは、これからの時代に
より考えるべきことでしょう、我々人類は、この
地球にある命をいくつも絶滅の危機にさらした
経緯もあります、日本人は、クジラを殺すイルカ
を食べると世界から怒られています、しかし彼ら
は、これら生き物と本当に仲良くなれたのでしょうか
友人と思い込んでても親子の様な関係では、ないです
それよりかは、きちんと文化とし伝統料理として食を
している方が親から子へ子から孫へと継承します、
この方が自然たる人間関係でもあるはすです、それを
誇りに生きることに何の問題があると言うのですか、
確かに日本人は、国際的リーダーでは、ありません
国際基準による事柄は、遅れているところは、多い
そして国際社会を無視した勝手な行動だと思われて
恐れている日本人は、多いでしょう、しかし、その
心があなた方日本人です、そのことに気付いてくだ
さい、自分たちの力で判断しなければならないこと
ばかりだと、無知で外国語一つ話せない日本人は、
あなたの心にいます、公用語を英語にした会社員
でも国際人じゃありません、あなたも日本人です、
ベジタリアンぐらいじゃ世界は、納得何てしないの
が日本人です、しかしもうそれら国際批判を恐れ
ないでください、我々日本人は、世界の誰よりも
宇宙の命を理解できる血族主義者なのです」
「その理解できる血族主義者とは、何ですか」
「それは、日本国民の一人一人の心にお願いします、
どうかまずご家族を大切にしてください」
「しかしあなたは、大切な家族を宇宙に行かせようと
しています、尾崎さん矛盾してませんか」
「武器を持てば防護も必要とするのが矛盾たること
何の悩みもなく行動した訳では、ありませんよ
そんな家族が日本にもいることを理解して欲しい
です、日本にとってそんな一歩目としたいです」
そして新井も記者に囲まれてしまったのだった
「いいよ、岡野三佐、自分が油断してコンビニに
行きたいとやってしまったしまつだからさ」
「分かりました、でも皆さん一歩引いてくださいね
新井先生は、あくまでも医師ですから」
「新井先生、どうして止めなかったのですか」
「どうしてだろうね、それ不思議なの?」
「医学者として納得をしているのですか?」
「あのさ、今回のことは、すべて納得いかないこと
ばかりだよ、宇宙人が来た脳死だ、巨大UFOだ
信じられないことばかりよ、受け止める方は、
大変だよ、尾崎さんの判断は、苦しいはずよ」
「先生は、尾崎さんの決断を認めたのですね」
「ああ認めたよ、自分は、尾崎健司という人を認めた
だから責任は、あの人だけじゃないよ」
「そんな簡単な話では、ないと思いますが」
「だからって難しく考えてもしょうがないはすだよ
いずれ決断は、必要だった、それが今かいつかは
話し合う必要性は、あったかもしれないけどでも
あの人が責任は、取ると言い切った、それだけでも
大変なことだよ、それは、理解してよ」
「新井先生は、どう理解したのですか」
「どう言えばいいのかな、興味本位と徹底追及の
あなたたちマスメディアを別に批判したい訳じゃ
ないけどさ、正しいことて前例があって語られる
ことじゃない、尾崎さんは、前例のないことを
やろうとしているは、違う、脳死で宇宙人は、
やって来た、これもう真実なんだよ」
「ならばもっと時間をかけて調べるべきなんじゃない
ですか、それもやれるでしょうよ」
「時間をかけるかその時の運を使うかは、人それぞれ
かもしれない、でも運命を選んだのよ」
「本当にその運命にかけていいのですか」
「運命てことは、決断しなければ運命にならないのよ
宇宙の命を知りたいなら答えは、あるってことよ、
そしてまだ始まったばかり、運命は、果てしなき
未来なのよ、今ここで大騒ぎすることじゃない
今の自分からは、それだけ言いたい」
そして、UFOの出発一時間前となり、
「最終点検しました、もうすぐ扉も締まりますので」
「分かりました、ご苦労様です、岡野三佐」
「こちら設置したモニタリングです、内部カメラにより
幸太郎くんのことも見えますので」
「ありがとうございます、先生?様子は?」
「脈拍など平常です、幸太郎くんは、健康そのもので」
「何か先生にもご迷惑をかけまして」
「いいんですよ、心配しなくても」
「そうですか、しかし巻き込んでしまい」
「いろいろ発言したことに後悔しているのですか」
「全世界や全日本を納得させることは、やはり無理です
これが今の時代に一番に難しいことだとやはりなり
これが実は、官僚の仕事の難しいさでして」
「なるほど、二時間前にした総理のメディア演説も実は
同じく官僚が考えたことですか」
「そうでして、自分の上司が総理府の人材を集めるだけ
集めようやくできた総理大臣の演説でしてね」
「なるほど、そういうお役目でしたか」
「現総理大臣の立場やそういうのも配慮してやっと
できあがるのです、そして世間的には、あまり
評価もされないのも我々でしてね」
「そうですか、みんな政治家の発言になりますか」
「人を建ててこそ官僚なんですよ、こんなことを言っては
何ですが、ほとんどの政治家は、勉強不足です、まるで
日本のことを知らない素人ばかりです、そんな中で我々
官僚は、働いています、今回のことも我々から進めないと
何一つ動かなかったでしょう、これが真実でして」
「だから尾崎さんあえて前に出た訳だ」
「そうしないとみっともない日本人になるだけですから
もし違う選択のUFOの機能停止をすることになって
失敗したら政権どころか日本国家全体がどつぼに堕ち
ますよ、これが最も恐ろしい想定なんです」
「それこそ世界信用を失ってしまいますか」
「必ずそうなります、そしてもし機能停止に成功しても
次が怖いです、世界中が間違いなく関与を求めます
そして世界計画となり利権関係が複雑化してしまいます
これが日本が主権となり動く結果となったとしても一番
にお金を出さなければなりません、これが日本にとって
最も最悪のシナリオになってしまうのですよ」
「尾崎さんそこまで予測をしていたのですか」
「その結果で有効な宇宙計画になればいいですが、結局は
兵器開発なってしまったでは、それにより世界中の批判
を浴びるのは、この国です、一番世界に言われる国でも
あるのです、実は、世界の批判を恐れたのは、自分で」
「難しい立場なのね、そこまで責任も感じてたの」
そしてUFOは、エンジンをスタートさせた、ゆっくりと
浮上した、一ミリ一ミリ感覚の様でもあった
「岡野三佐、思ったよりもゆっくりだね」
「そうですね、新井先生、こちらは、3Gほどの上昇と
考えてましたが、2G以下の速度なんですね」
「なるほど、この技術の方が難しいですか」
「地球の重力に逆らって宇宙へ上昇するなら下へ落ちては
なりません、最低重力の三倍は、必要となるはずです
これは、相当な技術の結晶ですね」
ゆっくりゆっくり空へ空へと行くUFOを世界中が見ていた
優しいゆりかごの様に飛んでいく、近くの者は、空へ空へと
皆で同じ目線となる、そしてかなりの時間が過ぎたのだった
「やっと成層圏を突破しました、成功です」
「よかった、まだ内部映像は、見えますね」
「はい、届いてます、幸太郎くんも問題ないです」
「皆さんありがとうございます」
「尾崎さんの決断と勇気に自衛官として称えます、これは
まさに日本人にしかできなかったでしょう」
「いやいや、同じ選択をする国もあるはずです、日本は、
追い詰められた側、しかたなしの決断です」
「では、日本医師を代表してあなたへ、未来は、必ず
あなたを導く、がんばったね」
「ありがとうございます、ご協力していただき」
「まだ仕事は、これからだよ、脳死の宇宙人も解明も
これからだし、まだこの仕事をやるからね」
「自分もです、先生、残された資料のすべての解明を
したいのも自分自身でもありますので」
そして数日が経ちいつもの様に朝が来た、自分尾崎は
妻と二人で朝食を取っていた、そして何気なく話しかけた
「愛子、やはり謝るよ、悪かった」
「あなたの気持ちは、受け取る、分かったわ」
「幸太郎でなくてもよかった、その後悔は、正直ある」
「もういいわ、しばらくは、この話は、しないで」
「朝からすまない、では、いただきます」
「あなた、私も専業主婦だけじゃなく何か始めたいの
いいかな?」
「何をやりたいんだい?別に構わないけど」
「毎日じゃなくてもいいから、何か世の中のお役に立ち
たいの、お金じゃなくてそういうので」
「ボランティアとか慈善事業とかかい?」
「調べたらいろいろあってさ、福祉事業所の仕事とか
この近所にもあるのよ、それと盲導犬になる前の子犬
を預かるとかさ、」
「それ楽しそうだな、かわいい子犬ならいいな」
「ならそれにするわ、それなら家庭にいてもできるし」
「君の人生も応援するよ、それで少々家庭がほこりに
なってもかまわない、何でもするがいいよ」
「私ね、こないだ買い物してて目の悪い人を見たの
それで思ったの、何か出来ないかって」
「君は、しっかり前を向いていたんだね」
「私のことは、心配しないで、もう後には、引き返せ
ないんだし、だからあなたもさ」
「なら自分も責任を果たす、そうするよ」
そして、こちら新井の家庭では、
「大輔、しょうゆくれ、やはり日本人は、ご飯だよ」
「パパ以外みんな朝は、パンなのに」
「ママが大変でしょう、もうさ」
「いいのよ、こういう人だから、なら私も今日の朝は
ご飯にしよう、お味噌汁も作ったし」
「ずるい私たちの分は、ないの?」
「ない、ごめん正美、」
「それなら私もたまには、ご飯にするのに」
「それならパパから提案、朝をパンにする日とご飯に
する曜日を決めよう、由美、そうしよう」
「あなた朝?パン食べるの?見たことないけど」
「アハハハハ絶対無理だと思う、ハハハハ」
「笑うな、大輔、正美、それ貸せ、やるよ」
「舞子のパンにジャム塗ってくれるの、めずらしい」
「そういう疑いの目をするな、舞子おいで」
「パパちょっとお味噌汁ちょうだい」
「ああいいぞ、熱いから気をつけろ」
「ねえ、パパ、宇宙に行った幸太郎くんは、いったい
何を食べるの、今は、ミルクだろうけど」
「一年後には、流動食だ、味もなにもしない」
「ねえあなた、尾崎さんに反対は、しなかったの?
あなたの性格的に考えると不思議でさ」
「自分の子供なら誰も行かせないよ、自分自身なら
選択をしない、絶対に無理だよ」
「でも一言も反対しなかった、なぜ?」
「お前?今回のこと怒っているのか?」
「いやそうじゃなくてさ、よほど尾崎さんのこと
認めているのね」
「あの決断と行動には、反論は、あるのは、当たり前だ
しかしすべてこれからなんだ、まだほぼ何も分かって
ないんだ、ただ一つだけしっかりと解読できたことが
あの再出発なんだよ、それが真実なんだ」
「それ以外は、何一つ不明なの?パパ」
「三千光年先にある惑星の太陽は、解読できたけど
その惑星は、あるかどうか天文観測でも不明だよ
本当の分析一切は、まだまだこれからなんだ」
そして、すべてのことは、また一からのスタートとなった、
残されたUFOと脳死の宇宙人の調査は、組織再編となり
勧められることになった、尾崎も新井もそのまま留任とも
なり新たなる調査ともなるのだった、
そしてUFOからもいろんな情報も出てきていた、ただ
すべてが二進法による電子メモリーでそれら合わせるため
のプログラムが必要となった、その解読までかなりの月日
がかかりそうだ、しかしそれらこともある程度の目途が見え
調査計画の方向性も見えて来たのだった、
そして再調査の会議を終え尾崎は、一人外に出で空を眺めて
いた、我が子を遠くへとやった思いを胸にしまいながら、
どこか罪の意識も感じながらいたのでもあった、
そして新井が後ろから声をかけたのだった
「尾崎さん、いつものコーヒーですが」
「新井先生、では、いただきます」
「まだいろいろと複雑な心境ですか」
「はい、しかし行動しました、それによりまだ批判もあります
一番叩かれたのが血族主義、言い過ぎましたかね」
「何か帰路になる一言だと思いますよ、確かに今の日本人には
血族主義による束縛を嫌う自由主権者もいるでしょうがね
でもいいんじゃないですか、ある程度の定義としたら」
「子供がいなくて憧れていたのかもしれません、やはりそんな
家族を見るとうらやましいですからね」
「これからどうするか夫婦で話し合いましたか」
「はい、女の人は、強いですね、もう前を向いていましたよ
何か始めようとしていまして」
「自分も妻に聞かれたの、どうして尾崎さんのこと止めなかった
のかって、それ正直、考えました、それが出来るのは、自分
だけでしたらね、しかし言いませんでした」
「先生、あなたの立場も辛かったと思います、三人の子供がいて
あの行動を支持するのは、大変だったと思います、しかし、
こう理解してください、今回のことが実験的だったとしても
無駄では、ありません、それより次に繋がる可能性があります
それを信じていいと思います」
「なら次は、止めるよ、二度目の脳死者は、絶対にダメですよ
次は、もっと可能性を広げてからで」
「再編された組織もその方向性にすることをお約束します、
そうですよね、宇宙の命が脳死で止まってしまったら」
「そうです、まさに現代の日本の姿かもしれないのです
脳死者からの臓器提供も増えようともしていないのが
この日本国家です、どちらの命を止めるのかでは、
ないのがこういうことの本質であるべきです」
「はい、そうだと思います」
「コンビニにも置いてあった臓器提供カードも今は、もう
忘れられています、そして家庭でこのことを話し合う
機会も失ったかもしれません、家族で命のことを考える
ことは、豊かなことです、命が一番大事とすることこそ
未来の発展と自分は、考えます」
「では、宇宙人見学施設には、臓器カードを配りましょう
そんなところから始めたいです」
「自分も協力します、それがきっと宇宙の命と再びの
接触でしょう、素晴らしい文化を広げて」
「はい、宇宙の命は、たった一つのメッセージからでした
その真実こそこの宇宙にまだまだある生命の遺跡でした
我々日本人も宇宙の命になれることを信じて」
宇宙の命、それは、果てしなく未来へと続くことかも
しれない、その真実を見果てぬ夢として伝えらること
だろう、命から命へと伝えられることができるなら、
宇宙の命、
完、