大魔王の力
たぶん、助けであって欲しい。
「フクちゃん何やってるの」
「ルシール…」
「大魔王様にそんなにべったり引っ付いてっ。
まさか貴方、魔力制御、ってその格好は間違いないようね」
正直に言おう、もう一杯一杯である。
何がかって?
俺の理性が欲望を押さえ込む限界に決まっている。いやだが負けんよ!
・「とにかく、離れなさい」
・「貴方だって魔力を頂いたのに、何をそんなに怒ってるのかしら。
・ そもそも大魔王様に許可は取ってるわよ」
・「フクはその姿だと理性を保てないでしょうがっ」
・「あら、そんなことはないわ、よ」
・「自信の無さが現れてるわよ、普段はガチガチ堅物の癖に…」
・「そうそう、柱を壊したわねルル」
・「あ、あれは不慮の事故、不可抗力よ」
・「ヘー、魔力を貰いすぎて嬉しくなってついついとか、
・ 口付けがはじめてで恥ずかしくなってつい、
・ って事じゃないと、そう言えるのね」
・「うぐっ」
・「それより、はやくね。
・ ここまで魔力を吸い出してるんだから、
・ 大魔王様の魔力コントロールをしないと」
・「うぬぬ」
・「わかったわよ、
・ 魔力をコントロールするのはルルに任せてあげるわよ」
・「わ、我をルルと呼ぶなぁ」
・「はいはい、ルシール様、では続きをお願いいたします。
・ 大魔王様、続きは魔王様が引き継ぎますので…」
・
・
・
「「大魔王様」」
はっいかん意識がアガルタへ行っていた。
「む、なんだ」
「続きはこのルシールめが行います」
「うむ」
なにがなんだかわからんが、とにかく頷いておけ。
なんとかなるだろう。
「では、まず自らの左手を額の宝玉に添えてくださいませ、
そして右手を私の手で包み込みます、宜しいですか、
今から少しずつ軽ーく、魔力を流し込みます。
私の手から流れ込む魔力が体を巡りその額の宝玉に力を与えます、
自然に回復するのではありませんから、
意識を集中することで感じることが出来るようになります、
目をとじて下さいませ…いきますね」
ふわぁっとなんだか流れてくるな……
「うむ、なにやら流れてきているのはわかる、これが魔力か」
「はい、この魔力こそは他の4大元素を統べる5個目の元素、
全ての物質、全ての現象を引き起こす事が可能です」
「ふむ、これで魔法が使えるのか」
「はい、大魔王の力は現象改変の力と言われております、
魔王や普通のものは決まった魔法を使用しますが、
大魔王様であられれば、その魔法をも自在に表されるでしょう」
「やり方がわからん」
「危険な力でございますれば、練習が必要でしょう、
言い伝えによれば初代魔王様は、
『地獄の炎よ焼き尽くせ』
と言葉を発っするだけで100万の軍を焼き払ったと言います」
何それ凄いな。
出来ないだろうなぁ。
出来たらチートだ。
「ふむ、では魔力を込めて言葉にしたらよいのか」
「流石に其処までは解りかねるのですが、
ただまずこのように魔力を感じて頂ければ、
存在を次に魔力をイメージしながら心を沈めて、
ゆっくりと力を内側に引き込むように、
そうです、その感じで、
内側へとその力を黒玉へと溜め込むイメージで、
お見事ですね、できてます」
「あーうんなんだか、額から光線でもでそうだが」
「魔力をそのようにそのまま額から放出されて、
武器とした事もあるようですよ」
「危ないな」
「ですが一定量たまりますと、体内を循環するだけです」
「ふむ、ではこれで周りの者に危害は加えずにすむのだな」
「はい、倒れている者も目をさましましょう」
よし、それならちょっとだけ、練習してみたいよな、せっかくの魔法だ使えなくてもいいじゃない。
「ルシールよ、少し練習をしようかと思う窓を開けてくれ」
「では、こちらのテラスへ」
「ここでよいな、では」
「イメージが大事でございますが、
その…大魔王様が本気をだすのは少々拙い事かと」
「うむ」
「その目の前の山ぐらいは吹き飛ばしそうですので」
「フッ、そこまでは無理であろうよ」
そりゃできりゃ嬉しいかもしれないがね
「ではやってみるぞ、『地獄の炎よ、我が敵を打ち払え』」
ふむ、やはりでないな…
「やはり無理であったな」
ドオオオンッ
え、時間差ですか
「ぬ、これは…」
そこで俺は意識を失った…




