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四話

次の日。雄が仕事に行った事を確認して私は部屋を出た。何故なら昨日私の事を心配してくれた雄と会うとまたドキドキしちゃう。

あんなカッコいいんだからモテるんだよね…

可愛い弁護士とかいるんだよね…私より素敵な人がいたら、好きになっちゃうのかな?


ピンポーン♪

ん?だれか来たみたい。


「はい、どちら様ですか?」

「由梨ちゃん、私♪」

「えっ!お母さん!」


ドアを開けたら、お土産片手にお母さんの笑顔が現れた。

家に上がると軽い足取りで歩くお母さん。

なんだか嬉しそう。何かあったのかな?

お母さんの後を追うと鼻歌が聴こえてくる。


「お母さん、来るなら来るって電話してよね?来るって聞いてたら部屋片付けたのに…」

「そんなの教えたらサプライズにならないでしょ♪」

「サプライズってお母さんが?」

「そうよ♪」

「…で、私に何をしろというの?」


私がそう言うとお母さんは笑顔になる。

お母さんは何か私に頼みがある時、いつも笑顔になる。


「実はね…」


お母さんによると私と雄でリゾートホテルにお母さん達の代わりに行ってほしいということ…

プールもあるから、夫婦仲良くなってきてちょうだい♪…なんて…


「雄は行くわけないじゃないない…」

「あらそう?リゾートホテルなのよ?」

「そういう事を言ってるんじゃなくて、雄は私と行くわけない…って言ってるの…」


今までだって一緒にいたことが少ないし…しかもリゾートホテルっていうことは部屋が一緒。

もし行けるとしたら水着だって…


「あら、雄君じゃないの♪」


お母さんの声に振り向くと雄が扉に立っていた。


「し、仕事は?」

「忘れ物取りに戻ってきた…」

「あらそうなの!由梨ちゃん、朝確認してあげなかったの?」


出来るわけないじゃない…そんなに仲良くないし…

昨日の事もあったし…


「…じゃ…」


忘れ物を取りに行き帰ってくると、ドアをあけ、振り向き…


「お母さんはどうします?」


その言葉は僕の車ですけど、送りましょうか?と言っているように思える。

お母さんには優しいのね…


「そうね…お言葉に甘えて雄君の車で帰ることにするわ」

「お、お母さん!雄は仕事に戻るんだから、私が駅まで送るよ…それに雄の迷惑になるし…」

「それもそうね…じゃ由梨に送ってもらおうかしら♪」


そう言うと、雄は仕事に向かい残った私とお母さんはリゾートホテルの話になった。


「いつなのホテルは?」

「雄君の休みに合わせて行ってらっしゃい♪」

「休み…」


いつ休みなんだろう?聞いたことなかったな今まで…他の夫婦は仕事の話とかするのかな?

初めての結婚だったから分からない…


「何、休みの日とか知らなそうね」

「だって…」

「だって…じゃないわよ、何がなんでも聞きなさい?初めての新婚旅行なんだから♪」


新婚旅行…


「えっ!新婚旅行!?」

「驚くこと?結婚してまだ旅行してないでしょ?だからこれはお母さんからのプレゼント♪」

「……プレゼント…」


プレゼントかぁ…雄に聞いてみようかな?


こうしてお母さんは私が駅まで送り…


ガチャ…


雄が帰宅してきた…


「お、お帰りなさい…」

「……」

「あ、あのね、今朝ねお母さんが私達にリゾートホテルをプレゼントって言われてね…それで新婚旅行も兼ねて…あの一緒に行けたらいいかな…なんて…でも雄の仕事の関係とかもあるし…別に嫌だったらいいし…うん…」


なに言ってるか自分でも分からなくなる…


「…別に嫌じゃない…」

「うんそうだよね…嫌じゃないよね…」


えっ…今…嫌じゃないって


「会社に聞いてみる……」

「あ、ありがとう」


良かった…少しは雄に近付けた気がする…

この旅行をきにもっと仲良くなりたい…


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