十二話
「……好きだから…キスするんだよ……」
雄はそう言った。嬉しかった……
雄の気持ちが聞けて嬉しかった…
「……本当に…?」
「…嘘ついてどうするんだよ…」
「だって…夢みたいだもん…」
「…夢じゃないって事…教えてやるよ…」
そう言うと雄からキスが届く…。
夢じゃないんだ…だって雄とキスしてる…
ゆっくり雄の唇が離れていく…。
そしてぎゅっと抱きしめてくれる。
雄の暖かい心…やっと雄に想いが伝わったんだ…
「ねぇ…雄はいつから私の事…好きだって気付いたの?」
恥ずかしくて言えないかった事を聞いてみた。
すると雄は考えながら言った。
「…好きという感情が出たのが、あんたが酔っぱらいに絡まれてた時、あんたを守れるのは俺しかいないと思った…」
雄は私の目をそらさず話してくれる事が嬉しく微笑んでいると、目の前が暗くなったと思ったら、雄が覆い被さっていて…
私達は二度目のキスをした。
私達は抱きしめ合いながら夢の中へと堕ちていった……。
朝になり、どうとう帰る日になった。
私は荷物を準備していると、雄が電話がなる。
「あぁ俺だ…」
私は雄の仕事だと思い、傍を離れようとすると、雄が私の手をつかんで私を座らせる。
どうしたんだろうと雄を見ると、ここに居ろ…と言ってる気がした…。
大人しく待っていると…
「今からですか?」
雄からその言葉に今から仕事に行かないと分かった…。
まぁ…今日帰るんだし、仕事行けるもんね…
「…すまない…今日だけは休ませてくれ…あぁ…それは明日する…ありがとう…」
「雄…大丈夫なの?」
私不安そうに言うと雄は私の頭を撫で言った。
「あんたとの時間が今大事たから…」
「雄…」
雄の言葉から私の顔を赤くするような事を言うなんて…。
やっぱり雄と結婚出来て良かったと思った。