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#2 田中の悪夢と鈴木の受難

以下、田中の設定


名前 田中真澄(masumi)

体重 60kg

性格 努力家、八方美人、誰にでも優しい

特徴 胸がでかい、ジャージをよく着ている、日焼けの跡がある

部活 水泳部

好きなもの 努力して出た結果、人に褒められること、何かに没頭している時間

嫌いなもの 長すぎる世間話、無駄な努力、プライベートな質問

好きな人 家族、友人、江野畑茂、花沢輝気

嫌いな人 上野、花山薫

上野に話しかけられた時の反応 「へぇ~、そうなんだ。なるほどね~...あ、ちょっとごめん。今レポート書いてるからさ、せめてそれだけ終わらせてもいい?ダメ?」

設定 田中真澄は八方美人で、性格もよく、精神的にも体力的にも優れた人物である。放課後は水泳部の活動をした後、夜7時ごろに帰宅する。学校では優等生であり、クラスメイトからよく頼られる。非常にストイックな人物であり、無駄を嫌う反面、上野の意味不明な会話に付き合ってあげるなど、真面目かつ善良、悪く言えばスルースキルがない。そのため、無駄な時間を使うことも多く、それによってストレスがたまることが多い。ストレス発散の方法はトレーニングとサンドバックを殴ること、ついでに自慰行為。

「ハッッッッッッ!!!!!!!!!」

とんでもない夢で目覚めた私は、急いで時計を見る。デジタル時計が示した時間は朝の5時23分12秒。よかった。学校が始まる9時には程遠い。

「ハァ~~~~~...」

大きなため息をつき、現実でなくてよかったと再認識する。暗闇の中でスマホを取り出しながらLINEを開き、鈴木にメッセージを送る。

「あんたが夢で変なこと言ってきたからマジで気分悪くなった。よって慰謝料として今日のお昼をおごることを請求します。拒否権はありません」

…これでよし。言いたいことを言った私はすぐに眠りにつくことができた。


7時間後の昼休み


午前中の授業が終わったので、約束通り昼ご飯をおごってもらうため、鈴木を部室に呼び出す。

「鈴木君、部室までちょっといいかな?その、約束の件なんだけど...」

「えっ、田中、あれマジだったの?というか全体的に意味不明だったからてっきり妄言をほざいているのかと。そっか、うん、わかった。とりあえず部室に一緒に行くから、俺の弁当箱の中身を見つめ続けるのはやめてくれ」

何が何だかわからないといった態度の鈴木と一緒に部室に向かう。

部室について鍵を閉め、周りに誰もいないことを確認すると、鈴木が話し始めた。

「なァ~、マジであの一方的な約束なんなの?別に俺はお前の夢に出たいと思ったわけでもないし、ただ悪い夢を見たからって昼飯おごれってヤクザすぎるだろ」

優しさのかけらもない鈴木が何か言っている。

「うるさい!あんたのせいで本当に...その、嫌な夢を見たんだから謝って!ほら、早く!」

「嫌だよ。大体、その夢って何見たんだよ。その内容すらこっちは教えてもらってないんですけど」

こ、こいつゥ~~!自分が人にどんな思いをさせたのかも知らずに、よくもそんなこと言えたな!

仕方ない、ここはひとつ彼の悪事を教えてやらねば。

「それは、その...本当にひどいことを言ってきたの!夢の中のあんたが!」

「具体的には?」

聞かれたくないことばっかり聞いてくる鈴木。こういうのを火の玉ストレートというのだろう...だが、私は負けない!

「...言わなきゃダメ?」

よし、ここまで言う女子を追撃できる男子など存在しえまい。

「ダメ。はっきり言って」

存在しました。鬼です。悪魔ですこいつ。だれか~、助けてくれ~。ポリコレ警察でもフェミニストでもいいから~

「… … … 人の頭...」

もうこれ以上口撃される前に言い切らねば

「人の頭が?どうしたって?」

真顔で聞き返す鈴木。聞き返すな!まだ続けてるでしょうがぁ!ちょっと口ごもってるだけでぇ!

「だから...人の頭、勝手に触っていいのかって...」

あ~、もうだめだ。後で鈴木のこと叩こう。

「そう聞いたの?夢の中の俺が?...あ、お前がたまにやってくるやつか!え、それで悩んでたの?別にいくらでも触ってくれていいけど」

鈴木はあっさりとそう答えた。こっちは相当悩んだっていうのに!

「...そう。よかった。それじゃあ、話はこれで終りね。はい、楽しい昼ご飯の時間だから邪魔しないでね」

なんとなく顔を隠しながらそう答える。昼ご飯は手持ちの弁当で何とかなるだろう。

「え?それで終わり?っていうか、その弁当持ってきてるなら俺におごれっていう必要なかったんじゃね?」

「うるさい!...まあ、私がミニマム悪い気もするから、慰謝料はなしで代わりに一緒にご飯食べてあげる。とりあえず黙ってて!」

本当にうるさいやつめ。これ以上は反応しないという覚悟を決めて黙って弁当を食べ続ける。

「なあ、もしかして、俺が頭を触られて嫌だって答えてたらお前ここから出て行ってたんじゃないか?なんか田中って、そういうの気にしそうだし」

無視無視...絶対に反応してはいけない...

「あと、黙って食べ続けてるのも、俺と弁当食べるのが嫌ってわけじゃないみたいだし...おい!俺も弁当広げてるんだぞ!いきなり頭をグリグリするのはやめろぉ!」

好き勝手言うバカには制裁を与えねば!

「黙って続けるな!あと、この前貸した500円も早く返せ!お前が金持ってるのはたまにポテチ買ってきてるのでばれてるんだよ!」

鈴木のくせに、痛いところばかり突いてくるッ!

「そんなの記憶にないし、あったとしても当分は返しません!そんな態度してると一生返してやらないもんね~!」

「は!?お前それでも学級委員長か!ひでぇやつだ!疲れてるだろうと思って、おまえの分までおやつ買ってくるんじゃなかった!絶対やらねぇからな!」

それを聞いた瞬間、鈴木のカバンの中にあったシュークリームをすべて開封し、完食した。その間、0.5秒。

「は!?!?!?!」

鈴木の絶望する顔を見れて大満足です。

残りの休み時間もそんな言い合いで消耗し、絶対に鈴木に金を返さないと誓いながら午後の教室に急いで走った。

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