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怪盗物語  作者: キッピー
7/11

<ロイドとの密室>

これはきっと、明がやったのではなく、ラビットが切ったんだろう。

私はこの状況を整理しながら、ラビットの部屋へ行くために、エレベーターの方向へと

走る。

これはきっと、明がロイドの部屋をでて、ロイドに変装して、ラビットの部屋へ行ったということだよね。

ちょうどエレベーターの前へ来たので、順番を待つ。

ティーンティロリーン

綺麗な音楽が流れて、エレベーターの扉が開く。中に入って、41階のボタンを押す。

「すみません。私も乗らせていただけますか。」

女性の声がしたので、あわてて開くボタンを押す。中に入ってきたのは…ロイド⁉

うそ…まさか、女性のふりをしたの⁉

ロイドはとっさに閉めるボタンを押す。扉が閉まった。明らかに密室。早めに降りようと、別の階のボタンを押そうとする。だけど、ロイドがボタンの前を封鎖した。

ここって、1階だから、41階まで、十分時間がかかるよね…?

ロイドがにらんできて、震えあがる。あの時の記憶がよみがえってきてしまう。

明…!助けてよ!

私は心の中で明に助けを求める。

トゥルル…トゥルル…

携帯から電話が来る。着信は、明。一応通話ボタンを押して、放っておく。そうしたら、明にも今の私の状況がわかるはず…!


ドヒュン!

銃音と同時に、私の左腕に強い衝撃が走る。きっと、ロイドが撃った拳銃の弾がかすめたんだろう。

「っ…!」

私が声にならない叫びをあげると、ロイドが低い声で言った。

「…。フッ、あの時の子どもか…。あの部屋に入ってきた男も、ちょろかったぜ。」

私はその言葉にかっときて、言い返す。

「明のことをそんな風に言わないで…!」

痛みに耐えていると、話しにくい。

「ああ、あの男、明っていうんだな。あと…、やりかえさないなら、こっちがやるぜ?」

ロイドが拳銃を構える。やり返したいのに、左腕が痛くて、やりかえせない。

「時間を与えているんだから、さっさとやったらどうだ?それとも痛くてできないかい?」

ロイドが、チャンスだというかのように、不敵な笑みを浮かべて、引き金に指を強くかける。

もうダメ…!

ティーンティロリーン

エレベーターの到着音が高らかに響く。それと同時に、ドアが開きかけた。

「もう、待たねえぞ!」

ドヒュン!

銃音と同時に、あたりが煙でつつまれて。

私は意識が遠のいていくのを感じながら、だれかに思いっきり引っ張られて、どこかに連れていかれた。


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