バトルコロシアムに行くよ
久々です
ポカリ街から遠く離れた、とある草原。そこに「バトルコロシアム」という、冒険者同士が戦う為の闘技場が建てられた。なんでも冒険者同士の揉め事、争いをギルド運営の管理下に置き、それによる負傷者などを減らす為に建てられたらしいが、裏ではその戦いを道楽にしている金持ち連中がいるとか何とか。まぁそういった細かい話はどうでもいい。要は冒険者同士が合法的に戦える場所ができた、という事だ。そんな今世間で話題の「バトルコロシアム」だが、正直俺はあまり関心を持てずにいた。他の冒険者と戦いたいのであれば、「バイオレットリーパー」の連中やレオたちとの手合わせ、特訓で事足りているし、合法的にシメてやりたいと思うような冒険者も特にいない。時折街に流れてくるコロシアムの中継映像(映像魔法によるもの)を酒を飲みながらたまに見たりはするが、自分が参加したいなどとは欠片も思っていなかった。
思っていなかったのだが……。
「さぁ勝負だテッド! 君のその腐った性根、僕が叩き直してやる!」
端正な顔立ちの金髪の好青年が、俺に剣の切っ先を向けてそう叫ぶと、コロシアムの観客は歓声を上げると共に大きく盛り上がった。
「……何でこんな事に」
思わず大きな溜息をついてしまう俺。
晴れ晴れとした青い空を見上げながら、俺はここに至るまでの出来事を思い返していた。
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