ハンター引退します
これはNet Ease社が開発運営するゲーム「第五人格」を題材として執筆しています。また、登場人物と実在の人物との関係は一切ありません。それをご了承の上でお楽しみ下さい。
重大発表と題されたその配信には3000人もの視聴者が配信に集まった。その日はS9(シーズンナイン)最後の夜ランということもありいつもより多くの人が集まっていた。配信者の名前は「逃さずの石山」という配信者であった。
この人物は第五人格をプレーする人の中では知らない人はいないというほどの有名人である。彼はS1~S9まで常にハンターランキング1位をキープし続けたプレイヤーであり、特に蜘蛛は誰も勝つことが出来ないと表されるほどの使い手である。また結魂者以外にもリッパーやマリー、黄衣の王など様々なハンターを使いこなすことが出来る。最上位ながら勝率は7割以上であり、上位サバイバーはS6にて大幅に弱体化された蜘蛛をBanせざるおえない状況にするなど環境を左右するほどの力を有していた。
これだけの男の重大発表ということもあり、視聴者はとても期待していた
『今日重大発表するってことはS10での抱負とかを話すのかな』
『散々蜘蛛banされたから他のキャラ極めるとかかな』
『もしかしてリッスン鹿でハンター1位取るとか?』
『山ちゃんならやりかねんwww』
コメント欄では様々な予想が繰り広げられていた。もしかしたら自分の予想が正解なのではないかとわくわくどきどきしながらその配信を視聴者は楽しんでいた。
「これが最後のマッチングか。マップは赤の協会で、、、今『ただの、、、』って名前見えたな、、、カウボーイBanしたいけど、、、技師Banしないときついな。編成は占い師調香師カウボーイ傭兵。はぁカウボーイやっぱり来るよな、、、他はいつもどおりのゴミチートキャラ集団ですか。」
彼の配信が人気なのは常人離れしたハンターのスキルだけではなくその歯に着せぬずばずば言うそのコメントが面白いため、彼の技術を盗もうとするハンター専だけではなくサバイバー専からも高い人気を有する。
「『ただのけもの』のカウボーイまじで無理なんだよなぁ。あの縄瞬間接着剤でもついてるのか?」
悪態をつきながらもゲーム開始までの時間は迫っていた。
「特質は神出鬼没で人格は右下獣怒り凶暴3、、、と。蜘蛛使わせてくれるならなんとかなるわ。よし、、、やるかぁ、、、」
そしてゲームは開始しカウボーイの即死を取り4吊りをすることが出来た。S9の夜ランを勝利で修めることが出来たのであった。そして視聴者が待ち望んだ重大発表が行われた。
「えー、S9の夜ランお疲れ様でした。まだ明日の朝ランがありますが配信を行う予定はないのでこの配信がS9最後の配信となります。」
『山ちゃんお疲れ様!』
『山お疲れさん』
『来シーズンも頑張ってね』
コメント欄は彼をねぎらうコメントでいっぱいになった。
「それでは僭越ながら私から重大発表を、させていただきます。」
『お』
『なんだろ?w』
『石もしかして中華進出か?』
『やまちゃんなら中華でも最上位行けそうw』
コメント欄が期待に包まれる中、彼から発表された内容は誰にも予想がつかないものであった。
「私逃さずの石山はS9をもちましてハンターを引退し、S10からはサバイバー専門のプレイヤーとして活動をしていきたいと思います。」