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半径三〇センチぐらいの最強勇者  作者: 岸根 紅華
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15

昨日、早く寝たら、知らない間にブクマが八〇越えていた。

「ギュラァァァ!」

「ゴフ! ゴフ!」


 ティンが聖域を作って数分も経たないうちに、この治療所に負傷した者が撫でれ込んできた。

 そして、それを追い掛けてきた魔物も……。


 この治療所の聖域の周りは、大小さまざまな魔物がいた。


「はあ、これって、内憂外患って言う事態なのかな?」


 冒険者の腕の治療を終えた俺は、誰に向けるでもなく呟いた。

 失敗した。

 ティンに張らせた聖域は、予想以上に魔物の目を引いたらしい。

 気が付けばこの治療所の周りには魔物が群がっていた。


「マズイな……」


 ティンの聖域はと強力だ。

 低レベルの魔物の攻撃ぐらいではびくともしない。

 下手な建物に隠れてるよりも、遥かに安全なのだが……。

 問題は聖域が透明なことだ。

 実際、


「ブギィィィィィ!」


 凶悪な顔したゴブリンやオークが、聖域を壊そうと武器を振るう姿が丸見えなのだ。

 出来るだけ女子供は中心に、その周りを治療の終えた兵士が守っているのだが……。

 ガンガンバキバキと響く音は、さすがの聖域でも消えない。

 それに、


「ここにいる患者の治療は終わるが……これじゃ他の患者が来れないんだよね」


 ほぼ治療を終えた俺に、


「カイル殿、ここは我々が囮になり、ここから魔物達を遠ざけます」


 数人の兵士がそう進言してくれるのだが、


「いやいや、数人が囮になったって、ここの魔物全部行かないでしょ? それに、外に出た途端、逃げるより早くアレが来るよ?」


 親指を向けた先には、ぼろい剣や槍で聖域を叩くゴブリンたち。


「悪くすると、ここに雪崩れ込んでくる可能性も高い」

「うぐぐっ……」


「でも、アレ見て逃げ出さないばかりか、囮に志願してくれる勇気は、もう少し取っておいてくれ」


 彼らのヤル気を完全に潰さないよう、フォローを入れて何か良い案は無いかと頭を高速で回転させた。


 うん。


 ちょっとジリ貧じゃね?

 なんて結論に達した刹那。


「はあぁぁぁぁぁぁ!」


 聞き覚えのある裂帛の声が、聖域の一部に攻撃をしてたゴブリンの一団を吹き飛ばした。


「これより治療所にいる魔物を駆逐する! 勇ある者よ! 我に続け!」


「「「「「おおう!」」」」」


 アルデラ率いる十数名の兵士、冒険者が、魔物に対し攻撃を開始したのだ。



「ギャン! ギャン!」


 不意の攻撃に、慌てて魔物も反撃に出るが、


「ティンティン! 聖域の強度を上げてくれないか?」

「はい!」


 俺の言う事より素直なティンに、そっと笑みを浮かべたアルデラは、片手を高らかに上げた。

 彼女が何をするか察した俺は、


「全員聖域から離れろ! それと女子供、心臓が弱い奴は、俺が良いと言うまで顔を伏せろ!」


 彼女の意図が分からないまま、俺の言うとおりに動き出す人々。

 それを待っていたかのように、


「射よ!」


 腕を振り下ろした彼女の合図で、弓を持つ者、大小さまざまなスリングや、魔法使い風のまで遠距離攻撃を開始。

 アルデラたちを迎撃しようと走りこんできた魔物を、次々と餌食にした。

 さらに、


「轟け雷鳴! 雷電ライデン!」


 アルデラの力ある言葉に雷雲が発生。

 間髪いれずに聖域に向かって天から稲妻が走った。


 雷鳴と、それに伴う地響きに、思わず片手で目を隠した。

 一瞬で閃光が走り去り、その後には……。

 

「うわ、やっぱひでぇ有様だわ」


 落ちた雷は聖域を滑りながら地面に着雷。

 当然、壁を攻撃してたゴブリンも、その近くにいたオークも……こんがり焼けました!


「まあ、敵を一掃するのに使うと思ってたが、まさかここまでとは……」


 いまだプスプスと煙を立てる魔物達を前に、彼女はふっと額の汗を拭った。

最後までお読みいただきありがとうございます!

今日中に(今日は今日中っていうぜ!)もう一話投稿します!

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