ウサギさん、平日のお散歩3
再び広場にやってきた俺たちは、広場から見える大きめの施設に付いて説明を受ける。
大通りのアウレリス方面を南、ドルアグス方面を北とすると、東側にあるのが商業ギルド、農業ギルド、建設ギルド。商業関係なのだろう、他にも小さいギルドが密集していた。
西側には冒険者ギルド、暗殺者ギルド、村議会所……暗殺者ギルドッ!?
思わず二度見した俺にリルハが気付く。
どうしたの? と小首を傾げたリルハに暗殺者ギルドを指し示す。
「暗殺者ギルド? どうしたの?」
しばし考え、説明が欲しいのかな? と思い至ったらしい。
「暗殺者ギルドとは名ばかりなんだけどね、要は護衛用のギルドなのですよ。人を殺したこともある罪人とか、冒険者ギルドから登録抹消された問題がある人とかが街の治安や要人護衛を行って高給を取る施設ですね。大抵冒険者ギルドの近くにあります」
それ、問題無いの?
「暗殺者ギルドは冒険者ギルド程規制がないので気軽に入れるんですよね。冒険者ギルドに所属しながらこっちにも所属してる人も結構いますよ。普通の依頼より簡単な依頼で高給が貰えますから」
なるほど、要人となれば貴族とか王族だ。これを影から護衛するだけでお金が貰えるなら確かに高給となるだろう。それこそ冒険者ギルドできっちりとした商人護衛などするよりよっぽど美味しい仕事に成る筈だ。
「後ろめたい依頼とかも結構ありますし、殺人者もいますからいろいろ問題はありますけどね。あまり酷いと上層部に粛清されますからヤバい人は入ってしばらくしたら行方不明になります」
何ソレ怖い。
「暗殺者ギルド員って殆どが脛に傷持つ人ですから、横のつながりも広いですし暗黙のルールが多いんですよね。人によっては冒険者ギルドよりも居づらい場所かもしれません」
ちなみに、リルハは登録してないそうだ。リルハみたいなトロそうな女性があんな場所に行けば、確実に身ぐるみ剥がされるんだそうだ。
もちろん目に見えた非道行為であればギルドから相手に粛清が下るが、それでも事後となる。
下手したら訴えても証拠がないからと訴えを棄却される可能性すらある。それがこの村の闇を統括する暗殺者ギルドである。
そして、このギルドが村にあるからこそ、危険人物も子供を攫ったりすることがないらしい。
下手に悪事を行うと闇の中で粛清が行われるからだそうだ。
つまり、このギルドはこの世界では必要悪として存在しているのだそうだ。
「悪人が多いので冒険者ギルドの人たちにも嫌われてますけど、いい人は暗殺者でも凄く優しいんですよ。まぁ笑顔で人殺したりしてましたけど」
うん、リルハさん、ソイツとの交友は止めた方がいいと思うよ。
「とりあえず、折角ですし冒険者ギルド行きますか?」
リルハの提案に喜んで乗っておく。
俺が上機嫌になったことを察してクスリと笑うリルハ。なぜかホッペにキスされた。
「あ、そうだ。折角ですしダーリンも登録しませんか?」
登録って、冒険者登録? 俺はウサギだぜ?
「えへへ。ダーリンと冒険、したいなぁ」
別に冒険に付いて行く位は構わんが。まぁいいか。とりあえず冒険者ギルド行ってみよう。
と、そう言えばリルハさんや、魔術ギルドとかってないの?
ジェスチャーを交えて尋ねてみると、かわいーと思わず顔をほころばせたリルハがうーんと考える。
「そのジェスチャーは三角帽子、かな? 多分だけど魔術ギルドとかは無いかって聞いてる?」
今ので良くわかったな!?
「魔術ギルドはこの村にはないだけだよダーリン。あそこは魔術のこと以外頭にないから、わざわざ辺境地に支社を出す必要は無いって建築しなかったらしいの」
なんか、そのことだけで魔術師ギルドが嫌な場所だってことは理解した。
そんなたわいない話をしながら俺とリルハは冒険者ギルドへと足を踏み入れる。
とたん、無数の瞳がこちらに……向いて来なかった。
ギルド内に人が居ない訳じゃない。
むしろ人口密度高いなってくらいの冒険者がここに居る。
無骨な男共の巣窟かと思いきや。女性の姿もそれなりに、むしろ子供の姿がかなり多い。
「子供たちはランクGなの。主に村の近くで薬草とかを取ってるんだよ」
なるほど、ランクGだと薬草採取任務しかできないのか。子供たちにとっては安全なのかな?
「ちなみにFランク冒険者は森の浅瀬まで行けるようになるけど、やっぱり採取が多いかな」
リルハの話によると、Dランクになって初めてギルドに認められた一人前冒険者になるらしい。
つまりFランクまでは簡単に登録できるけど、本格的に動けるのはDランクからだそうだ。
で、レット君はこのDランクに上がれたことで舞い上がって全身打撲の大けがを負って療養中ってことか。
ついでにいえば、DランクからはGランクの護衛任務があるらしく、コレをしっかりと出来るかどうかでCランクの道が開かれるのだとか。
一般的にはCランクでベテラン。Bランクは憧れの的、Aランクでこの世界でも一目置かれる英雄扱いだ。
といっても、その上のランクにSランクもあるらしく、世界で10人しかいないらしい。
Sランク冒険者会議なんてものも年に1回行われているとかどうでもいい知識を頂いてしまった。
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名前:うさしゃん
種族:サイキックラビット・シロウサギ
二つ名:雑草ハンター・ハイエナ・ヤリ逃げ犯・アホの子・人生の迷い子・暗殺兎/状態:発情
Lv:6 HP:283/283 MP:72/72 TP:70/70
所持ストロ:3962000
経験値ストック:5
技スキル:咆哮/連打/シュート/飛び蹴り/ドロップキック/回し蹴り/掌返し/疾風怒涛/魔素取り込み
マジックスキル:親指消えまーす/中の人消えまーす!/ステッキから花/貫通しまーす/隠すと増えます/何処からでも出ます/連なって出ます/人体切断マジック/ボックスマジック/浮き上がる杖/空飛ぶウサさん/脱出
魔法スキル:魔力弾/魔力盾
盗技スキル:盗む/強奪/魔法で盗む/マジックスティール/乱れ盗む/連続盗み/HPを盗む/MPを盗む/TPを盗む/心を盗む/パンツ盗む/ブラを盗む/知能を盗む/視界を盗む/気力を盗む/状態異常を盗む/スキルを盗む/お金を盗む/
常用スキル:ステータス表示(Lv2)/変身/索敵(Lv1)/根性/身代わり/不退転/勝利の雄たけび/魔力視/魔力吸収/魔力変換/身体強化/拉致(Lv2)/経験値手動割り振り
耐性スキル:毒耐性(Lv2)/麻痺耐性(Lv1)/腐食耐性(Lv1)/魔力耐性(Lv1)
常時スキル:危険察知(Lv2)/忍びの一撃/雑草魂(Lv1)/死者への誓い/くいしばり/魔力回復・極小/水泳/浮上/木登り(Lv1)/壁昇り(Lv1)/着地上手/テクニシャン/絶倫/異種間性交・可/生殖器最適化
種族スキル:粗食耐性/脱兎/病気弱点/ぷにぽよん/擬態
加護:麒麟の加護/系統樹確認
不要:カードスラッシュ/スプーン曲げ・微/カードを切る/飛び跳ねる/百面相/予告状/破壊音波
所持品
草類
薬草×74、薬草(毒)×58、薬草(麻痺)×59、薬草(沈黙)×77、薬草(腐食)×23、薬草(狂化)×47
毒消草×85、麻痺取草×84、雑草×208、即死草×51、たんぽぽ×20、ヘンルーダ×30、宝石草×5、虫下し草×17、エリ草ぁ×142
マキノコ×104、サルノコツカケ×76、笑い茸×66、パラライマッシュルーム×27、マジックマッシュ×5、梅茸×2、ドクササコ×41、カエンタケ×3
肉類
蛇肉(毒)、虫肉×8、ゴブリンの肉×27、鹿肉
オークの肉、豚頭、犬肉、豹肉、熊の手、熊肉
毛皮類
ホーンディアの毛皮、グリズリーの毛皮、豹の毛皮、コボルトの毛皮、ブラックコボルトの毛皮、
臭い腰布×21、綺麗な腰布×2
武具類
緑の小さな鎌×8、棍棒×25、ホーンディアの角、青銅の槍
装飾品
熊耳カチューシャ、豹柄Tシャツ、タキシード、蝶ネクタイ、シルクハット、ステッキ、赤いハンカチ
その他
魔石×2、魔石・極大、ポイズンスネークの尾、進化の種、退化の種×999、ミニチュアハウス
ゴミ
虫の羽×8、???からの手紙




