ボルバーノス、海の中は弱肉強食。良い時代になったも……良くないよね!?
やばい、やばいよ。
海の中やべぇーよ!?
何ここ、意味分かんない。なんで海藻がトラップ発動して鮫をぱくんちょ出来んの!?
海藻なんざ生態系の一番下、草食の魚に食べられるだけの物体でしょうよ!?
なんで捕食者な鮫捕食しちゃってんの!?
しかも蝦蛄強ぇ!?
アンコウが近づいてきたら右ストレートでワンパンだったよ。
生態系がわからなさ過ぎて小さくても超強い生物が多過ぎる。
あと海の中で樽回してる生物は何? オオタルマワシの進化系か?
「うわ、見てくださいであります。船がいますよ!」
ええ、居ますね。海の中に。もう一度言うよ。海の中に!
現代ならともかくあんな漁船丸とか日本語で書かれた船が存在するとか意味不明過ぎる。
ステータス確認、っと。えーっと御せん漁船……名前でギャグかましてんじゃないよ!?
「制御できない漁船だから海中移動でありますかね?」
ただの魔物でしょ。
触らぬ神に祟りなしだ。
さっさと……うわ、なんか来た!?
「目出度い鯛だそうでありますよ。見てください、鰭が日ノ丸扇子に成ってるでありま……」
目出度い鯛が口を開いた。
湯呑をずずぅっと正座で飲んでる腹巻のおっさんが口の中にいた。
……あ、どうもこんちゃっす。
……
…………
………………
「はぁっ!?」
え? 何今の? 鯛の中におっさんが居たんだけど!?
普通に会釈して口の中に消えてったんだけど!?
あれ何? 住んでんの!?
「タイノエの亜種か何かでありますか?」
僕らは何も見なかった。あれはきっと見てはいけないモノだったんだ。
気を取り直してさっさと行こう。ここの守護者は誰ですかっと。
「えーっと、あ、あそこにいるであります」
守護者ってのは軒並みでっかいな。っていうか……え? 怪獣って海の中いるの?
いや、むしろこれは……○ジラだこれぇ!?
え? マジで、異世界にはゴ○ラ普通に生息してんの!?
あ? いや、違う。これ多分だけどゴジ○じゃなくて恐竜だ。
―― 別の守護者より話は聞いている。我が助成を乞うか、地上の者よ ――
あ、まずは初めまして。地上の守護者の一人、ボルバーノスさんでぃす。
―― おお、これは失礼した。我が名はゴルディオム。この近隣を守護するものである ――
まずは互いの挨拶から。
軽く話を行い相手に自分たちが何故ここに来たかを説明する。
一応聞いてただろうけど話の相違が無いか確認を兼ねての話し合いだ。
ついでに日本の良き怪獣映画を紹介してなんか楽しく過ごしてしまった。
空気が無くなりかけたので泣く泣く話を切り上げたけど、ゴルディオムさんとはかなり親しくなった気がする。
その内我も上陸してみるかな、とか乗り気になっていたし。
「この調子で次に行くであります」
おっけー。何時になくやる気に満ち溢れてるよー。
次は何処だい?
一旦空に上がって空気を補充。
次の守護者反応がある場所向けて海の中へとピスカさん特攻。
包球で身体を包んで空気を確保、一瞬遅れて海中にざぶーん。
ちょっとピスカさん、僕の用意、あと1秒遅れてたら空気の補充出来ずに死んでませんでした?
「問題無いであります」
大問題だよ!? 僕の命が大問題だよね!?
ちょっと!? 無視しないで!?
なんで僕に厳しいの!?
「見てください、変な魚が沢山でありますよ」
うわーお。なんだあれ?
筋肉質な腕が鰭の代わりに生えた魚が群れなして泳いでいらっしゃる。
気持ち悪っ。あんな生物に転生しなくてよかった。
僕、蜘蛛でよかったって、今、凄く思ったよ。
「あ。海底に居るであります。アレがここの守護者でありますよ」
へー……うわ。凄い顔。
おっさんを平べったくして鼻の穴広げてそこから鼻毛のような変な物体ぶら下げたような顔の魚である。
うん、バットフィッシュさんだ。
それが巨大化した存在が海底をゆっくり移動していた。
―― そもさん ――
こんちゃーっす。
えっと、陸上から来たボルバーノスさんです。
んで……そもさん?
―― せっぱ ――
「問答でありますか?」
―― 我思う、この底より上に、何がある? ――
何……って、海の上にあるのは空かな?
―― 我思う、この地は海という。そして海の上には空があるという。ならば、その先は? ――
「大気圏を経て宇宙があるであります。真空状態の宇宙は膨張を続けていると聞いたことがあるであります」
―― 海の上に空、さらに上に宇宙、ならば、その先は? ――
「えーっと……」
宇宙の先はまだ確認できていないのさ。そも、ここから空に出るには8000メートル。そこから上空に、えーっと幾らだっけ?
「この星ですと大気圏までは23000メートルであります」
んで、そこから宇宙の果てに出るには何億光年以上掛かるらしいよ。ちなみに光年の単位は、光の速さで、一光年はメートルに直すと地球七周位だっけ?
「その光の速さで一年分進んだ距離であります。一光年は9460730472580800メートルほどでありますね」
え。どっから出したのその数字!?
さすがロボット。今更ながらに戦慄したよ僕ぁ。




