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うさぎさん、VSポイズンスネーク

 思わず青くなった。

 なぜ蛇がこんな場所に?

 いや、落ちつけ、もちつくがいい。じゃない落ち付くがいい俺。

 俺は巣穴の外にいる。襲われる可能性は低い。というか、見間違えかもだろ。

 ステータスを表示してみよう。


 名前:

 種族:オロチ・ポイズンスネーク

 Lv:3

 HP:55/55

 MP:3/3

 TP:4/4

 状態:絶好調

 スキル:

  体当たり        /全身を使った一撃。敵の堅さにより自分にもダメージ。

  毒噛みつき       /相手に毒を与える噛みつき攻撃。

  噛みつき        /相手に噛みつく攻撃。

  丸飲み         /自分より小さな生物を飲み込むことが出来る。

  毒液放射        /状態異常・毒の液体を吐くことが出来る。

 種族スキル:

  蛇行          /うねる事で素早く動くことが出来る。

  熱源感知        /周囲の生物の熱を感知する能力。

  カエル殺し       /種族・蛙あるいは蛙人などに対する戦闘で有利になる。

  蛇の執念        /とにかくしつこい。


 ……うん、蛇だ。蛇が巣穴を急襲中です。

 なんだこの、とにかくしつこい。って。

 しかしどうする? 逃げるのは簡単だが、あそこには俺のファミリーがいるわけだ。

 さすがに見殺しにするのはどうだろう?


 それに俺の身体は今濡れ濡れで寒いです。

 姉妹の温もりを欲しているのだ。逃げて寒空に放り出されるのは嫌である。

 だが、あの蛇を撃退等できるのだろうか?


 とりあえず、攻撃を加えてみよう。あ、でも下手な攻撃して尻尾で叩かれたら返り討ちにされかねん。

 まずはあの嬉しそうに振られている尻尾を何とかしないと。

 何かいいのは……お、手ごろな岩発見。これを……重いっ!!?


 なんとか少しだけ持ち上げられたので転がして蛇の元へ近づくことにした。

 水に入ったことで体温が下がったからだろうか? 蛇はこちらに気付いていないようだ。

 なんとか次の一撃で蛇の尾っぽが下敷きになるところまで石というか岩というかを持ってきた。

 でっかい石だけど岩と呼ぶにはちょっと小さい。でも蛇の動きを止めるには丁度いいくらいの石だ。


 ぬおおおおおおっ!

 気合いを入れて石を持ち上げ、尻尾が真下に来た瞬間に落下させてやる。

 ズシンと落下した石が蛇の尻尾を下敷きに、動きを固定した。


 ッシャ、コラッ! 死にやがれ!!

 俺はぴーんと伸びた尻尾に一撃拳を打ち込む。

 そしてステータス表示!


 名前:

 種族:オロチ・ポイズンスネーク

 Lv:3

 HP:52/55

 MP:3/3

 TP:4/4

 状態:絶好調

 スキル:

  体当たり        /全身を使った一撃。敵の堅さにより自分にもダメージ。

  毒噛みつき       /相手に毒を与える噛みつき攻撃。

  噛みつき        /相手に噛みつく攻撃。

  丸飲み         /自分より小さな生物を飲み込むことが出来る。

  毒液放射        /状態異常・毒の液体を吐くことが出来る。

 種族スキル:

  蛇行          /うねる事で素早く動くことが出来る。

  熱源感知        /周囲の生物の熱を感知する能力。

  カエル殺し       /種族・蛙あるいは蛙人などに対する戦闘で有利になる。

  蛇の執念        /とにかくしつこい。


 ……ん?

 石、落とす、ダメージ。俺、攻撃、ダメージ、テクニシャン効果でクリティカル100%なので会心の一撃により倍化。

 計3ダメージ。……マ・ジ・で!?


 ま、待て、もしかしたら攻撃判定に入らない打撃だったのかもしれん。

 とりゃぁ!!

 勢い付けての全力飛び蹴り。そしてステータス確認。


 名前:

 種族:オロチ・ポイズンスネーク

 Lv:3

 HP:50/55

 MP:3/3

 TP:4/4

 状態:絶好調

 スキル:

  体当たり        /全身を使った一撃。敵の堅さにより自分にもダメージ。

  毒噛みつき       /相手に毒を与える噛みつき攻撃。

  噛みつき        /相手に噛みつく攻撃。

  丸飲み         /自分より小さな生物を飲み込むことが出来る。

  毒液放射        /状態異常・毒の液体を吐くことが出来る。

 種族スキル:

  蛇行          /うねる事で素早く動くことが出来る。

  熱源感知        /周囲の生物の熱を感知する能力。

  カエル殺し       /種族・蛙あるいは蛙人などに対する戦闘で有利になる。

  蛇の執念        /とにかくしつこい。


 ぎゃあああああっ!? 俺の渾身の一撃がまさかの1ダメージ!? クリティカルで計2ダメージ!?

 こいつ強過ぎだろ。1しか喰らわないって、こんな奴に攻撃されたら俺確実に死ぬだろうがっ。

 逃げるしかない。逃げて……

 その時、俺は閃いた。


 石により尻尾は動かず、巣穴に突っ込んだ身体はこちらに来ない。

 目の前には無防備な蛇の胴体。

 俺の攻撃は2ダメージ。


 これ、やれるんじゃね?

 2しかダメージは当らないみたいだけど、こいつの体力は50。

 つまり、あと25回攻撃すればいいだけだ。


「オラオラオラオラッ!! ヒャハハハハ無駄無駄無駄無駄ぁっ!!」


 実際に喋れる訳じゃないが、もはやそんな言葉しか出て来ないぜっ。

 ずっと俺のターン発動!! くぅたぁばぁれぇぇぇぇぇっ!!

 もはやサンドバックでした。


 俺は拳を握ってひたすらに蛇の胴に拳を打ち付けていく。

 蛇がのたうつ。さすがに15回も攻撃を喰らうと危機を感じたらしい。

 しかし動けない。

 尻尾が固定されているせいだ。

 なので慌てるように胴体がくねる。

 頭がでてくるか!? させるかぁッ!!

 うつべし! うつべし! うつべしぃっ!!


 長い。かなり長い胴体が巣穴に入っていたらしい。

 その一部が膨らんでいる。

 どうやら誰か犠牲になった奴がいるらしい。

 だが、安心しろ、仇は取ってやる!!

 そらそらそらっ。もう5を切っちまったぜ!


「キシャ――――ッ!!」


 怒りをあらわにした蛇が鎌首もたげて巣穴から現れる。その刹那、俺の最後の一撃が蛇の胴体に打ち込まれた。

 ぐらりとかしぐポイズンスネーク。

 ずうんと地面に倒れた蛇はそのままピクリとも動かなくなった。

 おっしゃあ!!

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