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稲葉、転生したらいいんじゃないかな?

「女性の気持ち?」


「はい、こういう時こうしてほしい、とか、こんな時はこうしてくれればいいのになって想う時って結構あるんです。女性と男性って結構思考パターンが違うみたいなんで、上手く女性の思考と合う行動を取れれば好意的に見られると思うんです」


「おお!」


 おお、じゃないでしょ。

 あんたたち今まで全然女性のこと考えて無かったでしょ。

 とりあえず可愛い子見付けたらナンパ、程度にしか考えて無かったんじゃないの?


「ふふ、これでなんとかなりそうデース」


「いや、ならんでしょ。まず女性の気持ち察するとか、あんたたちにできんの? って話なんだけど?」


「うぐっ!? そ、そういう九重はどうなんだよ。お前も好きな男のタイプとか居るのか!?」


「いるのか、って失礼な。私だって女性なんだからタイプ位あるわよ。そうね、私って結構自分の時間を優先するから邪魔しない男性かなぁ」


「それ、居る必要なくね?」


「傍に居るだけでいいんじゃない。たまにじゃれつきたくなる時とか、あるじゃん?」


「え。そうなの?」


 女性陣がうんうんと頷く。

 私も、惚れた相手だったら確かにたまにじゃれあいとかはしたくなる。

 エッチなこととか話とかは必要無くて、ただ頬ずりしてみたり、背中から抱きついたり、胡坐の上に座って真上の彼氏の顔見上げてみたり。それでお互いに笑って……こほん。とにかく、じゃれあいはしたい。それは確か。

 でも好きな相手限定だから、二人が求めてるのはそうなる前の存在ってことでしょ。

 そうなると、うーん、改めて考えると自分の好きな男性って難しいわね。


 もともと好きな男性だった奴は二股してくれた上にクズだったし。

 よくよく考えると私って結構恋愛下手なのかも?

 うわ、この二人の事悪く言えない状況じゃない? 相方居ないのは私も一緒だし。


 エペさんやダリスさんは既にウサギとはいえ彼氏持ちだから語っても問題は無いけど、私や九重さんが理想語っても駄目な気がする。


「あんたたちって結局言動がエロいのよね。だから女性陣も敬遠するのよ」


「エロが好きな女だって居るだろ!?」


「そうデース! ミーからエロ取ったら何が残りますかッ!!」


 何か残しとけよ。


「その考えがモテないんじゃないの?」


「「ぐはっ!?」」


 正論過ぎて反論すら出来なかったらしい。

 九重さん、容赦ないわね。


「えーっと、んじゃ私の番かな? 私の好きなタイプは……」


「真壁だろ。お前はいいよ」


「ちょっとぉっ!? なんで知ってるのよぉっ!?」


 真壁君以外はだいたい知ってると思う。

 赤穂さんは結構積極的に話しかけてるし、真壁君が別の女性と話し始めると凄く哀しそうに離れていくし。


「あんたたちデリカシーが無いのよっ。だからモテないんでしょーっ!」


「No!? ワターシナニーモ言ってませーん!?」


「テメェ、図星突かれたからってモテ無い理由適当過ぎるだろ! ええい、次っ!」


「次って……まー良いけども」


 赤穂さんが暴れ出してるけど皆放置で戸塚さんの話を聞く。


「まぁ、私もまだ彼氏居ないから理想ってだけなんだけど……頭の賢い人がいい、かな。その……」


「中井出君、みたいな?」


「うっ! だ、誰があんな変態っ」


 気付いたら瀬尾君と良い仲になってたものね。アレはさすがにちょっと驚いた。

 でも愛の形はそれぞれだから、いいんでしょ。

 というか、これってもしかして告白はしてないけど寝取られたってことになるのかしら?

 女性ならともかく男に彼氏候補を寝取られるとか、私だったらちょっと立ち直れないかも。


「あ、あんたたちがモテない理由でしょ? そもそもの話あんたたちどんな女性と出会いたいわけ?」


「へ?」


「どんなって、可愛い子デース」


「だから、あんたたち基準の可愛い子がどういった存在かによってモテ方って変わると思うのよ。なんならどっかの街に降りてナンパでもしてきたらどう?」


「そうだなぁ、男なら金さえありゃ娼館いきゃいいんじゃないか? 童貞は捨てれるぞ?」


 ダリスさん、さすがにそれは……いや、でもこの世界だと普通のことなのかしら?


「一応聞くが、河井さんは?」


「あ、私のも聞いちゃうのね。そうね、前だったらイケメン一択だったんだろうけど、それで痛い目見てるからねぇ……今は、男性との恋愛はちょっといい、かな?」


「あー、まぁ坂上が相手だったもんなぁ」


「ご愁傷様デース」


 うっさいわよモテない同盟め。


「私から見た感じ、福田の顔自体は何処にでも居そうだからモテるかどうかはともかく普通の恋愛くらいはできるんじゃないかしら? ただ、学校で、というよりは社会に出てからになるんじゃない?」


「何年後だよ!?」


「ミーは!?」


「えーっと、外人さんなら?」


 さすがにケツアゴと揉み上げ長い人はちょっと。あとまつ毛長いのもちょっと。

 金があれば何人かの女性とは遊べるんじゃないかしら?

 成金って顔してるし。


「愛の無い女性とは嫌デース!?」


「だったらもう、転生しちゃったらいいんじゃない?」


 何かもうどうでもいいかなって思えて来たので適当に返しておいた。

 それが結論になったらしく二人がまだ叫んでいたがお開きになったようで、皆帰り始める。


「えー、ちょっと、俺達のモテ方教えてくれるんじゃ……」


「だから、モテる顔にでも転生したら?」


「女になったらどうすんだよ!?」


「ウサギが喜ぶだけなんじゃない?」


「嫌ぁーっ!?」


 ま、その内いい子見付かるでしょ。

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