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ウサギさん、戻って来たんだラビット・ネスト

 結局一日ゆったりするつもりだったけどリアの寝床にもぐりこんだ瞬間、ライゼン爺ちゃんが突撃して来て暗殺されそうになったから必死に逃げだしぎりぎりで宿屋から生還した。

 あっぶね、リアと再びキャッキャウフフしてたら確実に死んでたぜ。

 なんとなく予感がしたからただの抱き枕になってたんだが、御蔭でライゼン爺ちゃんの槍を転移で避けられた。


 まさかピスカすら反応できない暗殺が行われそうになるとは思わなかったぜ。

 リアはぐーすか寝ていたからライゼンさんの暴走には気付くことはなく、俺だけを的確に狙った犯行だった。

 二撃目を放とうとしたライゼン爺ちゃんはピスカに羽交い締めされて鎮圧されたけど、リアの部屋に居るのは危険だなってことで、レイナの部屋に逃げ込み、ライゼン爺ちゃんも拘束済みだったのでちょっとハッスルしました。

 ライゼン爺ちゃんの怒声が聞こえた気がしたけど気のせいだと思おう。

 というか、これはライゼン爺ちゃんのせいだかんな! リアと普通に寝るだけだったらよかったのにちょっかい掛けて来るからさっ。


 ついでに姉さんとテミナに会ってちょっと今までのこと話したり襲っちゃったりしちゃったりなんかして、一日を過ごした。

 マールちゃんも襲おうかと思ったんだけど、ライゼン爺ちゃんのディフェンスが強かったので部屋にすら近づけなかった。


 ピスカさん、ちゃんと爺ちゃん拘束しといてよ。

 なんで普通に離しちゃったんだよ。

 いや、分かってるけどな。なんで俺のピスカに出会うまでの話をライゼンさんに聞かせて貰う代わりに本日ピスカは手を出さないって約束したんだろ。覚えとけよ。


 ライゼン爺ちゃんだってピスカはなんとか妨害させないようにしたいだろうし。

 釣られやがって、ラビット・ネスト戻ったらお仕置きしてやるからな。

 そんな感じで、ライゼン爺ちゃんと深夜の攻防を繰り広げている間に朝になり、黄色い太陽をみることになったのである。


 明け方、リアが起きる頃にはベッドに戻り、リアに抱きしめられながら食堂に降りて朝食を取った。

 久々に人参生で食ったわ。

 生野菜やっぱ美味いな。今度からたまには生野菜食べるようにしとこっかな。

 最近はポーションで腹満たすことが多かったからな。


 朝食を食べた後は皆で挨拶周りを行い、村の皆に会っていく。

 ギルド長だけは俺との別れを惜しんでいたけど、それはウサギの種族について話が聞けなかったことに対する悲しみだろ。

 その内村に遊びに来た時教えてやるよ。


 朝はゆったり過ごし、昼食を御馳走して貰ってからドルアグスの森の先に着陸しているらしいラビット・ネスト向けて旅立つことにした。

 宿を出ると、出迎えのためにリアが涙目で手を振ってくれ、レイナが恥ずかしそうにさっさと行きなさい。と言いながら手を振ってくれる。

 何も知らないマールは普通にまた何時でも来てくださいねー。と俺達を送り出してくれた。


 ライゼン爺ちゃんと麗佳が笑顔で送り出してくれたのがかなり怖い。

 あの人絶対俺殺しに来るもんな。

 どっから来るか、今度こそ気を付けないと。

 あとピスカは今後取引して俺の不利になるようなことをしないように。


 姉さんとテミナは引き取ろうかと思ったんだけど、なんか宿の名物みたいになってるらしいのでそのまま宿預かりになった。

 本日も宿を出る前に挨拶は終えているので問題はない。

 村を出てドルアグスの森を横断する。


 前にゴブリンやオークが群れていた広場に、俺の城が普通に着陸してやがった。

 真下に来たゴブリンの巣だった洞窟が押し潰されてるんですが、人死にでてないよね?

 責任持てないよ俺は?


 森を抜け、王城に辿りつくと、チョコミントに念話を入れて回収して貰う。

 いやー、自動回収機能がついてる王城はいいなぁ。

 こっちが放っておいても向こうから出迎えてくれるし。


 ラビット・ネストを見たロアが物凄くテンション高くなって、なんかいろいろ叫んでいたけど涙亞が絶妙な角度で首筋に手刀叩き込んで沈黙させていた。

 桃瀬たちも、まさかラビット・ネストが城だとは思ってなかったようで、なんでこんな場所に城が? と不思議がりながらもラビット・ネストへと入り込む。

 全員が内部に入ると。ラビット・ネストが真の姿を露わした。


 ぶっちゃけると、要するに空飛んだってことである。

 地鳴りと共に空へと舞い上がる機動要塞にさすがに唖然とする桃瀬たち。

 ふっふっふ。聞いて驚け見て笑……笑ったら駄目だな。

 とりあえず驚いてテンション爆上げしたあと俺との夜をランデブーしようぜぇ。


 うん。嘘です。

 だからそんな目で見ないでユーリンデ。ウサギさんジョーク。

 ジョークだから。そんな軽蔑した目をしなくていいのです。

 ほーらうさしゃんもふもふだよー。


 自身を愛玩動物として売り込み、なんとかユーリンデの機嫌を取る俺だった。

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