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ウサギさん、地下の施設にくっついてた見知った施設

 地下へと降りて来た。

 二階の施設については掃除すれば普通に使える状態だったので、ディアリオさんに空気の浄化だけお願いしておく。ディアリオさんも広い廊下を駆けまわりたいそうで、喜んで引き受けてくれた。

 というかディアリオさん、着実に幼児化して来て無いか?


 地下は二階に比べてむしろ綺麗だ。

 廊下には塵一つ落ちてないし、ディアリオさん曰く、空気も澄んでいるらしい。

 やっぱり誰かが掃除して……ん? 気のせいかな? あの天井近くの壁にくっついてるの……監視カメラじゃねぇか?


 よくよく眼を凝らして見ると、そこいら中の通路に俺たちの動きに合わせて動くレンズっぽいモノが付いた物体がある。

 監視カメラだよね? 数千年前に監視システムが存在した?

 照明は無いのに?

 ちょっとスラ子さん、あそこに俺連れてって?


 触手に胴体巻き付かれて持ち上げられるウサギさん。

 監視カメラの一つに近づいて見てみれば、どうやら施設の築年数よりもかなり後に備え付けられたように見える。

 見た感じ数十年前。でも錆ついてはいない。


 つまり、誰かがこの城に入り込み監視カメラを付けまくったってことだ。

 そして、今も俺達の動向を監視している。

 地下に入ってから気付いたからおそらくカメラを取りつけたのは地下だけなのだろう。

 そして二階には一度も入っていない。


 しばらく監視カメラ付きの暗い廊下が続く。

 地下通路はダンジョンみたいになってるな。分かれ道があったり袋小路があったり。

 魔物こそ出て来ないけど……ん? 階段だ。


 続く通路と階段に分かれている。

 階段の下を覗いてみれば、どうやら牢屋になっているらしい。

 牢屋の中には数人の骨、そして悪霊さん。ミホロバ投げたら皆一瞬で霧散していった。


「牢屋、か」


「囚人は逃げられなかったみたいで骨だけ残ってるな。これも数千年前の存在か?」


「他の骨が無い所を見ると、王様は城から逃げたくなくて残り、他の人は逃げだした。囚人たちは牢屋に閉じ込められたままだったからそのまま一生を終えた。ってところかしら?」


「地面に墜落したんだったらもっと死者が居てもおかしくないけど、そんな気配ないし、不時着とかだったのかな? 城の原型保たれてるし」


 おそらく、そんな感じだろう。

 牢屋には悪霊以外なさそうだったのでとりあえず通路に戻る。

 通路の先には再び階段。が、降りた先に通路とその横に扉が備え付けられていた。

 扉だけ、今まであった通路とは違う真新しさがある。


 扉を開いてみる。

 すると光が飛び込んできた。

 どうやらこの先は別の通路らしい。

 青白い光に照らされた、どこか機械めいた通路。


 あれ? おかしいな。この通路、滅茶苦茶見覚えあるぞ?

 気のせいかなー、気のせいだと思いたいなー。

 でも気のせいに出来ないんだろうなー。

 さーて何処の秘密結社の通路なのかなー。


「どうかしたかうさしゃん?」


 あー、うん。ヘンドリック君、ここ、多分俺の知り合いが生息してるわ。クソジジイが。


「クソジジイ?」


 と、とりあえずこっちの本来の通路行こうぜ?

 俺は無理矢理皆を誘導して本来の通路を歩いて行く。

 その後ろ、扉を開いて機械が一体、階段を上って行ったが、耳のいい俺以外が気付くことはなかった。

 多分だけど人型の掃除ロボだろう。

 俺達が居なくなるの待ってたんだと思う。

 階上の掃除に向かったようだ。どんな容姿か分からんけど、もしかしたらピスカ似のメイドさんかもしれない。


 とりあえず新しく出来てた道は放置して、本来の場所へと向かう。監視カメラもそっち関連だろうしな。今は放置だ。

 通路を抜け、階段を降り、倉庫やら倉庫やら倉庫を調べ、全て空の状態を確認した後、最深部に存在していた部屋へと向かう。


 ここだけは広い空間で、階段を出た瞬間この部屋に辿りつくようになっていた。

 土の中に木の根が張り巡り、天然の要塞と化した中、中央に佇む少しだけ浮き上がった菱形に似た八面体のオーパーツ。

 可動はしていないようだが、これが多分浮き上がるための設備なのだろう。

 起動キーは、多分手に入れてあるポルンクスタ起動キー。

 今回はまだ起動はしないので取り出さない。まずはあのクソジジイが居るだろう場所を調べ後顧の憂いを断つのが先だ。


 俺の寝床に無断で秘密結社の施設作りやがって、徹底的に蹂躙してくれるぁ。

 とりあえず、皆にはここで一旦小休止して貰うことにしよう。

 ボルバーノスさん、こっちのことはお任せするぜ。


 さって、オイラは一人であそこを攻略しようかね。

 下手に連れて行って死にました、じゃ寝覚めも悪い。

 あそこに出るのは魔物ではなく機械だ。

 しかも下手すりゃ即死するレーザービームやガトリングランチャー一斉射して来てもおかしくないバカ野郎共の群れである。

 ならば俺だけで向かった方が良いだろう。


 隠蔽スキルで気配を消してっと、気付かれないうちにそそくさーっ。

 ぴくんっとルアネさんの耳が動いた気がしたけど、こっち見てないから大丈夫だよね?

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[一言] 飛行石じゃねぇか!
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