表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/981

うさぎさん、家に辿りつく

『ふむ。では仕方あるまい。我が背に乗ることを許そう小さき者よ』


 んえ? 


『湖まで送ってやると言っておるのだ』


 おおお!? 神様仏様ドルアグス様ぁ~~~!!


『おおげさな……』


 ウサギさんは首根っこ咥えられてぷらーん。

 子猫じゃあるまいし、この状態はちょっと……

 ぶんっと勢い着けて真上へと放り投げられる。

 ドルアグスの背中に落下すると、ドルアグスは俺の状態を確認することもせず空へ向って走り出す。


 おおー。

 犬にしがみつくおサルさんの如くドルアグスの背に掴まる俺は、空高くよりこの世界を見降ろす。

 凄いな。ドルアグスの森だけでも視界一杯だ。

 地平線までは流石に繋がっていないが、結構広い。

 そして人間の村を見付けた。

 あの村あんな場所にあったのか。

 森の入口も入口じゃないか。


 と言うことは、俺の居た洞穴は随分西寄りだったんだなぁ。

 というか、北東側、なんかゴブリンさんの群れがオークの群れと闘ってるのが遠めに見えるんだけど……


『見えたか。奴らはこの森を狙っているらしい。獲物も肥沃にある森だ。奴らにとっては喉から手が出るほど欲しい場所だろうな。今は互いに牽制している段階だが、さて、どうなることか』


 どうなるっていうか、ドルアグスのダンナでも難しいの?


『我一人だぞ? あの大軍は流石に面倒だ。オークにはオークナイト、オークジェネラル、オークキング。ゴブリンにはゴブリンソルジャー、ゴブリンアーチャー、ゴブリンメイジ、ゴブリンキング。魔王種二体は流石にきつい』


 魔王種!? なんか強そう。


『強いなんてものではない。人間共は気付いてないようだが、アレが攻め寄せれば国が滅ぶぞ』


 そんなにか。やべぇじゃん。この森狙われてるんだろ、大丈夫なのか?


『今の所はな。まぁ、小さき者にはあまり関係はない。いや、ゴブリンやオークと鉢合わせる可能性が増えるくらいか。まだ数十年はあのままだろう。新たなキング種などが生まれぬ限りはな』


 それ、フラグになりそうなので言わないでほしかった。

 

『フラグとはなんだ?』


 あー、えっと、特定の台詞を言うと現実になるとか、死亡する条件となるとか、フラグが立ったというので……


『小さき者の過去知識という奴か。なるほど、ちなみにどういうフラグがあるのだ?』


 そうだなー。ぱっと思いつくのは、フハハ、よく来たな勇者とか魔王が言うと負けフラグ。とか、相手に強烈な必殺技叩き込んだ後にやったか!? といえばほぼ確実に無傷とか。戦争前に俺、この戦争が終わったら結婚するんだ。と言った奴はその戦争で死ぬとか?


『成る程、なかなか面白そうな話だ。どうせ暇だろう。湖でしばし話に付き合え』


 あれ、強制フラグ?


『うむ。強制フラグという奴だ』


 くっくと笑い、ドルアグスが降下を開始する。

 おお、湖に向かって一直線だ。

 湖の上にドルアグスが着地する。


 湖に居たクマとボロボロのコボルト、そしてチワワ。

 チワワ!?

 なんか可愛らしい物体がフルフル震えてます。

 何ぞアレ!?


「ふむ、この辺りでいいか」


 岸辺に向かうと、俺に降りるように指示がでる。

 さすがにここでドルアグスの機嫌を損ねるようなまねはする気はないので素直に叢へと降りた。

 お、ここ即死草の群生地だ。

 プチプチ千切ってはアイテムボックスにしまって行く。


『ふむ? それは即死草だぞ小さき者よ。死ぬ気か? さすがにアホの子でもそれはちょっと引くぞ?』


 失敬な。これはなかなか使える草なのですよ。

 相手の口に放り込む秘密兵器です。


『ほぅ、なんだか面白そうなことだな』


 そうっすよ、俺はこいつの御蔭でミミックハウスなんつーバケモノを倒したんすからね。


『ほぅ!? ミミックハウスを倒したのか!?』


 ふっはっは。ドルアグスのダンナも驚きますか。凄いっしょ、まぁ口に当るドアから即死草投げ入れただけだけどね。


『いや、なるほど。随分短期間に変わった種族になっていると思えば、そういうことか。ふふ、なかなか面白い冒険をしているじゃないか』


 いやー、それほどでも。

 それからしばし、ドルアグスとたわいない会話に華を咲かせる。

 基本はフラグの話をしながら、脱線していき、途中で元のレールに戻す、みたいな感じだ。


 そして夕方。湖から我が家の洞穴へ。

 勝手知ったる我が家では、やはり姉さんが最奥に座し、魔王の如く俺を出向えるのだった。

 姉さんや、マジで王者の貫録出て来てないか?

 なんかそこに居るだけで気押される感覚を覚えるぞ?


 とりあえずすぐ側に歩み寄り眠ることにする。

 姉さん一緒に寝よーぜ。

 と、隣に来たのはいいのだが、姉さんまだストロングベリー臭が……


 ……

 …………

 ………………


 キィ――――――――ッ!! パタリ。


 ----------------------------------------


 種族:サイキックラビット・シロウサギ

 二つ名:雑草ハンター・ハイエナ・ヤリ逃げ犯・アホの子・人生の迷い子/状態:発情

 Lv:6  HP:183/183 MP:62/62 TP:60/60

 所持ストロ:3962000

 経験値ストック:5

 技スキル:咆哮/連打/シュート/飛び蹴り/ドロップキック/回し蹴り/掌返し/疾風怒涛/魔素取り込み

 マジックスキル:親指消えまーす/中の人消えまーす!/ステッキから花/貫通しまーす/隠すと増えます/何処からでも出ます/連なって出ます/人体切断マジック/ボックスマジック/浮き上がる杖/空飛ぶウサさん/脱出/カードスラッシュ

 魔法スキル:魔力弾/魔力盾

 盗技スキル:盗む/強奪/魔法で盗む/マジックスティール/乱れ盗む/連続盗み/HPを盗む/MPを盗む/TPを盗む/心を盗む/パンツ盗む/ブラを盗む/知能を盗む/視界を盗む/気力を盗む/状態異常を盗む/スキルを盗む/お金を盗む/

 常用スキル:ステータス表示(Lv2)/変身/索敵(Lv1)/根性/身代わり/不退転/勝利の雄たけび/魔力視/魔力吸収/魔力変換/身体強化/拉致(Lv2)/経験値手動割り振り

 耐性スキル:毒耐性(Lv2)/麻痺耐性(Lv1)/腐食耐性(Lv1)/魔力耐性(Lv1)

 常時スキル:危険察知(Lv2)/忍びの一撃/雑草魂(Lv1)/死者への誓い/くいしばり/魔力回復・極小/水泳/浮上/木登り(Lv1)/壁昇り(Lv1)/着地上手/テクニシャン/絶倫/異種間性交・可/生殖器最適化

 種族スキル:粗食耐性/脱兎/病気弱点/ぷにぽよん/擬態

 加護:麒麟の加護/系統樹確認

 不要:カードスラッシュ/スプーン曲げ・微/カードを切る/飛び跳ねる/百面相/予告状/破壊音波


所持品

草類

 薬草×83、薬草(毒)×58、薬草(麻痺)×59、薬草(沈黙)×77、薬草(腐食)×23

 毒消草×85、麻痺取草×84、雑草×208、即死草×51、未鑑定草×???

 未鑑定キノコ×???、カエンタケ×3

肉類

 蛇肉(毒)、虫肉×8、ゴブリンの肉×18、鹿肉

 オークの肉、豚頭、犬肉、豹肉、熊の手、熊肉

毛皮類

 ホーンディアの毛皮、グリズリーの毛皮、豹の毛皮、コボルトの毛皮、ブラックコボルトの毛皮、

 臭い腰布×12、綺麗な腰布×2

武具類

 緑の小さな鎌×8、棍棒×16、ホーンディアの角、青銅の槍

装飾品

 熊耳カチューシャ、豹柄Tシャツ、タキシード、蝶ネクタイ、シルクハット、ステッキ、赤いハンカチ

その他

 魔石×2、魔石・極大、ポイズンスネークの尾、進化の種、退化の種×999、ミニチュアハウス

ゴミ

 虫の羽×8、???からの手紙

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ