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うさぎさん、むしゃくしゃするからヤッた。後悔はしてない

 しばらく待った。

 誰も来なかった。

 ディアリオさんはボルバーノスと一緒にランデブー、もはや帰ってくる気配すらない。

 皆は既に御帰宅だ。心配になって俺の様子を身に来る気配もない。

 ちょっとユーリンデ、妻としてそれはどうなの?

 家に帰ってくる貞淑な妻ですか!?


 カルセット君くらい見に来てもいいじゃない。

 なんで誰もこないのさ!?

 って、あっ。


 がさがさと叢が揺れた。

 まさか、カルセット君!?

 やって来たのはあげぽよだった。

 ムカついたので食べた。後悔はしてない。


 いいよぅ、こうなったら一人で帰るもん。

 非行に走ってやる。ウサギさんは今から暗黒ウサさんだ。

 モヒカンにしてヒャッハーしてやるんだからな。


 あ、しまったバイクがない。

 ちくしょうヒャッハーできねぇ。

 しかたねぇ、ひのきの木剣使ってやさぐれウサギを演出だ。


 剣を肩にひっさげたソードマンラビットがけっ、けっと舌打ちしながらのしのし歩く。

 けっ。とか声帯的に出て来ないから気分だけだけどな。

 結局普通に歩いてコロアの街まで戻ることになった。


 ほんと、だーれもいねぇしよぉ。ちくしょう。

 一人くらい、一人くらい居てくれたっていいじゃない。

 ねー、仲間がいのない奴らだぜ……


 ぽんっと隣の魔物に圧し掛かる。

 ホントやってらんねーぜ、なー兄弟。

 ……って、魔物っ!?


 慌てて飛び退き相手を見る。

 毛むくじゃらのごっついお方だった。

 く、く、クマぁーっ!?


「ガァッ?」


 なんだ? と今更ウサギさんに気付いた熊。

 寝ていたところを起こされたから機嫌が悪いのか、ゆっくりと起き上がると俺を睨みつける。

 おお、これはまさか、メスだ! この熊メス熊だ!

 ならば遠慮はいらぬ。俺がこの森で受けた仕打ちへの怒りをくらえい!


 ひぃやっはーっ!!


 うさぎさんは くまさんに おそいかかった !!


 ……

 …………

 ………………


 ふぅ、ちょっと悲しみが収まった気がするぜ。

 ボルバーノスの森出るまえだったからあの熊もボルバーノスの眷族なのかな?

 まぁ、別に問題は無いだろ。

 あるとしても熊からウサギが生まれるくらいさ、はっはっは。


 ボルバーノスの森をそそくさと脱出し、俺はフィールドを歩く。

 ん? あそこに居るのはライオンの群れかな?

 オス一匹にメス五匹か。

 ふふ、今日のウサギさんは滾っておるわ――――っ


 ……

 …………

 ………………


 ハァ。ハァ……あ、危なかった。

 あのオスめっちゃ強ぇーでやんの。

 襲おうとしたら物凄い咆哮響かせて突撃して来た。

 まさに俺のハーレムに何しやがるウサギがァ!!

 と凶悪な顔で襲いかかって来たのである。

 そして女を賭けた男達の闘いだ。


 まぁ、隙を見て一匹づつ襲っておいたけどな。

 最後雄ライオンが滅茶苦茶泣きそうな顔してやがったぜ。

 いや、すまん、今日は皆に疎外されてね、フラストレーションが溜まってたんだ。


 テクニシャンは使わなかったしほら、一度だけだから、もう返すから、ね、許・し・てにゃん。

 そんな感じで謝ったら泣きながら突撃して来たので脱兎で逃げた。

 オスの咆哮がなんだか慟哭じみていたのは聞かなかったことにした方が良かっただろうか?

 が、がんばれ。そのうち良いことあるよ、たぶん。


 コロアに戻って来たのだが、ただのウサギだと魔物扱いされそうなので二足歩行でバトルマスターラビット状態にしておく。

 変な冒険者に絡まれてもこれで返り討ちだぜ。

 と、思ったんだけど……


「おいおい、なんかウサギが歩いてんぞ?」


「あは、かぁわいい。良い武器持ってるじゃん」


 あの、お姉さんや、これただのナイトブローバ―なんだけども?

 ってかなんだこいつら、ちょっと野盗っぽい顔のおっさんが三人とあんまし綺麗じゃない30代くらいのおば……お姉さんが一人。

 なんていうか雰囲気的に姉御とか呼ばれててもおかしくないお姉さんだ。目がキツイし、ちょっと狐顔なんだよね。でも、女性だし、襲ってくる相手ですから。


 おっさんたちに拉致されるようにして路地裏へ強制連行。

 ウサギさん倒して経験値とアイテムがっぽがっぽと夢見たおっさんたち。

 当然ながら夢の世界へご招待だ。

 一応手加減したので死んでない筈。


「な、なんなんだいあんた……」


 磁石寺啓太、探て……じゃなかったウサギさ。

 ふっと笑ってメガネキランさせたかったんだけどメガネを持っていなかった。

 悔しかったのでお姉さんの逃走ルートに転移して逃げ道を塞ぐ。

 オシオキタイムじゃー。


 ……

 …………

 ………………

 キ―――――――――――――――――――――――――――ッ!! パタリ。


 ……ってな事があったんだよ。

 コロアギルドに戻った俺はなぜか目の前で仁王立ちして睨む兎月とその背後でジト目を浴びせてくる皆に説明する。

 いや、だからね、お姉さんが付いて来ただけなんだよ? 怒らないでね? 俺が連れて来た訳じゃないからね?

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