表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/981

うさぎさん、進化へ至る

  ―― ドロップキック を覚えた! ――

  ―― 木登り(Lv1) を覚えた! ――

  ―― 咆哮 を覚えた! ――


 おお、木登りはスキルになるのか、これは鍛えれば物凄い早く木に登れるな。緊急時は森で重宝する能力だ。早めに鍛えておこう。

 あと咆哮。多分勝利の雄叫びと思って俺が使ったのがこのスキルだろう。グリズリーの咆哮を打ち消すために咆えたけど、それがスキル習得に必要だったようだ。


 それにしてもドロップキック、普通に使ったけど次からTP必要になるのか? それはそれで面倒臭いな。いや、待て、スキルといって使われるかどうか調べておくのも悪くないな。どんな方法ならTP使わずにドロップキックできるか、後で調べてみよう。

 そんなことを思いながら俺はクマさんに手を触れる。

 アイテム回収しとかないと、クマのドロップとか貴重品じゃないか。

 クマ肉は確定だろうけど他は何かでるかな?


  ―― アイテムを入手しますか? はい / いいえ ――


 当然はい。だ!


  ―― 熊の手を手に入れた! ――

  ―― グリズリーの毛皮を手に入れた! ――

  ―― 熊肉を手に入れた! ――

  ―― 熊耳カチューシャを手に入れた! ――

  ―― 復讐完了のため常時スキル:復讐者 が消失しました! ――


 なんですと!? 復讐者って消えるのかよ!?

 チクショウ、スキルがどんなものか確認し忘れた。

 ま、まぁ発動条件はなんとなく理解したからいいか。それよりもカチューシャってなんだよ。兎には必要ないだろ!? 耳が四つになっちゃうよ!

 マールちゃんにでも付けて貰うくらいしか使い道ないわっ!


 やっぱクマ肉手に入ったな。クマの手はどっかに売れればいい金になるだろ。

 毛皮は装備とかに使えるよな。洞穴に帰ったら毛皮を干してなめして防具にしよう。

 クマの皮を装備したウサギか。なんか新種の魔物みたいだなクマウサギとか?


  ―― ノウサギ・シロウサギのレベルが10を超えました。存在進化が行えます。行いますか? はい / いいえ ――


 お、存在進化できるのか。んじゃあぽちっとな。

 あら。すぐ進化って訳じゃないらしい。またダイアログボックスが出て来た。

 周囲を見回す。

 呆然としたマール以外に存在は感知出来ない。


 相方のレット君がなんとか被りを振るって起き上がるのが見える。生きてたよ。ベアクロー喰らってたのに、人間って頑丈なんだなぁー。

 うん、あの二人が居るなら多少の時間は大丈夫そうだろう。

 マールの側に擦り寄って、ダイアログをタップ操作。

 おお、良いな女の子。足元すべすべだよ。うへへ。マールさんちょっとそちらの茂みに行きませんかね。兎さんがんばっちゃうよ? ……なーんつって。


  ―― 選べる種族は以下の五つです ――


 おお、五つも存在するのか。

 これは選びがいがあるな。といっても選ぶのは決まってるんだけど。

 えーっとマギマギ、マギラビットだっけ?


  ―― アナウサギ・シロウサギ:地中に穴を掘り生活する兎たち。白い毛並みに赤い目を持つ種類。 ――


 アナウサギのシロウサギか。なるほど、アナウサギは地中に穴を掘る訳か。だから俺はノウサギなのな。洞窟暮らしなのは両親が頭おかしかったからだろう。あの親兎は大分マイペースだったしな。洞窟見つけたからここを塒にして移動するの面倒臭いとか思ったんだろう。


  ―― ノウサギ・別種:単独で行動する兎。洞窟などに良く隠れ家を作る。ネザーランド・ドワーフ、ファジー・ドロップ、ホーランド・ドロップ、ジャージーウーリー、ミニ・レッキス、ホト、アンゴラー……から種類を選べます。 ――


 別種!? なんかここの種族が凄い多いんだけど。これって多分兎の種類の名前だよな。なんか凄い多いぞ? 100種類以上選べるんですが? まぁ選ぶ気は無いので次の選択肢へ。


  ―― ナキウサギ・シロウサギ:鳴き声を上げることで仲間を呼ぶ兎たち。仲間が居ない場所でも鳴きまくる姿も良く見られる。 ――


 ナキウサギは仲間を呼んだ。しかし誰も来なかった……という哀しいスキルにしかならなそうなので絶対却下だ。ナキウサギなんぞになってられるかっ。

 なんだよナキウサギって。あ、説明欄あるじゃん。えーっと、なになに? 高地に住む兎なのか。高い場所に生息していて鳴き声はキーキー? いや、様々な鳴き声を持つナキウサギが居るようだ。変な鳴き方だと可哀想な気がしなくもない。

 しかも高地じゃ基本孤高じゃねーか。助っ人に来る仲間が居ないと分かってるのに鳴いたってしかたねーだろ


  ―― マギ…… 


 来たマギラビット! コレ一択。

 そーれぽちっとなーっ。

 選んだ瞬間、俺の意識がブラックアウトした……


 ……

 …………

 ……………………


  ―― ノウサギ・シロウサギ  はマギーラビットに存在進化しました! ――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ