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ウサギさん、知らない間に恨みを買う

『全く。言って無かったとはいえよくもまぁ。いや、その体でその群れを撃破事実を誇ってやるべきか、アウレリスの戦力を潰したことを嗜めるべきか』


 あれ? 俺、もしかしてやっちゃいました?


『ああ。残念ながらな。守護を受けた魔物を自分の森以外の森に向かわせてはならない。我々管理者の暗黙の掟だ』


 はぁ!? 聞いてないし!?


『流石にアウレリスの主戦力を潰せる力を持っているとは思わなかったからな。どうせ逃げ帰ってくるだけだろうと油断していた。こればかりはそなたの戦力を見誤った我の落ち度だ。すまぬ』


 いえいえ、ドルアグスの旦那が悪い訳じゃねーですぜ。

 ほら、情報の行き違いといいますか、おいらとしてももともとはレッドキャップと闘うつもりは無かったですし。


『まぁ、そうだな。この話はこれ以上突き詰めても仕方あるまい。小さき者よ、アウレリスはそなたを恨んでいる。アウレリスの森に向かう時は気を付けるがいい』


 了解ッス。


「あー、その、話は済んだみてぇだな。そろそろ俺の要件、いいかな?」


 おお!? そういえばこいつ居たの忘れてた。

 というか、え? 今の流れ的にもしかして、話聞こえてた?


『そなた、話を聞いていたか?』


「いや、話しっつかな、あんたの念話がこっちにまで垂れ流されてるだけなんだが」


『もしかしてだが、そなたらパーティーを組んでいるのか?』


 そういえばこの森入ったところでパーティー申請されてたな。


「おう、そのおかげだったか。とりあえずウサ公とパーティー組んどきゃあんたと会話できんだな。魔物が喋るのは初めてでちぃっと驚いたが」


『別にパーティーを組んでいなければ会話出来ない訳ではない。我が語りかければ問題はないからな。好き好んで人間に念話を傾けないだけだ』


「その辺りは人間と魔物だ。どうしようもねーだろ。とにかく、会話ができるなら話が早ぇ。俺がウサ公とあんたに会いに来たのは他でもねぇ。最近この森に多くなっているゴブリンとオークに付いてだ」


 クロウがそう告げると、ドルアグスが目の色を変える。

 俺と会話する時の和気藹藹というか、呆れた視線を止め、真剣な目になった。

 どうやら遊び時間は終わりらしい。


 湖を歩いて近づいて来たドルアグスがクロウの前へとやってくる。

 対峙する麒麟と人類最強クラス。

 まるでこれから生死を掛けた争いが……


『人間はどうしようというのだ?』


「ゴブリンとオークは害悪だ。見付け次第殲滅したい」


『無理だな。貴様一人では既に無謀と言うモノだ。現状下手に手を出せばこの森が滅ぶ』


「どういう……ことだ?」


 アレを見てないクロウとしては意味が分からないだろう。俺は見たことあるから分かるけど、あのゴブリンとオークの群れに下手に手を出したらレッドキャップなど比較にならない大軍が森に攻め寄せて来る。

 人間達も同じだ。あの数相手にはS級冒険者といえども多勢に無勢になるだろう。

 それにやりかた次第じゃ向こうが手を組んで襲ってきかねない。


『実際に見た方が速かろう。此度のみ背に乗ることを許す。小さき者よ。そなたも乗ると良い』


 言われたので乗るのはやぶさかではないが、小さ過ぎて届きません。

 仕方無いのでその場で飛び跳ねていると、クロウが俺の首根っこ引っ掴んで持ち上げ、ドルアグスに乗せると自身もドルアグスに跨った。


「マジかよ。麒麟の背中に乗るなんて人類初じゃね?」


 ウサギでは俺が初だぜお兄さん。

 ふふん。と胸を張ってみるがドルアグスが水を蹴って浮かびあがったことで落ちそうになった。

 クロウが再び俺を引っ掴んで固定する。


「何してんだテメーは。ほれ、ちゃんと掴んでねーと落下すっぞ」


 空を蹴り付け空を駆けるドルアグス。

 森の木々から少し上を駆け抜ける彼は、北へと向かい、あの戦場が眼下に見える位置で停止する。

 おお、空に停止できるのかいドルアグスの旦那!?


「ひゃー。すっげぇ眺め。……って、なんだよあれ」


 一瞬絶景に感嘆を漏らしたクロウだが、直ぐにその視線を真剣なモノに変えた。

 眼下に広がるのは人、人、人。否、人のように見える肌色の生物は全てオーク。

 彼らが向かっているのはすぐ側でオークたちに向かってきている緑色の肌を持つ生物の群れ。

 今、ドルアグスの森北側を越えた場所では、万を超すオークの大軍と万を超すゴブリンの大軍が戦争を行っている所だった。


「な、なんつー数だ」


『オークとゴブリンがほぼ同時期にあの辺りに巣を作ったのだ。初めこそ衝突は無い小規模のものだったが、獲物がかちあったのだろうな。ああして闘いを始めた。そこから先は産めよ増やせよ。互いのメス個体を苗床にして増えては殺し合いを繰り返し、やがて魔王を生み出し戦争に発展した。我が森に来ているのは食料を求めて来ている探索部隊。氷山の一角に過ぎぬ』


 そしてその氷山そのものが、この光景である。

 クロウ一人が単身乗り込んだところでこの群れ相手には流石に無謀だろう。


 ----------------------------------------


 名前:うさしゃん

 種族:サイキックラビット・シロウサギ

 二つ名:雑草ハンター・ハイエナ・ヤリ逃げ犯・アホの子・人生の迷い子・暗殺兎・スピードファイター、詐欺師、噂の亡霊、一騎当千、ゴブリンキラー、殲滅者/状態:発情

 女性被害者:3人 動物被害者:2匹

 Lv:6  HP:283/283 MP:72/72 TP:70/70

 所持ストロ:4211380

 経験値ストック:338242

 技スキル:咆哮/連打/シュート/飛び蹴り/ドロップキック/回し蹴り/掌返し/疾風怒涛/魔素取り込み

 マジックスキル:親指消えまーす/中の人消えまーす!/ステッキから花/貫通しまーす/隠すと増えます/何処からでも出ます/連なって出ます/人体切断マジック/ボックスマジック/浮き上がる杖/空飛ぶウサさん/脱出

 魔法スキル:魔力弾/魔力盾

 盗技スキル:盗む/強奪/魔法で盗む/マジックスティール/乱れ盗む/連続盗み/HPを盗む/MPを盗む/TPを盗む/心を盗む/パンツ盗む/ブラを盗む/知能を盗む/視界を盗む/気力を盗む/状態異常を盗む/スキルを盗む/お金を盗む/

 常用スキル:ステータス表示(Lv2)/変身/索敵(Lv2)/根性/身代わり/不退転/勝利の雄たけび/魔力視/魔力吸収/魔力変換/身体強化/拉致(Lv2)/経験値手動割り振り

 耐性スキル:毒耐性(Lv2)/麻痺耐性(Lv1)/腐食耐性(Lv1)/魔力耐性(Lv1)/恐怖耐性(Lv1)

 常時スキル:危険察知(Lv3)/忍びの一撃/並列思考/継続戦闘/雑草魂(Lv3)/死者への誓い/くいしばり/魔力回復・極小/水泳/浮上/木登り(Lv2)/壁昇り(Lv1)/着地上手/テクニシャン/絶倫/異種間性交・可/生殖器最適化/人族特攻/巨人殺しジャイアントキリング黄金玉宝破壊ナッツクラッシャー

 種族スキル:粗食耐性/脱兎/病気弱点/ぷにぽよん/擬態

 加護:麒麟の加護/系統樹確認

 不要:カードスラッシュ/スプーン曲げ・微/カードを切る/飛び跳ねる/百面相/予告状/破壊音波

 絆システム:ベッツ0%、ザイン1%、ガロン0%、リルハ0%、エフィカ0%、リア5%、アーマードスカンク( )1%、クロウ0%


所持品

草類

 薬草×38、薬草(毒)×58、薬草(麻痺)×59、薬草(沈黙)×77、薬草(腐食)×23、薬草(狂化)×47

 毒消草×85、麻痺取草×84、雑草×208、即死草×51、たんぽぽ×20、ヘンルーダ×30、宝石草×5、虫下し草×17、エリ草ぁ×142

 マキノコ×104、サルノコツカケ×76、笑い茸×66、パラライマッシュルーム×27、マジックマッシュ×5、梅茸×2、ドクササコ×41、カエンタケ×3

肉類

 蛇肉(毒)、虫肉×8、ゴブリンの肉×2703、鹿肉

 高級豚肉、キンツル、オークの肉×6、豚頭×7、犬肉、豹肉、熊の手、熊肉

毛皮類

 ホーンディアの毛皮、グリズリーの毛皮、豹の毛皮、コボルトの毛皮、ブラックコボルトの毛皮、臭い腰布×20、綺麗な腰布×2、激臭の腰布×2676

武具類

 緑の小さな鎌×8、棍棒×20、ホーンディアの角、ひのきの木剣、木斧、ウッドスタッフ、物干し竿、銀の胸当て、シルバーヘルム、ナイトブローバ―、魔法調節付き胸当て、魔法調節付きフルプレートメイル、アームダガー、神弓イチイバル、半裂きの鎌、聖剣タラコクチビル、聖剣ベルファウル、魔剣クリップ、宝剣グリルガウディ、神剣ヘリザレクス、聖槍ミホロバ、神槍ロンギヌス×47、青銅の槍×5、シルバーナイフ×2、ララリリク、ジャミール・アパティ、ハチェット×2675

装飾品

 熊耳カチューシャ、豹柄Tシャツ、タキシード、蝶ネクタイ、シルクハット、ステッキ、赤いハンカチ、赤い帽子×2675

その他

 魔石×2680、魔石・大×2、魔石・極大、ポイズンスネークの尾、進化の種、退化の種×999、ミニチュアハウス

ゴミ

 虫の羽×8、???からの手紙

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