ウサギさん、謝られる
全力で索敵して後ろからやってくる人間たちに危険が無いかを調べつつ俺は勝手知ったる元住居向けてひた走った。
そう、向っているのは住居である。
あの洞窟だ。
「あれ? この道って……」
「やはり、やはりか!?」
見覚えのある道だったようでベッツが呟き、ザインが確信を持つ。
やがて皆が辿りついたのは、一つの洞穴がひっそりと存在していた場所だった。
残念ながらウサギの巣穴は最後の爆撃の衝撃が強過ぎたためだろう、崩れ去っていて見る影も無い。
「えっと、ここは?」
「目の前には崩れた巣穴。ザインだったな、確信があるようだが、ここは?」
「わ、私達がラギの魔法で襲ったウサギの巣穴だ。ウサギ自体は巣穴にはいなかった。一応確かめた時には二匹ほど反応があったのに、だ」
「ザイン、さっきの話、本当なのか!? あいつが、アイツが俺の鼻を腫らした犯人だと?」
もしそうなら殺してやる。ガロンが怒りに満ちた顔をする。
ベッツも剣を引き抜けるよう手を柄に掛ける。
俺もいつでも戦闘に向えるよう最初の一撃の用意を始める。
さぁ、どうするザイン? 皆お前の言葉を待ってるぜ?
果たしてザインは……無言で前に出ると、俺としばし見つめ合う。
そして、土下座した。
「「「「は?」」」」
それはもう見事な土下座である。
完璧に綺麗な土下座を見せられ、流石の俺も思わず気押され一歩引いた。
「すまなかったっ!!」
「え? いや、ザイン?」
動揺するのはベッツ。てっきりウサギを糾弾するとばかり思っていたガロンも何が起こったのか分からずハトが豆鉄砲食らった顔をしていた。
「分からないのかベッツ、ガロン。我々が襲ったのがこのウサギの巣穴で、今、目の前にあるのが現状だということを」
「そ、そりゃ分かるぜ? 潰れてるな?」
「私の放った一撃が巣穴を壊したのだ。内部に居たはこのウサギだ。おそらく直前で気付いて緊急回避したのだろう。そして襲って来た私達を返り討ちにした」
「ウサギが俺達を返り討ちにしたっていうのか!?」
「そうだ。お前も見ただろう。オークナイトを倒した手腕。突然空中にゴブリンの腰布を出現させその臭いで相手の意識を奪い去る。その後は何かの草でトドメだ」
「た、確かに俺達がやられたのと似たような方法だけどよ、なんで俺らが謝んだよ!?」
「そうだザイン、俺たちはドクササコを喰わされたんだぞ!? あんな鬼畜所業酷いとはおもわないのか!? 殺すべきだろうっ」
「分からないのかガロンッ、アレはこのウサギの嫌がらせでしかないんだぞッ。こいつはやろうと思えばオークナイトに喰わせた草を私達に与えることも出来たんだッ、あれでもまだ、気遣ってくれていたんだよっ」
いや、アレは確かに嫌がらせだけども、気遣ったつもりはないぞ?
まぁ勝手にいい方に勘違いしてくれてるならいいか。
言われたベッツとガロンもオークナイトの死に様に思いを馳せたのだろう。気絶から1分とかからず絶命したオークナイトを。
「そう、だな。確かにやろうと思えば俺たちは全滅していたのか」
「ウサギを襲っただけで、か。クソ、ああ、でも……見ちまったもんな俺らじゃ多分敵わねぇオークナイトを一撃だ。鮮やかっつーか陰険っつーか。クソ、分かった。巣穴壊しちまったのは俺たちだもんな」
ベッツが頭を掻きながらザインの隣にやってくると、同じく土下座を始める。
それを見たガロンは鼻を触りながら納得できない顔をして、しかしふぅっと息を吐くと頬を張る。
「ウサギよ、巣穴を壊してスマンっ」
って、お前も謝るのかよ、しかも土下座だよ!?
三人揃ってウサギの前で土下座する姿に、俺はどうしたらいいか分からず戸惑う。
本当なら激闘を予感していただけに拍子抜けである。
「ダーリン。巣穴壊されたんだね」
隣にやって来たリルハが中腰に屈み、俺に視線を合わせる。
「でも、悪戯したんだよね。見て、ザインさんの手、指先壊死しちゃったんだよ。向こうが謝ったんだから、ダーリンも謝らなきゃ、だよね?」
えーっ。俺もあやまんの? だってこいつらが……
不満そうに見つめるリルハだが、ちゃんと謝られたんだから自分がやったことも謝る、それで手打ちにしましょう。と目が言っていた。
少し迷う。だが、日本人として相手が謝ってるのにこちらがやったことだけ謝らないのはどうかなって思ってしまうんだよなぁ。ああもう、リルハちょっとそこに立って。
「え? え? 何、こう?」
リルハを三人の前に立たせる。
なんだろう? 顔を上げた三人に、俺はリルハの足に片手を付けて、頭を下げる。
猿回しの猿さんが良くやる反省である。
土下座はしない、謝るのは出来ればやりたくない。だって俺悪ウサギだもん。
だから、これは折衷案だ。
「えーっと、これは、謝っているのか?」
「な、なんか凄く可愛いよぉダーリン」
エフィカが謝ってるらしいと気付いて尋ねる。だが誰もそれが謝っているのかどうか分からない。ただ、リルハ的には可愛さストライクだったようだ。
ええい、ならば、これで手打ちだテメェら!
そいやーっ。
その場で飛び上がってリルハのスカートを弾く。
土下座状態でこちらを見ていた三人の目に魅惑の三角形が姿を露わした。
「き、きゃあああああああああああああああ!?」
すたり。ふっ、俺の女の秘密ゾーンだ。存分に焼き付けたまえチェリーボーイども。
ぶふぅっと噴きながらも目にしっかりと焼き付けた三人。顔を見れば、どうやら俺の思いは伝わったらしい。
立ち上がったザインが俺の元へやってくると、片膝を付けて傅くように中腰となり、俺に視線を合わせながら手を差し出して来る。
「和解、してくれるのかな?」
良かろう。お前達がそれなりにいい奴だってことはこれまでの冒険で理解した。
人間だ、ウサギを狩るのは当たり前だったろうさ。そういう意味では弱肉強食の掟に従っただけ。俺もこれまでのことは水に流そう。
ここに、ウサギと人間の和解が成立した。
しっかと手を握り合う二人は、確かな絆が出来るのを理解した。
―― うさしゃんのキズナシステムが解放されました! ――
なんか解放された!?
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名前:うさしゃん
種族:サイキックラビット・シロウサギ
二つ名:雑草ハンター・ハイエナ・ヤリ逃げ犯・アホの子・人生の迷い子・暗殺兎・スピードファイター/状態:発情
Lv:6 HP:283/283 MP:72/72 TP:70/70
所持ストロ:3962000
経験値ストック:982
技スキル:咆哮/連打/シュート/飛び蹴り/ドロップキック/回し蹴り/掌返し/疾風怒涛/魔素取り込み
マジックスキル:親指消えまーす/中の人消えまーす!/ステッキから花/貫通しまーす/隠すと増えます/何処からでも出ます/連なって出ます/人体切断マジック/ボックスマジック/浮き上がる杖/空飛ぶウサさん/脱出
魔法スキル:魔力弾/魔力盾
盗技スキル:盗む/強奪/魔法で盗む/マジックスティール/乱れ盗む/連続盗み/HPを盗む/MPを盗む/TPを盗む/心を盗む/パンツ盗む/ブラを盗む/知能を盗む/視界を盗む/気力を盗む/状態異常を盗む/スキルを盗む/お金を盗む/
常用スキル:ステータス表示(Lv2)/変身/索敵(Lv1)/根性/身代わり/不退転/勝利の雄たけび/魔力視/魔力吸収/魔力変換/身体強化/拉致(Lv2)/経験値手動割り振り
耐性スキル:毒耐性(Lv2)/麻痺耐性(Lv1)/腐食耐性(Lv1)/魔力耐性(Lv1)
常時スキル:危険察知(Lv2)/忍びの一撃/雑草魂(Lv2)/死者への誓い/くいしばり/魔力回復・極小/水泳/浮上/木登り(Lv1)/壁昇り(Lv1)/着地上手/テクニシャン/絶倫/異種間性交・可/生殖器最適化/人族特攻/巨人殺し/黄金玉宝破壊
種族スキル:粗食耐性/脱兎/病気弱点/ぷにぽよん/擬態
加護:麒麟の加護/系統樹確認
不要:カードスラッシュ/スプーン曲げ・微/カードを切る/飛び跳ねる/百面相/予告状/破壊音波
絆システム:ベッツ0%、ザイン1%、ガロン0%、リルハ0%、エフィカ0%、リア5%
所持品
草類
薬草×74、薬草(毒)×58、薬草(麻痺)×59、薬草(沈黙)×77、薬草(腐食)×23、薬草(狂化)×47
毒消草×85、麻痺取草×84、雑草×208、即死草×51、たんぽぽ×20、ヘンルーダ×30、宝石草×5、虫下し草×17、エリ草ぁ×142
マキノコ×104、サルノコツカケ×76、笑い茸×66、パラライマッシュルーム×27、マジックマッシュ×5、梅茸×2、ドクササコ×41、カエンタケ×3
肉類
蛇肉(毒)、虫肉×8、ゴブリンの肉×27、鹿肉
高級豚肉、キンツル、オークの肉×6、豚頭×7、犬肉、豹肉、熊の手、熊肉
毛皮類
ホーンディアの毛皮、グリズリーの毛皮、豹の毛皮、コボルトの毛皮、ブラックコボルトの毛皮、臭い腰布×20、綺麗な腰布×2
武具類
緑の小さな鎌×8、棍棒×25、ホーンディアの角、青銅の槍×5、シルバーナイフ×2、ひのきの木剣、木斧、ウッドスタッフ、物干し竿、銀の胸当て、シルバーヘルム、ナイトブローバ―
装飾品
熊耳カチューシャ、豹柄Tシャツ、タキシード、蝶ネクタイ、シルクハット、ステッキ、赤いハンカチ
その他
魔石×5、魔石・大、魔石・極大、ポイズンスネークの尾、進化の種、退化の種×999、ミニチュアハウス
ゴミ
虫の羽×8、???からの手紙




